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調達・購買の教科書
第2版

定価(税込)  2,640円

著者
サイズ A5判
ページ数 276頁
ISBNコード 978-4-526-08164-4
コード C3034
発行月 2021年10月
ジャンル 経営 電子書籍

内容

「調達・購買」実務に必要な知識をすべて網羅した定本の第2版。カリキュラムごとに整理して、授業を受けるように学ぶことができる。今回の改版では、2020年に10年ぶりに改訂された最新インコタームズ(海外貿易の基本ルール)への対応、コロナ禍などによる調達現場での必要スキルの変化、SDGsなどの環境対応を含む、細かい変更を行っている。


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坂口孝則  著者プロフィール

(さかぐち たかのり)
調達・購買業務コンサルタント。製品原価・コスト分野、サプライチェーンの専門家。大学卒業後、電機メーカー、自動車メーカーで調達・購買業務に従事。未来調達研究所株式会社所属。調達・購買分野でのコンサルティング、ならびに企業内研修やセミナー、講演を行う。 調達・購買担当者同士の交流イベント、「日本の調達部」運営。最新トピックスの解説や情報交換などを行っている。また、未来調達研究所のホームページからは無料で各種学習教材がダウンロードでき、大きな反響を呼んでいる。 『調達力・購買力の基礎を身につける本』、『調達・購買の教科書 Part2 インフラ系企業〈電力、建設、エンジニアリング企業〉編』、『調達・購買の強化書』、『調達・購買実践塾』(いずれも日刊工業新聞社)、『未来の稼ぎ方』、『営業と詐欺のあいだ』、『牛丼一杯の儲けは9円』(いずれも幻冬舎)など著書36作。 ●ホームページ「未来調達研究所株式会社」:  https://www.future-procurement.com/ ●Twitter:@earthcream ●メールアドレス:info@future-procurement.com *ホームページから、1万人がダウンロードした無料の調達・購買教材を入手できます

目次

CONTENTS 第1章 調達・購買 業務基礎〈スキル1~5〉 1-A 調達プロセス知識 「Sourcing」と「Purchasing」 RFIの重要性 RFP前の社内ヒアリング RFQの役割 品質管理 1-B 法律知識 強制法規と契約 契約書の把握 実務的な契約書のポイント 下請法について 下請法における親事業者の義務と禁止事項 下請法の運用ルール改定 1-C 交渉実務 交渉の前提 交渉準備シート 交渉実践 交渉相手を考える重要性 1-D 市場調査 情報収集の重要性 具体的な情報源(業界分析編) 具体的な情報源(特定企業編) 具体的な情報源(マクロ統計編) 情報収集時の確認点 情報源の真偽確認 SDGs調達 1-E 支出分析 支出分析とは何か 調達戦略書の作成 支出分析の実務的問題点 社内関係者と指針の合意 サプライヤの個別提案 第2章 コスト削減・見積り査定〈スキル6~10〉 2-A 見積り様式整備 見積り様式整備の重要性 見積書様式のサンプル 見積書様式の作成とその活用 価格比較時の注意点 間接材でもコスト要素の横並び比較が重要 見積書様式の整備がすべての基本 2-B 競合環境整備 競合環境整備に必要なこと サプライヤ戦略と競合環境創出 サプライヤグリッド 競合環境整備後に魂を入れる 2-C 見積り査定 見積書査定の重要性 コスト査定の二つの査定方法 コストドライバー分析の実践 独学者のために(参考パート) コストドライバー分析の例外処理 コスト構造分析の基本 2-D 開発購買の推進 上流段階でのコスト決定比率 開発購買が実施できない問題と解決策 仕様書の確認 「4W2H」観点で仕様書を眺めてみる 集中購買の推進 2-E 原価把握 サプライヤの原価内訳 変動費について 固定費について 変動費と固定費を使ったコスト分析 損益分岐点の計算 簡易的な損益分岐点計算方法 固定費の回収とサプライヤの利益 第3章 海外調達・輸入推進〈スキル11~15〉 3-A 輸入業務基礎知識 海外調達・輸入の必要性 海外調達のプロセス 海外輸入における対価の支払い 3-B 海外サプライヤ検索 海外サプライヤ検索法 見積り入手時の確認ポイント サプライヤチェックシート 3-C 輸入コスト構造把握 輸入コスト構造と輸入限界係数 「海上運賃」の構造 関税と消費税について 輸入コスト把握の必要性 3-D 契約・インコタームズ 物流パターン インコタームズの具体的内容 3-E 海外サプライヤとのコミュニケーション・法規 海外サプライヤとのGAP 「1. 品質に関する考え方のGAP」について 「2. 使用言語のGAP」について 「3. 文化のGAP」について 海外調達前の心構え 金型図面の海外流出防止 関税法、外国為替及び外国貿易法・輸出貿易管理令 Know通達 第4章 サプライヤマネジメント〈スキル16~20〉 4-A サプライヤ評価 サプライヤマネジメントの基本 サプライヤ評価制度の設定 具体的なサプライヤ評価軸 サプライヤ経営評価 サプライヤ評価結果の集計 4-B サプライヤ集約 サプライヤの層別化 リテンションマネジメント サプライヤ取引の停止 下請中小企業振興法(振興基準) 全体評価の品目への分解 4-C サプライヤ収益管理 損益計算書と貸借対照表の確認ポイント キャッシュフロー計算書 サプライヤ収益管理は調達・購買部門の固有業務 4-D サプライヤ倒産対応 企業の倒産件数 倒産の種類 倒産の事前予知 サプライヤ倒産対応 4-E VOS(ボイスオブサプライヤ) VOS(ボイスオブサプライヤ)の設定 ボイスオブサプライヤを使った改善 第5章 生産・モノづくり・工場の見方〈スキル21~25〉 5-A 工場・生産の分類 工場と生産方法・生産の流れ 受注と生産と納品 5-B サプライヤ工場把握 工場全体像の把握 バリューストリーミングマップ サプライヤ工場の「見える化」 工程の改善点の提案 工程改善の具体的目標値 5-C 定性的管理手法 定性的管理の目的 在庫削減と固定費削減につながる5Sポイント 工場内のモノの動き 工場作業者の動き・作業環境 5-D TPMの生産指標 生産にまつわる各種指標 編成効率とバランスロス 各工程の作業バランス 5-E 工場見学・監査 工場見学・監査時の指摘項目 工場見学をコスト削減につなげる おわりに

