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俯瞰図から見える
日本型IoTビジネスモデルの壁と突破口

定価(税込)  2,160円

著者
サイズ A5判
ページ数 200頁
ISBNコード 978-4-526-07930-6
コード C3034
発行月 2019年02月
ジャンル その他 経営 ビジネス

内容

IoT化は確実に進んでいるが、実際の構築では、具体的にどうすればよいのか、どこから手を付ければよいのかと悩んでいる企業は多い。本書は、IoT化が進まないのは何が壁となっているのか、それを打ち破るにはどうすればよいのか等、日本企業が事業のIoT化を推進する際の指針をしめす。

大野 治  著者プロフィール

(おおの おさむ)
1948年福岡県生まれ。
1969年、宇部工業高等専門学校電気工学科卒業。同年、日立製作所入社。SE(システムエンジニア)として官公庁・自治体のシステム開発に従事。プロジェクト立て直し請負人として、失敗プロジェクトを次々と成功に導く。2001年より、同社の最大事業である情報・通信事業の生産技術とプロジェクトマネジメントの責任者として、システム開発の生産性向上に取り組む。2005年より、日立グループ全体の社内情報システムの責任者として、それまで日立グループ各社・各工場に分散していた基幹システムを一本化。2009年より、日立製作所執行役常務及び電力システム社CIOを兼務。この頃より、日立グループ各社の経営者からの情報システム刷新と経営改革の支援依頼に基づき、日立グループ各社の改革に取り組む。2012年より、日立システムズ取締役専務として同社の経営統合に伴う情報システム統合、日立グループ情報・通信事業の改革を主導。2014年より、同社特別顧問。2016年、同社退任。
プロジェクトマネジメント学会会長(2007年~2008年)、2014年から同学会アドバイザリボード議長(現職)、国際CIO学会理事(2006年~2011年)を歴任。2001年、埼玉大学にて学位取得(工学博士)。
日立グループの役員時代(2009年~2015年)に取り組んだ経営改革の範囲は、日立グループの約50%(売上比)に及ぶ。
著書に「俯瞰図から見えるIoTで激変する日本型製造業ビジネスモデル」「俯瞰図から見える日本型“AI(人工知能)”ビジネスモデル」共に日刊工業新聞社がある。

目次

はじめに  

序 章 全体俯瞰から見える産業用IoTの真実の姿

第Ⅰ部 あなたの会社はどんなIoTを目指すのか?
第1章 IoTの俯瞰図と市場構造
1 産業用IoTの特徴と3つの戦略
2 サービス化へ向かう製造業―垂直統合戦略
3 スマート化へ向かう工場―モノ重点戦略
4 まとめ―日本ではまだ大きな成果は出ていない
COLUMN スマート工場

第2章 事例で見る日本企業のIoTの取り組み状況
1 製品のサービス化を目指す企業
2 工場のスマート化を目指す企業
3 物流・流通の効率化を目指す企業
4 農業・林業の安価なIoT化
COLUMN 安価なIoT通信の登場 インフラに普及
5 まとめ―進むIoT化と世界の中で遅れる日本
COLUMN 工場のレイアウト

第3章 IoTプラットフォームビジネスの海外と日本の違い
1 モノからサービスへの転換―GE の取り組み
2 マイクロセンサーを武器に―ボッシュの取り組み
3 完成したスマート工場の展開―シーメンスの取り組み
4 動く世界のプラットフォーム事業
5 日本のIoT プラットフォーム事業
6 まとめ―世界の企業が今本気で動いている
COLUMN プラットフォームとは

第2部 あなたの会社のIoT構築の進め方は
第4章 IoTに立ちはだかる6つの壁とIoT構築の手順
1 IoT化を阻む6つの壁
2 目指すIoT構築の手順

第5章 システム環境を整えるセキュリティの問題とその解決策
1 情報セキュリティとは何か
2 セキュリティインシデント
3 IoT に関するセキュリティ施策の考え方
4 安全なIoTのためのセキュリティ施策
5 セキュリティ施策の事例
6 まとめ―利便性とリスクの相反する関係
COLUMN スイスチーズモデル

第6章 コード統一の実態とその解決策
1 なぜ、コード統一しなくてはならないのか
2 日本企業のコード統一の壁(壁の発生とその原因)
3 海外企業のコード統一問題は
4 コード統一を達成する手順
5 まとめ―日本でIoT化やAI導入が進まない最大の要因
COLUMN コープの法則(Cope's rule)

第7章 会社組織の壁を乗り越えるトップの巻き込み方
1 経営視点での見える化
2 コード統一の実施例―日立製作所でのコード統一
3 日立システムズでの経営システムの統合
4 まとめ―情報システム部門の社内での位置づけを変える

第3部 日本型IoTビジネスモデルへの幾つかの提言
提言1 IoT化はあなたの会社を進化させる?    環境は整いつつある あとやるだけ!
提言2 IoT化による少子高齢化対策の実現?    人的ミスや人手不足を解決する
提言3 日本企業はどう対応すべきか?    IoT のキモであるプラットフォームビジネスについて

おわりに
謝 辞

参考文献
執筆協力者

はじめに

 近年、IoTやAI(人工知能)というキーワードが氾濫している。夢のような社会が実現する話や仕事がなくなる話などが、次々にマスコミに登場し、世間をにぎわしている。だが、IoTやAIという言葉はバズワード化して実態がうやむやになることなく、着実に事業に組み込まれ、様々な業種に適用されつつある。
 筆者は2016年末に『俯瞰図から見える IoTで激変する日本型製造業ビジネスモデル』を出版した。読んでくれる人がいるだろうかと不安だったが、思いもかけず発売後、重版することになり(2018年12月現在で16刷)、望外の幸せである。
 そして、翌2017年末に『俯瞰図から見える日本型“AI(人工知能)”ビジネスモデル』を出版した。こちらも発売後重版を重ね(2018年12月現在で6刷)、ありがたいことと感謝の思いでいっぱいである。
 読んでいただいた方々の反響の多くは、両書ともに『ユニークな俯瞰図』でIoTやAIの全体構造がわかったとの評だった。
 出版を契機にお会いした中小企業の経営者の方々からは、「海外の巨大メーカーや日本を代表する企業の動向はわかったが、中小企業の私たちは具体的にどうすればよいのか、どこから手を付けるのがよいのか」との問いが多かった。そして、日本での具体的な事例を教えてほしいという要望を多数いただいた。
 そこで、前著『俯瞰図から見える IoTで激変する日本型製造業ビジネスモデル』の出版から3年経過した現在、日本企業のIoT化はどこまで進んでいるのか。IoT化が思うように進んでいない企業があるとすれば何が壁となって立ちふさがっているのか。この課題に対してIoT化における隘路や壁となる内的・外的要因などを明らかにし、同時にその対応方法の考え方や具体的な突破口をまとめることで、経営者や組織の部門長、企画立案者が現在の事業にIoTを適用する際の指針として活用できるものにしたいと、本書の執筆を思い立った次第である。
 本書が少しでも皆様のお役に立てれば幸いです。
2019年2月
大野 治

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