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設計の業務課題って、どない解決すんねん!
上司と部下のFAQ 設計工学編

定価(税込)  2,420円

監修
著者
サイズ A5判
ページ数 188頁
ISBNコード 978-4-526-08076-0
コード C3053
発行月 2020年08月
ジャンル 機械

内容

機械設計における業務遂行上の困りごとについて、課題と解決ポイントを紹介する解説本。教科書には書かれていない、機械設計者が押さえておくべきポイントを集約している。「設計業務って、どんなことに気をつけたらいいの?」という素朴な疑問に答える、業務課題を解決するFAQ。

山田 学  著者プロフィール

(やまだ まなぶ)
 1963年生まれ。兵庫県出身。技術士(機械部門)
 (株)ラブノーツ 代表取締役。 機械設計などに関する基礎技術力向上支援のため書籍執筆や企業内研修、セミナー講師などを行っている。
 著書に、『図面って、どない描くねん!』『めっちゃメカメカ!基本要素形状の設計』(日刊工業新聞社刊)などがある。

春山周夏  著者プロフィール

(はるやま しゅうか)
 1979年生まれ、京都府出身。春山技術士CE事務所 所長
・日新電機(株)生産技術にて設備設計開発と立上げに従事
・JFE物流(株)機構重機部にて機械器具設置業における営業所の専任技術者として大物機械更新工事の技術検討に従事
・TDK(株)テクニカルセンターにて自動組立ラインの開発と立上げに従事

 平成30年3月 中小企業の生産技術を支援するため独立開業
 令和元年12月 製造業技術コンサル協会を立上げ、代表に就任


 セミナー実績として『生産現場の自動化「FA/IoT/AI」技術入門』、 『自動機設計の勘所 メカ編/制御編』などがある。 また、月刊誌「機械設計」2020年4月号から『失敗しない!自動化設備の開発 虎の巻(全9回)』を連載中。 書籍執筆は初。

目次

第1章 設計業務も知らずに設計はできない。
【設計構想/設計検討】
ステップ1 開発プロセスを知ろう!
ステップ2 設計構想や設計検討について学ぼう!

第2章 ゼロ災で行こう! ヨシ!! ご安全に。
【安全性】
ステップ1 本質安全設計について学ぼう!
ステップ2 製造物責任について学ぼう!
ステップ3 安全規格について学ぼう!

第3章 質の良い設計にはやり方がある。
作りやすい、壊れにくい。
【品質/信頼性】
ステップ1 故障メカニズムを明らかにする手法を学ぼう!
ステップ2 人の行動について学ぼう!
ステップ3 故障と不良を防ぐ保全と管理について学ぼう!

第4章 21世紀は環境配慮の時代です。
持続可能な社会を目指して。
【環境】
ステップ1 設計者の取り組みについて学ぼう!
ステップ2 環境に影響を及ぼす材料について学ぼう!

第5章 仕事には締め切りがある。
設計業務を効率的に行おう!
【ツール-CAD/CAM/CAE】
ステップ1 効率良く設計を行うマストツール
CADについて学ぼう!
ステップ2 加工現場で使われる CAM について学ぼう!
ステップ3 設計の質を高める CAE について学ぼう!

第6章 あなたの知恵を守りましょう。
知恵にこそ価値が宿ります。
【企業戦略-特許】
ステップ1 特許権利化の流れについて学ぼう!
ステップ2 特許成立の要件について学ぼう!
ステップ3 アイデア発想について学ぼう!

はじめに

設計の仕事
 大学3年生のときに設計製図の授業がありました。エンジンを設計し製図するというものでした。圧縮比、ボア径、ストローク比、様々な数値を計算して、図面に落とし込む。授業の合間や夕方にバズーカ(図面を入れるための筒をこう呼んでいた)を持って製図室に行き、手書きで図面を描くための製図台、ドラフターとにらめっこ。わからないことがあれば、同じようにドラフターとにらめっこしている同級生に聞く。図面がある程度描けたら、教授のところへ行きチェックを受ける。このような過程を通して「これが設計の仕事か!」と感じたものです。
 3年後に重電機器を扱うメーカーに就職しました。主に生産設備の設計開発や現場改善を担う生産技術部に配属となり、機械設計の仕事をやっていくうちに、学生時代に感じた「設計の仕事」は、主要な部分だけど「設計の仕事」のほんの一部であったことを痛感しました。
 「ISOってなんやねん?!」「リスクアセスメントって設計者がやるの?!」「FTAって初めて聞くんですけど・・・」「環境問題と設計って関係なくない?」「特許って知財部の仕事でしょ?!」
 いえいえ、全て「設計の仕事」でした。

この本の内容
 この本はキーワード解説方式で書かれています。キーワード解説なんてネットで検索すれば山のように出てきます。しかしこの本にはネットで検索しても出てこない内容が書かれています。それは「どのような業務シチュエーションでそのキーワードを使うのか?」ということです。
 冗長化というキーワードを例にとります。ネットで検索すると次のような解説がたくさん出てくると思います。「冗長化とは機器やシステムの一部に障害が発生することを想定して予備を配置すること。」
 本書では、ロボットハンドによく使われるエアチャックが部品をつかんだかどうかを検知するセンサを冗長化した筆者の実例を挙げて解説しています。
 つまり、この本は筆者の経験に基づき業務シチュエーションを想定することで、設計者の仕事、業務課題と解決にそのキーワードがどのように関係しているかを解説する内容となっています。

この本を読んでいただきたい方
1.将来は設計者として仕事をやりたい学生の皆さま
 私は皆さまよりも少し早く設計者の仕事を経験しました。その内容が書かれています。ぜひ設計者の仕事を今のうちから覗いてみてください。
2.設計者としてお仕事をされている皆さま
 いわゆる「設計業務あるある」と思って手に取っていただけると幸いです。同じようなシチュエーションに出くわしたときにお役に立てるようにまとめました。
3.設計者の上司の皆さま
 皆さまの部下は本書に書いてある内容で四苦八苦されています。ご確認をお願いいたします。

設計の仕事は面白い!
 新人の頃に初めて自分の設計したものが形になったとき、とても感動しました。ある装置の配線を支持する三角ブラケットの図面を描き、出来上がった部品が装置に取り付けられた現場でのこと。組立の職人さんが三角ブラケットを指さして「まぁまぁええやんけ。あれ。」と言っていただいたことをとてもよく覚えています。
 設計の仕事は幅広く多岐にわたりますが、その原点はここにあると思っています。ただの三角ブラケットと侮るなかれ! 世にない新しいものを創り出して使っていただく人に「これ、いいね!」と言っていただけた。こんなにうれしいことはないです。


 「でもなぁ、穴の位置が悪くてボルト入らへんかったし。削っといたで!」
 「え?!・・・すんません。」(加工図面チェックのやり方を見直そうっと。)


 きっちりやったつもりでも次やるときはもっと改善できることがある。
だから設計の仕事は面白い!


 最後に、本書の執筆にあたりご指導をいただきました株式会社ラブノーツ代表の山田学様、お世話いただいた日刊工業新聞社出版局の方々にお礼を申し上げます。

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