はじめに

 本書は、調達・購買担当者のための、調達の本です。  この一冊さえあれば、自社の調達活動を強固にし、かつ自身の調達スキルアップが可能です。そのため、内容は非常に広範囲におよびました。本書は網羅的なので、机においていただければ、辞書のようにご利用いただけるはずです。新入社員からベテランまでご活用いただけると確信しています。  教科書として調達・購買担当者に必要な内容をてんこ盛りにしました。まずは通してお読みいただき、あとから学習したい順に精読いただければ、調達スキルが身につくはずです。  日本のかつての栄光と現在の凋落が明暗のように語られています。もはや日本は強い立場ではなく、むしろ弱い立場。諸外国に主導権を握られ、日本は流されるだけ。日本が終わりのような言説も目立っています。悲観論が支配し、さらに、もともと社内地位の低い調達・購買人材はなすすべもなくおののいているように見えます。  本書のもう一つのテーマは、この逆流のなかでも負けない調達・購買プロフェッショナルの育成です。強い調達担当者??。それは会社のなかでも抜きん出ることにくわえ、海外勢に負けない強いプロフェッショナルになることです。大げさにいえば、私の人生を賭して、真剣に、熱っぽく本書を書きました。 ●本書の五つの軸  まずは調達担当者のプロフェッショナルとしてのスキルと知識を整理しました。  次の図が、私の考える調達人材のスキルマップです。各種の書籍や資格制度、実経験などをもとにしています。このなかには調達システム系の知識などは入っていません。それよりも、根源的な、そしてこれから先も必要となる内容をまとめました。  私が用意した軸は次の五つです。 1.調達・購買業務基礎 2.コスト削減・見積り査定 3.海外調達・輸入推進 4.サプライヤマネジメント 5.生産・モノづくり・工場の見方  合計で、5×5=25の知識・スキル体系となっています。25で調達・購買業務を言い尽くせるのかと思う方もいるでしょう。しかし、これは私が考え抜いたものです。  私は海外の書籍を読んだものの、調達・購買人員に必要なスキルを体系立てて書いているものはありませんでした。したがって、大袈裟にいえば、日本発・日本初の明確なスキル・知識体系といえるでしょう。  もちろん、業種や業態によって、追加内容があるはずです。建設業法などの追加知識が必須の企業もあります。ただし、調達・購買共通のスキルとして前提となるものなので自身の業界にとって欠けているスキルがあったら、それを追加すれば業界固有の調達スキルマップが完成するはずです。  25個のスキルマップに自分が習得している内容を色塗りできれば、不足箇所がわかります。組織に広げれば、どのスキルを有する人材が少ないか把握できるはずです。これから本書では、これら25の内容を順次説明していきます。 ●著者について  私は大学卒業後、電機メーカーに就職し、資材部に配属されました。次に、自動車メーカーの購買部で従業。その後、コンサルティング会社で、分野は建設業から小売業まで、規模では中小から大手までのお手伝いをしてきました。運良く、受注生産から大量生産まで、さまざまな調達・購買業務にふれてきましたし、強い立場だけではなく弱い立場の調達・購買部門のどちらもわかるつもりです。  格闘家は相手を殴ったり蹴ったりして、その卓越さでお金を得ます。私たち調達・購買部員は、自分に関わる方々の心を揺さぶって良い調達条件を獲得し自社の利益を得る。調達・購買業務は本質的に、現状に抗い改善を目指すレジスタンス(抵抗)活動なのです。環境に流されるだけなら簡単かもしれない。でも、自分の活動いかんによって自社が良くなる可能性があります。青臭くいえば、ロマンのある仕事です。私は馬鹿者ですから、本書を通じて、そのロマンを共有したいと思っています。  私はこれまで多くの調達・購買部門から「ウチは特殊なんだよね」といわれました。逆に「ウチは平凡だ」という部門に出会ったことはありません。その言葉の意味は、「特殊だから、教科書的なノウハウは使えない」と伝えたいようなのです。  しかし、私たちに必要なのは、官僚的に細かな差異を見つける執拗さではなく、自社に応用できるかもしれないノウハウを見つける適用力にほかなりません。  私は机上の空論ではなく、現場での実践を通じて役立つと信じる25の内容を説明します。調達・購買業務は、サプライヤとお気軽にメールをやり取りすることではなく、自身の人生的蓄積を賭け、現状をより良くする試みです。それを重ねることでしか社内外に信頼してもらえません。  本書で伝えたいのは、私の仕事にたいする想いでもあります。  一人でも多くの調達・購買担当者が変わるきっかけになることを願って。  2021年9月 坂口孝則

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