買い物かごへ

原子力年鑑2021

定価(税込)  17,600円

編者
サイズ B5判
ページ数 504頁
ISBNコード 978-4-526-08088-3
コード C3050
発行月 2020年10月
ジャンル その他 環境

内容

1957年から発行してきた「原子力年鑑」の2021年度版。廃棄物処理の具体化と解体撤去など健全炉の廃止措置に加え、COVID-19に伴うエネルギー需給全般における原子力産業と安全規制へのインパクトなど、内外動向と付随する個別事象を中心に解説する。

「原子力年表 1895年~2006年 ―日本と世界の出来事―」(PDFファイルが開きます・2.5MB)

「原子力年鑑」編集委員会  著者プロフィール

編集委員長 山脇 道夫 東京大学名誉教授
編集委員 千崎 雅生 日本核物質管理学会顧問
編集委員 松井 一秋 エネルギー総合工学研究所研究顧問
編集委員 石塚 昶雄 日本原子力産業協会元シニアアドバイザー
編集委員 木下 雅仁 日本原子力産業協会
編集委員 田辺 博三 元・原子力環境整備促進・資金管理センター
編集委員 中原 和哉 ニュークリアエディター

「原子力年鑑2021」 執筆者一覧
(敬称略:五十音順,所属は原稿執筆時)
阿部真千子 三菱総合研究所
有田 裕二 福井大学
石川 顕一 東京大学
石川 哲也 理化学研究所
稲垣 裕亮 原子力環境整備促進・資金管理センター
上坂  充 東京大学
江尻 寿延 日本原子力産業協会
遠藤 典子 慶應義塾大学
小川 雄一 自然科学研究機構
小澤  直 エム・アール・アイ リサーチアソシエイツ
小野  明 東京電力ホールディングス
小野寺将規 三菱総合研究所
小原  徹 東京工業大学
甲斐 倫明 大分県立看護科学大学
笠原 直人 東京大学
勝村 庸介 東京大学名誉教授
加藤  浩 日本原子力研究開発機構
岸田 和男 原子力国際協力センター
木藤 啓子 日本原子力産業協会
木下 雅仁 日本原子力産業協会
木村 逸郎 京都大学名誉教授
窪田 秀雄 日本テピア
久間詩奈子 エム・アール・アイ リサーチアソシエイツ
熊谷 敦史 量子科学技術研究開発機構
小林 雅治 日本原子力産業協会
小林 泰彦 量子科学技術研究開発機構
酒井 一夫 東京医療保健大学
坂本 文人 秋田工業高等専門学校
須原 哲也 量子科学技術研究開発機構
関   修 国際廃炉研究開発機構
千崎 雅生 日本核物質管理学会顧問
田川 精一 大阪大学名誉教授
瀧本 洋樹 原子力国際協力センター
田口 雅丈 原子力安全推進協会
田中 治邦 日本原燃
田辺 博三 元・原子力環境整備促進・資金管理センター
玉井 広史 日本核物質管理学会
萩原 聡昭 日本アイソトープ協会
辻本 和文 日本原子力研究開発機構
土江 保男 元・日本原子力発電
東海 邦博 元・海外電力調査会
鳥羽 晃夫 原子力国際協力センター
中島  健 京都大学
西村 慶人 エム・アール・アイ リサーチアソシエイツ
長谷川 晃 東北大学
深澤 哲生 日本核燃料開発
藤山 翔乃 三菱総合研究所
堀  雅夫 原子力システム研究懇話会
松井 亮太 元・海外電力調査会
村上 朋子 日本エネルギー経済研究所
本林  透 理化学研究所
山下 清信 原子力国際協力センター
山本 博之 量子科学技術研究開発機構
リン・ペン・ホン(Liem Peng Hong) ナイス
和田 裕子 日本原子力産業協会
渡部 隆俊 原子力発電環境整備機構

目次

はじめに
編集委員会,執筆者一覧

PartⅠ・ 潮流─内外の原子力動向
〔潮流・国内編〕原子力の利用に係る各種動向
─エネルギーミックス達成の現実味が薄れつつある中での原子力利用の追い風・向かい風─
〔潮流・海外編〕ポスト・コロナをチャンスに転じる原子力産業界の課題は“標準化”
〔潮流・核不拡散編〕核不拡散などの国際動向と国内取組

PartⅡ・ 将来に向けた原子力技術の展開
1.ゼロ炭素社会を目指して─原子力に期待される役割─
2.将来炉
3.核融合炉
4.核種の分離・変換技術
コラム1  放射線ホルミシスとは
コラム2  放射線量の単位:シーベルトとは何か

PartⅢ・ 福島を契機とした原子力発電をめぐる動向
1.東京電力ホールディングス株式会社 福島第一原子力発電所
─廃炉作業の現状と今後の計画─
2.福島第一原子力発電所の廃炉に向けた国際廃炉研究開発機構(IRID)におけるロボット技術の開発
3.原子力被災地の復興(除染/被災者の状況/市町村の状況/中間貯蔵問題/放射線の取り扱い問題)
4.放射線の安全基準と医学的リスク
5.東京電力福島原子力発電所事故における原子力損害賠償

