買い物かごへ

現場を元気にする
楽しい改善7ステップ

定価(税込)  2,420円

著者
サイズ A5判
ページ数 216頁
ISBNコード 978-4-526-06827-0
コード C3034
発行月 2012年02月
ジャンル 生産管理

内容

本書は、著者が永年指導してきた改善実践の中で重ねた成果や失敗、反省などを元に、効果が出て持続する改善活動をステップとしてまとめたもの。「楽しくて成果の出る改善」が継続して行えるようになることを目指した内容となっている。

越前行夫  著者プロフィール

(えちぜん ゆきお)
えちぜん改善実践舎代表
きむら5S実践舎コンサルタント

経歴
1978年 慶応義塾大学大学院管理工学研究科修士課程修了
2005年 ㈱山武を早期退職し、えちぜん改善実践舎を設立。現在約30社(中小企業、中堅企業、上場企業)の5S、IE改善、JIT生産の指導を実施中。また日本IE協会、中産連、TMA、神産協、栃木県南地域地場産業振興センター、埼玉県産業振興公社、AOTSなどの研修講師を担当。月刊誌『工場管理』(日刊工業新聞社)に「続楽しい改善講話50講」を連載中。日本IE協会よりIE文献賞を2度受賞、IE功労賞を一度受賞。
主な著書
5Sのすすめ方 日本能率協会マネジメントセンター 2007年
よくわかる「見える化」の本、よくわかる「プル生産とプッシュ生産」の本、現場リーダーのための時間活用5原則 以上日刊工業新聞社 2008年
よくわかる「5S」の本 日刊工業新聞社 2009年

目次

はじめに 

STEP1 「何をなぜ」改善するのか明らかにする
1-1 もし改善をしなければどうなるか?
1-2 何でもいいから手当たりしだいに改善すればいいのだろうか?
1-3 「何をなぜ(2つのW)」は、改善の軸
1-4 「何をなぜ(2つのW)を明らかにする」ためのポイント

STEP2 改善対象を広く、先まで考える
2-1 改善対象工程のことしか考えないで改善を進めたら?
2-2 もし今だけしか考えないで改善を進めるとどうなるか?
2-3 なぜ「広く、先まで考える」ことができないのだろうか?
2-4 「広く、先まで考える」メリットは、全体最適と将来最適
2-5 「広く、先まで考える」ためのポイント

STEP3 改善を楽しむ
3-1 改善とはつらく、つまらないものなのだろうか?
3-2 「楽しい改善」には、多くのメリットがある
3-3 「改善を楽しむ」ためのポイント

STEP4 すぐに試してみる
4-1 考えてもすぐに実践しなければどうなるのだろうか?
4-2 やってみて失敗したらどうすれば良いか?
4-3 「すぐに試してみる」と、こんな良いことがある
4-4 「すぐに試してみる」ためのポイント

STEP5 自由に、柔軟に考える
5-1 なぜ改善が、「ワンパターン」になるのだろうか?
5-2 「ワンパターン改善」のデメリットは何か?
5-3 「自由に、柔軟に考える」ためのポイント

STEP6 改善成果を常に確認する
6-1 改善成果を確認しないとどうなるのだろうか?
6-2 なぜ成果を確かめることができないのだろうか?
6-3 そもそも「成果」とは何だろうか?
6-4 「成果を確かめる」ためのポイント

STEP7 課題を明確にして改善を継続する
7-1 一度改善したらそれで終わり……で良いのだろうか?
7-2 「改善を継続する」メリットは成果の追及と体質改革
7-3 「改善を継続する」ためのポイント

最終章 7つの改善ステップの上手な使い方
8-1 7つの改善ステップを自分のものにしよう
8-2 7つの改善ステップで「改善のPDCA」を回そう
8-3 自社の改善ステップ「何大楽試柔果続」事例集を作ろう
8-4 7つの改善ステップ「何大楽試柔果続」で楽しい改善を実施しよう

はじめに

●これって本当に改善なの?
 まず以下の文章を読んでいただきたい。これらは、真の改善といえるのだろうか。
 ①最近、工程間の運搬業務が増え、搬送工数がかかるだけでなく、台車やパレットなどの搬送設備も増やさなければならなくなった。そこで思い切って、設備投資をして、自動搬送コンベアを導入した。
 ②製品の機種追加によって、部品の種類が増え、それにともない部品在庫も増えた。保管スペースが確保できず、通路にまでモノがあふれ、安全面や効率面で支障をきたした。そこで工場の隣にあった運動場をつぶして、新たな倉庫を作り、何とか保管できるようにした。
 ③新製品を導入してから、数ヶ月経過したが、なかなか工程内不良が減らない。不良品の一部は、少し手直しすれば、良品になる。しかし、なかなかその見分けができない。そこで選別マニュアルを作成し、選別の標準化と教育を実施した。
 ④組立後の調整工程では、作業者あるいは製品によって作業時間のばらつきが多い。また調整時間も当初の見積りを大幅にオーバーしていた。そこで半自動化し、人の作業時間を減らした。しかし監視のため、作業者は、ほとんどその工程についたままである。また半自動化になっても、調整時間のばらつきは変わらない。
 上記の事例を読んで、皆さんは、どのようにお感じになっただろうか。これらは、本当に改善なのだろうか。
 結論から言えば、これらは改善というよりは、「処置」である。処置は、その場限りの応急的なものである。真の問題解決ではないので、後で必ず、新たな問題が発生するのだ。
 最初にあげた4つの事例のように、「……ので……した」という表現の対応は、単に、今生じている現象を和らげた(処置した)ということにほかならない。もちろん応急処置も重要であるが、応急処置のままでは、永久に改善のレベルは上がらないのだ。
今まで、こんな経験をしたことはないだろうか
 では皆さんは、改善において下記の経験をされたことはないだろうか。
 ①改善に没頭しているうちに、「なぜ」この改善をしているのか、という目的や、目標を忘れ、「改善すること自体」が目的になってしまった。
 ②改善目標自体がきついうえに、上司からのフォローも厳しく、思うように改善が進まず、改善が「苦痛」になり、できればやりたくないと思った。
 ③最初は、改善がどんどん進んだが、毎回同じやり方の改善しかできないためか、改善が「マンネリ化」し、成果もあまり出なくなった。
 ④改善は、チームを組んで日常的に行われ、そこそこ継続している。しかし、改善した結果をきちんと確かめないせいか、真の「成果」が出ているのかよくわからない。
 おそらく、この中のどれかひとつ、あるいはいくつかを経験したことがあるのではないだろうか。もし経験してないという方は、気づいていないだけかもしれない。改善がうまくいかない、長続きしない、あるいは楽しくないのは、上記の経験が繰り返されるからなのだ。
本書のねらい
 実は、著者も長年の改善実践の中で同様の経験を繰り返し、失敗や反省を重ねてきた。その経験をもとに、どのような改善でも適用できる改善ステップを見つけることができた。本書のねらいは、そのステップを紹介し、読者の皆さんに「楽しく、成果の出る改善」を実践してもらうことである。
本書の構成
 大きく次の2つになる。
 1.7つの改善ステップを、ステップの順番に紹介する
 2.7つの改善ステップの上手な使い方を最終章で説明する
本書でも何度も出てくるが、そもそも改善とは楽しく、充実した仕事である
 7つの改善ステップを十分に理解し、使いこなせば、必ず「楽しく、成果の出る改善」が継続して実施できる。本書が皆様の改善のお役に立つことを願っています。

平成23年11月 越前行夫

買い物かごへ