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本当に実務に役立つ
プリント配線板のエッチング技術
第2版

定価(税込)  3,190円

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監修
サイズ A5判
ページ数 312頁
ISBNコード 978-4-526-08174-3
コード C3054
発行月 2021年12月
ジャンル 電気・電子

内容

プリント配線板において、エッチングはその後の基板形成や多層化を含めたあらゆる技術のベースを作る製造技術。本書では、その基本技術はもちろん、評価方法、材料の状態と変化、エッチング液、関連する装置の構造や調整まで幅広く解説する。今回の第2版では、この10年の製造装置の変化、および製造技術の革新と進歩を反映。

中川登志子  著者プロフィール

(なかがわ としこ)
1984年大阪大学薬学部卒業、同年メック株式会社に入社し、プリント基板向け表面処理薬品に携わる。はんだ剥離剤、マイクロエッチング剤や粗化剤などの銅表面処理剤の開発にかかわり、特に半導体パッケージ基板での密着改善プロセスを担当した。研究開発本部長を経て、2011年事業部長(営業統括)、企画室長等を歴任し、取締役兼常務執行役員経営企画本部長として現在に至る。

雀部俊樹  著者プロフィール

(ささべ としき)
1974年東京工業大学工学部電気化学科を卒業、東京芝浦電気⑭(現 ⑭東芝)に入社。プリント配線板の製造技術、研究開発、工場設計、プラント輸出に携わる。1988年同社を退社、日本ディジタルイクイップメント⑭(日本DEC)入社。プリント配線板調達・品質管理・業者認定に携わる。1998年同社を退社、シプレイ・ファーイースト⑭(現ローム・アンド・ハース電子材料⑭)入社。2006年同社を退社、荏原ユージライト⑭(現⑭JCU)入社。2007年同社を退社、⑭メイコー入社、プリント配線板製造技術開発、知財に携わる。2011年同社を退社。2012年雀部技術事務所設立。著書として「プリント回路技術用語辞典(第3版)」(共著)2010年、「本当に実務に役立つプリント配線板のめっき技術」(共著)2012年、「本当に実務に役立つプリント配線板の研磨技術」(共著)2018年、「実務に役立つプリント配線板の回路形成技術」(共著)2019年(すべて日刊工業新聞社刊)がある。

秋山政憲  著者プロフィール

(あきやま まさのり)
1978年日本大学理工学部工業化学科卒業。同年、リズム時計工業⑭に入社し、金属ベース基板等の製造および生産技術に携わる。1987年同社を退社し、山梨アビオニクス⑭に入社。高多層基板の生産技術を担当。2002年同社を退社し、日本シイエムケイ⑭に入社。日本シイエムケイマルチ⑭にて、品質改善および生産技術を担当。2007年同社を退社し、翌年⑭ケミトロンに入社。エッチング装置、めっき装置の開発、評価に従事。著書として「本当に実務に役立つプリント配線板のめっき技術」(共著)2012年、「本当に実務に役立つプリント配線板の研磨技術」(共著)2018年、「実務に役立つプリント配線板の回路形成技術」(共著)2019年(すべて日刊工業新聞社刊)がある。

片庭哲也  著者プロフィール

(かたにわ てつや)
1998年茨城大学工学部電気電子工学科卒業。同年、日立マクセル⑭に入社。光磁気ディスク、光学部品の生産技術、品質管理に携わる。2011年同社を退社し、高砂製紙⑭に入社。電気設備の保守、機器更新を行う。2012年同社を退社し、⑭ケミトロンに入社。エッチング、めっきのプロセス開発に従事。著書として「本当に実務に役立つプリント配線板の研磨技術」(共著)2018年、「実務に役立つプリント配線板の回路形成技術」(共著)2019年(すべて日刊工業新聞社刊)がある。

加藤凡典  著者プロフィール

(かとう かずのり)
1978年早稲田大学大学院理工学研究科修了後、大日本印刷(株)入社。カラーブラウン管用シャドウマスク、半導体用リードフレーム、半導体パッケージ関連技術の開発、生産技術、マーケティングを担当。1997年(有)エー・アイ・ティ設立。著書として「本当に実務に役立つプリント配線板のめっき技術」(共著)2012年(日刊工業新聞社刊)がある。

