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図解 エイチアンドエフ

定価(税込)  1,540円

編者
サイズ A5判
ページ数 160頁
ISBNコード 978-4-526-07345-8
コード C3034
発行月 2015年01月
ジャンル ビジネス

内容

大物自動車部品成形用機械メーカーとして五指に入るエイチアンドエフが、前身の福井機械設立から50年目を迎えた。福井から全世界の自動車工場に向けて機械・自動化装置・保守のトータルサービスを提供。創業時から売上高46倍に成長した強さに迫る。

目次

はじめに

第1章 原点
自動車ボディ用パネルはどうつくられる?
1 自動車の主要構造
性能や機能に大きく関わる金属部品
2 大物プレス部品
ボディ用パネルはどのようにしてつくられる?
3 金属部品をつくる機械
大物プレス部品成形に必要な工場内設備

第2章 経営
エイチアンドエフという会社の今
4 会社概要
自動車ボディを成形する機械の総合メーカー
5 生産体制
プレス工場内すべての生産設備を自社で製作
6 顧客実績
世界34カ国にプレス機械3000台以上を納品
7 生産拠点
本社工場・熊坂工場の国内2拠点で臨む
8 サービス拠点
世界に8カ所設け、グローバル需要に対応
9 業績推移
創業時から売上高46倍と高成長を続ける
10 業界動向
世界の中の日本、日本の中のエイチアンドエフ

第3章 歴史
数々の危機を乗り越えてグローバルに展開
11 福井機械の設立
機械産業を福井の地に根づかせる
12 福井機械の発展①
内外に合理化をアピールしてオイルショックを乗り越える
13 福井機械の発展②
バブル成長とその崩壊にも柔軟に対処
14 熊坂工場新設
プレス周辺装置の専用工場は新しい発展の基盤
15 TPM活動
モノづくりの底力を引き上げる原動力として展開
16 日立造船プレス部門の歴史①
米社と技術提携し、自動車分野を開拓
17 日立造船プレス部門の歴史②
国内のみならず世界でも高評価を得る
18エイチアンドエフの誕生
1999年に日立造船プレス部門と福井機械が統合
19 JASDAQ上場
福井県内では14社目となる上場企業に
20 市場変化
全社で進むグローバル化への対応
21 リーマンショックとV字回復
50年の足跡で最大の失速と反転攻勢の糸口
22 タイの洪水対策
4カ月間に延べ約4000人を現地へ派遣

第4章 研究開発
独自の要素技術を具現化
23 プレス機械開発の歴史①
パネルのプレス加工の変化と機械の能力向上
24 プレス機械開発の歴史②
サーボプレスを核とするシステム化で高速・高効率を実現
25 現在の主力開発製品
プレス工場のトータルコーディネーターを目指す
26 ロボットによるプレス間搬送①
タンデムラインの省力化と生産性向上に大きく貢献
27 ロボットによるプレス間搬送②
ローテートハンドと位置監視システムの開発
28 機械式トランスファ装置
1台の機械に複数の金型を取り付け、その間を効率良く材料搬送
29 サーボ式トランスファ装置
高速かつ確実な成形品の搬送を支える
30 サーボプレス①
大容量モーターの実現と自動車メーカーのニーズで開発
31 サーボプレス②
試作機の製作とテストを繰り返し技術差を埋める
32 サーボプレス③
金型を選ばない独自機構の高性能サーボダイクッション
33 サーボプレス④
設備原価低減要求に応えるハイブリッドプレスラインの連続受注
34 サーボプレス⑤
“人の作業”を再現する自動積み込み装置
35 サーボプレス⑥
初のオールサーボライン受注
36 保全支援
リモートメンテナンスで保全サービスを増強
37 ビジュアルトラッキング式オートパレタイザ
品質検査の合理化に貢献、自動車メーカーから評価される
38 CFRP成形機
量産車への適用を見据えて技術の蓄積を急ぐ

第5章 特徴と強み
こだわりのモノづくりが差別優位を生む
39 総合プレスメーカー
機械を核に自動化装置、治具、保守サービスも含めてフォロー
40 モノづくり様式
確かな品質を実現する設計と製造の連携と各種活動
41 徹底した標準化
最大効果で標準化を図るグループ・テクノロジーの活用
42 CAD/CAM活用
生産用データと生産支援用データの2つで効率化
43 製缶作業
CAMとロボットの有効活用で稼働率高まる
44 切削作業
超大型機向け部品の加工も内製化が進む
45 加工の高度化
機械加工シュミレーションとNC化の進展
46 組立手順の見える化
納期短縮と原価低減に効くサブアッセンブリー出荷
47 組立効率化
現物合わせを極力廃止、事前製作で効率アップ
48 予防保全
定期的な点検・修繕体制でコスト削減を提案
49 アフターサービス
技術のわかる担当が多様な要求に即対応