PartⅣ・ 核燃料サイクルの状況
1.フロントエンドの状況
2.再処理の状況
3.わが国の放射性廃棄物対策の状況
3.1 放射性廃棄物対策の状況
3.2 地層処分事業等の国際的な動向
3.3 高レベル放射性廃棄物等の地層処分の国内動向

PartⅤ・ 原子力教育・人材育成
1.原子力教育
2.原子力人材育成

PartⅥ・ 放射線利用
1.量子科学技術研究開発機構量子ビーム科学部門の研究
2.理化学研究所の研究内容
2.1 仁科加速器科学研究センター
2.2 SPring-8
3.放射線の工業・農業利用
3.1 工業利用
3.2 農業利用
4.放射線の医学利用
5.RI利用

PartⅦ・ 各国・地域の原子力動向
1.アジア
韓国
中国
台湾
ベトナム
マレーシア
タイ
パキスタン
インド
インドネシア
バングラデシュ
2.中東
イラン
アラブ首長国連邦(UAE)
ヨルダン
サウジアラビア
その他の中東諸国
トルコ
3.オセアニア
オーストラリア
4.南北米大陸
アメリカ
カナダ
メキシコ
アルゼンチン
ブラジル
5.欧州
欧州連合(EU)
イギリス
フランス
ドイツ
スウェーデン
フィンランド
オランダ
スイス
ベルギー
スペイン
イタリア
6.ロシア・中東欧諸国
ロシア
ウクライナ
中東欧諸国
アルメニア
カザフスタン
ウズベキスタン
バルト三国
ベラルーシ
ブルガリア
チェコ
スロバキア
ハンガリー
ポーランド
ルーマニア
スロベニア/クロアチア
7.アフリカ
南アフリカ
原子力年表〈2007年~2020年〉日本と世界の出来事
略語一覧
索 引

はじめに

直近の1年間で世界を最も震撼させた新型コロナウイルス(COVID-19)の世界的流行(パンデミック)は世界史的大事件であり,産業・経済に甚大な影響を与えており,原子力産業も例外ではない。しかし,ポスト・コロナは原子力にとってエネルギー安全保障や地球環境問題への貢献の利点を生かす絶好の機会でありうるとの声も聞かれる。  福島第一原子力発電所事故から本年(2020年)9月で9年半が経過した。2020年7月時点で稼働している原子力発電所は9基,またそれら以外で新規制基準適合性審査に合格した原発は7基で,合計16基が再稼働の合格を得ている。16基のうち4基のみがBWRで,それ以外はすべてPWRである。2019年7月時点で審査中の原子炉は11基で,未申請は8基である。建設中の原子炉は3基あるが,いずれも3.11以前から計画されていたものばかりである。廃炉については,合計24基が決定している。今後,再稼働,新設を始め,原子力発電の拡大発展が望まれるが,進展は遅々としているのが現状である。  原子力発電に係るトピックスとしては,関西電力における役員らの金品受領問題,福島第一原子力発電所におけるALPS処理水の取り扱い問題,使用済み燃料貯蔵問題,高レベル放射性廃棄物処分地問題等,相次いでメディアを賑わせてきた。大型炉のコストアップが原子力発電炉導入への障害になる中,小型モジュール炉など次世代炉の導入に向けての活動が活発になってきている。わが国でも経産省の革新的な原子力技術開発支援事業が公募方式で開始されたが,まだ及び腰である。核不拡散などの国際動向としては,北朝鮮やイランの核問題,INF全廃条約の終了問題,中国の核軍備拡大問題など,引き続き難題が立ちはだかっている。  原子力には,エネルギー利用とともに,放射線利用があり,両者は補完的な関係にある。放射線利用は,工業,農業,医学分野を始め,基礎科学分野を含む多方面にわたって活発に進められており,社会に広く受け入れられている。原子力を支える人材の教育・育成の必要性は,原子力エネルギー利用が難局にある今日,一層高まっている。原子力利用のさらなる社会的受容に向け,学校教育や社会広報などリスクコミュニケーションの営為が続けられているが,さらなる努力が望まれる。  この原子力年鑑は,1957年(昭和32年)に第1号が発刊され,その後長きにわたり,日本ならびに世界の原子力開発の動向を記録してきました。「2021年版」は,そのバトンを引き継ぎ,2019年7月以降の1年間の動きをとりまとめたものです。今後の原子力平和利用のあり方を考える上で基本情報としてお役に立てて頂ければ幸いです。  本年鑑出版に当たり,ご執筆頂きました著者の方々の真摯なご尽力に感謝申し上げます。

2020年9月20日 「原子力年鑑2021」編集委員会 委員長 山脇道夫 (東京大学名誉教授)

買い物かごへ