買い物かごへ

基礎粉体工学

定価(税込)  3,456円

編著
編著
サイズ A5判
ページ数 256頁
ISBNコード 978-4-526-07185-0
コード C3043
発行月 2014年07月
ジャンル 化学

内容

粉体工学の発展を受け、「粉体状態論」「粉体工学基礎」「粉体設計・プロセス」の3分野で構成する。これまであまり触れられなかった微粒子物性や粒子・粉体特性の評価方法、合成および粒子・粉体挙動の設計に着目。最新粉体機能の基礎知識と応用法を解説する。

日高重助  著者プロフィール

(ひだか じゅうすけ)同志社大学理工学部

神谷秀博  著者プロフィール

(かみや ひでひろ)東京農工大学大学院工学研究院

目次

まえがき

第1章 微粒子、粉体の特性
1.1 粒子の大きさによる粉体特性の変化
1.2 ナノ粒子、微粒子の構造と機能
1.2.1 形態、構造的変化
1.2.2 電磁気的、光学的特性
1.2.3 化学的、熱的特性
1.2.4 生体との関係

第2章 粒子の特性
2.1 粒子の幾何学的特性
2.1.1 粒子の大きさと粒子径
2.1.2 粒子の形状係数
2.1.3 平均粒子径
2.1.4 粒子径分布
2.1.5 粒子形状
2.1.6 粒子の比表面積と表面特性
2.2 粒子間相互作用
2.2.1 気相中の粒子間相互作用
2.2.2 液中での粒子間相互作用と粒子挙動
2.3 粉体層の構造
2.3.1 粒子充填構造の基礎
2.3.2 均一球形粒子のランダム充填
2.3.3 ランダム充填構造の表現
2.3.4 粒子充填構造理論
2.3.5 最密充填理論
2.3.6 サクションポテンシャル
2.3.7 粉体層の毛管上昇高さ
2.4 粒子の運動特性
2.4.1 単一粒子の運動
2.4.2 粒子群の運動
2.5 粒子特性の測定法
2.5.1 粒子径分布測定法
2.5.2 比表面積・表面物性評価法
2.5.3 空隙構造・細孔径分布評価法

第3章 粉体の静力学と関連現象
3.1 粉体層の静力学
3.1.1 粉体層内の応力
3.1.2 極限応力状態
3.1.3 粉体層内の応力分布
3.2 粉体貯槽の圧力
3.3 粉体凝集体の強度~Rumpfの式~

第4章 粉体の運動特性・動的挙動と関連操作
4.1 粉体の流動
4.1.1 粉体不連続流動
4.1.2 流動層、噴流層、空気輸送
4.1.3 液中粒子分散系のレオロジー特性
4.2 粉体の分離・分級
4.2.1 分離効率と分級効率
4.2.2 気相分散粒子の分離(集じん)と分級
4.2.3 液相分散粒子の分離と分級
4.3 粒子集合状態制御法
4.3.1 造 粒
4.3.2 粉体の乾式成形法
4.3.3 湿式成形法
4.3.4 成形体の乾燥・脱脂操作

第5章 粉体の製造法と関連操作
5.1 粉砕法(Break down法)
5.1.1 粉砕機構
5.1.2 単粒子破砕と強度
5.1.3 粉砕エネルギーと粉砕速度論
5.1.4 粉砕の雰囲気
5.1.5 粉砕装置とシステム
5.1.6 ボールミルシミュレーション
5.1.7 粉砕の物理化学
5.2 粒子合成法(Build up法)
5.2.1 粒子合成の基礎、核生成・成長、臨界直径
5.2.2 気相合成法
5.2.3 液相合成法
5.3 晶 析
5.3.1 核生成速度
5.3.2 結晶成長速度
5.3.3 晶析プロセスにおける粉体特性の制御
5.4 焼 結
5.4.1 表面エネルギーの減少と物質移動
5.4.2 焼結の速度論
5.4.3 複合焼結

〈付録〉単位換算表
索 引

はじめに

 粉体工学を本格的に学ぶ教科書として、三輪茂雄先生が著された「粉体工学通論」は、長い間にわたって多くの人々に親しまれてきた。粉体工学を基礎から平易に説き起こし、粉体工学を体系的に理解できる名著であるが、既に出版から40年以上が経過しており、その間の粉体工学の重要な進展を加えなければならない時期に来ている。
 粉体工学通論が出版された頃は、粉体魔物説なるものが横行し、粉体は不思議なもの、粉体現象は予測のつかないものと考えられていたが、今や粉体魔物説を知る人は無く、不思議と思える粉体現象もほとんど無くなった。原子や分子レベルの観察技術や粉体シミュレーションによる粉体現象の解析技術の進歩とそれらの知見に基づいてEngineering Scienceが適用され、粉体現象の数理工学的解析が非常に進んだことが一因である。
 本書は、「粉体工学通論」の基礎的内容と執筆方針を踏襲し、微粒子物性・機能、粒子の形態制御、コロイド科学や粒子合成など粉体工学の最近の重要な進展を加味し、粉体工学の学習において必須の事項を書き加えた。
 特に、現代社会が抱える課題の解決において、粉体工学の重要性はますます高くなっており、これまでの化学工学、機械工学や薬学系の学生に加えて化学、物理、材料、バイオ、土木、環境や農学など広い分野の学生に粉体工学の基礎理論、粒子の機能発現や機能性粒子の設計などに関する知識の習得が求められている。
 そこで本書では、それぞれの事項に関する詳細は講義で補足されることを念頭に、解説的な記述を省略して、粉体工学の広範な領域を扱うことにした。また執筆に際しては,粒子径の表現や平均粒子径に見るような粉体工学特有の考え方を丁寧に説明するとともに、粉体充填構造の推定や粉砕現象などの工学解析を例にして多数の粒子が関与する大変複雑な粉体現象もEngineering Scienceの適用により明快な工学解析が可能であること、ならびにその工学解析法の十分な理解が得られるように配慮した。
 粉体工学の基礎から応用までを対象としており、学部学生から大学院学生用の教科書として使用できるように編集した。

2014年7月
編 者 

買い物かごへ