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アクションラーニング活用術
グローバル・ビジネスリーダーの養成とスキルアップ

定価(税込)  2,160円

著者
サイズ A5判
ページ数 192頁
ISBNコード 978-4-526-07323-6
コード C3034
発行月 2014年11月
ジャンル 経営

内容

アクション・ラーニングとは、身近な課題を題材として問題解決のための方法を学ぶ手法で、本書ではこれを活用することにより、今求められているグローバル・ビジネスリーダーとしての各種のスキルを、図解でわかりやすく実践的に身につけていけるもの。

浜田由朗  著者プロフィール

(はまだ よしあき)
1957年北海道生まれ。国立広島大学教育学部付属福山高校、慶応義塾大学工学部管理工学科、同大学院工学研究科(管理工学専攻)修了後、日本能率協会コンサルティング(JMAC)で6年間、国際戦略コンサルティング会社A.T.カーニーの東京事務所、シカゴ本社で9年間コンサルティング活動後、独立し、有限会社“浜田経営事務所(Hamada Institute of Management)”を設立、代表取締役に就任する。この間、北米、ヨーロッパ、韓国、台湾をはじめとする東アジア、東南アジアでも活動。現在、株式会社エイチ・アイ・エム(HIM)の代表取締役として、三十年を越す一貫した国内外、数十社にわたる経営コンサルティング経験を活かし、全社革新、事業戦略、マーケティング戦略、営業戦略、営業マネジメントシステム、ソリューション営業分野で、戦略立案から実施・定着化までの実践的コンサルティングに重点を置き活動する一方、中間及び上級管理者向けアクション・ラーニング、グローバル人材養成研修も実施中。
 社団法人日本能率協会(JMA)では“マーケティング戦略基礎コース”を担当するかたわら、国立静岡大学非常勤講師、ランチェスター学会常任幹事、NPOランチェスター協会理事、NPOモノづくり応援隊in大田区理事も務め、社内研修、講演も行なう。
 著書に“会社が生き返る!”(共著:日本経済新聞社、1998年)、“B to B のための戦略的ソリューション営業テキスト(副題:事業成功要因を見抜く営業力とは!?)”(日刊工業新聞社、2008年)がある。

目次

はじめに

第1章 グローバル・ビジネスリーダー向けアクションラーニングの考え方
1.グローバル・ビジネスリーダーの考え方 
(1)グローバル・ビジネスリーダーのレベル 
(2)対象となるビジネスリーダー 
2.本アクションラーニングの考え方 
(1)アクションラーニングの考え方 
(2)ビジネスリーダー向け研修対象領域の考え方 
(3)取り組み領域と所要期間・日数の考え方 
(4)本アクションラーニングの全体像 
(5)アクションラーニングの手順 
(6)論理性、戦略性、具体性の追求 
(7)仮説立案力と仮説検証スキル 
3.成果をうまく経営に取り込むためのポイント 

第2章 習得したい経営基礎知識、スキル
1.ロジカル・シンキング
2.問題・課題解決 
3.経営戦略(全社戦略、事業戦略、機能別戦略) 
4.マーケティング 
5.新製品、新事業開発 
6.ビジネスモデル 
7.MOT(技術経営) 
8.経営管理基礎知識(アカウンティング) 
9.組織マネジメント(グローバル・リーダーシップを含む) 
10.プロジェクト・マネジメント 
11.企画・提案書作成、プレゼンテーション 

第3章 留意すべきグローバル視点
1.グローバル化の本質と日本企業の課題 
(1)同質化と多様性 
(2)国際化からグローバル化 
(3)アジア、世界の視野 
(4)製造業を中心とするアジアへの生産シフト 
(5)グローバル化を背景に登場した戦略視点 
2.グローバル・マネジメント 
(1)グローバル・レディネス 
(2)グローバル・スタンダード 
(3)グローカライズの視点 
(4)グローバル人材の基本スキル 
(5)クロスカルチャー・マネジメント 
3.グローバル展開力 
(1)対象地域の選択(GDP,経済成長率、労働力……) 
(2)対象地域の情報収集(政情、国民性、宗教、賃金、税制……) 
(3)ダイバーシティー・マネジメント 
(4)リスク・マネジメント 
(5)最後に、戦略達成のための総合的グローバル・マネジメント 