神津邦男  著者プロフィール

(こうづ くにお)
1957年國學院大学文学部卒業。秋元産業⑭入社、めっき薬品の販売に従事。1962年秋元産業⑭機械事業部長を兼務し秋元工業⑭(現日本工装⑭)設立、専務取締役として計装機器の製造販売に従事。1966年東洋技研工業⑭を設立、常務取締役に就任。建材用自動アルマイト装置を開発し製造販売。1970年プリント配線板の自動めっき装置(VCP)を開発し製造販売。1997年⑭アルメックス副社長を退任、1998年⑭ケミトロン社長に就任。プリント配線板のめっき装置及びエッチング装置の製造販売。

目次

はじめに
1.プリント配線板とは
2.プリント配線板の製造方法
3.配線パターンの形成
4.この本について

第1章 プリント配線板の製造工程とエッチングの役割
1.1 プリント配線板の製造工程とエッチング
1.1.1 プリント配線板の開発とエッチング技術
1.1.2 エッチング法とパターンめっき法
1.1.3 エッチングする銅の厚さとめっき厚
1.1.4 アディティブ法とセミアディティブ法
1.1.5 微細化の進行
1.1.6 エッチングと前後の工程
1.1.7 はんだめっきスルーホールプリント配線板
1.2 回路パターン形成のためのエッチング技術
1.2.1 メタルレジスト法回路形成におけるエッチング技術
1.2.2 ドライフィルムテンティング法回路形成におけるエッチング技術
1.2.3 スルーホールがない場合のエッチング技術
1.2.4 シード層のエッチング技術
1.2.5 薄銅化のためのエッチダウン
1.3 マイクロエッチ
1.3.1 接着性向上のためのマイクロエッチ(表面粗化)
1.3.2 黒化処理代替としてのマイクロエッチ
1.3.3 穴あけ用レーザー光の吸収効率向上のための表面粗化とクリーニング
1.3.4 無電解銅めっき前処理としてのマイクロエッチ
1.3.5 パターン銅めっき前のマイクロエッチ
1.3.6 銅の表面洗浄用のマイクロエッチ
1.4 選択エッチング
1.4.1 メタルレジストの除去
1.4.2 エッチストップ層などの除去
1.4.3 メタライズ法2層FCCLのシード層除去
1.4.4 パラジウム触媒残渣除去

第2章 エッチングの性能評価
2.1 用語の定義
2.2 エッチファクターの測定法
2.3 銅厚の測定方法
2.4 エッチング均一性の評価方法
2.5 表面粗さの定義
2.6 密着性の評価法
2.6.1 はんだ付けの接着強度(はんだボールのシアテストとプルテスト)
2.6.2 塗膜の密着性試験
2.6.3 銅層の基材への密着性
2.6.4 密着性評価の実例
2.7 サイドエッチとの闘いの歴史
2.7.1 キリン血盛り技術
2.7.2 パウダーレスエッチング
2.7.3 バンキングエージェント
2.7.4 エッチ代(腐食代)の補正

第3章 銅箔の基礎知識
3.1 銅箔、銅層の種類
3.1.1 圧延銅箔の特性
3.1.2 電解銅箔の特性
3.2 銅箔の製造方法
3.2.1 圧延銅箔の製造工程
3.2.2 電解銅箔の製造工程
3.2.3 電解銅箔の特性要因
3.3 微細配線用、高速伝送配線用銅箔

第4章 エッチングの金属学
4.1 銅の結晶構造
4.2 銅結晶の結晶粒径と結晶粒界
4.3 電解銅箔のシャイン面とマット面の結晶構造の違い
4.4 銅箔の種類と結晶方位
4.5 銅の配向性とエッチング特性
4.6 結晶粒界と結晶粒内のエッチング特性

