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おもしろサイエンス
ガラスの科学

定価(税込)  1,760円

編著
サイズ A5判
ページ数 160頁
ISBNコード 978-4-526-07064-8
コード C3034
発行月 2013年06月
ジャンル ビジネス 化学

内容

ガラスは、今や一般的な窓ガラス以外にも、機能性ガラスと呼ばれる分野を確立、光通信やフラットディスプレイなどのエレクトロニクス分野、環境・エネルギー、バイオメディカル分野などに使われている。本書は、ガラスの特性、高機能化を科学の視点から面白く、わかりやすく解説していく。

ニューガラスフォーラム  著者プロフィール

●編著者
ニューガラスフォーラム
一般社団法人。1985年に設立され、ニューガラスに関しての、情報収集、調査、セミナー、研究会、内外の交流などを行い、機関誌を発行。プロジェクト形式での研究開発や、ガラスのデータベースの作成・提供も行う。


●執筆者代表
前田 敬(まえだ けい)
旭硝子株式会社中央研究所ガラス領域技術グループリーダー
ニューガラスフォーラム運営委員長
(略歴)
1985年東京工業大学無機材料工学科修了。
1985年旭硝子株式会社中央研究所に入社。以降ガラス材料の研究開発に従事。


●執筆担当会社一覧
旭硝子株式会社 (第1章 第2章-17,18,19,22,26,27 第3章-31,32,34,35,36,37 第4章-39,40,41,42,44,45 コラム-1,2,5,6,7,8,9)
岡本硝子株式会社 (第2章-20,21)
コバレントマテリアル株式会社 (第1章-29)
株式会社ニコン (第2章-24)
日本板硝子株式会社 (第2章-30、第3章-33)
日本電気硝子株式会社 (第2章-15,25,28、第3章-38、第4章-43)
株式会社フジクラ (第2章-14)
HOYA株式会社 (第2章-16,23)
一般社団法人ニューガラスフォーラム (第4章-46、コラム3,4)

目次

はじめに

第1章 ガラスっていったいどんなもの?
1 私たちの身の回りには、驚くほどガラスがたくさん使われている
2 高機能性ガラスっていったいどんなもの
3 ガラスってそもそもなんだろう?
4 ガラスの基本的な性質っていったいどんなこと?
5 ガラスの粘度は温度とともに連続的に変化する
6 ガラスになる物質はいろいろある
7 ガラスだからこそできることっていったいなに?
8 溶かさないガラスの作り方
9 ガラスの特徴的な性質「ガラスが縮む?」
10 ガラスは強い? 弱い? いったいどっち?
11 通常のガラスにない持徴をもった結晶化ガラス
12 ガラスからの核生成と結晶成長
13 分相現象?混じり合わない特性を巧みに利用

第2章 え!こんなところにもガラス?
14 インターネットを支える光ファイバーもガラス?
15 ファイバー同士の接続にもガラス?キャピラリ
16 デジカメ、スマホには必ず搭載 マイクロレンズとブルーフィルター
17 液晶ディスプレイはどんどん大型、薄型へ
18 プラズマディスプレイはガラスの塊!
19 照明器具にはガラスが不可欠!
20 明るいプロジェクターを支える反射鏡にガラスが大活躍
21 高照度偏光を制御するガラス偏光子
22 モバイル機器を守るカバーガラス
23 大容量データ社会を支えるガラス製ハードディスク
24 ICチップ製造を支えるフォトマスク、ステッパー
25 モノを強くする強化用ガラス繊維
26 放射性廃棄物をガラスでしっかり固める
27 低い温度でセラミックス基板を焼成
28 石?それともガラス? 建築用結晶化ガラス
29 シリコン単結晶育成用石英ルツボ
30 装飾用のフレーク状ガラス

第3章 普通のガラスも普通でなくなる
31 省エネに貢献! エコガラス
32 Low?Eガラスっていったいどんなもの?
33 断熱ガラスの極め付け〝真空ガラス〟
34 安全性抜群! 防火防災用ガラス
35 高層ビルでも大丈夫! セルフクリーニングガラス
36 紫外線からドライバーを守る! 自動車用ガラス
37 電子レンジでも大丈夫! 耐熱ガラス食器
38 台所で大活躍、ゼロ膨張結晶化ガラス

第4章 未来に向けてガラスはますます高機能化する
39 太陽光発電に欠かせないガラス
40 ビルが丸ごと太陽発電?
41 スマートウィンドウってなに?
42 超薄板で作るフレキシブルディスプレイ
43 超薄型軽量ミラーが宇宙へ
44 太陽光でレーザー発振!
45 ますます発展するガラスの科学技術
46 こんなガラスを作りたい?ガラス産業技術戦略

Column
ガラスの起源
ガラスとアモルファス
なにか浮かんでいる?えっガラスの中
炎に照らされた石の滴
クレオパトラもお気に入りのガラス玉?
スノーフレーク・オブシディアン
幻の薩摩切子、復活!
美しいステンドグラス
天と地のパワーストーン

はじめに

 読者の皆さんはガラスという言葉からどんなことを思い浮かべるでしょうか。透明で硬い、脆い……色々あることでしょう。しかし、誰しもガラスは珍しいものではないと思われるでしょう。実際ガラスほど身の回りでたくさん使われている素材は、そうはありません。窓ガラス、食器、びんなど、そのままで使われるものもあれば、鏡などのように表面にコーティングが施されているものもあります。また、液晶テレビやスマートフォンなど、電子機器の重要な部材となっている例もたくさんあります。そしてガラスは実は今から5000年も前から知られていた素材と言われています。
 しかし、ガラスはありふれた材料であると同時に、その種類は数多くあります。普段あまり目にしないところでもたくさん活躍しています。そして今なお新しい分野で使われるべく、高機能化のための開発が行われています。
 本書は、このようなガラスが持つ様々な応用と可能性について書かれたものです。タイトルは「ガラスの科学」となっていますが、おもしろサイエンスシリーズの主旨に則って、高校生でも理解できる記述に努めています。
 出版社の方からこのような本を出したいという話を頂戴したとき、一般社団法人ニューガラスフォーラムで執筆をお引き受けするのがよかろうと考えました。ニューガラスフォーラムは多くのガラス会社が会員となり、新しいガラス製品の開発や新技術の普及活動を行っているからです。そこで、同フォーラムの運営委員会が主体となって、本書の構成決定と執筆者の分担を行って来ました。今の時代に、一体どんなガラス材料が使われているのか、これからどんなガラスが登場しようとしているのか、などが幅広く記載された本になったと思います。執筆を分担頂いたニューガラスフォーラム会員各社の皆様および旭硝子株式会社の若手諸氏に、この場を借りて改めてお礼を申し上げる次第です。
 応用面の理解をより深めやすいよう、第1章ではガラスとはそもそもどんな材料なのかということを、材料科学の視点にしたがって平易な表現で解説しました。このパートは本稿の著者が執筆を担当しました。ベースとなっている知識は、大学時代の課程および研究室で受けた指導と、社会に出てから後の研究開発業務の中で身につけたものです。恩師である東工大名誉教授の山根正之先生はじめ、諸先輩方に改めて感謝申し上げます。
 さらにニューガラスフォーラム事務局の丸山勉氏、日刊工業新聞社の藤井浩氏には出版に至るまでの様々な労をお取り頂きました。両氏に厚くお礼申し上げます。

2013年6月
執筆者代表 前田 敬 

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