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例題練習で身につく
技術士第二次試験論文の書き方 第6版

定価(税込)  2,420円

著者
サイズ A5判
ページ数 312頁
ISBNコード 978-4-526-08109-5
コード C3050
発行月 2021年02月
ジャンル 資格試験

内容

技術士第二次試験の論文対策本。選択科目と必須科目の論文の両方の対策を、科目別のポイント対処を含めて解説する。合格には、出題されやすいテーマへの理解を深め、論文の出題の要点をきちんと把握し、内容を簡潔に構成し、試験官にわかりやすく表現することが必要。本書を読めば、その対策がすべてわかる。

福田 遵  著者プロフィール

(ふくだ じゅん)
技術士(総合技術監理部門、電気電子部門)
1979年3月東京工業大学工学部電気・電子工学科卒業
同年4月千代田化工建設(株)入社
2002年10月アマノ(株)入社
2013年4月アマノメンテナンスエンジニアリング(株)副社長
公益社団法人日本技術士会青年技術士懇談会代表幹事、企業内技術士委員会委員、神奈川県支部修習技術者支援委員会委員などを歴任
所属学会:日本技術士会、電気学会、電気設備学会
資格:技術士(総合技術監理部門、電気電子部門)、エネルギー管理士、監理技術者(電気、電気通信)、宅地建物取引士、ファシリティマネジャーなど
著書:『技術士第二次試験「建設部門」過去問題〈論文たっぷり100問〉の要点と万全対策』、『技術士第二次試験「電気電子部門」過去問題〈論文たっぷり100問〉の要点と万全対策』、『技術士第二次試験「機械部門」過去問題〈論文たっぷり100問〉の要点と万全対策』、『技術士第二次試験「建設部門」要点と〈論文試験〉解答例』、『技術士第二次試験「電気電子部門」要点と〈論文試験〉解答例』、『技術士第二次試験「機械部門」要点と〈論文試験〉解答例』、『技術士第二次試験「口頭試験」受験必修ガイド 第5版』、『技術士第二次試験「総合技術監理部門」 標準テキスト 第2版』、『トコトンやさしい電線・ケーブルの本』、『トコトンやさしい発電・送電の本』、『トコトンやさしい熱利用の本』(日刊工業新聞社)等

目次



目  次


はじめに

【第1章】技術士第二次試験の概要
1.技術士第二次試験の筆記試験
(1)選択科目の内容
(2)技術士に求められる資質能力(コンピテンシー)
(3)必須科目(Ⅰ)
(4)選択科目(Ⅱ)
(a)選択科目(Ⅱ-1)
(b)選択科目(Ⅱ-2)
(5)選択科目(Ⅲ)
(6)試験概要のまとめ
2.口頭試験

【第2章】論文の基礎
1.論文を書く基本姿勢
(1)読みやすく書く
(2)論理的に示す
(3)畳み掛けるような軽快な文章とする
(4)主語は何かを考えて書く
(5)肯定的な表現を使って示す
(6)「である」体と「ですます」体
(7)接続詞の達人になろう
2.論文形式の確認
(1)項目ナンバーの取り方
(a)例題1
(b)例題2
(c)例題3
(2)項目タイトルのつけ方
(3)図表の効果的な使い方
(a)表番の表記
(b)図番の表記
(4)箇条書きを有効に使う
3.論文力を高める
(1)書く前に考えること
(2)キーワードによる採点基準
(a)二段階キーワード法
(b)二元キーワード法
(c)キーワードサーフィン法
(3)表現についての注意事項
(a)あいまいな表現
(b)検討の視野が狭いと感じる場合
(c)強調の方法
(4)省略文字と略記
(a)省略文字
(b)略記
(c)カタカナ表記文字
(5)技術者の癖
(6)答案用紙に慣れる
(7)150字法による練習
(a)1枚論文
(b)2枚論文
(c)3枚論文
(d)150字法の例

