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今日からモノ知りシリーズ
トコトンやさしい水道の本 第2版

定価(税込)  1,650円

著者
サイズ A5判
ページ数 160頁
ISBNコード 978-4-526-08189-7
コード C3034
発行月 2022年02月
ジャンル 土木・建築 環境 ビジネス

内容

水道(上水道)について、江戸水道の頃からそのしくみを丁寧に説き起こし、誰が読んでも理解できるように紹介した入門書。初版発行から7刷のロングセラー本で、10年を経ての改版。上水道のシステム全体をトコトンやさしく紹介。改版では、昨今問題となっている水道事業の課題と今後の展開についても解説している。

高堂彰二  著者プロフィール

(こうどう しょうじ)
1957年岡山県倉敷市に生まれる
1981年日本大学理工学部土木工学科卒業

高堂技術士事務所 所長
NPO法人環境技術士ネットワーク副理事長、
一般社団法人技術士PLセンター理事
資格:技術士(総合技術監理部門、上下水道部門)、APEC エンジニア(Civil)、環境カウンセラー(事業者部門)、一級土木施工管理士、測量士

主な著書
『トコトンやさしい下水道の本』日刊工業新聞社
『トコトンやさしい水道管の本』日刊工業新聞社
『トコトンやさしい土壌汚染の本』日刊工業新聞社
『トコトンやさしい環境汚染の本』日刊工業新聞社
『イラストでわかる土壌汚染』技報堂出版
『技術には専門の監査が必要だ!』日刊工業新聞社
『水はどこから来るのか?』監修 PHP研究所
『技術士第二次試験「上下水道部門」対策&重要キーワード』日刊工業新聞社
ホームページ http://koudou-cea.com

目次

第1章
水道のしくみ

1 江戸の給水方式と維持管理 「自然流下で配水された上水井戸」
2 馬水槽と蛇体鉄柱式共用栓 「時代を彩った「馬水槽」と「蛇体鉄柱式共用栓」」
3 東京の近代水道の始まり 「東京の近代水道の父、中島鋭治博士」
4 水道の種類 「水道法の目的と水道事業」
5 水道システム 「河川水を水源とした水道システム」
6 水道の水量 「水道の安定供給のための施設と対策」
7 水道の水質 「水道の水質基準は水道法で定められている」
8 水道の水圧 「水道の給水には水圧の維持とコントロールが必要」

第2章
水を溜める、
取水する
9 水源林 「水源林には三つの働きがある」
10 ダムの働き 「水利用に欠かせないダムの種類と働き」
11 地下ダムとは 「地下水の流れを堰止めた地下ダムの建設」
12 取水施設 「取水施設の計画には重要な要件がある」
13 地表水の取水 「取水施設の種類と特徴」
14 地下水の取水 「地下水は存在する状況に応じて二つに区分される」

第3章
水をきれいに

15 浄水場のフロー 「急速ろ過による浄水場の作業」
16 沈砂池 「水の流れを緩やかにして砂などを取り除く」
17 着水井 「浄水場で最初に原水が到達する水槽」
18 凝集 「にごり成分を取り除く凝集剤」
19 沈殿池 「沈殿除去の機能」
20 緩速ろ過池 「微生物によって浄化する緩速ろ過池」
21 急速ろ過池 「急速ろ過池は物理化学的処理」
22 膜ろ過 「膜分離の原理で除去する膜ろ過」
23 消毒 「衛生上必要な塩素消毒」
24 活性炭 「活性炭で異臭味や有機物を吸着」
25 生物処理 「生物の酸化により除去」
26 鉄とマンガンの除去 「「カナケ抜き」は水処理の基本技術」

