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今日からモノ知りシリーズ
トコトンやさしい半導体パッケージ実装と高密度実装の本

定価(税込)  1,650円

著者
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サイズ A5判
ページ数 160頁
ISBNコード 978-4-526-08064-7
コード C3034
発行月 2020年05月
ジャンル ビジネス 電気・電子

内容

半導体パッケージ基板の実装と高密度実装に対応したプリント配線板実装の技術傾向について解説した本。半導体パッケージの種類とそれぞれのパッケージ内実装方法、部品内蔵基板の技術開発、GHz伝送に対する伝送特性の影響、将来技術展望などについて、最新技術も含めて紹介。

髙木 清  著者プロフィール

(たかぎ きよし)
1932年生まれ、1955年横浜国立大学工学部卒業。同年富士通㈱入社。電子材料、多層プリント配線板技術の研究開発に従事。1989年古河電気工業㈱、 ㈱ADEKAの顧問、1994年高木技術士事務所を開設、プリント配線板関連技術のコンサルタントとして現在に至る。
1971年技術士(電気電子部門)登録。㈳プリント回路学会(現、(一社)エレクトロニクス実装学会)理事、 (一社)日本電子回路工業会JIS原案作成委員などを歴任。
2011年(平成23年) (一社)エレクトロニクス実装学会、学会賞(平成22年度)受賞。
同学会名誉会員。よこはま高度実装コンソーシアム顧問、NPO法人サーキットネットワーク監事、(公社)化学工学会エレクトロニクス部会幹事。
著書: 「多層プリント配線板製造技術」1993年、「ビルドアップ多層プリント配線板技術」2000年、「よくわかるプリント配線板のできるまで(3版)」2011年。
共著:「トコトンやさしいプリント配線板の本 第2版」2018年、「プリント回路技術用語辞典(3版)」2010年、「入門プリント基板の回路設計ノート」 2009年、「プリント板と実装技術・キーテーマ&キーワードのすべて」2005年。(以上、いずれも、日刊工業新聞社刊)。

大久保利一  著者プロフィール

(おおくぼ としかず)
1957年生まれ。1980年大阪大学工学部卒業。1982年大阪大学大学院工学研究科修士課程修了。同年日本鉱業(株)(現、JX金属(株))入社。
1999年までリードフレーム、銅箔、プリント配線板、MCM、BGA等電子回路基板の製造技術(主にめっき技術)に関する研究開発に従事。その間、1987〜8年Case Western Reserve University(Cleveland OH,USA)で研究活動。
1999年凸版印刷(株)に移籍し、引き続き電子回路基板の製造技術(主にめっき技術)に関する研究開発に従事。現在に至る。この間、大阪府大の社会人ドクターコースに入り2007年に博士(工学)を取得。また、2008〜2013年には、ASETドリームチッププロジェクトに参加。
著書(共著):近藤和夫編著「初歩から学ぶ微小めっき技術」第5章−2(工業調査会)2004年、「トコトンやさしいプリント配線板の本 第2版」(日刊工業新聞社)2018年。
委員:(一社)エレクトロニクス実装学会学会誌編集委員。
NPO法人サーキットネットワーク理事

山内 仁  著者プロフィール

(やまうち じん)
1960年生まれ。
1982年 早稲田大学電子通信学科卒業。
1982年 富士通㈱入社。中小型コンピュータ中央処理装置向けCMOS LSI試験回路仕様策定およびLSI機能・特性試験技術開発に従事。
1993年 中小型コンピュータ向けMCM試験技術開発、ワークステーション向けMCM開発に従事。
1996年 プリント基板事業部にて、プリント基板製品の顧客技術サポートおよび、パソコン向けMCM開発に従事。
2002年 富士通インターコネクトテクノロジーズ㈱へ異動。半導体パッケージや多層基板向け技術営業を歴任。
現在、事業戦略グループビジネス推進室にて、マーケティングおよび新規ビジネス開発に従事。
著書(共著):「トコトンやさしいプリント配線板の本 第2版」(日刊工業新聞社)2018年。
委員:(一社)日本電子回路工業会 統合規格部会幹事として、部品内蔵電子回路基板規格(JPCA-EB01、JPCA-EB02)、電子回路基板規格(JPCA-UB01)、電子回路基板用語(JPCA-TD02)の規格策定に参加。
(一社)エレクトロニクス実装学会理事、学会誌編集委員、部品内蔵技術委員会副委員長、次世代配線板研究会幹事。

