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現場で役立つQC工程表と作業標準書「実践編」

定価(税込)  2,808円

著者
サイズ B5判
ページ数 216頁
ISBNコード 978-4-526-07145-4
コード C3034
発行月 2013年10月
ジャンル 生産管理

内容

QC工程表や作業標準書を活用して成果を上げている現場は多くない。効果のある書き方や使い方が分からないからだ。本書は、生産管理への活用の進め方や成果が出る生産現場での展開法など、実際に役立つ知識やノウハウを満載したもので、好評を博している前著の実践活用編。

西沢和夫  著者プロフィール

(にしざわ かずお)
主な経歴:三井造船に入社し新製品開発を手がける。その後、米国系大手産業機械メーカに入社し、新製品開発、マーケティング、生産技術、品質保証、サービス技術などを担当、国内海外企業の技術・品質指導に携わる。その後、コンサルティングファームにおいてチーフコンサルタントとして、本物の5S、見える化、生産改善、品質保証、新製品開発、生産改革、管理監督者育成、問題解決法などの豊富な企業指導実績を持つ。その後、西沢技術士事務所を設立し今日に至る。
資  格:技術士(経営工学)、中小企業診断士、経営士、日本品質管理学会正会員
主な著書:「工場長のための生産現場改革」「よくわかるこれからの生産現場改革」(同文館出版)「儲かる生産現場強化マニュアル」「現場で役立つQC工程表と作業標準書」(日刊工業新聞社)、「5S導入ハンドブック」「リーダー力強化ハンドブック」「生産管理ハンドブック」(かんき出版)など多数。

目次

はじめに

第1部 生産現場の変化に対応するため、新たな標準化による “人づくりと生産現場づくり”が求められている!
第1章 生産現場の改革と新たな人づくりが先送りされている
1.1 生産現場の人の質が低下している
1.2 生産管理と生産組織の“あるべき姿”への改革が先送りされている
第2章 新たな生産現場問題に対応するために何をなすべきか
2.1 新たな生産現場問題にどう取組むべきか
2.2 生産管理と業務プロセス問題にどう取組んだらよいのか
第3章 QC工程表と作業標準書を活用した新たな“人づくりと生産現場づくり”
3.1 生産現場の「5力」の活用が必要だ
3.2 QC工程表と作業標準書の新たな役割と活用の考え方

第2部 QC工程表の実践活用による生産管理力強化への展開
第1章 QC工程表の基本事項と様式
1.1 QC工程表活用の近年の動向と今日的重要性
1.2 QC工程表の基本目的と効果
1.3 QC工程表の基本構造
1.4 QC工程表は「生産技術」によって品質を保証する
1.5 QC工程表の個別項目と内容
第2章 QC工程表の作り方と使い方の基本
2.1 QC工程表作成の問題と対応
2.2 QC工程表作成と活用のための組織の“あるべき姿”とは何か
2.3 QC工程表作成の進め方
2.4 QC工程表導入の基本ステップ
2.5 QC工程表活用のポイント
2.6 QC工程表の基本的な使い方
2.7 QC工程表の各種の活用法
2.8 品質保証・技術資料としての活用法
第3章 QC工程表による生産管理力強化の進め方
3.1 生産管理のマネジメントなしに顧客満足は得られない
3.2 QC工程表で生産管理の「5力」を強化する
3.3 QC工程表の生産管理への活用の基本
3.4 生産管理部門の個別業務の流れ
3.5 生産計画におけるQC工程表活用の基本事項
3.6 QC工程表を活用する中日程計画の立て方
第4章 QC工程表を活用した小日程計画の生産管理の進め方
4.1 小日程計画のための生産現場組織の“あるべき姿”とは
4.2 QC工程表を活用する生産現場改革のキーマンは管理者だ
4.3 QC工程表の導入と効果出しは監督者で決まる
4.4 小日程計画の生産管理の具体的な進め方
第5章 QC工程表を活用する監督者行動の進め方
5.1 自立した監督者になるための要件とは何か
5.2 監督者の日常基本行動で問題の未然防止を図る
5.3 監督者の「3礼」で生産現場の責任を見える化する
5.4 明確な作業指示と「報・連・相」でコミュニケーションを強化する
5.5 新3K・3M現象に正面から取組まなければ生き残れない
5.6 監督者によるパトロール(観察)で3K・3M問題を先取りする
第6章 QC工程表活用の問題・課題と対応のQ&A
Q1 QC工程表をつくったが、なぜ生産ラインで活用できないのか?
Q2 「本物の5S」とは何をどう進めることなのか?
Q3 生販会議の活用で生産計画の精度を高めるにはどう取組むべきか?
Q4 生産管理サイクルを廻していくために必要な生産方式とは何か?
Q5 官能検査にどう取組むべきか?
Q6 生産の基本要素6Mとは何か、どう活用すべきか?