第4章 戦略立案のためのアクションラーニングの手順
1.前提の確認(Phase1) 
(1)経営方針の確認(Step①) 
(2)対象SBUの決定(Step②) 
2.戦略課題及び現状の問題認識(Phase2) 
(1)各種分析(Step③) 
(2)事業特性、成功要因の認識(Step④) 
(3)環境変化の認識(Step⑤) 
(4)主要戦略課題の認識(Step⑥) 
(5)現状の顕在化された問題認識(Step⑦) 
(6)現状の問題認識(Step⑧) 
3.優先取組戦略課題の絞込み(Phase3) 
(1)優先取組戦略課題の絞込み(Step⑨) 
(2)事業戦略との整合性確認(Step⑩-1) 
(3)戦略ターゲットの確認(Step⑩-2) 
(4)すぐできる施策はすぐ実施(クイック・フィックス)(Step⑪) 
4.戦略施策の絞込み(Phase4) 
(1)優先取組戦略課題の展開(Step⑫-1) 
(2)優先取組戦略課題の絞込み(Step⑫-2) 
(3)戦略施策の立案(Step ⑬) 
(4)効果予測(Step⑭) 
5.優先取組戦略施策・実施移行計画の立案(Phase5) 
(1)アクション・プランへの落とし込み(Step⑮-1) 
(2)新旧(システム)対比表(Step⑮―2) 
(3)ビジネスモデル(Step⑮―3) 
(4)推進手順とスケジュール(Step⑮―4) 
(5)推進組織体制(Step⑮―5) 
(6)収支予測(Step⑮―6) 
(7)危機対応計画(Step⑮―7) 
(8)企画・提案書目次例 

第5章 企画書作成、プレゼンテーションの留意点
1.戦略案構築の視点 
(1)論理性の出し方 
(2)戦略性の出し方 
(3)具体性の出し方 
2.企画書作成の留意点 
(1)分析ロジックと説明ロジック 
(2)企画提案の“売り”に対する意識 
(3)要約の重要性 
(4)各シートの作成要領 
(5)シート展開の留意点 
3.プレゼンテーションの留意点 
(1)ロジックツリーで説明ロジック明確化 
(2)説明ロジックとシートの対応明確化 
(3)配布資料とは異なるプレゼンテーション資料 
(4)将来の発展性への演出 
(5)充分な準備による自信に基づく熱意と誠意 

第6章 グローバル人材の評価視点
1.グローバル人材のスキルとアクションラーニングでの評価視点 
(1)グローバル人材のスキルの考え方 
(2)アクションラーニングでの評価視点 
2.育成のためのプログラム 
(1)研修の全体像 
(2)研修手順とスケジュール 

