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逆引き3次元CAD学習
SolidWorks コマンド徹底マスター

定価(税込)  2,420円

著者
サイズ B5判
ページ数 160頁
ISBNコード 978-4-526-06664-1
コード C3053
発行月 2011年03月
ジャンル 機械

内容

3次元CADの使いこなしのキーポイントは、そのソフトに備えられているコマンドをいかに使いこなすかである。「主要なコマンドが一体どのような働きを持ち」「どんな形状、どんなフィーチャにつながるのか」「そもそもなぜそのコマンドが存在するのか」は形状とコマンドが頭の中で結びついていない初心者にとってモデリングの最初の関門である。本書は、「このコマンドは、どのような形状、フィーチャにつながるのか」から出発し、それらのコマンドを使って基本形状を、またより現実的なパーツや物体を、さらにコマンドを組み合わせて実際の製品や複雑な部品をモデリングするコツを例をあげてわかりやすく紹介する。

水野 操  著者プロフィール

(みずの みさお)
1967年東京生まれ。1992年Embry-Riddle Aeronautical University(米国フロリダ州)航空宇宙工学修士課程修了。同年、日本マークに入社し非線形の解析支援業務に携わる。その後日本SDRCにて、大手自動車会社数社において3次元CAD、PDMの導入に携わる。また、コンサルティング会社キャップジェミニ・アーンストアンドヤングでは、大手家電メーカーに対する開発プロセスコンサルティング業務とそれに伴うPLMツール導入に従事。その後、シンク・スリー株式会社の日本法人の立ち上げにマーケティング担当として参画後、オートデスク株式会社では製造ソリューションのビジネスディベロプメントを担当する。
2004年にニコラデザイン・アンド・テクノロジーを起業し代表取締役に就任。現在は同社にて、オリジナルブランド展開やコンサルティング業務を推進。一般社団法人3Dデータを活用する会(3D-GAN)理事。
主な著書『絵ときでわかる 3次元CADの本 選び方・使い方・メリットの出し方』

目次

はじめに
この本で使う主なコマンド・フィーチャー類一覧

CHAPTER1 3次元CADを学ぶときのキモ
さまざまな3次元モデラー
2次元的考え方と3次元的考え方
スケッチは単純に、ソリッドのフィーチャーの積み重ねで形状を作る
3次元CADを学ぶときのハードルの乗り越え方
設計を意識したモデリングの前に、そもそもコマンドを押したら何が起きるのかを理解する
3次元モデリングの学び方……図面を一度忘れる
コマンドを理解することが3次元モデリングの理解につながる
3次元CADが活きるプロセスとは

CHAPTER2 コマンドがわかれば3次元CADがわかる
ソリッドモデラーのコマンドメニュー体系
ソリッドのオペレーションのコマンド概要
スケッチのためのコマンド概要
アセンブリのコマンド
その他のコマンド概要
主要なパーツモデリングのコマンドを試す
入力条件次第で結果が変わるソリッドのコマンド
ソリッドモデリングはスケッチとフィーチャーの組み合わせ
 形状を足していくコマンド群
  押し出しボス/ベース 
  回転 ボス/ベース 
  スイープ 
  ロフト 
 形状を削っていくコマンド群
  押し出しカット 
  回転 カット 
  スイープカット 
  ロフトカット 
  穴ウィザード 
  フィレット/面取り 
  シェル 
  パターン 
  ドーム 
 その他のコマンド
  分割ライン 
  投影 
 履歴を理解する
 スケッチについて

CHAPTER3 基本的な形状からコマンドとスケッチを理解する
目的の形状を作るための手順
形状から作成方法を見極めるプロセス
形状からコマンドとフィーチャを想定する課題
 練習問題1  簡単な留め具(1)
 練習問題2  簡単な留め具(2)
 練習問題3  簡単な軸受
 練習問題4  簡単なシャフト部品
 練習問題5  一定間隔で穴のあいた円筒
 練習問題6  一定間隔で突起のついた円筒
 練習問題7  パイプの固定具
 練習問題8  放熱フィンのついた曲がった管
 練習問題9  簡単なルーバー
 練習問題10 向きの異なる軸受
 練習問題11 フランジ形状

