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関西・中国・四国で愛されている長寿企業2021
社会と経済の発展に貢献してきた秘密に迫る

定価(税込)  2,420円

編者
サイズ A5判
ページ数 200頁
ISBNコード 978-4-526-08134-7
コード C3034
発行月 2021年04月
ジャンル 経営

内容

関西を中心とする西日本エリアで“伝統企業”として成長し続ける会社の職場環境、人づくり手法を、経営トップへの取材を通じて網羅。「持続可能な発展」を体現する経営のヒントを簡潔に伝える。長寿企業の成り立ちと事業モデルの確立・継承の知られざる秘密に迫る。

目次

【第1章】関西で愛されている長寿企業37社

伊東電機株式会社

化学処理によるガラス研磨で世界をリード
株式会社NSC

独自のBBS哲学で〝自動化〟を支える
NKE株式会社

ニーズに応じたゴム製品で産業に貢献
株式会社王寺ゴム製作所

高機能溶射で長寿命化、産業を支える
大阪ウェルディング工業株式会社

真空機器を総合的に扱う専業の老舗企業
株式会社大阪真空機器製作所

ステンレス製圧造部品の技術力で定評
大阪フォーミング株式会社

流体を無駄なく運ぶ配管設計・施工
株式会社岡元工業所

レーザー技術を核にニッチ市場でトップ
株式会社片岡製作所

精密機器を梱包・搬送、丁寧さを追求
鹿野産業株式会社

生産財のトータルサプライヤーへまい進
株式会社Kamogawa

顧客第一主義でフォーマーの進化をリード
株式会社阪村機械製作所

自由闊達な社風が生み出す機能性樹脂
サンユレック株式会社

世界の歯科医療の発展に技術で貢献
株式会社松風

プラスチック素材の「つなぐ」製品で存在感
ジョプラックス株式会社

半導体技術の発展に幅広いソリューションで寄与
株式会社SCREENホールディングス

「与えよ さらば与えられん」の創業精神貫く
鈴木油脂工業株式会社

「人と和」を題目に街づくりの礎を担う
株式会社ソネック

1個でも受注OKの鋳物部品を製造
辰巳工業株式会社

人に寄り添う小型車で、くらしを豊かに
ダイハツ工業株式会社

技術と人をつなぐインターフェースの役割を追求
株式会社テクノツリー

粉粒体関連技術で未来を拓く技術者集団
東亜機械工業株式会社

インフラ整備を下支えする100年企業
日工株式会社

独自の異物除去装置で食の安心安全を守る
株式会社服部製作所

独自路線を貫く「ユーザー系商社」
阪和興業株式会社

流体・圧力制御の技術で存在感を発揮
株式会社日阪製作所

成長する抜型・刃型のプロ集団
株式会社菱屋

独自製品を多数擁するポンプメーカー
伏虎金属工業株式会社

半世紀にわたり流体移送のあらゆる課題に挑む
兵神装備株式会社

遠心分離機の専業メーカー
株式会社松本機械製作所

商社として日本の電機業界を下支え
ミカサ商事株式会社

防爆機器の開発力で存在感放つ
株式会社宮木電機製作所


【第2章】中国・四国で愛されている長寿企業10社

産業、社会インフラを支える検査・診断のプロ
株式会社ウィズソル

深孔加工のリーティングカンパニー
株式会社キョウエイ

香川県の溶接Shokunin集団
株式会社サンテック

創業から、四国の生活を明るくする
大豊産業株式会社

四国で活躍する総合ガスコーディネーター
高松帝酸株式会社

顧客ニーズに即したカスタマイズで高い信頼
株式会社滝澤鉄工所

ふりかけの美味しさを追求する老舗
田中食品株式会社

コンクリート製品を通じ社会課題に対応
株式会社ナガ·ツキ

防火耐火扉を中心に、社会へ貢献
日本フネン株式会社

精密歯車と減速機のエキスパート
株式会社明和工作所

はじめに

『中国・四国・関西で愛されている長寿企業2021〜社会と経済の発展に貢献してきた秘密に迫る〜』の刊行を決定したのは、新型コロナウイルス感染症拡大が日に日に深刻さを増しつつあった2020年春のことでした。以降、緊急事態宣言が発令され、世の中は想定外の事態に陥り、かつての常識にあてはまらない生活スタイル、働き方が求められるようになりました。
人の動きが制限され、ほとんどの事業活動が停滞し、多くの企業の業績に悪影響を与えました。本書を巡る社内会議では「何もこんな時期に発行しなくても」「取材を受け入れてもらえる企業はあるのか」といった声が上がりました。それでも「こんな時期だからこそ」という考えが刊行を後押ししました。

取材対象は創業50年以上の長寿企業。これまで何度か長寿企業を書籍化した際には掲載条件を創業100年以上や60年以上としていました。しかし、AI、IoTに代表される情報技術の進歩で、業界の垣根が取り払われ、産業、ビジネスが変化するサイクルはどんどん早くなっています。長くトップシェアを有していた商品がいつの間にか価値を失ってしまうということも少なくありません。また、今回の新型コロナ禍や毎年のように発生する大規模自然災害など経済情勢に大きな影響を与える事象も相次ぎ、企業の存続はかつてと比べて困難な時代を迎えています。それらを勘案して、過去に比べ短い創業50年以上というラインを設定しました。
それに加え、企業の多くが事業承継問題を抱えています。経営者が高齢化する一方、後継者が見つからず、廃業や企業売却を選択せざるを得ないケースも枚挙にいとまがありません。「企業30年寿命説」が唱えられてから30年以上が経過しましたが、企業規模によってデータに差があるとはいえ、企業の平均寿命はすでに30年を大幅に下回っています。

本書で紹介した創業50年以上の企業に共通する、いわば長寿の秘訣とは何なのでしょうか。もちろん解は1つではありません。確固たる経営理念、同族によるスムーズな事業承継、時代を超越した事業戦略など、本書の取材対象となった現経営者に話を聞いても答えは様々です。ただ、多くの企業に共通するのは、創業者の思いが何らかのかたちで現在も受け継がれているということでした。
創業者は20年、30年と長く経営にかかわるケースが多く、前述した企業30年寿命説に則ると、まず創業者から後継者にバトンを渡すことが長寿企業として存続する第一条件となります。半数以上の企業はそれが叶わず寿命を迎えることになります。事業承継までの間、企業存続するのにふさわしい創業者の経営手腕、経営哲学がなければ難しいでしょう。
さらに、創業者の思いが各世代の後継者へと着実に受け継がれていくかどうかが第2、第3の関門となります。後継者の経営手法も十人十色。その時代に応じた事業運営、構築が求められ、必ずしも創業者の経営手法を受け継ぐことが正解とはいえません。そのままの道を歩むにせよ、異なる道を選ぶにせよ、創業者の思いが選択の根底にあるような気がしてなりません。

本書では、掲載各社トップへの取材から、長寿企業として各界から長く愛されている所以を表現するよう心がけました。残念ながら全体の分析は断念することになりましたが、それぞれに独自の強みを持ち、革新を重ねながらも一本筋の通った思いを持つ長寿企業を集めたという自負があります。
これから起業を志す人、事業承継に悩む企業経営者、就職活動に臨む若者――。
先の見えない時代、こんなときだからこそ、様々な立場の人が、様々な目線から、本書を通じて一筋の光を見つけていただければ幸甚です。

2021年春
日刊工業新聞特別取材班

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