【第3章】選択科目(Ⅱ)問題の対処法
1.選択科目(Ⅱ)問題が求めているポイントを知る
(1)選択科目(Ⅱ)の出題状況
(2)選択科目(Ⅱ)の出題ポイント
2.選択科目(Ⅱ-1):専門知識問題
(1)出題内容
(2)選択科目(Ⅱ-1)の対処法
(a)例題1(機械部門の例)
(b)例題2(電気電子部門の例)
(c)例題3(建設部門の例)
(d)例題4(衛生工学部門の例)
(e)例題5(情報工学部門の例)
(3)サブノートの作成方法例
3.選択科目(Ⅱ-2):応用能力問題
(1)出題内容
(2)選択科目(Ⅱ-2)の対処法
(a)例題1(機械部門の例)
(b)例題2(電気電子部門の例)
(c)例題3(建設部門の例)
(d)例題4(上下水道部門の例)
(e)例題5(衛生工学部門の例)
(f)例題6(環境部門の例)
(3)項目立ての重要性
4.項目立ておよびキーワード創出練習
(1)専門知識問題(選択科目(Ⅱ-1))の練習
(a)例題1(機械部門の例)
(b)例題2(電気電子部門の例)
(c)例題3(建設部門の例)
(d)例題4(上下水道部門の例)
(e)例題5(衛生工学部門の例)
(f)例題6(農業部門の例)
(g)例題7(森林部門の例)
(h)例題8(情報工学部門の例)
(i)例題9(応用理学部門の例)
(j)例題10(環境部門の例)
(2)応用能力問題(選択科目(Ⅱ-2))の練習
(a)例題1(機械部門の例)
(b)例題2(電気電子部門の例)
(c)例題3(建設部門の例)
(d)例題4(上下水道部門の例)
(e)例題5(衛生工学部門の例)
(f)例題6(農業部門の例)
(g)例題7(情報工学部門の例)
(h)例題8(応用理学部門の例)
(i)例題9(環境部門の例)
5.選択科目(Ⅱ-1)の解答例
(1)例題1(機械部門)
(2)例題2(電気電子部門)
(3)例題3(建設部門)
(4)例題4(環境部門)

【第4章】選択科目(Ⅲ)問題の対処法
1.選択科目(Ⅲ)問題の目的を知る
2.選択科目(Ⅲ)問題のテーマ
3.具体的な問題とポイントアドバイス
(1)環境をテーマにした問題
(2)エネルギーをテーマにした問題
(3)災害をテーマにした問題
(4)リスクマネジメントをテーマにした問題
(5)社会インフラをテーマにした問題
(6)少子高齢化をテーマにした問題
(7)情報化をテーマにした問題
(8)国際化をテーマにした問題
(9)技術動向をテーマにした問題
4.小設問で問われている事項
(1)一番目の小設問
(2)二番目の小設問
(3)三番目の小設問
(4)小設問の記述配分
5.選択科目(Ⅲ)問題の対策
(1)なぜこういった問題が出題されたのかを理解する
(2)期待されている解答を考える
(3)時代および将来を読む

【第5章】必須科目(Ⅰ)問題の対処法
1.必須科目(Ⅰ)問題の目的を知る
2.必須科目(Ⅰ)問題のテーマ
3.具体的な問題とポイントアドバイス
(1)環境をテーマにした問題
(2)エネルギーをテーマにした問題
(3)災害をテーマにした問題
(4)社会インフラをテーマにした問題
(5)少子高齢化をテーマにした問題
(6)資源をテーマにした問題
(7)情報化をテーマにした問題
(8)国際競争力をテーマにした問題
4.小設問で問われている事項
(1)一番目の小設問
(2)二番目の小設問
(3)三番目の小設問
(4)四番目の小設問
(5)小設問の記述配分
5.必須科目(Ⅰ)問題の対策
(1)なぜこういった問題が出題されたのかを理解する
(2)期待されている解答を考える
(3)時代および将来を読む


【第6章】「問題解決能力及び課題遂行能力」問題の基礎知識
1.持続可能な開発目標
(1)SDGsの17の目標
(2)SDGsの169のターゲット
(3)SDGsの優先課題
2.環境
(1)パリ協定
(2)第五次環境基本計画
(3)生物多様性
(4)循環型社会
(a)循環型社会が必要となった背景
(b)第四次循環型社会形成推進基本計画
(c)海洋プラスチック問題
3.エネルギー
(1)第五次エネルギー基本計画
(2)再生可能エネルギー
(3)水素社会
4.資源
(1)天然資源
(2)水資源
5.災害
(1)地震対策
(2)大雨災害
(3)国土強靭化
(4)リスクマネジメント
(a)リスクアセスメント
(b)リスクコミュニケーション
(5)危機管理と事業継続計画(BCP)
(6)感染症
6.社会変化
(1)社会インフラ老朽化
(a)社会インフラとは
(b)老朽化の現状
(c)グリーンインフラ
(2)高齢化
(3)ユニバーサルデザイン
7.技術動向他
(1)担い手確保と生産性向上
(2)Society 5.0
(a)サイバーセキュリティ技術
(b)IoTシステム構築技術
(c)人工知能技術
(d)デバイス技術
(e)ネットワーク技術
(3)ビッグデータ
(4)品質不正

