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英語嫌いのエンジニアのための技術英語

定価(税込)  2,376円

著者
サイズ A5判
ページ数 312頁
ISBNコード 978-4-526-07931-3
コード C3050
発行月 2019年02月
ジャンル 経営 ビジネス

内容

「エンジニアの国際化」は避けて通れず、技術英語に対するニーズは高まるばかり。帰国子女でなく、海外留学経験もない著者は、試行錯誤の末、何とか、世界と向き合うことができるだけの英語を独学で習得した。本書では著者の技術英語習得の経験談とノウハウを惜しむこと無く公開。

坂東大輔  著者プロフィール

(ばんどう だいすけ)
坂東技術士事務所 代表
技術士(情報工学部門)、通訳案内士(英語)、情報処理安全確保支援士

■プロフィール
・1978年生まれ。徳島県(阿南市)生まれの神戸市育ち。
・2002年3月 神戸大学経営学部卒業。学士(経営学)取得。
・2002年4月~2014年2月 (株)日立ソリューションズ(旧称:日立ソフトウェアエンジニアリング(株))勤務。
・2010年3月 信州大学大学院 工学系研究科 修士課程 情報工学専攻 修了。修士(工学)取得。
・2014年4月~2015年3月 名古屋のITベンチャー取締役CTO(Chief Technology Officer)就任。
・2015年4月 坂東技術士事務所(個人事業主)独立開業。現在に至る

■専門分野UX(User Experience)、ローカライズ(技術翻訳)、オフショア開発(ブリッジ SE)、情報セキュリティ、クラウドサービス、技術経営(MOT)、人工知能(AI)、IoT(Internet of Things)、組込システム

■資格
技術士(情報工学部門)、中小企業診断士、情報処理安全確保支援士、APECエンジニア(Information)、IPEA国際エンジニア、テクニカルエンジニア(ネットワーク、データベース、情報セキュリティ)、実用英検1級、通訳案内士(英語)、TOEIC875点など計22種類の資格を保持。

■連絡先
連絡手段 連絡先
E-mail daisuke@bando-ipeo.com
ホームページ http://www.bando-ipeo.com/
Facebook https://www.facebook.com/daisuke.bando.33
Linked-in https://jp.linkedin.com/in/bandodaisuke


目次

前書き

第1章 「技術英語」の概要
1 「英語」の種類
2 「技術英語」の種類
3 技術コミュニケーションの3C

第2章 「英語」の前にまずは「日本語」で
1 語調(Tone)
2 表題(Title)
3 アブストラクト・要旨(Abstract、Summary)
4 構成(Structure)
5 詰め込みすぎず、シンプルに
6 論理展開
7 「読者像(聴衆像)」を事前に想定する
8 自分の作品は、必ず、通しで音読する

第3章 「受験英語」は全ての基礎
1 語彙
2 五文型
3 時制
4 形式主語・形式目的語
5 関係詞
6 助動詞
7 仮定法
8 前置詞と接続詞
9 冠詞
10 不定詞と動名詞

第4章 「技術英語」全般に通じる議論
1 英語文書の“型”(Style)
2 用語集(Glossary)は全ての要
3 語と語の結びつき(Collocation)
4 単位
5 数字(数式)の読み方

第5章 「技術英語」のアンチパターン(べからず集)
1 日本人の典型的な弱点(急所)
2 日本人が犯しがちなミス
3 間違いやすい英文法
4 間違いやすい英文読解(英語⇒日本語)
5 間違いやすい英作文(日本語⇒英語)

第6章 「和文和訳」という最重要テクニック
1 筆者の体験談
2 コミュニケーションの“目的”を熟慮する
3 読み手の知識レベルを意識する
4 自分の日本語力>自分の英語力
5 伝えるべきは表層的な字面ではなく、その裏に組み込まれた意図
6 「和文和訳」の講師秘伝のテクニック集

第7章 各種ドキュメントの作成で活用する「技術英語」
1 Eメール
2 会議のアジェンダと議事録
3 マニュアル(仕様書)
4 企画書(提案書)

第8章 英語プレゼンテーション 虎の巻
1 筆者の体験談
2 英語プレゼンの心構え
3 英語プレゼン資料の作成
4 英語プレゼンのデリバリー
5 英語プレゼンの振り返り

