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儲かる「IE七つ道具」の活用術

定価(税込)  2,420円

著者
サイズ A5判
ページ数 188頁
ISBNコード 978-4-526-07420-2
コード C3034
発行月 2015年05月
ジャンル 生産管理

内容

IEは改善手法の王道として、あらゆる業種の企業で活用されている。本書はIEを現場で展開するうえで役立つ「七つ道具」をもとに活動の仕方を具体的に説明したIEの実践書。豊富な事例が生産性を向上させるうえで参考になる。

藤井春雄  著者プロフィール

(ふじいはるお)
㈱経営技術研究所 代表取締役(中小企業診断士)
神奈川大学工学部卒業、1971年 大同製鋼㈱[現;大同特殊鋼㈱]入社
コンサルタント独立(1996年) ㈱経営技術研究所設立
[経営・改善指導]経営改善、トヨタ生産方式、企業再生支援、TPM・5S・改善実践
[ISO指導]ISO9000・14000・22000・HACCP・OHSAS18000・ISMS・Pマーク認証取得指導
[講演]海外(韓国・パキスタン・タイなど)年間多数実施。
[海外指導]トヨタ生産方式を主に、韓国・中国・インド、他東南アジアを毎年指導
[主な役職]中京大学大学院客員教授、一般社団法人農業経営支援センター代表理事、一般社団法人 日本生産管理学会理事、標準化研究学会理事、J-PAO理事
<主な著書>(2004年以降分のみ)
ナットク現場改善シリーズよくわかる「IE七つ道具」の本(藤井春雄著、日刊工業新聞社)
ナットク現場改善シリーズよくわかる「ジャスト・イン・タイム」の本(藤井春雄著、日刊工業新聞社)
ナットク現場改善シリーズよくわかる「ポカヨケ」の本(藤井春雄編著、日刊工業新聞社)
(以下共著、日刊工業新聞社)
「マンガで教えてカイゼン君!トヨタ生産方式」、「トコトンやさしいトヨタ生産方式の本」、「トヨタ式人財づくり」、「非製造業もトヨタ生産方式」、「トヨタ生産方式で品質管理を徹底するためのキーワード集」、「トヨタ生産方式で原価低減を推進するためのキーワード集」「作業改善」「異常・クレーム管理」日本規格協会(共著)、他多数。

目次

まえがき

第1章 会社の「あるべき姿」と方向性
1-1 会社組織体の目指すところ
 (1)改善の重要性の認識とIEの効果的活用
 (2)改善の重要性
 (3)IEの活用で改善の活発化
1-2 わが国競争力の低下と比例した改善提案件数の大幅減少
 (1)憂うべき改善提案件数の減少
 (2)改善提案が減少した理由
 (3)近年の改善提案状況と改善提案の効果
1-3 改善の課題(ムダ)の発見
 (1)ムダとは何か
 (2)7つのムダと新7つのムダ
1-4 現場改善と改善へのアプローチ
 (1)モノづくり現場の改善
 (2)改善の基本的なアプローチとその方法
 (3)IEアプローチ
 (4)作業改善から設備改善

第2章 IE七つ道具で“改善に気づく人づくり”
2-1 改善のできる人づくり
 (1)気づきと創意くふう
 (2)改善ができる人づくりのポイント
 (3)改善を活発にするためには
 (4)良い改善アイディアの豊富な人づくり
 (5)ディベートで鍛える“考える力・まとめる力・説得力”
2-2 IE七つ道具でムダ発見
 (1)IE七つ道具の発展
 (2)工程分析
 (3)稼働分析
 (4)動作研究
 (5)時間研究
 (6)レイアウト
 (7)マテリアル・ハンドリング
 (8)事務工程分析
2-3 改善に強い人づくりと気づき
 (1)改善に強い人づくり
 (2)気づき
 (3)改善提案制度の簡略化
 (4)その他の改善活動

第3章 改善事例
3-1 個別会社事例
 【事例1】カネカ流モノづくり改善活動/㈱カネカ
 【事例2】眼の「安全」を最優先に、“カイゼン”に挑戦/㈱メニコン
 【事例3】IEとTPSの活用で改善のレベルアップ/エイベックス㈱
 【事例4】ムダ取り習慣化で改善提案の活発化/㈱名古屋精密金型
 【事例5】モノづくり改革/DS社
 【事例6】知恵と改善は無限/㈱タニサケ
3-2 PQCDSMEとムダからみた25の事例
 【事例1】トラック稼働率のムダ改善
 【事例2】事故の起因別労働災害発生状況
 【事例3】1個流し生産で仕掛品削減
 【事例4】作業時間短縮
 【事例5】流れ化による作業時間短縮
 【事例6】作業動線の見直し
 【事例7】出荷作業の効率化
 【事例8】工程変更で在庫低減
 【事例9】手待ち時間の解消
 【事例10】梱包作業のムダ取りと効率化
 【事例11】倉庫での入出庫数削減
 【事例12】ダンゴ生産から平準化生産へ
 【事例13】段取り替え時間の短縮
 【事例14】製造現場の2S(整理・整頓)
 【事例15】事務改善(2S、業務の見える化、多能工化など)
 【事例16】IE手法(P・Q・C・D・S・M・E)で改善
 【事例17】スーパーなどの廃棄物ロス削減
 【事例18】農業のビジネス改善
 【事例19】林業の労務改善
 【事例20】規定サイズ見直しでムダ削除
 【事例21】カット野菜の1個流しで効率化
 【事例22】スーパー、食品加工の改善
 【事例23】観光旅館の改善によるサービス向上
 【事例24】客層分析、顧客目線でサービス提供―クリーニング業での改善
 【事例25】病院・高齢者福祉施設での改善
 (別紙1)現場七大任務
 (別紙2)4Mチェックリスト
 (別紙3)3ムチェックリスト
 (別紙4)あるべき姿
 (別紙5)時間観測結果の改善チェックリスト
 (別紙6)7つのムダ、新7つのムダ
 (別紙7)動作経済のチェックリスト