第6章 製品
自動車メーカーを支えるトータルソリューション
50 メカタンデムプレスライン
高生産性を達成するスタンダードな超大型ライン
51 サーボタンデムプレスライン
大型パネルを高速・高品位に生産するシステム
52 メカトランスファプレス
パネルを高速で大量生産できる基幹機
53 サーボトランスファプレス
トランスファ装置の高度化とそれを活かす機械の進化
54 ブランキングプレスライン①
ブランク時の騒音低減や金型寿命延長を狙ってサーボ化
55 ブランキングプレスライン②
コイル材のシート切断効率化を下支えする装置
56 トライプレス
幅広い加圧能力と駆動方式をラインアップ
57 プレスライン自動化装置
機械性能をいかんなく発揮するための“相棒”
58 ディスタックシートフィーダ
高速化に安定追従、特殊ブランクにも対応
959 ロボット式プレス間搬送装置
機械を知り尽くした会社が手がける効率的なシステム
60 ヘキサフィーダ
コンパクトで信頼性の高い双腕の高速搬送装置
61 オートパレタイザ
仕様は無限、ライン終端の作業合理化を担う

第7章 未来
次の半世紀に向けて
62  企業評価
日経産業新聞、上場中堅企業評価で1位に
63 50周年記念式典
熊坂工場で次の飛躍に向けて意気を高める
64 座標軸
FUKUIのモノづくりを世界へ発信し続ける

COLUMN
プレス機械って何するもの?  
経営理念  
福井機械の可能性を信じた男~松原與三松  
歴代社長  
社報あさひ  
あわら温泉  
日本産業広告賞2014に入選  

エイチアンドエフの沿革
索引

はじめに

 エイチアンドエフという会社名を聞いて、すぐに「ピンと来る」人はかなりの事情通に違いない。○○工業とか□□製作所という名前ではないため、同社がモノづくりを主業とする会社であることは、知らない人にとっては容易に想像できないだろう。社名の由来については本編で紹介するとして、同社は密かに実力を蓄えてきた日本有数の機械メーカーというのが実の姿である。
 第2次世界大戦後、復興に向けてわが国の産業界を先頭で引っ張ってきたのは自動車分野と言っても過言ではない。そんな自動車のボディをつくるための製造機械を、エイチアンドエフは半世紀にわたって提供してきた。3万点と言われる自動車を構成する部品の中で、ルーフやフード、ドアアウターなど「ボディ」と呼ばれる大型で重要な車体部品や骨格部品などをつくるプレス機械を、これまで累計で3000台以上を製作。内外の自動車および自動車部品メーカーに納めてきた。
 エイチアンドエフが製作するのは「プレス成形」と呼ばれる加工を行う機械だ。平たく言えば、薄い鉄板を凹型と凸型が一対になった金型ではさみ、押すことで加圧して金型形状を鉄板に転写する。その加圧する装置のことをプレス機械と呼んでいる。大きな部品を成形するには当然大きな加圧力を必要とし、それに伴って機械は大型化する。大出力に堪えられる機械駆体や機械要素を開発するには高い技術力が求められる。大型プレスを製造するメーカーは日本に3社しかなく、そのうちの1社が同社なのだ。
 エイチアンドエフが顧客である自動車メーカーから高く評価されているのは、プレス機械単体を納入するだけでなく、機械に鉄板を投入したり、工程間を搬送したり、成形後の製品の検査や積み込みを行ったりする一連の装置を自社で設計製作できる点にある。こうしたプレス工場のトータルコーディネートを行うことで、顧客の最適生産を支えている。プレス機械の能力を余すところなく引き出す周辺自動化装置の仕様設計ができるところが、同社が持つ大きな強みと言える。
 そんなエイチアンドエフのビジネスに転機が訪れている。日本の自動車メーカーが海外での現地生産を強化するのとともに、同社もグローバル化に軸足を置くようになった。世界の主要大陸にサービス拠点を構え、日系企業の顧客を手厚くサポートする。また、今後は“現地化”が進む日系企業の要求や現地ローカル企業との取引にも対応が迫られる。プレス機械だけではなく周辺自動化装置の技術蓄積に加え、保守サービスなどのノウハウ構築とそれを前線で率いる人材の育成が急務だ。
 すでに売上高の8割近くを海外から稼ぐエイチアンドエフ。福井に本拠を置きながら、自動車産業の世界展開の動きに追従してボディ部品生産システムの高度化要求に応えていく。本書を通じて、エイチアンドエフが果たしてきたモノづくりの独創性と、地道な足跡を知っていただければ幸いである。


2015年1月
日刊工業新聞社

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