第9章 お薦めの英語の勉強法
1 英語の勉強法
2 辞書
3 参考書
4 シソーラス
5 Webサービス
6 アプリ
7 語源

出典一覧

後書き

はじめに

前書き

1 筆者の自己紹介
 ほとんどの日本人にとって、英語習得は“茨”の道です。“茨”だと知りつつも、勇気と覚悟をもって「技術英語」を標榜する本書を手にとって頂き、誠にありがとうございます。読者だけでなく、筆者にとっても、英語が“茨”の道であることに何ら変わりはありません。ネイティブの英語話者でもない限りは、英語を学んでいくのは苦難の道のりです。本書の趣旨は「上から目線」ではなく「同志の目線」で、筆者が読者と共に“茨”の道を歩もうということです。
 そこで、まずは、筆者の自己紹介から始めます。 筆者は1978年(午年)生まれの天秤座A型です。現在の職業はITエンジニアですが、元々、大学時代は文系(経営学部卒)でした。根っからの文系人間でしたが、大学時代に「フリーウェア(freeware)」の開発を経験しました。「フリーウェア」とは、インターネット上で公開する無料ソフトウェアを指します。その経験からITの世界に夢と可能性を感じて、就職活動はIT業界のみに絞り、大手メーカー系列のIT企業に就職しました。そのIT企業でサラリーマン(平社員)を12年間勤めました。サラリーマン時代は、疾風怒濤の如く、あっという間に過ぎ去りました。
 海外勤務(シリコンバレーやニューヨーク等)を経験したり、社会人大学院を修了し、修士(工学)の学位を取得したり、種々の資格(技術士、中小企業診断士、通訳案内士、実用英検1級等)を取得したり、過労(デスマーチ)によりメンタル疾患を経験したり…、本当に、数多くの方々と出会い、色々と貴重な経験をさせてもらいました。ですが、独立志向が元々強かった筆者は30代半ばという年代も鑑み、己の人生の最終目標である「自由人」を目指すべく、思い切って脱サラを決心しました。
 その後は、某ITベンチャー企業で会社役員(取締役CTO)を1年間させて頂き、そこでもまた色々と経験しました。そして、現在は「坂東技術士事務所」という屋号の個人事業主として、日々、技術士活動に勤しんでいます。今日に至るまでに、筆者はIT業界において幅広い業務を経験しました。ここでは書き切れない程に幅広いのですが、キーワードだけ羅列すると、図1のような感じです。

図1 筆者の経験業務
○ 英文マニュアル執筆(テクニカルライティング)
○ ローカライズ(技術翻訳)
○ オフショア開発(ブリッジSE)[1]
○ UX(User Experience)向上
○ 情報セキュリティ対策
○ 技術経営(MOT)
○ 組込システム開発(IoT)
○ その他IT全般(プログラミング、ネットワーク、データベースなど)

 エンジニアリングの世界もグローバル化が進行しており、業務で英語を使用したり、海外エンジニアとコミュニケーションしたりする必要がある機会が増えてきています。そんな社会の流れもあり、サラリーマン時代に、筆者は英語を活用する業務を色々と経験しました。
 筆者のキャリアが特殊だったのは、入社時点でそこそこの英語力(実用英検準1級やTOEIC730点)があったため、他の日本人エンジニアよりも海外対応の仕事を行う機会が多かったことです。自分のキャリアを振り返ると、ほぼ半分くらいは英語で仕事をしていたことになります。グローバル化社会の現在においても、日英半々の比率でエンジニアリング業務を経験したエンジニアはまだまだ少数派ではないでしょうか。
 更に珍しいことに、こういった英語を用いる業務の経験(OJT=On-the-Job Training)のお陰もあって、完全に独学で「通訳案内士(英語)」(国土交通省の国家資格)や「実用英検1級」に合格することができました。
 筆者は帰国子女でなく、留学経験もなく、日本国内の職場がほとんどでした。英語の学習に有利な環境ではなかったです。しかしながら、英語のノウハウやコツを自分なりに習得した結果、上述した英語資格に加えて、APECの国際会議で日本国代表として英語プレゼンをするレベルにまで、自分の英語力(国際コミュニケーション力)を向上させることができました。

2 筆者の体験談
 筆者は「技術英語」を駆使する仕事を色々と経験してきました。キーワードで挙げていくと図2のような仕事でした。

図2 筆者の「技術英語」業務の経験
● 英文マニュアル作成
● Online Help作成(文脈依存[Context-sensitive]型)
● ローカライズ(日本語ソフトウェアの英語化)
● オフショア開発(ベトナムとの共同開発。ブリッジSE)
● 電話会議での簡易通訳
● 他人の英文Eメールの添削や代筆
● 仕様書の英文和訳、和文英訳
● 英語圏向けの販促資料の作成

 筆者は英語を学問(言語学)として研究してきた人間ではありません。ですが、図2に示した仕事の経験を通じて、多種多様なEnglish speakers(NativeもNon-nativeも含む)との百人組手(いや、千人かも)をしてきたという自負はあります。本書では、一般的な英語の教科書には書いていないような、筆者独自の経験談とノウハウをお伝えします(英語の技術論と言うよりむしろ、処世術や精神論に近い議論も多くなってしまうでしょうが…)。

3 本書の概要
 近年、エンジニアリングの世界もグローバル化が急速に進んでいます。取引先の顧客のみならず、一緒に仕事をするエンジニアも外国人となりつつあります。当然、外国人とコミュニケーションをするためには「英語」を避けて通るわけにはいきません。ましてや、エンジニアリングの世界で用いる英語は「技術英語」となります。「技術英語」の習得には、一般的な「英語」の知識に加えて、「技術」に特有の知識が必要となります。
 本書では、筆者が独学で習得した英語の経験、ノウハウ、コツを伝授します。図3に示すポイントが他書では見られないオリジナル要素となります。

