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入門 物流現場の平準化とカイゼン
ムダ・ムリ・ムラをなくし、物流(倉庫)作業を効率化!

定価(税込)  1,980円

著者
サイズ A5判
ページ数 140頁
ISBNコード 978-4-526-08176-7
コード C3034
発行月 2021年12月
ジャンル 経営 電子書籍 生産管理

内容

工場、倉庫、部品センターなど、製造業の物流現場ではさまざまなかたちでムダ、ムリ、ムラが発生することがある。本書は、それらを最小限に抑えていく「平準化」の実践により物流作業や倉庫作業(入荷、ピッキング、仕分け、梱包、出荷)の効率化・標準化を実現していく道筋をわかりやすく解説する。


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鈴木邦成  著者プロフィール

(すずき くにのり)
物流エコノミスト、日本大学教授(在庫・物流管理などを担当)。一般社団法人日本SCM協会専務理事、一般社団法人日本ロジスティクスシステム学会理事、日本卸売学会理事。専門は物流およびロジスティクス工学。レンタルパレット大手のユーピーアールの社外監査役も務める。
主な著書に『入門 物流(倉庫)作業の標準化』、『物流センター&倉庫管理業務者必携ポケットブック』、『トコトンやさしい小売・流通の本』、『お金をかけずにすぐできる 事例に学ぶ物流現場改善』、『運行管理者(貨物)必携ポケットブック』、『物流コストの計数管理/KPI管理ポケットブック』、『トコトンやさしい物流の本』、『物流・流通の実務に役立つ計数管理/KPI管理ポケットブック』、『図解 物流センターのしくみと実務 第2版』(以上、日刊工業新聞社)、『すぐわかる物流不動産』(公益社団法人日本不動産学会著作賞受賞)、『スマートサプライチェーンの設計と構築の基本』、『グリーンサプライチェーンの設計と構築』(以上、白桃書房)、『物流DXネットワーク』(NTT出版)、『Toward Sustainable Operations of Supply Chain and Logistics Systems (EcoProduction)』(英語版、共著、シュプリンガー社)などがある。物流・ロジスティクス・SCM関連の学術論文、雑誌寄稿なども多数。

目次

はじめに

序 章
物流現場の課題と解決策
1.1 平準化とは
1.2 物流における平準化の視点
1.3 平準化の効果の検証と発展

第1章
物流現場で発生する
ムダ、ムラ、ムリの解消
事例
1-1 運搬のムラを解消したい
1-2 運搬のムダを解消したい
1-3 現場のバラツキを生む「から歩行」
1-4 ABC分析でピッキング時間のバラツキに対応
1-5 運搬における荷姿を平準化したい
ポイント
1-1 運搬のムラを解消したい
通路の重要性
1-2 運搬のムダを解消したい
作業量を「人時」で視覚化
1-3 現場のバラツキを生む「から歩行」
「から歩行」の発生を抑制
1-4 ABC分析でピッキング時間のバラツキに対応
出荷量の多い荷物順にする
1-5 運搬における荷姿を平準化したい
平準化に役立つ「1個流し」

第2章
入出荷の平準化
事例
2-1 入荷量・入荷作業にバラツキがある
2-2 出荷量のバラツキを解消したい
2-3 手運搬中心の入荷作業を平準化したい
2-4 ピッチタイムの最適化を実現したい
2-5 仮置き後、バッチ処理で入荷検品だが…
ポイント
2-1 入荷量・入荷作業にバラツキがある
発注管理
2-2 出荷量のバラツキを解消したい
出荷指示
2-3 手運搬中心の入荷作業を平準化したい
ロケーション管理の導入
2-4 ピッチタイムの最適化を実現したい
ボトルネック工程の見直し
2-5 仮置き後、バッチ処理で入荷検品だが…
作業工程の統合

第3章
ピッキング・仕分け作業の平準化
事例
3-1 ピッキング作業時間にバラツキがある
3-2 ピッキング作業が午後に集中してしまう
3-3 ピッキング作業の業務変動が大きい
3-4 ピッキングロットを検討する
3-5 ピッキング作業のボトルネックをカイゼンしたい
ポイント
3-1 ピッキング作業時間にバラツキがある
ラックからの取り出し作業の効率化
3-2 ピッキング作業が午後に集中してしまう
物流ABCの活用
3-3 ピッキング作業の業務変動が大きい
ピーク時の作業量
3-4 ピッキングロットを検討する
多能工の活用
3-5 ピッキング作業のボトルネックをカイゼンしたい
ムダのチェックとカイゼン

第4章
在庫・保管の平準化
事例
4-1 在庫量のバラツキが大きい
4-2 クロスドッキング方式の導入による平準化
4-3 輸入貨物の増加で入荷ピークに対応できない
4-4 保管スペースでの荷繰り、荷探しが多い
4-5 保管エリアの作業のムラを解消したい
ポイント
4-1 在庫量のバラツキが大きい
納期遵守率
4-2 クロスドッキング方式の導入による平準化
保管工程をスキップ
4-3 輸入貨物の増加で入荷ピークに対応できない
国内在庫の方針
4-4 保管スペースでの荷繰り、荷探しが多い
ラック(棚)の活用
4-5 保管エリアの作業のムラを解消したい
出荷頻度ごとの管理