第3部 新たな作業標準書の作り方と生産現場の“人づくり”への 展開
第1章 スキル継承と作業標準書の新たな役割
1.1 スキル継承の新たなニーズへの対応が求められている
1.2 新たな作業標準書で「スキルの見える化」をしなければスキルを継承できない
1.3 新たな時代に求められるスキル(技術・技能)とは何か
1.4 新たな時代に求められるスキル継承とは何をすることか
1.5 スキル継承は作業のABC分類から始める
第2章 新たな作業標準書の基本事項と作り方
2.1 作業標準書の新たな目的と役割
2.2 新たな作業標準書の構造と作り方のポイント
2.3 スキル継承のための新たな作業標準書活用のポイント
2.4 新たな作業標準書の作成から導入のステップ
第3章 新作業標準書活用によるスキル継承の進め方
3.1 今求められる作業者育成とスキル継承の進め方
3.2 新作業標準書によるスキル継承の準備とPDCAプロセスの進め方
3.3 「スキルマップ」の基本目的と活用のメリット
3.4 「スキルマップ」活用によるスキル継承と習得計画の進め方
3.5 スキル指導の基本は「スキル指導7ステップ」と指導原則にある
3.6 指導者と指導される者の“あるべき姿”
第4章 小日程計画への作業標準書活用の進め方
4.1 作業計画に基づく新たな小日程計画の進め方
4.2 新作業標準書による標準時間を小日程計画に活用する
第5章 新作業標準書の生産現場への定着と多能化への展開の進め方
5.1 「教育訓練」のない生産現場はクレームと納期遅れが止まらない
5.2 新作業標準書の生産現場への定着の進め方
5.3 非正規社員に対する基礎教育訓練のポイント
5.4 変化に強い生産現場をつくる多能化の効果的な進め方
第6章 作業標準書のオフィスワークへの導入の進め方
6.1 オフィスにおける業務の現状と課題
6.2 事務作業問題の背景と標準化の進め方
6.3 新たな「事務作業標準書」の作り方
6.4 事務作業の多能化が必要
第7章 作業標準書活用の問題点と対応のQ&A
Q1 作業標準書をつくったが、なぜ生産現場で活用できないのか?
Q2 繰り返し発生する基本作業の作業標準書はどう作成すべきか?
Q3 「見える化」を活用した作業者指導はどう進めればよいのか?
Q4 「ムダとり」はどう進めればよいのか?
Q5 生産現場問題を根本的に解決し、新たな現場を生み出す「6M問題解決法」はどうやったらよいのか?
   
第4部 プロセスチャートの作り方とマネジメントへの活用
第1章 業務プロセスマネジメントの“あるべき姿”
1.1 業務プロセスマネジメントとは何か
1.2 業務プロセスマネジメントの“あるべき姿”とは
第2章 プロセスチャートの作り方と使い方の基本
2.1 プロセスチャートとは何か
2.2 プロセスチャートの作り方と使い方
2.3 業務プロセス分析の進め方
第3章 実績評価指標の活用で改革・改善を進める
3.1 実績評価指標活用の考え方
3.2 実績評価指標には何があるか