第5章 エッチング液各論
5.1 エッチング液の基本
5.2 代表的なエッチング液
5.2.1 塩化銅エッチング液
5.2.2 塩化鉄エッチング液
5.2.3 アルカリエッチング液
5.2.4 マイクロエッチング液
5.2.5 超ファインピッチ用エッチング液
5.3 再生とリサイクル
5.3.1 塩化銅エッチング液の再生方法
5.3.2 塩化銅エッチング液のリサイクル
5.3.3 塩化鉄エッチング液の再生
5.3.4 塩化鉄エッチング液のリサイクル
5.3.5 アルカリエッチング液の再生
5.3.6 アルカリエッチング液のリサイクル
5.4 エッチング後の水洗工程

第6章 エッチング装置
6.1 いろいろな方式のエッチング装置
6.2 装置の構造
6.3 液槽
6.3.1 循環
6.3.2 温調機能
6.3.3 スプレーポンプ
6.4 エッチングチャンバー
6.4.1 搬送ユニット(搬送機構)
6.4.2 スプレーユニット
6.4.3 スプレーノズル
6.5 エッチング液管理システム
6.5.1 自動補給システム
6.5.2 エッチング液分析装置
6.6 自動化への対応
6.6.1 履歴管理とトレーサビリティ
6.6.2 品質向上
6.6.3 前後工程とのつながり
6.7 高性能エッチング装置の実例
6.7.1 バキュームエッチング
6.7.2 二流体エッチング

第7章 リードフレームにおけるエッチング技術
7.1 半導体パッケージ用サブストレートの進化
7.2 エッチングリードフレーム製造標準プロセスと製造ライン
7.2.1 エッチングリードフレーム製造標準プロセス
7.2.2 エッチングリードフレーム製造ライン
7.3 リードフレームのエッチングの特徴
7.4 プリント配線板とリードフレームにおけるエッチングの違い
7.5 QFN用リードフレームの製造技術
7.5.1 リードレスパッケージの台頭
7.5.2 QFN/DFN製造プロセス
7.5.3 電着レジスト
7.5.4 QFN/DFN製造のためのエッチング技術
7.6 今後の課題

第8章 トラブルシューティング
8.1 良好な配線パターンの条件
8.2 回路形成の前工程に起因する不良
8.2.1 パネル表面の傷
8.2.2 銅めっき前の異物による短絡不良
8.2.3 銅めっき後研磨(ブツ・ザラ研磨)
8.2.4 銅めっき厚のばらつきによるパターン幅異常
8.3 回路形成工程での不良
8.3.1 断線・欠け(裾残り形状)
8.3.2 断線・欠け(シャープな形状)
8.3.3 短絡・突起(ボトムショート)
8.3.4 短絡・突起(トップショート)
8.3.5 パターン幅異常(パターン太り、パターン細り)
8.3.6 スルーホール断線
8.3.7 基材破損

第9章 品質関連用語解説
9.1 電気接続に関する不良・欠陥
9.2 導体の形状、表面状態に関する不良・欠陥
9.3 露光・フォトレジストに関する不良・欠陥
9.4 穴あけ・めっき工程に起因する不良・欠陥