【第7章】「業務内容の詳細」の対処法

1.「業務内容の詳細」の注意点
2.テーマの選定方法
(1)技術部門と選択科目の再認識
(2)専門とする事項のポイント
3.アピールポイントの意識
(1)高等な専門的応用能力とは
(2)課題と問題点
(a)業務条件
(b)技術上で工夫をしなければならなかった要因
(3)技術的提案
(4)技術的成果
(5)技術的評価と今後の展望
(6)不適切な内容と記述方法
(a)日記論文
(b)自慢論文
(c)お山の大将論文
(d)お涙ちょうだい論文
(7)総合技術監理の視点とは何か
4.「業務内容の詳細」として取り上げやすい内容
(1)業務の概要として示すべき点
(2)あなたの立場と役割
(3)技術的課題と提案
(4)技術的成果等
(5)「業務内容の詳細」の内容が不十分な場合の試問例
5.「業務内容の詳細」記載時の注意点
6.「業務内容の詳細」例
(1)技術的体験論文例1(機械部門)
(a)『業務内容の詳細』記載例1
(機械部門:熱・動力エネルギー機器科目)
(b)『業務内容の詳細』記載例2
(機械部門:熱・動力エネルギー機器科目)
(c)『業務内容の詳細』記載例3
(機械部門:熱・動力エネルギー機器科目)
(2)技術的体験論文例2(電気電子部門)
(a)『業務内容の詳細』記載例1
(電気電子部門:電気設備科目)
(b)『業務内容の詳細』記載例2
(電気電子部門:電気設備科目)
(c)『業務内容の詳細』記載例3
(電気電子部門:電気設備科目)
(3)技術的体験論文例3(建設部門)
(a)『業務内容の詳細』記載例1
(建設部門:鋼構造及びコンクリート科目)
(b)『業務内容の詳細』記載例2
(建設部門:鋼構造及びコンクリート科目)
(c)『業務内容の詳細』記載例3
(建設部門:鋼構造及びコンクリート科目)
(4)技術的体験論文例4(上下水道部門)
(a)『業務内容の詳細』記載例1
(上下水道部門:上水道及び工業用水道科目)
(b)『業務内容の詳細』記載例2
(上下水道部門:上水道及び工業用水道科目)
(c)『業務内容の詳細』記載例3
(上下水道部門:上水道及び工業用水道科目)
(5)技術的体験論文例5(総合技術監理部門 機械─流体機器科目)
(a)『業務内容の詳細』記載例1
(総合技術監理部門:機械─流体機器科目)
(b)『業務内容の詳細』記載例2
(総合技術監理部門:機械─流体機器科目)
(c)『業務内容の詳細』記載例3
(総合技術監理部門:機械─流体機器科目)
7.口頭試験の合格率