第5章
物流量と作業量の平準化
事例
5-1 作業区分間のムラが大きい
5-2 週末がピークの納入量を軽減したい
5-3 流通(物流)加工の作業プロセスを平準化
5-4 出荷要請・出荷指示のルール化
5-5 ピッキング作業量の平準化
ポイント
5-1 作業区分間のムラが大きい
工程分析による検討
5-2 週末がピークの納入量を軽減したい
共同化の検討
5-3 流通(物流)加工の作業プロセスを平準化
手作業・手荷役の削減
5-4 出荷要請・出荷指示のルール化
ピークの解消
5-5 ピッキング作業量の平準化
ピッキング効率

第6章
平準化に必要なKPI
事例
6-1 KPIから平準化を実現
6-2 トラック実働率(稼働率)の向上
6-3 保管効率の向上を目指した平準化
6-4 スペースロス率のカイゼンによる平準化
6-5 返品率の最小化を目指した平準化
ポイント
6-1 KPIから平準化を実現
平均積載率に着目
6-2 トラック実働率(稼働率)の向上
荷捌き時間などのムラの解消
6-3 保管効率の向上を目指した平準化
平準化のベンチマークとしての保管効率
6-4 スペースロス率のカイゼンによる平準化
ベンチマークとしての保管系KPIの活用
6-5 返品率の最小化を目指した平準化
返品処理の平準化

第7章
平準化から標準化へ
事例
7-1 ムラの解消で作業工程を標準化したい
7-2 検品作業の精度のバラツキを解消
7-3 パレット荷役の導入による標準化と平準化
7-4 ミルクラン方式による平準化の推進
7-5 標準時間の設定による平準化の実践
ポイント
7-1 ムラの解消で作業工程を標準化したい
作業プロセスの標準化
7-2 検品作業の精度のバラツキを解消
検品作業手順の明確化
7-3 パレット荷役の導入による標準化と平準化
パレット単位での種類の平準化
7-4 ミルクラン方式による平準化の推進
ミルクラン方式の導入
7-5 標準時間の設定による平準化の実践
作業標準時間の設定によるバラツキの解消
主要参考文献
索引

はじめに

工場、倉庫、部品センターなどの製造業の物流現場では、さまざまなかたちでムダ、ムラ、ムリが発生することがある。効率化を常に意識していても、根本的な方針に誤解や矛盾があったり、現場指示に統一感がなかったりすれば、現場のレベルアップを図ることはむずかしくなる。
そこで本書では、物流現場で発生するムダ、ムラ、ムリを平準化の実践により解決し、作業標準化を実現していく道筋をわかりやすく解説する。作業手順に基づいて行い、仕事量のバラツキをなくした均一的で高レベルな物流品質の達成が目標となる。物流工程で発生するバラツキを最小限に抑えることで、入荷、ピッキング、仕分け、梱包、出荷といった一連の物流工程の効率化とカイゼン(改善)が可能になるのである。なお本書では「平準化による改善はグローバルスタンダードにつながる」という思いからタイトルを含め、平準化をベースにする場合は「改善」をカタカナの「カイゼン」とした。
「序章 物流現場の課題と解決策」では、製造業などの物流現場の効率化にあたっての課題を整理し、平準化を行うことによって得られる効果と、その実践におけるポイントを解説する。平準化を進めるにあたっての考え方や方針をまとめている。
「第1章 物流現場で発生するムダ、ムラ、ムリの解消」では、工場の物流工程、倉庫、部品センターなどで気がつかないうちに発生しているムダ、ムラ、ムリなどを解消するために、「いかに平準化を推進していくか」について解説する。
「第2章 入出荷の平準化」は入出荷に関する一連の作業について、「第3章 ピッキング・仕分け作業の平準化」は仕分け・ピッキング作業について、「第4章 在庫・保管の平準化」は在庫と保管について、それぞれ平準化の方針やポイントについて、事例を交えながら解説する。
そのうえで「第5章 物流量と作業量の平準化」は、各工程を見回して、全体最適の視点から物流量と作業量を平準化することにより、作業現場の課題がどのようにカイゼンされていくかを実践的な視点から紹介、解説する。
さらに「第6章 平準化に必要なKPI」は、平準化の進捗度をKPI(重要業績評価指標)を用いてチェックする事例を紹介する。
最後に「第7章 平準化から標準化へ」は、標準化への道筋を踏まえて平準化を推進し、現場のバラツキを解消した事例を紹介する。物流現場が作業標準化などを徹底させるうえで、平準化を実現するポイントを整理し、解説する。
なお、通勤・通学の途中でも気軽に利用できるように、改善の状況が見開き2ページで理解できるようにし、章の後半でそれぞれの「平準化のポイント」を解説する構成とした。あわせて、それぞれの項目に☆印をつけることで重要度も判断できるようにした。☆印が多いほど重要度は高くなる。
本書を読むことで、物流工程の平準化から標準化にいたるプロセスと実務について、読者の皆さんの理解がより一層深まり、日々の実務などに活用していただくことができれば、筆者の望外の喜びといえる。
2021年12月
鈴木邦成

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