あとがき(監修者からのことば)
索引
著者略歴
書籍サポートページ

はじめに

1. プリント配線板とは
エレクトロニクスの発展はますますその速度と広がりを増し、パーソナルコンピューターやスマートホンを始めとする電子機器が現代の生活には欠かせないものとなってきている。
このように身近になってきた電子機器のなかにあり、その機能を実現しているもの、それがプリント回路(printed circuit)である。プリント回路(あるいはプリント回路アセンブリー(printed circuit assembly)ともいう)は、多数の電子部品をプリント配線板(printed wiring board)の上に搭載したものである。電子部品を相互に電気的に接続して電子回路を形成するとともにその部品を物理的に支持する役割を担うのがプリント配線板である。
プリント回路 = 電子部品 + プリント配線板
という関係になっている(図1)。
プリント配線板の製造においては、機械的加工(切削、研削など)と化学的処理(化学薬品による処理、化学反応を用いた工程)が組み合わされて用いられている。
用語解説 プリント配線板、プリント回路
「プリント配線板」はPWBと略される場合がある。
「プリント配線板」という用語に別の修飾語が付いて複合語になる場合は、長くて煩雑になることを避けるために、誤解が生じない限り「配線板」あるいは「基板」と略す場合が多い。「フレキシブルプリント配線板」を「フレキシブル配線板」、「多層プリント配線板」を「多層基板」などと称する。ただし、「基板」の語を単独で用いるのは、意味が曖昧になる場合が多いため、避けるべきである。
「PCB」(Printed circuit board = プリント回路板)は部品が実装された「プリント回路」のことを指す場合もあれば、「プリント配線板」を指す場合もある、曖昧な用語である。
「プリント回路」を、一般的なメディア(新聞など)では「電子基板」と呼ぶ場合がある。
日本標準産業分類(日本の公的統計における産業分類)ではプリント配線板を「電子回路基板」、プリント回路を「電子回路実装基板」として製造業を分類している。公的統計(経済産業省の生産動態統計調査など)では、これらの用語が用いられている。
プリント配線板は単純な構造のものから、最新の複雑な構造のものまで様々ある。図2にその例を示す。
なお、本書では、プリント配線板の構造を示すにはもっぱら断面図を使う(図3)。
この図にある片面、両面、多層、ビルドアップ多層の各種プリント配線板を以下に説明する。
一番単純な構造の片面プリント配線板(層数1のプリント配線板) *1 では、絶縁材料の上に銅により配線パターンを形成し、部品取付け用の穴を設け、さらにその上に回路保護用の絶縁膜を形成(はんだ付けなど接合用の部分を除いて形成)したものである。絶縁材料の板の表面に銅箔を貼り付けた板(銅張積層板、CCL = copper-clad laminate)を原材料として用い、回路部分以外の銅を除去して回路を形成し、表面保護用絶縁膜(ソルダーレジスト)をスクリーン印刷で形成するのが一般的である。
銅張積層板とは、基材(紙、ガラスクロスなどの板に剛性を与えるための強化材)に未硬化の樹脂材料を染み込ませたシート(プリプレグと呼ぶ)を複数枚重ね、表面に銅箔を置き、積層プレスにより高温高圧を加えて一体化させたものである。表面に銅箔を有する繊維強化プラスチックの板材である。プリント配線板メーカーには銅張積層板メーカーが材料として供給している (プリプレグの語は「あらかじめ含浸させた」の意味であるpre-impregnatedに由来する)。
両面プリント配線板(層数2のプリント配線板)は銅の配線パターンを裏面・表面の両面に形成し、表裏を銅めっきした貫通穴(スルーホール)でつないだものである(このようなめっき貫通穴を「めっきスルーホール」と呼び、この種の貫通穴のめっきを「スルーホールめっき」と呼ぶ)。X-Y方向(板と平行の方向、面方向)の接続配線を表裏2層の配線パターンで実現し、Z方向(板と垂直方向、厚さ方向)の接続をめっき穴の配置により実現して配線ネットワークを形成している。
このようなZ方向の電気的接続のための穴をビアホール(via hole) *2 と呼んでいる。 部品取り付けのための部品穴(component hole)に対して接続経路の穴という意味の用語である(なお、ビアホールは単にビアと呼ぶ場合が多い)。
ビアホールの種類に関しては図4を参照のこと。
多層プリント配線板(層数3以上のプリント配線板)は、製品内部に配線パターンを作成した銅張積層板から出発して、両面プリント配線板と同じプロセスで表面パターンとスルーホールを形成したものである。具体的には、内層配線パターンを形成した両面プリント配線板(ただしめっき穴はなし)とプリプレグを交互に重ね、両面に銅箔を置いて、積層プレスで一体化させる工程により、内層配線入り銅張積層板を作成し、それを用いて両面プリント配線板と同じ工程により製造する。
