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誰も教えてくれない
「部品工場の納期遅れ」の解決策

定価(税込)  2,200円

著者
サイズ A5判
ページ数 184頁
ISBNコード 978-4-526-08094-4
コード C3034
発行月 2020年10月
ジャンル 生産管理

内容

セットメーカーへ納入する部品工場が抱える納期遅れ問題を根幹から解説。生産実態の把握が難しい工程や管理要素にメスを入れ、納期遅れの解決策をわかりやすく提案する。納品先の状況に翻弄されることなく、部品工場主導できっちり納期対応できる方法を手解きする。

本間峰一  著者プロフィール

(ほんま みねかず)
株式会社ほんま 代表取締役

1958年生まれ、東京都出身。電気通信大学電気通信学部応用電子工学科卒業。
NEC製造業システム事業部、みずほ総合研究所コンサルティング部を経て、2012年に経営コンサルタントとして独立(株式会社ほんまコンサルティング事業部として活動)

主に中堅製造業者の収益性改善、リードタイム改善、生産管理システム活用などのコンサルティングを実施中。

東京都中小企業診断士協会会員
東京都中小企業診断士協会中央支部認定「生産革新フォーラム研究会」代表
川崎市中小企業サポートセンター派遣専門員
東京都中小企業振興公社 派遣専門家
ICT経営パートナーズ協会 理事
アドバンスト・ビジネス創造協会 チーフコンサルタント
日本生産管理学会会員、システム監査人協会会員。

主な資格:中小企業診断士、情報処理技術者(システムアナリスト、システム監査、プロジェクトマネージャ、アプリケーションエンジニア)
主な著書:『コストダウンが会社をダメにする』『社長が「在庫削減!」を言い出した会社は成長しない』『受注生産に徹すれば利益はついてくる』『誰も教えてくれない「工場の損益管理」の疑問』」『誰も教えてくれない「生産管理システム」の正しい使い方』『“JIT生産”を卒業するための本』(以上日刊工業新聞社)『サプライチェーン・マネジメントがわかる本』『生産計画』『失敗しないERP導入ハンドブック』(以上日本能率協会マネジメントセンター)など

本書に関するお問い合わせ、コンサルティングに関するご相談は下記にご連絡ください。
株式会社ほんま コンサルティング事業部
ホームページ http://www.homma-consulting.jp/
E-Mail:m.homma@mbf.nifty.com

目次

はじめに
〜日本の製造業は部品工場が支えている

【第1章】部品工場が納期を守れなくなった
1-1 日本の部品工場
1-2 部品工場の納期遅れが増えている
1-3 人手作業と機械製造が混在するから難しい
1-4 需要変動が能力不足を直撃した
1-5 大企業の内示調達が納期対応を混乱させた
1-6 部品工場はいつも特急対応に追われている
1-7 納期調整役が走り回って納期を守っている
column 日産自動車の内示変動

【第2章】部品工場の納期管理が混乱している
2-1 生産管理部がないから納期対応ができない
2-2 生産管理システムが機能していない
2-3 せっかくつくった生産計画が反故にされる
2-4 Excel頼りの納期管理では限界だ
2-5 生産指示型か在庫補充型か
2-6 部品工場は製造指示書で生産する
2-7 MRPは部品工場の納期を混乱させる
column 生産管理もテレワークでしたい

【第3章】リードタイム実績を見える化する
3-1 進捗データの分析はしているか
3-2 リードタイム分析で遅れを把握する
3-3 製番管理ではなく製造ロット番号管理だ
3-4 製造時間を短縮したのにリードタイムが短くならない
3-5 リードタイム分析ができないときはどうすべきか
3-6 製造指示書がない工場はどうすべきか
3-7 製造能力が足りないと納期は守れない
column 経済成長時代の成功体験に気をつける

