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今日からモノ知りシリーズ
トコトンやさしい電気の本
第2版

定価(税込)  1,620円

著者
サイズ A5判
ページ数 160頁
ISBNコード 978-4-526-07866-8
コード C3034
発行月 2018年07月
ジャンル ビジネス 電気・電子

内容

電気の基本や電子回路、電子機器などをやさしく紹介する本。電荷、電流、電磁波のしくみから半導体と電気回路、電力とパワーエレクトロニクスなどの基礎、さらに医療電子工学、地球電磁気学などを応用した最新機器に至るまで、わかりやすさを重視しつつ、学術的な網羅性を加えて解説した、トコトンやさしい入門書。

山﨑耕造  著者プロフィール

(やまざき こうぞう)
1949年 富山県生まれ。
1972年 東京大学工学部卒業。
1977年 東京大学大学院工学系研究科博士課程修了・工学博士。
名古屋大学プラズマ研究所助手・助教授、核融合科学研究所助教授・教授を経て、2005年4月より名古屋大学大学院工学研究科エネルギー理工学専攻教授。その間、1979年より約2年間、米国プリンストン大学プラズマ物理研究所客員研究員、1992年より3年間、(旧)文部省国際学術局学術調査官。
2013年3月 名古屋大学定年退職。

現在 名古屋大学名誉教授、
自然科学研究機構核融合科学研究所名誉教授、
総合研究大学院大学名誉教授。

●主な著書
「トコトンやさしいプラズマの本」、「トコトンやさしい太陽の本」、「トコトンやさしい太陽エネルギー発電の本」、「トコトンやさしいエネルギーの本 第2版」、「トコトンやさしい宇宙線と素粒子の本」(以上、日刊工業新聞社)、「エネルギーと環境の科学」、「楽しみながら学ぶ物理入門」、「楽しみながら学ぶ電磁気学入門」(以上、共立出版)など。

目次

【基礎編】
第1章 静電気と電流のはなし(電荷と電流の基礎)
1 電気と磁気の発見はいつ頃か?「古代ギリシャでの摩擦電気と磁鉱石」
2 こすると電気が起こるのはなぜ?「摩擦電気」
3 フランクリンの凧上げ実験とは?「雷とプラス電気」
4 車の中は落雷時に安全か?「静電誘導と静電遮蔽」
5 電流はどの電荷の流れ?「導体中の自由電子電流と溶液中のイオン電流」
6 電気力は距離の2乗に反比例する?「クーロンの法則とガウスの法則」

第2章 磁石と電流のはなし(電流と磁場の基礎)
7 磁石の磁気力とは?「N極とS極との双極」
8 地球は大きな磁石か?「ギルバートの地磁気の実験」
9 電荷と磁石との相互作用はあるのか?「エルステッドの法則」
10 電流が磁場をつくる?「アンペールの法則」
11 電場と磁場から電荷にかかる力は?「ローレンツ力」
12 磁性体の内部構造は?「電子スピンの向きと強磁性体、反磁性体」

第3章 電磁波と情報通信のはなし(電磁波工学と情報通信工学)
13 電界と磁界で波(電磁波)ができる?「電波、光、X線、ガンマ線」
14 電波は宇宙交信にも使える?「衛星放送、GPS、SETI」
15 マイクロ波をつくる方法は?「マグネトロン、ジャイロトロン、ガン・ダイオード」
16 光は粒子か電磁波か?「粒子と電磁波の二重性」
17 ネットワークを光でつなぐ?「光ファイバ」
18 IoT時代のICTとは?「モノのインターネット(IoT)、情報通信技術(ICT)」