第4章
水を配る

27 配水池 「配水量調節のために蓄える池」
28 管の種類「 使用する用途や場所で管の種類は異なる」
29 水管橋 「河川などを横断する水道の橋」
30 バルブ 「水道管路システムを安全に保つバルブの役割」
31 様々なバルブ 「弁体の使い方で豊富な種類がある」
32 緊急遮断弁 「地震発生時用の配水池の弁」
33 空気弁 「水道管の排気と吸気をする弁」
34 消火栓 「主に消防目的で配水支管に設置される」
35 どろ吐き管 「布設時の泥・砂を排出させることや管内清掃などが目的」
36 水道施設の地震対策 「水道の耐震化と応急復旧対策」
37 震災対策用貯水施設 「貯水槽の設置と利用」
38 樹枝状配管と管網配管 「配水管は管網とすることが理想」
39 不断水工法 「断水することなく分岐およびバルブ設置をする」
40 水漏れを見つける 「日本は世界屈指の漏水率の低さを誇る」
41 配水ブロック化 「配水区域を大・中・小ブロックに分割して管理する」
42 直結給水 「水圧を利用して給水」
43 配管の腐食 「腐食は水道配管の天敵」
44 流量計 「水処理工程での流量把握」
45 水道スマートメータ 「検診業務の改善」

第5章
これからの水道

46 日本の水道の現状と課題 「水道法の改正」
47 関係者の責務の明確化 「水道法改正の趣旨」
48 広域連携の推進 「広域連携の形態」
49 適切な資産管理の推進 「水道施設台帳とアセットマネジメント」
50 官民連携の推進 「PFI法」
51 指定給水装置工事事業者制度の改善 「指定に更新制を導入」
52 コンセッション 「施設の所有者を公共主体が有したままの民間運営」
53 水道施設の長寿命化 「点検・評価と長寿命化サイクル」
54 水道情報活用システム 「CPSとIoT」

第6章
水道まめ知識

55 水道料金 「水道料金は基本料金と従量料金の合計からなる」
56 ウォーターハンマー 「水道の急激な上昇または下降から生まれる」
57 キャビテーション 「圧力が真空近くに下がって、液体が蒸気になる現象」
58 海水淡水化 「海水を処理して真水を作る」
59 ミネラルウォーター 「国内基準はあるが国際規格はない」
60 トリハロメタン 「発がん性が疑われている化合物」
61 クリプトスポリジウム 「重大な感染を引き起こす寄生原虫」
62 硬水と軟水 「ミネラルの含有量で分かれる水の種類」
63 水質を表す単位 「水処理の世界では㎎/ℓを使う」
64 BODとCOD 「水の汚れの程度を示す目安」
65 中水道・雑用水道 「水道よりも低水質の生活用水」
66 バーチャルウォーター(仮想水) 「食糧の輸入は水の輸入でもある」
67 ヘッダー工法 「給水・給湯配管の工法」
68 マイクロ水力発電 「水道設備の水のエネルギー活用」
69 浅層埋設 「工事費削減と工期短縮」

【コラム】
●水道水質基準の許容濃度
●まいまいず井戸
●投げ渡し堰
●高度浄水処理
●使われなくなった配管材
●ムペンバ効果

参考文献

はじめに

この「トコトンやさしい水道の本」の初版は、2011年に出版されました。出版から10年経ち、その間日本の水道も大きく変わろうとしています。その一つの要因が、日本の総人口の減少です。2010年頃から人口は明確な減少に転じており、今後もこの傾向が続くものと推計されています。このことは水道にとって、給水人口や給水量も減少し続けることを意味します。このような環境の変化に対応するため、水道も様々な施策を講じており、その施策も含めてわかりやすく説明するため、今回の改版となりました。
日本の水道は、2019年に98・1%という高い普及率に達しました。しかし、その一方で、水道施設の老朽化の進行や、人口減少社会の到来に伴う水道料金収入の減少、耐震化の遅れ、多くの水道事業者の経営基盤がぜい弱で計画的な更新のための備えが不足していることなど、深刻な課題に直面しています。
これらの課題に取り組むため、2018年12月に水道法の一部を改正する法律が公布され、関係者の責務の明確化、広域連携の推進、適切な資産管理の推進、官民連携の推進、指定給水装置工事事業者制度の改善等の措置を講じることになっています。
今回の改版では、それらの法律の改正の内容や水道の新しい技術も含めて、水道システム全体がだれでも簡単にわかるようにトコトンやさしく書いていますので、どうぞお気軽にお読みください。
なお、本書の執筆にあたり、なにかとご配慮をいただいた日刊工業新聞社出版局書籍編集部の鈴木徹氏をはじめ、関係各位に心から感謝いたします。

令和3年12月
高堂彰二

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