はじめに

生産現場に大きな異変が生じています。それは、働く人の質の変化です。具体的には、作業者の高齢化、団塊の世代の大量完全定年退職、新人社員(ETC社員)の入社、非正規社員の増加、働く人の能力格差の拡大、といったことが挙げられます。人の質の変化(低下)現象によって、過去に経験のないトラブルが多発しています。そのような新たな現象に対し、具体的な対策を打っていない生産現場には、顧客からの注文が止まるといった深刻な事態も生じるようになっています。その理由は、人の質の低下に対して具体的な対応をしないために生ずる、原因不明のクレームの発生です。低次元の品質不良が最終検査を潜り抜け、すぐにクレームとなって現れ、顧客に多大な不信感を与えてしまうためです。つまり、顧客からの品質に対する信頼を失墜した企業が生き残れなくなっているのです。筆者は、現役のモノづくり企業のコンサルタントとして、約20年間日本の生産現場を観てきましたが、近年の生産現場の人の質の低下現象は戦後最悪と言ってもよい状況になっています。
 さらに、生産現場では過去の“常識”が通用しなくなっています。過去の常識とは、“自分で判断しろ、経験に基づいて知恵を出せ”という行動です。しかしながら現状はと言えば、経験も常識もない作業者が、働く人の主体となり、常識が全く通用しなくなっています。その結果として、“想定外”のクレームや労災が多発しているのです。
 このような背景もあってか、本書の姉妹本である『現場で役立つQC工程表と作業標準書』(日刊工業新聞社刊)が、2001年の発刊にもかかわらず、今日に至るまで販売数を増やし続けています。このことは、人の質の低下に対応して、作業標準書をつくって作業者の育成をし、QC工程表を作成して生産ラインの管理レベルを維持・向上する取組みが待ったなしになっていることを意味しています。しかしながら、出版してから12年という歳月が過ぎ、前著の内容だけでは生産現場のニーズに十分に対応することができなくなっていました。そのため、日刊工業新聞社・書籍編集部から、現在の生産現場の実態を反映した大幅改訂版の執筆をご依頼いただきました。そのため、改訂版の企画を検討したところ、新たな書籍を執筆しなければ生産現場のニーズに対応できないという結論に至りました。
 新たな著書を活用していただくため、次の狙いを本書に持たせることにしました。
 ①今、生産現場で起きている問題の本質と対応の考え方を明確にする。
 ②新たな生産現場づくりのためにQC工程表をどのようにつくり、どう考えて活用すべきかが分かる。
 ③QC工程表を活用するための生産組織と管理者・監督者の“あるべき姿”とは何か。
 ④新たな現場のニーズに対応する作業標準書はどうやってつくればよいのか。
 ⑤作業標準書を活用したスキルの継承はどう進めればよいのか。
 ⑥オフィス業務の流れを見える化し、お客様満足と付加価値を向上させるために何をすべきか。
 このような狙いによって、QC工程表を紹介する書籍ではなく、QC工程表と作業標準書の新たなあり方と可能性を追求する実践的な内容にすることで、生産現場の再構築に貢献できればとの思いで執筆しました。従って本書を前著と並行して活用いただくとさらなる効果が期待できます。
 本書の、構成内容は次のようになっています。
 第一部 今日の生産現場における人の質の低下現象の分析と、QC工程表と作業標準書による対応の考え方。
 第二部 今求められるQC工程表の“あるべき姿”と、モノづくりの基本の仕組みである生産管理への新たな活用の進め方。
 第三部 人づくりを目指すスキル継承に活用できる作業標準書の新たな“あるべき姿”と、生産現場力強化のための新たな活用法。
 第四部 業務プロセスのマネジメントのためのプロセスチャートの作り方と、新たな活用の進め方。
 本書を活用していただくことによって、変化に強い生産現場づくりと、モノづくりを支えることのできる人づくりに少しでも貢献できることを願う次第です。
 最後に、今は亡き恩師、原崎郁平先生には、前著『現場で役立つQC工程表と作業標準』の共同執筆のみならず、浅学非才なる私に対する多大なご指導を賜りましたことを畏敬の念を持ちまして深く感謝申し上げる次第です。また、長年のコンサルタント活動を支えてくれた妻、並びにこの度の執筆に際し、ご支援とアドバイスをいただきました書籍編集部の野崎伸一氏に感謝申し上げます。

2013年10月 著者 

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