長谷川清久  著者プロフィール

(はせがわ きよひさ)
1967年生まれ。1986年 岐阜県立大垣工業高等学校電子科卒業。同年イビデン㈱入社。
プリント配線板およびCOB基板、パッケージ基板設計、社内CAD/CAM開発業務に従事。
1994年イビテック㈱に移籍し、シミュレーション技術開発、高速・高周波設計技術開発、
ノートPC、携帯電話、デジタルテレビ、プロジェクター、カーナビ、基地局向け設計技術開発、
メモリーモジュール/光モジュール/SiP/Si-IP/三次元積層IC/部品内蔵基板設計技術開発に従事。
2013年㈱図研に転職。3D-IC/部品内蔵基板/3D-MID/Additive Manufacturing技術/IoT向けモジュール設計環境構築業務に従事。国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO):次世代スマートデバイス開発プロジェクト、IoT推進のための横断技術開発プロジェクト、高効率・高速処理を可能とするAIチップ・次世代コンピューティングの技術開発プロジェクトに参加、現在に至る。
委員:(一社)エレクトロニクス実装学会 理事、ミッションフェロー、技術運営委員会副委員長、
回路・実装設計技術委員会/システム設計研究会幹事、カーエレクトロニクス研究会幹事など。
プリント配線板製造技能士(プリント配線板設計作業)1級技能士
第30回エレクトロニクス実装学会春季講演大会 講演大会優秀賞(2015年)

目次

第1章 実装技術と実装階層
1 ICT機器の実装とは「必要機能を持つように部品接続し装置を形作る」
2 プリント配線板への部品実装「リード挿入実装方式と表面実装方式」
3 実装階層とは「階層レベルとデザインルール」
4 マルチチップ実装の時代「大規模LSIの時代からマルチチップパッケージの時代へ」
5 インターポーザの実装形態「半導体チップとプリント配線板のギャップを埋める」
6 チップの実装方法「用途別に実装プロセスを選択する」

第2章 半導体パッケージ基板の実装技術
7 システムインパッケージ「SiPの形態と変遷」
8 パッケージオンパッケージ(PoP)「複数の半導体チップを三次元的に積層」
9 三次元実装、チップスタック「複数チップを三次元的に縦に重ねたチップスタック」
10 2・5D実装、シリコンインターポーザ「シリコンインターポーザにICチップを横に並べて実装」
11 ウエハレベルCSP「超小型・薄型化に適したパッケージ」
12 ファンアウトパッケージ「携帯機器を中心に利用」
13 いろいろなSiP技術「各社がいろいろなSiP技術を開発・改良」
14 リードフレームを用いた半導体パッケージ「大量に使用されている既存技術」
15 実装される電子部品・モジュール「モジュール化が進展している」

第3章 半導体パッケージの製造技術
16 半導体パッケージの製法と材料「ビルドアップ基板と半導体パッケージ基板のプロセス比較」
17 半導体パッケージ基板の設計仕様と特性「高速信号伝送の課題と協調設計の重要性」
18 高密度実装の課題「フリップチップ実装では熱膨張率差や反りが課題」
19 回路形成のための装置「セミアディティブプロセスの適用」
20 TSVの加工プロセス「シリコン基板を三次元的に積層するための貫通ビアの形成」
21 シリコンインターポーザの製造「半導体の加工プロセスで製造」
22 有機材料を用いた微細基板「低コスト狙いのシリコンインターポーザ代替基板が開発中」

第4章 いろいろな実装基板の状況
23 サーバ向け実装基板「高多層プリント配線板が主流として使われる」
24 携帯情報端末の基板「薄型・軽量で高集積の高密度実装基板」
25 産機・車載向けパワエレ用基板「様々な特性要求に応じた基板」
26 MCM(マルチチップモジュール)用セラミック基板「システムインパッケージの前身」
27 部品内蔵基板⑴受動素子「キャパシタなどを内蔵したモジュール基板」
28 部品内蔵基板⑵能動素子「電源モジュール内蔵基板も登場」
29 光配線と光電気プリント配線板「電気配線から光配線への部分的な変遷」
30 液晶ドライバ用の実装「リールtoリールプロセスによる高精細回路」

第5章 材料の革新と設計/解析技術
31 MSAPの材料「キャリア付薄銅箔」
32 絶縁材の低誘電正接化「高周波信号伝送のための低誘電率化と低誘電正接化」
33 ビルドアップ樹脂の進化「FC-BGAの微細化・低誘電損失化に対応」
34 実装プロセスのための樹脂材料「シリコン材料接合用の各種接着材料」
35 感光性樹脂材料「微細なSiPのパターン形成に使用」
36 パッケージ設計と協調設計「パッケージ方法・仕様・モジュール化を設計初期段階から検討」
37 伝送特性への影響因子「材料と基板設計が大きく影響」
38 基板設計のツール「CAD/CAMツールと基板設計」
39 電気特性シミュレーション「CAEツールで設計段階での電気特性を検証」
40 機械・物理系シミュレーション「熱や反り・はんだボールストレスなどを解析するメカニカルCAE」

