買い物かごへ

カラー写真と実例でわかる
カビの分離同定と抗カビ試験

定価(税込)  3,740円

著者
著者
サイズ A5判
ページ数 192頁
ISBNコード 978-4-526-08067-8
コード C3043
発行月 2020年06月
ジャンル 化学

内容

カビは私たちの周りの至る所に存在し、清潔さが求められる現代において、メーカの品質管理部門、資材・設計部門は見えづらいカビの存在に敏感だ。この本では、実際のカビ発生の事例から検査方法、そして対策方法を豊富なカラー写真と実例で分かりやすく解説する。

李 憲俊  著者プロフィール

(り のりとし)
1996年 衛生微生物研究センター開設。2003年 株式会社衛生微生物研究センター設立。2003年 株式会社衛生微生物研究センター 代表取締役。代表的な著書に、「カビ検査マニュアルカラー図譜」 (共著)、「おもしろサイエンス カビの科学」 (著)、「菌・カビを知る・防ぐ60の知恵―プロ直伝!防菌・防カビの新常識」 (共著)、「微生物試験管理および関連対応〜微生物試験法・洗浄・滅菌・製造用水・空調・モニタリング〜:第4章 保存効力試験の概要と実践ポイント」 (著)、「有害微生物の制御と管理 -現場対応への実践的な取り組み」 (共著)などがある。

李 新一  著者プロフィール

(り しんいち)
2013年 株式会社衛生微生物研究センター 入社、2017年 株式会社衛生微生物研究センター 取締役。化粧品、製薬、日用品等の製造メーカーからの依頼を受け、各種微生物試験実施や微生物トラブルに関するコンサルティング、講演、研修を実施。

目次

第1章
実例でわかるカビ発生ケースと着目すべきポイント
1.各種食品に発生するカビ
2.住環境に発生するカビ
3.生活用品に発生するカビ
4.その他の環境で発生するカビ

第2章
発生カビの検査マニュアル
1.サンプリング法と輸送
2.検体観察
3.カビの分離培養
4.分離カビの同定培養
第3章
主要カビの簡易同定法
1.集落の特徴から見分ける
2.微細形態の特徴から見分ける

第4章
写真でわかる主要カビ
1.この章で紹介するカビの人へのリスク
2.写真でわかる主要カビ
Acremoniumspp.
Alternariaspp.(ススカビ)
Arthriniumspp.
Aspergillusspp.(コウジカビ)
Aureobasidiumspp.(黒色酵母様菌、黒酵母)
Beauveriaspp.
Botrytisspp.(ハイイロカビ)
Byssochlamysspp.
Chaetomiumspp.(ケタマカビ)
Chrysoniliaspp.
Cladosporiumspp.(クロカビ、クロカワカビ)
Cladophialophoraspp.
Cunninghamellaspp.
Curvulariaspp.
Emericellaspp.
Epicoccumspp.
Eupenicilliumspp.
Exophialaspp.
Fusariumspp.(アカカビ)
Geotrichumspp.
Monascusspp.(ベニコウジカビ)
Mucorspp.(ケカビ)
Neosartoryaspp.
Nigrosporaspp.
Paecilomycesspp.
Penicilliumspp.(アオカビ)
Pestalotiopsisspp.
Phialophoraspp.
Purpreocilliumspp.
Pseudallescherichiaspp.
Rhizomucorspp.
Rhizopusspp.(クモノスカビ)
Scopulariopsisspp.
Scolecobasidiumspp.
Stachybotrysspp.
Syncephalastrumspp.(ハリサシカビモドキ)
Thermoascusspp.
Trichodermaspp.(ツチアオカビ)
Trichotheciumspp.
Ulocladiumspp.
Verticilliumspp.
Wallemiaspp.(アズキイロカビ)

第5章
酵母
1.酵母の形態と増殖
2.一般環境からの分離頻度の高い酵母
Candidaspp.
Cryptococcusspp.
Rhodotorulaspp.
Saccharomycesspp.
Trichosporonspp.
3.酵母と細菌の区別

第6章
抗カビ試験
1.胞子液の作製
2.胞子液の胞子数測定
3.抗カビ試験

はじめに

 本書はカビの形態学的同定方法とカビを用いた各種試験方法を解説したものです。
 同定方法については遺伝学的方法の進歩に伴い、遺伝学的方法を採用することが多くなってきましたが、本書では形態学的同定方法について解説をしました。カビの形態学的同定方法を行う中で一連の操作に含まれるカビの発生した検体から発生したカビを観察、分離することはどの同定方法を採用にするにせよ必須ですので、形態学的同定を行う場合だけでなく、幅広く活用できるものです。
 また、検体の変色変質部の原因がカビであるかの判定や、分離頻度が多い一部種類のカビの属レベルの同定の場合は、形態学的方法がその他いずれの方法に比べても時間、費用の面で優れています。煩雑なイメージを持つ方が多いかもしれませんが、種レベルや一部種類を除いた形態学的同定法は多少の練習を行えば十分実用的です。本書で紹介するカビのほとんどは私たちが所属する機関で食品をはじめとした様々な工業製品から分離、同定を行ったものですので、読者の皆さまが行う試験でも同じようなケースが出てくるのではないかと思います。
 カビを用いた各種試験方法については、ほとんどすべての試験に共通する胞子液調製をはじめ、全体の試験の流れが把握しやすいようシンプルにまとめました。本書を手に取った方の多くは細菌を日常的に扱ったり、関わったりすることがあるものの、カビを扱うケースは少ないということが大半ではないかと思います。そういった方々に本書が少しでも役に立てれば幸いです。
 最後に企画から出版に至るまで多大なご尽力を頂いた日刊工業新聞社 出版局 書籍編集部の藤井 浩氏に厚く御礼申し上げます。

2020年6月
李 憲俊
李 新一

買い物かごへ