【第4章】納期を守るためにはどうすべきか
4-1 リードタイムは1カ月以内を目標にする
4-2 最初に異常なリードタイムをつぶす
4-3 待ち時間を短くするにはどうすべきか
4-4 製造現場の改善努力も欠かせない
4-5 在庫と平準化で納期遅れを防止する
4-6 外注会社の納期遅れも心配だ
4-7 営業部門を巻き込もう
4-8 個別受注品を生産する工場向け部品の納期管理
column コロナウイルスがJIT生産を時代遅れにした

【第5章】部品工場の納期管理をサポートする
5-1 ガントチャートとPERTを活用する
5-2 生産管理コンサルタントにサポートしてもらう
5-3 納期管理にIoTは使えない
5-4 役に立たないシステムはつくり直そう
5-5 クラウド版工程進捗管理ツールを開発
5-6 単一加工型製品工場の生産管理を考える
column 新規取引先開拓の落とし穴


おわりに
〜アフターコロナ時代の部品サプライチェーン
参考文献
索引

はじめに

〜日本の製造業は部品工場が支えている

本書は、工場経営の課題を正面から解き明かした「誰も教えてくれない」シリーズの第3弾です。第1弾の「工場の損益管理の疑問」、第2弾の「生産管理システムの正しい使い方」では、日本の製造工場全体に共通する課題と解決策を紹介しました。おかげ様でどちらも増刷を重ねてきました。
今回は、日本の製造業で大多数を占める部品工場の納期管理に焦点を当てました。部品工場や製品工場で部品納期遅れ問題に悩んでいるところが、ここへ来て増えています。本書ではその実態と解決策をまとめました。
TVドラマ「下町ロケット」には、大企業と部品会社の上下関係が誇張されて描かれています。大企業の理不尽な仕打ちに苦しめられる中小企業の姿に、エールを送った人も多いのではないでしょうか。しかし、現在の製造業界では下町ロケットのような世界は少なくなり、親会社と部品会社の力関係も逆転しつつあります。
たとえば、下請部品工場が製造している部品が要求納期通りに納品されず、計画通りに製造できない製品工場が続出しています。納期遅れリスクを自社に転嫁されないようにするために、初めから注文を断ってくる部品工場も増えています。部品はスケジュール通りに納品されるもの、と安易に考えていた製品工場の中には、突然の納期遅れに右往左往しているところもあります。「日本の製造業は部品工場が支えている」ことが証明された、と言えるのではないでしょうか。
部品工場の納期遅れ問題が顕在化した最大の要因は、人手不足が深刻化したことが理由です。ほかにも、新型コロナウイルス感染症問題や自然災害、事業継承者不足などで部品サプライチェーンが機能しないケースが頻発したことが、これまで比較的に軽視されてきた部品工場の納期管理の重要性に注目が集まるきっかけとなりました。今までの日本の部品工場は、何が何でも親会社からの要求納期を守るといった現場の精神論に支えられて運営されてきたところが多く、いったん混乱が生じると収拾がつかなくなる可能性があります。
本書は、精神論に基づく行き当たりばったり状態だった部品工場の納期管理を、ITシステムなどを活用した科学的な納期管理に成長させるために、どうすればいいかをまとめた本です。従来の生産管理理論や生産管理システムは計画生産型の製品会社のための管理方法として育ってきたために、受注生産型の多い部品工場のための生産管理の仕組みとしては十分ではありません。実際の部品工場の現場でどのような問題が生じているのか、ITシステムで収集した情報を使い、どのように分析して解決していくかを総合的に解説しました。
本書は、次のような方に読んでいただきたいと考えています。
①部品工場を経営している方
②部品工場にお勤めの方
③部品工場から部品を調達している方
④部品工場の経営や情報システムをサポートしている方
部品工場が活性化しなければ、日本経済の成長はあり得ません。本書を通じて日本の部品工場、さらには製造業全体の納期対応力が強化され、業界の永続的な発展が続くことを願っています。

2020年9月
本間 峰一

注)本書では、「生産管理システム」の導入作業や活用に関する問題に関して、深くは解説していません。生産管理システムの導入や活用がうまく進まずに困っている場合は、姉妹書の『誰も教えてくれない「生産管理システム」の正しい使い方』もあわせてお読みください。

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