第6章 革新する実装基板製造技術
41 プリント配線板の製造法総括①「多層基板のめっきスルーホール法」
42 プリント配線板の製造法総括②「ビルドアッププロセス」
43 パネルめっき法とパターンめっき法「プリント配線板のパターン形成」
44 外層のめっきとパターン作製法の特徴「外層パターン形成のバリエーション」
45 製造設計「基板製造用ツールと補正」
46 フォトマスクと露光「コンタクト露光とステッパ」
47 ダイレクトイメージング「直接レーザで露光してパターン形成する」
48 多層基板の積層「積層プレスで起き得る不良」
49 全層IVH一括積層法「F-ALCS技術」
50 部品内蔵基板の製造プロセス「パッド接続方式とビア接続方式」
51 デスミア・無電解銅めっき「ビルドアップ樹脂の表面粗化と導電化」
52 電解銅めっき「回路パターンを形成する主要工程」
53 フィルドビアめっき「フィルドビア技術によるスタックドビア構造」
54 実装形態と表面処理①「SiP基板と半導体チップ、ビルドアップ基板との実装」
55 実装形態と表面処理②「表面処理の種類と目的」

第7章 検査と品質保証
56 検査と品質保証項目「検査工程と検査技術」
57 電気的検査「インサーキットテスト、ファンクションテスト、バウンダリスキャンテスト」
58 外観検査「パターンの検査とはんだなど実装接合部の検査」
59 検査技術の革新「AOI検査、JTAGテスト、AI技術を適用した検査」
60 断線に関する不良「クラックやボイド発生の予防」
61 短絡に関する不良「回路ショート、ECM、はんだブリッジ、SRクラック」

第8章 実装技術のこれから
62 プリンテッドエレクトロニクス「インクで印刷して薄く・軽く・曲げられるデバイスの製造」
63 はんだレス接合「はんだの課題とはんだに代わる接合」
64 ナノインプリント技術「熱ナノインプリントと光ナノインプリント」
65 MEMS「MEMSセンサ」
66 バイオデバイスとウェアラブルデバイス「医療・ヘルスケア用途」
67 半導体の発展とこれからの実装技術「ランドレスとR&D」

【コラム】
●プリント配線板用語考
●昔MCM、今はSiP 今度は本命か?
●モバイル機器の進化
●プリント配線板とは?
●記憶媒体の進化
●AIでの“おもてなし”はどこまで
●便利さの傍らで

はじめに

 最近はAI、ビッグデータなど、情報処理に関して多くのシステムが開発され、社会システムが大きく発展しています。また、自動運転、ロボット、IoT、5Gなどの新しい技術の実現、普及に向けて高度の電子機器が必要とされています。これらのシステム・機器は、高度な情報処理装置や電子機器に依存しています。最新のシステムは、先端をいく高性能な機器が必須で、かつこれらの装置が安定して動作することで機能を発揮します。この装置類は高度な半導体素子が中枢となって電子装置を作り上げていきますので、先端半導体素子の実装技術は重要な役割を果たしています。
 実装技術の根本は不変で、半導体素子よりシステムボードまで、高度な実装階層で構成されています。各階層では広義の電子回路基板があり、そこに高密度配線を行うことで高度の機能を発現しています。広義の電子回路基板とは、プリント配線板、モジュール基板、半導体パッケージ基板、インターポーザなどです。電子機器が必要とする機能を持たせるため、電子部品を選択し、必要な機能をモジュール化する回路設計をして、その広義の電子回路基板上に作り上げていきます。この過程は、広義の電子回路基板の製造工程、部品の集積化、実装工程が機器の性能を最大限に発揮し、信頼性を保持するために欠かせないものです。これらの機能をいかにコンパクトに、リーズナブルなコストで実現するかは実装技術に負うところが大きく、現在、その重要度が一層高くなっています。基本的に不変な実装技術もその方法は日々変化し、プリント配線板、半導体パッケージ基板もその実装技術の変化に合わせて常に革新が行われています。
 本書では、実装階層を構成する各種の高密度実装技術を紹介・解説しています。ここに関係する技術の範囲は広範に渡るものですので、それぞれの技術に精通する技術者により分担して執筆いたしました。
 本書が関係する皆様方のお役に立つことであれば望外の喜びです。しかし、非才な私どもでありますので、今後とも読者の皆様方のご鞭撻の程、お願い申し上げます。

 令和2年5月 
 執筆者代表 髙木 清

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