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わかる!使える!作業工具・取付具入門
<原理><使い方><勘どころ>

定価(税込)  1,944円

著者
サイズ A5判
ページ数 144頁
ISBNコード 978-4-526-07886-6
コード C3053
発行月 2018年10月
ジャンル 機械

内容

製造現場で必要不可欠な作業工具・取付具の「種類と原理」、「正しい使い方」、「知っていると便利な使い方の勘どころ」を、写真やイラストを多用してわかりやすく解説する。原理から解きほぐして解説することで、正しい使い方を身につけることができる。

澤 武一  著者プロフィール

(さわ たけかず)
芝浦工業大学 デザイン工学部 デザイン工学科 准教授
博士(工学)、ものづくりマイスター、1級技能士(機械加工職種、機械保全職種)

1977年3月 滋賀県生まれ
2004年2月 国家検定1級技能士取得(機械加工職種、機械保全職種)
2005年3月 熊本大学大学院修了 博士(工学)
2005年4月 職業能力開発総合大学校 精密機械システム工学科 助手
2005年6月 富士フイルムグループ フジノン佐野株式会社
(現:富士フイルムオプティクス株式会社)にて実務研修
2010年4月 東京電機大学 工学部 機械工学科 准教授
2013年4月 芝浦工業大学 デザイン工学部 デザイン工学科 准教授
2014年7月 厚生労働省ものづくりマイスター認定

専門分野 固定砥粒加工、臨床機械加工、技能継承

著 書 ・わかる!使える!マシニングセンタ入門
・目で見てわかる「使いこなす測定工具」―正しい使い方と点検・校正作業―
・目で見てわかるミニ旋盤の使い方
・目で見てわかるエンドミルの選び方・使い方
・目で見てわかるドリルの選び方・使い方
・目で見てわかるスローアウェイチップの選び方・使い方
・目で見てわかる研削盤作業
・目で見てわかるフライス盤作業
・目で見てわかる旋盤作業
・目で見てわかる機械現場のべからず集―研削盤作業編―
・目で見てわかる機械現場のべからず集―フライス盤作業編―
・目で見てわかる機械現場のべからず集―旋盤作業編―
・今日からモノ知りシリーズ「トコトンやさしいマシニングセンタの本」
・今日からモノ知りシリーズ「トコトンやさしい旋盤の本」
・今日からモノ知りシリーズ「トコトンやさしい切削工具の本」
・絵とき「旋盤加工」基礎のきそ
・絵とき「フライス加工」基礎のきそ
・絵とき 続「旋盤加工」基礎のきそ
・基礎をしっかりマスター「ココからはじめる旋盤加工」
・目で見て合格 技能検定実技試験「普通旋盤作業2級」手順と解説
・目で見て合格 技能検定実技試験「普通旋盤作業3級」手順と解説

・教育用映像ソフト 金属切削の基礎(上巻、下巻)
・教育用映像ソフト 旋盤加工の基礎(上巻、下巻)
・教育用映像ソフト チップの選び方(上巻、下巻)
・教育用映像ソフト フライス加工の基礎(上巻、下巻)
・教育用映像ソフト 研削加工の基礎(上巻、下巻)
……いずれも日刊工業新聞社発行

目次

第1章  締緩工具
1 ドライバ
 1.マイナスドライバ(ねじ回し)
 2.プラスドライバ(十字ねじ回し)
2 スパナとレンチ
 3.スパナ
 4.めがねレンチ
 5.コンビネーションスパナ
 6.モンキレンチ
 7.六角棒スパナ
3 組み合わせ自由なレンチ
 8.ソケットレンチ
 9.ソケットレンチ用ハンドル
 10.ソケットレンチ用アタッチメント
4 特殊なレンチ
 11.ボックスレンチ
 12.トルクスレンチ

第2章  把握・切断工具
1 多機能工具
 1.ペンチ
 2.ラジオペンチ
2 切断専用工具

 3.ニッパ
3 口の開きを可変できる工具
 4.コンビネーションプライヤ
4 材料をキズ付けず曲げる工具
 5.丸ペンチ
5 丸材を掴めて回せる工具
 6.パイプレンチ