第4章 電気回路とエレクトロニクスのはなし(電気回路学と半導体工学)
19 電圧と電流は水圧と水流に似ている?「オームの法則」
20 直流と交流とはどちらがよいか?「エジソンとテスラの確執(電流戦争)」
21 三相交流の利点は?「Y結線とΔ結線」
22 磁場の変化が電圧を生む?「ファラデーの電磁誘導の法則」
23 キャパシタとインダクタとは?「単位ファラッドとヘンリー」
24 ダイオードとトランジスタとは?「電流制御の半導体素子」
25 IC、LSI、VLSI、ULSIの違いは?「大規模集積回路(LSI)」

第5章 電力とパワーエレクトロニクスのはなし(電力工学とパワーエレクトロニクス)
26 電気のつくりかたは?「水力と火力発電」
27 光で電気をつくる?「太陽電池(ソーラーセル)」
28 化学で電気をつくる?「燃料電池エネファーム」
29 核で電気をつくる?「核分裂と核融合」
30 電気はどのように届けられるのか?「送電、変電、配電、蓄電」
31 パワーエレクトロニクスとは?「電力用半導体技術」
32 コンバータとインバータの違いは?「交流直流変換器」

【応用編】
第6章 ハイテクな電子・情報機器(電子機器工学)
33 いろいろな家電製品は?「3C(3種の神器)の変遷」
34 テレビは4Kから8Kへ?「薄型、大画面、高精細ディスプレイ」
35 CD、DVD、BDのディスクの違いは?「デジタルデータ記録用光ディスク」
36 無線給電を利用する?「IH調理器、ICカード、自動車給電」
37 マイクロ波が料理する?「誘電加熱の電子レンジ」
38 コピー機のしくみは?「感光ドラムでの静電気利用」
39 電子計算機の内部は?「ハードとソフトの組み合わせ」

第7章 頼もしい電気・動力機器(電気機器工学)
40 静電気は強力か?「電気集塵、塗装、殺菌」
41 電気が回転をつくり、回転が電気をつくる?「電動機と発電機」
42 電気で熱をつくる?「抵抗加熱とヒートポンプ加熱」
43 効率の良い照明をつくる?「白熱電球と蛍光灯、LEDランプ」
44 電気による化学反応と逆反応利用とは?「電気めっきと化学電池」
45 環境にやさしい自動車は?「EV、PHV、CDV、FCV」
46 リニア新幹線は浮上する?「超電導コイルによる磁気浮上」

第8章 不思議な生命・医療の電気(電気生理学と医療電子工学)
47 電気ウナギの電気とは?「細胞膜内外のイオン濃度変化」
48 渡り鳥は磁気コンパスを持っている?「太陽コンパス説と磁気コンパス説」
49 発電菌で発電できる?「水田のジオバクタ?菌」
50 人体には電流が流れている?「生体電流」
51 心電計と脳波計の原理は?「心臓や脳の電気生理学」
52 医療用の先進電子機器とは?「非接触体温計から核磁気共鳴まで」

第9章 驚きの自然・宇宙の電気(地球電磁気学と宇宙電磁気学)
53 落雷は落ちずに登る?「電子とイオンのストリーマ」
54 地磁気は反転する?「地球ダイナモ作用」
55 オーロラは磁場とプラズマのカーテン?「磁場の再結合」
56 太陽活動変化は磁力線の巻きつき?「11年の活動周期」
57 宇宙には電波と陽子が満ちている?「ビッグバンと超新星爆発の影響」
58 中性子星は超強磁場?「マグネターとブラックホール」

【未来編】
第10章 輝かしい電気の未来(未来電気工学)
59 先進のウェアラブルデバイス「スマートウォッチ、スマートグラス」
60 未来の超高速コンピュータ「スパコンと量子コンピュータ」
61 夢のガン治療機器「重粒子線治療と遺伝子治療」
62 先進の知能ロボット「アンドロイドとユビキタス・ロボティクス」
63 夢の未来自動車「空飛ぶ燃料電池車の自動運転化」
64 先進の超電導技術「核融合、加速器、SMES、MRI、リニア」