おわりに

はじめに

 バブル崩壊後、国内市場では多くの産業で成熟期、衰退期を向かえ、新興国を中心に伸び行く海外に進出せざるを得ない状況になっており、産業用ミシンでは95%、建設機械では80%、バルブでは50%と海外売上比率が高まってきています。そうなると当然、企業のグローバル化、グローバル展開力強化、グローバルで通用する人材養成の必要性が高まってきます。しかし、グローバル化の意味合いは企業によって様々です。
 すでに、何十年も前から、海外展開し、海外駐在者も多い一部上場の製造メーカーなどでは、「何を今更グローバル化だ」という声もありますが、国際化とグローバル化の意味合いの違いを充分認識した上で対処する必要があります。
 つまり、従来は、日本の企業が、日本のニーズに応じて開発した製品を海外でも製造し、海外にも売ってきたという程度の国際化のレベルだったのですが、今後は視野を広く持ち、同質化してきているグローバルな市場を前提に、グローバルに求められるものを開発・製造・販売していく、と同時に、国、地域毎の多様性にも考慮して、その国、地域に応じた製品を、QCDの視点で最も効果的な企業で開発、製造、販売することが重要になります。当然これを成功させるためには、広い視点を持ったグローバル・ビジネスリーダーが求められます。
 そしてこのグローバル・ビジネスリーダーを養成するひとつの方法がアクションラーニングです。ところが今、このアクションラーニングに求められるものも変ってきているのです。
 従来、アクションラーニングは、主として身近な問題を題材とし問題解決、リーダーシップ、チームワーク、組織活性化に貢献してきました。しかし、バブル崩壊、リーマンショック経験後の経営陣は、アクションラーニングを単なる教育として捉えるのでなく、中長期計画、年度計画を前提として、経営に取り込み、実際に現場に導入できる具体的戦略施策を求めるようになってきたのです。
 しかしながら、 40代前後の主要な受講者は、第一線で忙しく実務をこなしている中間管理職であり、「戦略立案は本来、社長室及び経営企画部などで行うものであり、実務の傍らにこれを作っている自分たちは、そんな精緻な戦略を作成するための情報も時間もなく、しょせん、研修だ」という考え方が抜けないことがしばしばです。また一方で、取り組み姿勢の高い受講者は逆に、せっかく構築した戦略案は実際に、経営に取り込んでもらえないのかという要望をもちがちです。
 さらに、最終報告を受ける経営層は、アクションラーニングが研修だということはわかってはいるものの、忙しい第一線の管理職の時間を割き、多額の投資をしているのだからという気持ちから、また、経営層は日々、戦略的なことを考えているという性格上、かなりのレベルに達した戦略案でないと期待はずれに感じてしまうことが多々あります。
 このような状況下で行われるアクションラーニングは、教育窓口の方からすると、その成果の是非をめぐり、荷の重い案件となっています。つまり、アクションラーニングに経営に取り込める具体策を求めるとしたら、テーマ関連部門の部門長を中心とするキーパーソンを巻込む、それなりの覚悟が必要になってくるからです。
 さらに、実際の経営に取り込んで効果的という視点からは、受講者のメンバー構成を考慮し、事業部門ごとの事業戦略からは出てきにくい組織横断的なテーマに取り組むことも、企業からは求められています。
 この2点より、経営層、受講者、教育窓口の三者が達成感を感じ、会社全体として活かせる、次世代グローバル・ビジネスリーダー育成のための、戦略施策立案に重点を置いたアクションラーニングの要請が高まってきており、その指南書の必要性を感じ、今回の企画となりました。
 従って、本書は以下のような構成になっています。
 グローバル・ビジネスリーダー候補の管理職の方は、1章で基本的考え方を知って頂いた上で、2章から6章までお読み頂くと同時に実践して頂き、グローバル・ビジネスリーダースキルを向上させて頂きたいと思います。
 2章の経営基礎知識、3章のグローバル視点、4章の戦略立案手順、5章の企画書作成・プレゼンテーションスキルは幅広い分野を網羅する一方、必要最低限の基礎知識をコンパクトにまとめてありますので、容易に読みこなせると思います。
 一方、教育担当部門の方は、上記の基礎知識、スキルを読んで頂いて、経営基礎用語の社内共通言語化を図って頂くと同時に、1章の組織的支援体制、6章の評価視点をお読み頂き、社内教育と経営支援の両面に役立てて頂きたいと思います。
 また、本書の特徴は、
1.
論理性、戦略性、具体性というビジネスリーダーに不可欠なスキルの発揮の仕方を指南している
2.
社内共通言語化すべき必要最低限の経営基礎知識をコンパクトに解説している
3.
豊富な企業事例で各種分析のポイント、落とし穴をわかりやすく解説している
4.
戦略立案の手順をわかりやすく、5つのフェーズ、15のステップ、100枚のフォーマットで解説してある
5.
戦略立案のアクションラーニングの手順の中で、ロジカル・シンキング、戦略・マーケティングなどの基礎スキルが具体的に、どのように活かされているのかを事例を交えてわかりやすく解説してある
6.
昨今、話題となっている「グローバル化」におけるグローバル視点の本質を指南している
7.
アクションラーニングの成果を、効率的に経営に取り込んでいける方法を指南している点です。
 このようなニーズのあるビジネスリーダーの方、或いは、中堅、中小の企業のグローバル戦略立案指南書としても活用頂けると幸いです。

2014年11月
浜田由朗

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