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実践!BCP運用マニュアル
災害対策の効率的な取り組み方と進め方

定価(税込)  2,200円

著者
サイズ A5判
ページ数 164頁
ISBNコード 978-4-526-07027-3
コード C3034
発行月 2013年02月
ジャンル 経営

内容

“災害列島”と言われているわが国では、企業においても災害対策は欠かせない。本書は、科学的解析の見地から企業に役立つ対策を整理し、『リスク・マネジメントの活用実務』という局面から対策を模索したBCP(事業継続計画)の運用書。企業に及ぼす自然災害をいかに回避するか、実例を示して具体策を提示している。

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中村茂弘  著者プロフィール

(なかむら しげひろ)
URL:http//qcd.jp
e-Mail:s_nakamura@mtc.biglobe.ne.jp
1943年 生まれ
1970年 早稲田大学理工学研究所金属工学科大学院卒
1970年~1990年 日立金属㈱にて、新製品開発担当
IE/QC/VE/JIT/CIMなど、改善・管理技法を駆使した各種プロジェクトを指導・担当。米国AAP St–Many 社に3年赴任。
1990年~一般社団法人日本能率協会専任講師。
現在  一般社団法人日本能率協会専任講師。㈲QCD革新研究所代表取締役
ISO 9000 si 2000, ISO 14000, 審査員補、CPC(個人情報コンサル資格)
著 書 ‌「すぐに役立つ不良・クレームゼロ対策」「技術・技能伝承術」「現場改善に役立つ経営・財務入門」「不良・クレームゼロ対策テキストブック」「モノづくり現場管理者育成マニュアル」「よくわかるヒューマン・エラーゼロ対策テキストブック」「現場力を高める簡易IE実践マニュアル」(以上、日刊工業新聞社刊)など55冊

目次

はじめに 

第1章 自然災害の実情(分析)と企業の対処
 1-1 自然災害リスク・マネジメントのあり方 
 1-2 自然災害コスト 
 1-3 BCP策定以前に必要な自然災害リスク評価法と対策法の基本 

第2章 自然災害の物理現象解析を通して知る予防対策への道程
 2-1 原理図化法による災害メカニズム解析の必要性 
 2-2 津波発生メカニズムを通した企業関係者に対する警告 
 2-3 「震災火災」発生メカニズム解析を通した企業関係者に対する警告 
 2-4 風水害に伴う山崩れ~河川の堤防決壊原理と企業関係者に対する警告 

第3章 BCP作成前に必要な事実解析の進め方
 3-1 事例に学ぶ、企業の近隣「自然災害調査」の進め方 
 3-2 東日本大震災後の実情を時系列分析して明らかにした被災対策の実務 
 3-3 反面教師:福島原発事故に見る「無意味な事実分析」 

第4章 備えあれば憂いなし:BCP展開実務へ向けた準備要件
 4-1 自然災害ハザードのMAP化をもととした予防措置 
 4-2 サプライチェーン関連のハザードMAP化の必要性 
 4-3 津波を例とした回避策の準備 
 4-4 事例を通して学ぶ、緊急時対策の知恵 

第5章 BCP策定と運用の実務
 5-1 BCPづくりの基本構成 
 5-2 東日本大震災の事例に学ぶBCP適用効果 
 5-3 災害時の「初動」とその実務 
 5-4 BCP面で見た最悪の対処だった事例の解析 
 5-5 原発問題で対策の必要性が高まった電力使用低減対策 

第6章 BCP運用に必要な企業で行う防災訓練と災害対策への備え
 6-1 個々人の『災害対策訓練』、その基本 
 6-2 各企業における『組織的訓練』と成功実践例 
 6-3 『反面教師的事例』の解析で明確化する「災害対策実践訓練」の要点 
 6-4 企業で行うBCP活用・実践訓練のあり方(提言を含めて) 

第7章 自然災害対策ビジネスへのアプローチに向けて
 7-1 東日本大震災に伴う自然災害対策ビジネス

はじめに

 2011年は東日本大震災(3.11)、タイの大洪水、さらには巨大な台風の襲来などの自然災害が続いた。ご承知の通り、3.11では、津波被害などにより約2万1000人近くの方の尊い人命が奪われた。さらに東京電力福島第一原子力発電所の事故が加わり、34万人ともいわれる方々が、復旧に苦しむ状況にある。この災害に対し、まず、何を置いても、被災された方々に心からお見舞い申し上げるとともに、一日でも早い復旧を祈る次第である。
 専門家の調査によると、富士山の噴火の懸念や南海トラフ、相模トラフでは、すでに地震につながる大きなエネルギーがプレートに蓄積され、「M9クラスの大地震がいつ起きてもおかしくない状況であり、南海トラフだけでも32万3000人もの方が死亡する」と警告が発せられている。そこで、その種の自然災害の実情を工学の見地から解析し、各企業で早急に災害防止に役立ていただきたく『産業界におけるBCPの実践法』として本書をまとめた。
 本書の目的は、まず、企業に及ぼす自然被害を回避する策の具体化である。「自然災害とは災害に対する人類の対応の脆弱性の露呈」と定義されているが、今後、不幸にして自然災害に被災した場合でも、知力を駆使して最小限の災害(減災)に抑えるべきである。また、早期の復旧も必要となる。確かに、被災後に行政や地域の支援を待つ例もある。だが、被災した企業が、独力で何をすべきか?という課題があって、この種の援助への期待となる。そこで、まだ、被災に苦しむ現地の皆様には早い復旧を願いつつ、「過去に得た教訓を整理し、今後へ向け、企業がBCPの運用具体化を進める」という局面から実務的に企業が対処すべき要件をまとめた。
 以上、本書は、自然災害を物理現象という科学的解析の見地から企業に役立つ対策を整理し、『リスク・マネジメントの活用実務』という局面から対策を模索した書である。産業界では、この種の対策をBCP(事業継続計画)の範疇で扱うが、一般に、BCP対策は分厚いマニュアル作成が中心となっている。そこで、本書では「必要な時、必要な対処が必要とされる場で活用されない限り、BCPに蓄積された情報や教材は無意味である」と考え、防災……減災・早期復旧から新たなビジネス展開(増強)も含めた内容を実践マニュアルとして示すと同時に、訓練法、さらには緊急時にスマートフォンのようなIT機器にBCPの内容を載せ、実務的な活用を図っていただく対策を提言しつつ、BCP活用術を重視する実務を紹介することにした。自然災害対策に当たっては、さらに脆弱性からの脱皮というテーマを設け、人類の知恵と工夫を駆使した守りから攻めの対策が必要である。また、ビジネス・チャンスと解して各種の新製品、新技術の開発が必要となる。そこで、ささやかながら、対策事例を提言の意図を含め例示した。
 先に記載したように、大地震をはじめとした大災害が続く恐れが増す一方である今日、読者の皆様には『備えあれば憂いなし』という対策の実務面で、本書が、多少なりとも、お役に立つことを願う次第である。

2012年 11月 
中村 茂弘

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