ビルドアップ多層プリント配線板は、多層プリント配線板の表面に、絶縁層、ビア、配線を形成する工程を繰り返して、1層ずつ積み上げて製造したプリント配線板である。微細なビア(マイクロビアと称する)と微細な配線が可能になる。高密度配線が要求される最新の電子機器ではこの種類のプリント配線板が主流となっている。
*1 プリント配線板は配線層と絶縁層からなるが「○層のプリント配線板」という場合の層数は配線層の数を示す。一方、フレキシブルプリント配線板の材料であるフレキシブル銅張積層板(FCCL)では銅箔、接着剤層、ベースフィルムからなる構造を3層FCCLと呼び、接着剤層がない場合あるいは接着剤層とベースフィルムが同一材料の場合2層FCCLと呼んでいる。
*2  viaの日本語表記としては「ビア」、「ヴィア」、「バイア」、「ヴァイア」などがあるが、本書では「ビア」を用いる。
2. プリント配線板の製造方法
プリント配線板の製造方法の概略を図5に示す。この図はビルドアップ多層プリント配線板の製造工程を示している。この図からビルドアップ工程を省いて「前工程」から直接「後工程」に行けば、一般の多層プリント配線板の製造工程となる。さらに、「内層工程」を省けば、両面プリント配線板の製造工程になる。
銅箔(あるいは銅箔と銅めっき層からなる銅層)が全表面に存在する状態から出発して、不必要な部分の銅の除去を行って配線を作成することを複数回繰り返してプリント配線の主要部分ができあがり、それに付帯的加工を行うことでプリント配線板となることがわかる。
なお、図5の製造方法にある「穴埋め」と「蓋めっき」に関しては図6を参照。
3. 配線パターンの形成
プリント配線板の製造工程の中で配線パターンを形成するのは、
・必要な部分に導電体である銅を形成するのが「めっき」
・不必要な部分の銅を除去し配線パターンを形成するのが「エッチング」
となり、「めっき」と「エッチング」というプロセスが重要な役割を担っている。
いままでの説明では単に「不必要な部分の銅をエッチングで除去し…」などと記述していたが、これは具体的には、配線となる部分を銅以外の物質で覆い、覆われていない部分の銅をエッチング液により溶解する工程である。このような銅を覆ってエッチング液の作用が覆った部分に及ばないようにする物質をエッチングレジストという。
プリント配線板の製造には、感光性のレジスト(フォトレジスト)を用いた写真法(フォトリソグラフィー)が用いられる。レジストの形状としては、液体レジスト材料を塗布するのではなく、フィルム状のレジストを貼り付ける方法が一般的である。このようなフィルム状レジストをドライフィルムフォトレジストと呼ぶ(ただし、片面プリント配線板ではスクリーン印刷法によりエッチングレジストを形成する方法も用いられている)。
4. この本について
上で述べたように、不必要な部分の銅を除去し配線パターンを形成する「エッチング」のプロセスが、プリント配線板において重要な役割を担っている。
本書はこのエッチング技術をメインのテーマとして、プリント配線板の製造工程を解説したものである。
エッチング技術は、不要の銅を除去し配線パターンを形成する目的だけではなく、それ以外の用途にも使われている。表面の微量な銅を除去し、清浄な表面を得る、あるいは適正な粗さの表面を得るなどの目的である。本書では、このような応用例も含んで解説をした。
主な読者としてはプリント配線板製造に携わる技術者を想定しているが、プリント配線板の調達あるいは設計に携わるユーザー、およびエレクトロニクス製品のハードウェアに興味のある一般技術者にもわかりやすいように初歩的事項から丁寧に説明するよう心がけた。
本書は2009年に発行した技術図書の改訂版である。
著者らは、エッチング以外にも、プリント配線板の製造工程に関わるめっき[文献1]、研磨[文献2]、回路形成[文献3]の各工程の技術を解説した図書を上梓している。本書の改訂にあたっては、初版発行以降の技術的進展を反映させるとともに、これらのシリーズ姉妹図書とも合わせ全体像が把握できるように留意した。
本書が読者のプリント配線板製造技術の理解にすこしでも役立てば幸いである。

参考文献
雀部俊樹, 秋山政憲, 加藤凡典:“本当に実務に役立つプリント配線板のめっき技術”, 日刊工業新聞社, 2012
小林正, 雀部俊樹, 片庭哲也, 秋山政憲, 長谷川堅一:“本当に実務に役立つプリント配線板の研磨技術”, 日刊工業新聞社, 2018
雀部俊樹, 秋山政憲, 片庭哲也:“実務に役立つプリント配線板の回路形成技術”, 日刊工業新聞社, 2019

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