図3 本書のオリジナル要素
● 英語学習で挫折しないコツ
● 英語の前に日本語で考えてみる
● アンチパターン(べからず集)
● 受験英語の重視

 本書では、筆者秘伝の「技術英語」の極意を余すこと無く体得して頂けます。読了後には、自信を持って外国人とコミュニケーションをとり、海外進出できることを目指します。
 さて、能書きはこれ位にしておいて、早速、技術英語の世界へとご招待しましょう。


4 本書の構成
 本書は紙幅の許す限り、技術英語に関する幅広いトピックを記載しております。基本的には、最初から順に読んで頂くことで、技術英語に関する基礎的な知識を前提として理解し、読者自身が自力で英語を活用してエンジニアリングの仕事を実践できることを目標としています。
 参考までに、本書の構成を表1に示します。

表1 本書の構成
章 章のタイトル 概要の説明
第1章 「技術英語」の概要 英語力を効率的にアップするためには、自分が習得したい英語の“種類”を考える必要がある。「英語」や「技術英語」の種類について解説する。更に、技術英語の神髄と言える「技術コミュニケーションの3C」について解説する。
第2章 「英語」の前にまずは「日本語」で 日本語を英語に訳す場合、オリジナルの和文の品質が悪ければ、翻訳後の英文の品質は更に悪化する。自明の理のように思えるが、日本人の英作文の品質が芳しくない原因のほとんどが「オリジナル和文の時点で既に難がある」ことである。よって、日本語と英語の言語上の差異によらない、普遍的に習得すべき知識を解説する。
第3章 「受験英語」は全ての基礎 日本人の英語嫌いを生み出している諸悪の元凶は「受験英語」であると言われている。しかし、筆者に言わせれば、日本人が英語をマスターできない理由は「受験英語を軽んじているから」である。特に、日本人が弱いのは「英文法」の知識である。英文法力は、英語の基本四技能(Reading、Writing、Listening、Speaking)に直結している。よって、英語の「学び直し」の意味も込めて、「受験英語」のポイントについて解説する。
第4章 「技術英語」全般に通じる議論 一般的な英語の知識に加えて、「技術英語」ではエンジニアリング業務の内容を扱う必要がある。当然、エンジニアリング用語を英語で表現することになるが、実は、英語上級者の日本人であっても苦手とする盲点である。日本人が特に苦手とする「数字(数式)」を中心として、エンジニアリングの英語に特有の注意点を解説する。
第5章 「技術英語」のアンチパターン(べからず集) 技術英語の勉強がある程度進んできた中級者以上が“つまずき”やすい盲点が存在する。そして、ひっかかりやすい盲点はパターン化されている。つまり、多くの日本人が似たポイントでミスを犯すのである。こういったミスの中には、外国人の感情を害したり、取引上の紛争につながったりといった致命的な事態に発展しかねないミスがある。「アンチパターン(べからず集)」をいくつか例示して、日本人が「アンチパターン(べからず集)」に陥りやすいことを実際に理解して頂く。
第6章 「和文和訳」という最重要テクニック 日本人が英作文で失敗する要因として「オリジナル和文の品質の悪さ」以外に「オリジナル和文を直訳しようとし過ぎる」ことがある。
要するに、自分の英作文力の身の丈に合ったレベルで英作文をしようとしないから失敗する。「オリジナル和文」を自分の身の丈に合ったレベルにまで噛み砕くことを「和文和訳」と言う。筆者が独自に編み出した「和文和訳」のテクニックを伝授する。
第7章 各種ドキュメントの作成で活用する「技術英語」 下記のドキュメント作成のコツを記す。 ○ 英文Eメール
○ 英文の報告書(議事録)
○ 英文のマニュアルと仕様書
○ 英文の企画書(提案書)
第8章 英語プレゼンテーション 虎の巻 筆者は技術士という立場上、国際会議などでプレゼンテーションをする機会が多い。実際に、英語でプレゼンテーションする際に役立つ心構えやノウハウを伝授する。ここで述べるノウハウに関しては、英語だけでなく、日本語でプレゼンテーションする際にも大いに有用である。
第9章 お薦めの英語の勉強法 ごくごく一般的な純日本人である筆者が上述したレベルの英語力を習得できた勉強法を伝授する。勉強法だけでなく、英語学習に大いに役立つツールについてもご紹介する。
― 出典一覧 本書の記述の引用元を示す。

 なお、第1章~第9章の最後には「章末コラム」と題しまして、各章の内容に関連するトピックを取りあげています。

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本書に関する質問やリクエストの連絡先
 本書に関して、ご質問やリクエスト等がありましたら、お気軽に筆者までご連絡ください。連絡先は巻末の「著者紹介」の項に記しております。本書をきっかけとして読者と共に「技術英語の輪」を広げていきたいです。

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