CHAPTER4 応用的な形状で多彩なコマンドの使い方を理解する
応用的なコマンドでもスケッチとフィーチャの関係は同じ
形状が曲がっていたら「スイープ」フィーチャを使う
同じ形が繰り返されているときには「パターン」を検討する
断面の形状が変化しているのであれば「ロフト」を使用する
 練習問題1  電線管用サドル
 練習問題2  カム形状
 練習問題3  コードホルダー
 練習問題4  シャンプーボトルのノズル形状
 練習問題5  洗剤のボトル形状
 練習問題6  プロペラ状の形状

CHAPTER5 部品を組み合わせて製品にするためのコマンド
アセンブリとは
ブロックで作るヘラジカ
アセンブリを作成する
干渉チェック

CHAPTER6 出来上がったデータを活用するためのコマンド群
ビジュアリゼーション
構造解析について

はじめに

【形状が作れなくては始まらない】
 この本で一貫してフォーカスしているのは、「カタチ」を作るということである。CADは、Computer Aided Designの略であるとおり、設計を助けるための道具である。したがって、これまでに出版されてきた多くの類書は、「設計を意識したモデリング」というものを丁寧に解説しているものが多い。極めて正しいアプローチであり、著者自身もまた様々な執筆者の意見を拝見して勉強させていただいている。しかし、常にどこかで何かもやもらしたものがあった。というのも、通常CADを購入した後に受ける講習会と、出版されている様々な書籍類の間に大きなギャップがあるのではないかということだ。おそらくは多くの方が経験されていると思うが、ほとんどの公式のCADのテキストは、用意された部品やアセンブリ、というものがあってそれを作るために解説されている手順をひたすらたどっていくというものだ。そして、講習が終わる頃には何となく出来上がったような気分にはなる。ところが、いざ会社に戻って自社の部品を作ってみようと思ったら、どう作ればよいのか中々思いつかない。すなわち、モデリングのためのアプローチが思いつかないのである。3次元CADでは、このモデリングのアプローチが思いつかなければ、形状を作ることができない。つまり、設計というものを意識して、形状を正しく作るという以前に、形状そのものができなくて困るのだ。

【スケッチとフィーチャーと形状の関係の理解】
 それでは、どうすればよいのであろうか。一つは、ソリッドモデリングにおけるアプローチを理解すること。もう一つは、「コマンド」を理解することだ。3次元CADにおけるコマンドとは、すなわち「フィーチャー」であると考えてもよい。なぜなら、フィーチャーが、前提条件となる「スケッチ」と最終成果物である形状を結びつけるものだからである。初心者にとって難しいのは、そのフィーチャーで思ったとおりに形状を作るために、どんなスケッチが必要なのか、あるいは逆に、そのスケッチにあるフィーチャーを適用したら最終結果としてどんな形状ができるのかが想像つかないということである。ところ、がそれについて、説明しているものがあまり内容に思われた。また、CADもソフトである以上、一番大事なのはコマンドであるはずだが、コマンドリファレンス以外にコマンドがどのような挙動をするのかを記したものも少ないように思われた。

 そこで、本書で目指したのは、ソリッドモデリング的なアプローチの中で、ひたすらスケッチとコマンドとしてのフィーチャーと形状の関係を示すことである。また、最終形状を作るためのやり方や、フィーチャーはただ一つであることは少ない。最終形状に至る多様なやり方を知っておくことで、その後、本当に設計を意識したモデリングをする際に、その設計に適切なやり方で形状を作ることができるようになるはずだ。

 そのため、本書では、あえて設計という概念を外して、ソリッドモデラーで形状を作成という点にしぼっているので、設計的な観点での厳密さを欠いていると思われる点にはご容赦いただきたい。

 最後になるが、現役でCADを使用しているとはいえ、私よりもはるかに使いこなすエキスパートの皆さんを差し置いて書く資格があるのかと悩むこともあったが、求められているのは基本的なことをわかりやすく説明することであるという励ましをいただいたことで何とかここまでたどりついた。また、本書の中の練習問題の作成や、内容のレビューには、3次元設計支援やCAD、CAE、PDMの導入支援を行っている3Doors株式会社代表取締役の高橋和樹氏にご協力をいただいた。この場を借りてお礼を申し上げたい。

2011年3月 著者

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