【コラム】
コラム1:電荷はクォークとレプトンから?!?(素粒子の標準理論と反粒子)
コラム2:電気と磁気の単位は複雑?!?(MKSA単位系)
コラム3:電気の基本の法則は4つ??(マックスウェルの方程式)
コラム4:宇宙の4つの力と発電の関係は?!(重力、電磁力、強い力、弱い力)
コラム5:電流のなかの電子はカタツムリより遅い?!?(電流の実体)
コラム6:うそ発見器とは?!?(ポリグラフと脳指紋)
コラム7:電気が新しい粒子を発見する?!?(大型粒子加速器と超電導)
コラム8:感電は怖い?!?(感知電流と心室細動電流)
コラム9:火の玉は存在する?!?(火球と球電)
コラム10:未来社会でも電気はエネルギーの中心にある!?(電気と水素の未来社会)

索引

はじめに

 日常、誰もが使っていながら、不思議なことがたくさんある電気の世界を楽しく解説する本として、「トコトンやさしい電気の本」の初版が、谷腰欣司氏により13年前に書かれました。静電気、直流と交流、電流、電磁石、電磁波などの知識から、暮らしの中の電気、ハイテク分野の話題まで幅広く紹介されていました。
 今回、第2版の執筆依頼があり、一般の人にとって電気の世界をなるべく幅広くやさしく紹介し、同時に、学生や電気従事者にとっても役立つように電気の分野を体系立ててやさしく楽しく解説するように試みました。ここ十数年間で電気の科学技術は格段に進歩してきています。最近の進展、新しい知見と未来への展望を含めて、谷腰欣司氏の初版を全面的に書き換えて、新しく第2版を作成しました。
 第一に、基礎編の前半として、電荷と電流の基礎(第1章 静電気と電流のはなし)と、電流と磁場の基礎(第2章 磁石と電流のはなし)をやさしく説明します。電磁気学の基本となる章ですが、雷や地球磁場発見の歴史や、クーロンの法則、アンペールの法則を含めて電気・磁気の基礎を紹介します。
 基礎編の後半では、電磁波と情報通信の基礎(第3章 電磁波と情報通信のはなし)、電気回路学と半導体工学の基礎(第4章 電気回路とエレクトロニクスのはなし)、そして、電力工学とパワーエレクトロニクスの基礎(第5章 電力とパワーエレクトロニクスのはなし)をやさしく説明します。マイクロ波や光ネットワーク、オームの法則やファラデーの法則からのインピーダンスの定義、そして、発電・送電のしくみとインバータを含めて、電気工学の基礎をやさしく紹介します。
 第2に、応用編の前半として、電子機器工学(第6章 ハイテクな電子・情報機器)と電気機器工学(第7章 頼もしい電気・動力機器)に関連して、電気を使った便利な様々な機器をやさしく説明します。特に、家電、テレビ、電子レンジ、コピー機など日常の機器に焦点をあてて、やさしく紹介します。
 応用編の後半では、電気と生命・医療、電気と地球・宇宙との不思議なかかわりあいをやさしく説明します。電気生理学と医療電子工学(第8章 不思議な生命・医療の電気)や、地球電磁気学と宇宙電磁気学(第9章 驚きの自然・宇宙の電気)に関連する不思議で興味深い現象を紹介します。
 第3に、未来編として、未来電気工学(第10章 輝かしい電気の未来)を紹介します。先進のウェアラブルデバイス、先進の知能ロボット、夢の未来自動車など、電気に関連する未来科学を展望します。
 電気は私たちにとって身近な存在であり、なくてはならないものです。同時に、謎めいた不思議な存在でもあります。電気に関する本書が、読者にとって幅広い興味を持つ契機となれば幸いです。
 最後になりましたが、本書作成に当たり、日刊工業新聞社の鈴木徹部長をはじめ、多くの関係者の方にお世話になりました。ここに深く感謝申し上げます。
2018年6月
山﨑耕造

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