参考文献

はじめに

●「ナットク現場改善シリーズよくわかる『IE七つ道具』の本」に続く具体事例中心の第2弾へ
 上記の書籍「よくわかる『IE七つ道具』の本」は、IEの基本的な考え方・手法を七つに分け、分かりやすい表現で解説したものである。お蔭様で2011年5月の発刊以来版を重ね、2015年4月には4刷を発行することができた。これも読者の皆様の“カイゼン”に対する積極的な学びとともに、わが国の生産性を向上させるのに、IE手法は非常に大きな期待が寄せられているからではなかろうか。
 かような中、第1弾の基本的な考え方や手法をさらに発展させ、具体的な改善事例を豊富に織り込んだ本があればという要望が読者から多々寄せられたことから、今回執筆を手がけることにした。

●改善活発化の重要性
<社会的背景>
 わが国の国際競争力低下
 グローバルに見ると、新興国と言われる国々が急速に力をつけ、相対的にわが国の競争力は低下してきている。1980年代、生産性・品質とも世界トップを走っていた多くの分野が追いつかれ、一時は六重苦(*1)とまで言われ、国内産業の空洞化が進んでいった。
 1990年代初頭のバブル崩壊後、失われた10年、そして20年と言われ続けながら、未だ低迷を脱することができていない。そして今、国をあげて成長政策が叫ばれている。国の成長を引っ張る原動力は政府ではなく、企業などの創意工夫であり、積極進取の気構えである。
(*1)六重苦…①他国より高い法人税や社会保障費(健康・雇用・介護保険料)、②円高、③見えないコスト(固定資産税・関税・物流費・電力料など)、④新興国での弱さ(価格に見合った質・機能の追求不足、新興国需要の急拡大への不適切な対応など)、⑤投資効率の低迷(投資の成功率が低い、輸出拠点づくりを前提とした発展途上国への投資をしていないなど)、⑥雇用の硬直化(若手役員の登用不足、雇用の流動化不足など)

 基本の徹底をおろそかにしていないか?
 かつて「なぜ根づかない? トヨタ生産方式」というタイトルで雑誌の特集が組まれたことがあった。そこではいかにも一定規模以上の企業でなければトヨタ生産方式は定着できないような論調で語られていた。ここにも基本(トヨタ生産方式もIEの発展型である)を忘れ、最先端の流行のみを追うことの結果が問われているのではなかろうか?そこで今一度“カイゼン”の基本であるIEを見直す必要がある。
<わが国改善提案の低迷>
 わが国のほとんどの企業が改善提案で、かつて提案が活発であった頃に比べ1/5~1/10と言われるほどに低迷していると言っても過言ではない。
 多くの競争国が先進国のものまねをしながら工夫もし、低賃金を武器に急速に競争力をつけてきた。このような中、わが国の最も強力な武器と言える“カイゼン”をおろそかにしていては、世界での競争に落ちこぼれていくことは必然である。
<改善のできる人づくりの重要性>
 改善のできる人づくりは、一朝一夕にはいかない。しかし最も基本的となるIEの考え方を理解し応用すれば、何も難しいことではない。多くの企業が基本となる「工程分析」「稼働分析」「動作・時間研究」をまともに教育せず、ただ思いつきだけで改善を進めていたのでは早晩壁に突き当たり、改善は難しいと思わせる結果になってしまう。
 そこで第1弾の「よくわかる『IE七つ道具』の本」では基本を、第2弾の本書では実践の方法を、その応用事例を豊富に記載することで、多くの方の参考になるよう心がけた。多くの会社で、わが国の得意とする従業員からの盛り上がりを期待し、一人でも多くの方が“カイゼン”の面白さと自己実現での意欲増で、より良い会社生活を送られることを望みたい。
<生産性向上はカイゼンで>
 今、国をあげてベースアップでの豊かな生活が叫ばれている。このベースアップのためには生産性向上が最大の必要条件である。まず基本的改善手法の徹底から見直すことが最も近道であり、この本を全従業員で正しく活用し、生産性向上の一翼を担っていただければ筆者にとり望外の幸せである。

2015年4月
著者

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