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はじめての現場改善

定価(税込)  2,420円

著者
サイズ A5判
ページ数 216頁
ISBNコード 978-4-526-08169-9
コード C3034
発行月 2021年11月
ジャンル 生産管理

内容

製造業の現場でコストダウンを実践するための改善がわかる一冊。製造業の現場で必要なQCDといった基礎からはじまり、QCDを高めるために現場で実践できる具体例まで解説しています。

西村 仁  著者プロフィール

(にしむら ひとし)
ジン・コンサルティング代表 / 生産技術コンサルタント
http://www.jin-consult.com
●略歴
1962年生まれ 神戸市出身
1985年 立命館大学 理工学部機械工学科卒
2006年 立命館大学大学院 経営学研究科修士課程修了
株式会社村田製作所の生産技術部門で21年間、電子部品組立装置や測定装置等の新規設備開発を担当し、村田製作所グループ全社への導入設備多数。工程設計、工程改善、社内技能講師にも従事。特許多数保有。
2007年に独立し、製造業およびサービス業での現場改善による生産性向上支援、及び技術セミナー講師として教育支援をおこなう。
経済産業省プロジェクトメンバー、中小企業庁評価委員等歴任。
●著書
「図面の読み方がやさしくわかる本」2010年、日本図書館協会選定図書
「図面の描き方がやさしくわかる本」2011年
「加工材料の知識がやさしくわかる本」2013年
「機械加工の知識がやさしくわかる本」2016年
「機械設計の知識がやさしくわかる本」2019年 
 以上、日本能率協会マネジメントセンター(台湾でも翻訳出版)
「基本からよくわかる品質管理と品質改善のしくみ」2015年、日本実業出版社
「はじめての治具設計」2019年、日刊工業新聞社

目次

はじめての現場改善
目次
CONTENTS
はじめに

第1章 モノづくりに必要な強み
1.1 利益を獲得する
1.2 買ってもらう強みと効率よくつくる強み
1.3 改善と維持の取り組み

第2章 製造品質
2.1 品質を管理する
2.2 製造品質の実力をつかむ
2.3 検査と予防の二刀流
2.4 官能検査と品質管理の生産ライン

第3章 製造原価と効率
3.1 モノづくりに必要なコスト
3.2 1個当たりの製造原価をつかむ
3.3 3つの会計について
3.4 原価を最小限にする効率

第4章 生産期間と生産能力と生産方式
4.1 完成するまでの生産期間
4.2 人と設備の生産能力
4.3 品種と生産量に対応する生産方式
4.4 モノを流す3つのパターン

第5章 ムダの削減
5.1 ムダを削減する定番
5.2 ムダを見つける7つの視点
5.3 動作のムダを省く4つの原則

第6章 3Sと段取り改善
6.1 整理・整頓・清掃の3S
6.2 整理を進める手順
6.3 整頓と清掃を進めるコツ
6.4 段取り改善の進め方

第7章 在庫管理と設備管理
7.1 在庫の良し悪しを考える
7.2 定番の在庫管理方法
7.3 余剰在庫を削減する
7.4 設備を管理する

第8章 現場改善を進めるコツ
8.1 何から取り組むか
8.2 問題解決のポイント
8.3 データで捉える
8.4 改善取り組みのコツ
8.5 維持のしくみづくり
8.6 安全が最優先
8.7 強いモノづくりを目指す

おすすめ書籍の紹介
おわりに
索引

コラム
モノづくりに必要な基礎知識
品質管理部門の役割とQC検定のレベル
情報システム活用の注意点
ルールと作業者の個性について

はじめに

“あれっ”と思った気づきを改善に
新入社員はまず先輩に追いつこうと精一杯なので、仕事の進め方に疑問を感じている暇はありません。やがて慣れてくるに従って周りを見る余裕もでてきます。そうすると“あれっ”と思うことが次第に増えてくるのではないでしょうか。どうしてこのやり方でやっているのだろうか、もっといい方法があるのではないだろうかといった気づきです。この気づきは現場改善の大きなテーマになります。
一方、慣れてしまうとすべてが当たり前のことになり、気づきが少なくなってきます。その対策のひとつが知識の習得です。知識を元に筋道を立ててあるべき姿に一歩ずつ近づいていきます。これが本書の狙いになります。
改善と維持の二刀流
モノづくりの進め方にはふたつの選択肢があります。いまのやり方を「そのまま続けていく」考えと、いまのやり方を「変えていこう」という考えです。どちらが良い悪いということはありませんが、この本を手にとった皆様の多くは後者の変えたい気持ちが強いと思います。
普段感じている気づきもそうですし、不良がたびたび発生する、納期に間に合わずバタバタと忙しい状態が続く、作業者によるバラツキが大きい、在庫が多すぎる、モノが多くて何がどこにあるのかわからないといった目の前の具体的な悩みもあるのではないでしょうか。一方、これらを解決するためには何から手を付ければよいのかわからないことも少なくないと思います。
またいまのやり方を続けることも、思っているほどやさしいことではありません。続けるための「しくみ」が無ければ徐々に悪化してしまうからです。
本書では、今のやり方を変える「改善」と、改善により今までと違った新たなやり方を継続する「維持」のふたつの切り口で、その実践方法を紹介していきます。
本書が狙う現場改善のレベル
本書ははじめて現場改善をおこなうケースや、改善活動をスタートしたがどうもうまくいかないといった悩みに対して、現場改善の基礎と実践のコツをお伝えします。
効率のよいモノづくりのためには、まず「ムダを省く」ことに注力します。ムダをなくしたうえで、今度は「流れをつくる」ことに取り組みます。本書では前者のムダを省く改善に焦点をあてて紹介します。このムダを省く視点や方法は、わたしたちの先輩方が完成させた定番があります。これらの定番を活かして、効率のよいモノづくり現場を目指しましょう。
本書を読んでいただきたい方々
これからモノづくり現場を担当する実務メンバーや改善担当者、QCサークルのリーダーを想定しています。また管理監督者の方々には自社の教育ツールとして活用してもらえればうれしく思っています。企画・開発部門を担当する方々にも、頭の中で考えたモノが実際にカタチとなるモノづくり現場を知ってもらえる機会になれば幸いです。
本書を読むうえで、経験や事前知識は必要ありません。はじめてモノづくり現場の知識に触れる方にも、図表や事例を用いながら、わかりやすく紹介します。
本書の構成
モノづくり現場の基本を習得するための基礎編と、現場改善をおこなう実践編の2部で構成しています(図0.1)。第1章はモノづくりの全体が見えるようにモノづくり企業に必要な強みを紹介します。第2章から第4章はモノづくりの基礎となる品質・コスト・納期(QCD)を見ていきます。第2章はモノのできばえとなる製造品質を、第3章はモノづくり現場で費やした費用となる製造原価と原価を下げるための効率を、第4章は顧客の納期を守るための生産期間と生産能力、そしてモノの流し方について解説します。
第5章からは現場改善を実践するための知識を紹介します。第5章はムダを見つける視点を、第6章で整理・整頓・清掃をあらわす3Sと品種対応の段取り作業の改善を、第7章では在庫をうまく管理する方法と設備の管理について解説します。最後の第8章は改善を進める上でのコツを、事例を踏まえながら紹介します。
はじめて現場改善に取り組まれる方は、第1章から順に読み進めていただきたいと思います。これにより改善の全体像をつかむことができます。一方、関心のある章を抜き出して読んでも理解できるように解説しました。

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