第3章  取付具・固定具
1 万力
 1.横万力
 2.いろいろな万力
 3.マシンバイス
2 チャック
 4.スクロールチャック(三つ爪スクロールチャック)
 5.生爪成形ホルダ(チャックメイト、ジョーロック)
 6.四つづめ単動チャック(インデペンデントチャック)
3 磁力を使ったチャック
 7.電磁チャック
 8.永久磁石チャック (永磁チャック)
 9.マグネットスタンド
4 ドリルチャック
 10.ドリルチャック

第4章  手仕上げ作業で使用する工具
1 ハンマ
 1.片手ハンマ
 2.いろいろなハンマ
2 やすり
 3.組やすり
 4.鉄工やすり
 5.紙やすり
3 のこぎり
 6. 金切鋸(金のこ)
4 といし
 7. 油といし(オイルストーン)
5 ポンチ
 8.ポンチ(センタポンチ)

参考文献
索引

はじめに

 作業工具は家庭から生産現場(身近なところから仕事場)まで、あらゆる場面で使用される手動工具の総称です。ドライバやペンチ、ニッパ、ハンマなどは作業工具の代表例で、みなさんの自宅にも1つや2つはあると思います。作業工具は一昔前までホームセンターなどの専門店でしか購入できませんでしたが、最近では100円ショップでも購入でき、一層身近な存在になっています。作業工具は身近で簡単に使用できますが、使用頻度が多いからこそ、ねじ穴が潰れた、ボルトやナットの頭が変形した(舐めた)、ボルトやナットが取れない、ボルトが折れたなど多くのトラブルが発生しているのが実情です。

 トラブルが発生する原因はいくつかありますが、主因は①日本工業規格(JIS)規定に沿わない粗悪な作業工具を使用すること、②種類が豊富なため正しく使い分けていないこと、③原理や仕組みを知らず、正しい使い方をしていないこと(勝手な使い方をしている)などが挙げられます。

 作業工具はJISの規定に沿わないものも流通している一方で、作業工具で取り扱う「ねじやボルト、ナット」などは部材を締結するための機械要素部品であるため安全保証が重要で、寸法や硬さ、強度など品質が細かくJISで規定されています。つまり、JISに規定されたものを扱うには、JISに規定された作業工具を使用しないとしっかりと適合しないということです。

 作業工具は同じ機能でも種類が豊富で、いろいろな種類をもっていた方がさまざまな場面で対処しやすく便利ですが、種類が多いということは、選択する基準が正しくないと失敗する確率が高くなるということです。また、作業工具は同じものでもプロが(仕事で)使用する高価なものから、初心者が(家庭で)使用する安価なものまでいろいろあります。作り込みや使い勝手、価格など何を重点に考えるかで良し悪しの評価は変わりますが、それなりの価格のものはJISの規定に沿っていることはもちろんのこと、安全性や耐久性が優れているなど必ず選択する理由があります。作業工具を購入するときにはJIS表記のあるものを選び、良い製品を長く使うという意識をもっていただきたいと思います。「Good toolで、Good work」が合い言葉です。

 このような見地のもと、本書では使用頻度の高い作業工具を取り上げ、JISに規定されている仕様や機能などの決まりごと、種類による特徴と使い分けの指針、原理に基づいた正しい使い方について写真と図を多用して解説しました。作業工具は原理を知り、正しく使用すればトラブルを回避でき、工具や部品の破損、作業中の事故やケガを防ぐことができます。本書が作業工具に詳しくなるきっかけになり、トラブル低減の一助になれば幸いです。

 最後になりましたが、本書を執筆する機会を与えていただきました日刊工業新聞社の奥村功出版局長、執筆、編集、校正に際し、ご懇篤なご指導、ご鞭撻を賜りましたエム編集事務所の飯嶋光雄さまにお礼申し上げます。
 本書は上記の方々のご協力、ご支援がなければ完成しなかったことを記し、重ねて深謝申し上げます。


2018年10月
澤 武一

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