おわりに



はじめに

 技術士第二次試験が創設された当時は記述式問題のみの試験でしたが、その後、何度かの改正時に択一式問題を取り入れた試験形式を採用していました。それが、令和元年度試験からは記述式問題のみの試験に戻っています。ただし、平成の初期までの技術士第二次試験では、試験時間7時間で12,000字もの解答文字数を記述しなくてはならなかったため、瞬間的に問題文の内容を理解し、相当の記述スピードで書かなければならないという過酷な試験でした。しかし、現在の試験は5時間半で5,400字の解答文字数を書けばよい試験となりましたので、問題内容をじっくり分析できる時間的余裕がある試験となっています。
 一方、合格率を比較してみると、受験者数に対する合格率は、平成初期の試験では16%前後を維持していましたが、令和元年度試験では11%まで低下しています。その原因を探求するために、申込者数に対する合格率を確認すると、平成初期の試験も令和元年度試験も9%台と変わっていない事実がわかります。これまで技術士第二次試験の会場運営を長く担っていた著者は、技術士第二次試験では、午前中の試験で解答がうまく書けなかった多くの受験者が、午後には試験会場に戻らないという現実や、午後の問題を読んで合格は無理だと判断した受験者が午後の途中で棄権するという現実を毎年見ていました。それは、技術士試験は科目合格制を採用していますので、午前または午後の一方の試験科目ができなければ不合格が確定するからです。技術士試験では、途中で棄権して帰ってしまった受験者は欠席者扱いになるため、対受験者数合格率の対申込者数合格率比は、平成初期には40%以上(9%/16%)もの差がありました。しかし、令和元年度試験では途中棄権者が少ないようで、20%(9%/11%)と減少率が下がっています。その事実は、受験者が解答を書けると思って、途中棄権せずに最後まで試験会場で書いた答案が、実際には試験委員に評価されていないという事実を示していると著者は分析しています。
 要するに、問題が難しくなったとか、受験者のレベルが下がったという理由ではなく、受験者が自信を持って書いた答案内容が、試験委員に評価されていないという現実があるという点を受験者は認識する必要があります。それは根本的な問題で、その要因が何であるのかを知って改善しなければ、何年受験をしても合格できないという結果になってしまいます。
 受験者の中には、論文力を自然と身につけている人はいます。そういった人は、1~2回の受験で合格します。しかし、そのような人はごくわずかで、多くの受験者は、これまで論文の書き方の基礎教育を受けていません。しかも、全国的に日本人の読書時間は少なくなっていますので、読書の習慣によって書く力が自然についている人は減っていると考えるべきです。このような環境にある受験者に、論文の書き方の基礎を身につけてもらうために執筆したのが本著になります。
 本著は、技術士第二次試験論文の書き方指南書として執筆された初めての書籍です。それが、平成20年の初版から版を重ねて第6版を出版できることを嬉しく思っています。実際に、日本技術士会での例会で、本著を利用して合格したという技術士から直接お礼を言われることが多くなっており、本著が受験者に大きな力を与えている事実を著者は実感させてもらっています。本著の特徴は、著者が大手通信教育会社の技術士試験講座の指導主幹を20年近く経験し、技術部門を問わず、多くの指導講師へ添削方法のアドバイスをしていた内容をベースに作られている点です。その経験の中で、多くの技術者が陥っている間違った習慣を知り、それらを是正する指導法をアドバイスしてきました。その結果、十分な知識を持っているにもかかわらず、採点では良い結果をだせない受験者には共通の特徴があるのがわかりました。そういった点を添削した論文の中で指摘することによって、多くの受験者があこがれの技術士になる手助けをしてきました。その内容を書籍化したのが本著です。
 本著が出版される以前に市販されていた受験指導書には、解答例や勉強のポイントを示したものはありましたが、技術士第二次試験論文の書き方が具体的に説明されているものはなく、技術士第二次試験で評価される答案のポイントが何かという実態がわかる資料はありませんでした。そのため、本著が出版されるまでは、どういったプロセスで解答を作らなければならないのかを学ぶのは難しかったと思います。本著では、技術士第二次試験の記述式問題に対する心構えを含めて、論文の書き方のテクニックをわかりやすく解説しています。基本的には、本著で論文作成のための共通な基礎知識をしっかり理解してさえいれば、記述式問題に使える技術を身につけられると思いますが、本著では試験科目別に再度ポイントを説明しなおす形式としています。また、こういった勉強は、文章を読むだけでは身につかないのも事実ですので、できるだけ例題を示して、その後に、実際にそれを自分で体験してもらう形式も取り入れています。これらは、本来、添削指導でしかできなかった内容を書籍で実現していきたいと考えて工夫したものです。
 このように多くの受験者に活用されてきた実績ある本著を使って、論文作成に苦手意識を持っている受験者や、指定文字数を埋める自信のない人が、少しでも自信を持って筆記試験に挑戦してもらえればと思います。
 最後に、本著では、受験申込書に記載する「業務内容の詳細」についても、第7章で記述テクニックを説明していますので、受験申込書の作成前に本著を入手された読者は、最初に第7章を読まれることをお勧めします。また、すでに受験申込書の提出が済んでいる読者は、口頭試験前に第7章を読んで口頭試験対策を考えるようにしてください。

2021年1月
福田 遵

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