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標準マイクロソルダリング技術
第3版

定価(税込)  3,960円

編者
サイズ B5判
ページ数 264頁
ISBNコード 978-4-526-06653-5
コード C3054
発行月 2011年03月
ジャンル 電気・電子

内容

日本溶接協会が実施するマイクロソルダリング技術者、マイクロソルダリング技術インストラクター、マイクロソルダリング技能者の認定試験および検定試験のテキスト。第3版では新たに基板設計に関する項目を追加し、現在の技術に即した内容に改訂した。

社団法人 日本溶接協会マイクロソルダリング教育委員会  著者プロフィール

(五十音順)

 役職    氏名   所属
委員長  藤本 公三 大阪大学
副委員長 佐藤 武彦 大阪大学
 〃   竹本  正 大阪大学 名誉教授
委 員  新井  進 信州大学
 〃   荒金 秀幸 ソニー株式会社
 〃   石田 友弘 日本電子材料株式会社
 〃   加柴 良裕 三菱電機株式会社
 〃   加藤 正幸 株式会社 東芝
 〃   加藤 力弥 千住金属工業株式会社
 〃   鎌田 信雄 化研テック株式会社
 〃   久保 雅男 パナソニック電工株式会社
 〃   河野 英一 株式会社河野エムイー研究所
 〃   小日向 茂 住友金属鉱山株式会社
 〃   齊藤  進 元 パナソニックファクトリーソリューションズ株式会社
 〃   作山 誠樹 富士通株式会社
 〃   荘司 郁夫 群馬大学
 〃   芹沢 弘二 株式会社日立製作所
 〃   武井 利泰 日本精工株式会社
 〃   鶴田 加一 千住金属工業株式会社
 〃   西川  宏 大阪大学
 〃   藤内 伸一 日本IBM株式会社
 〃   町田 一道 中部大学
 〃   松嶋 道也 大阪大学
 〃   村上 光平 三菱電機株式会社
 〃   森  郁夫 株式会社 東芝
 〃   保川 彰夫 日立オートモティブシステムズ株式会社

目次

目次


まえがき

執筆者一覧

第1章  エレクトロニクス実装技術におけるマイクロソルダリング
1.1 エレクトロニクス実装の動向
 1.2 エレクトロニクス実装におけるマイクロ接合技術
 1.3 半導体部品の製造プロセス
1.3.1 半導体部品の前工程
1.3.2 半導体部品の製造プロセスの微細化トレンド
1.3.3 半導体部品の外部電極
 1.4 パッケージングプロセス
1.4.1 ダイボンディング
1.4.2 インナーボンディング
1.4.3 封止・成形
 1.5 基板実装プロセス
1.5.1 挿入実装プロセス
1.5.2 表面実装プロセス
1.5.3 混載実装プロセス
1.5.4 部品,実装形態の変遷

第2章  設計技術の基礎
 2.1 回路設計の基礎
2.1.1 アナログ回路の基礎
2.1.2 デジタル回路の基礎
 2.2 熱設計の基礎
2.2.1 熱の発生
2.2.2 熱の伝わり方
2.2.3 熱伝導の基礎
2.2.4 回路網解析による簡易解析
 2.3 構造設計の基礎
2.3.1 応力とひずみ
2.3.2 非弾性ひずみ(塑性ひずみ,クリープひずみ)
2.3.3 熱膨張を考慮した応力―ひずみ関係
2.3.4 応力解析の基本的な考え方とその適用例
 2.4 有限要素法(FEM)の基礎

第3章  マイクロソルダリングの基礎知識
 3.1 ソルダリングの原理
 3.2 ソルダリング用の加熱熱源と温度上昇
 3.3 ソルダリングにおける界面現象
3.3.1 ぬ れ
3.3.2 溶 解
3.3.3 拡 散・金属間化合物
 3.4 ソルダビリティとその評価
3.4.1 ソルダビリティとは
3.4.2 ソルダビリティへの影響因子
3.4.3 ぬれ性の評価

第4章  実装材料
 4.1 ソルダ
4.1.1 ソルダの種類
4.1.2 ソルダの形状
4.1.3 ソルダの金属学
 4.2 フラックス
4.2.1 フラックスの構成材料と分類
4.2.2 フラックスによるソルダのぬれ
4.2.3 フラックスと金属酸化物との反応
4.2.4 フラックス残渣が信頼性に及ぼす影響
 4.3 ソルダペースト
4.3.1 ソルダペーストの粘度の測定
4.3.2 ソルダペーストに求められる特性
 4.4 やに入りソルダ
4.4.1 やに入りソルダの区分
4.4.2 やに入りソルに求められる特性
 4.5 接着剤
4.5.1 アンダーフィル用接着剤
4.5.2 半導体パターン用Agペースト(Agフェノール)
4.5.3 ビアホール充填用ペースト
4.5.4 ダイボンディング用Agエポキシ接着剤
4.5.5 端子接合用の異方導電性接着剤
4.5.6 ソルダ代替接着剤
 4.6 ソルダリング用母材
4.6.1 母材(電極材料)
4.6.2 表面処理方法
4.6.3 めっきの種類
4.6.4 母材表面めっきとソルダの反応

第5章  プリント配線板,電子部品の種類と特徴
 5.1 プリント配線板の種類と構造
5.1.1 層数による分類
5.1.2 材質による分類
5.1.3 最新技術動向
 5.2 プリント配線板の製造方法
5.2.1 製造工程概要
5.2.2 導体パターンの形成方法
5.2.3 プリント配線板電極の表面処理方法
 5.3 電子部品の種類と機能
5.3.1 電子部品の分類
5.3.2 挿入実装部品
5.3.3 表面実装部品
 5.4 電子部品の構造と材料
5.4.1 挿入実装用部品の構造と材料
5.4.2 表面実装部品の構造と材料

第6章  電子部品実装プロセス
 6.1 プリント配線板実装の実装形態
6.1.1 挿入実装
6.1.2 表面実装
6.1.3 混載実装
6.1.4 ソルダリング方式の分類と特徴
 6.2 フローソルダリングによる挿入実装プロセスと装置
6.2.1 プリント配線板供給
6.2.2 部品挿入工程
6.2.3 フローソルダリング工程
 6.3 リフローソルダリングによる表面実装プロセスと装置
6.3.1 プリント配線板供給
6.3.2 ソルダ供給;ソルダペースト印刷工程
6.3.3 部品搭載工程
6.3.4 リフローソルダリング工程
 6.4 局所ソルダリング
6.4.1 局所フローソルダリング
6.4.2 局所リフローソルダリング
6.4.3 マニュアルソルダリング
6.4.4 ロボットによるソルダリング
 6.5 混載実装における部品搭載のための接着剤
6.5.1 接着剤の要求特性
6.5.2 接着剤の種類
6.5.3 接着剤の塗布方式
6.5.4 接着剤塗布の工程管理
 6.6 ソルダリング後の洗浄プロセス
6.6.1 洗浄の目的
6.6.2 洗浄方法
6.6.3 洗浄剤
6.6.4 洗浄結果の評価

第7章  プリント配線板の設計
 7.1 設計の位置づけと流れ
 7.2 設計の準備と仕様の決定
7.2.1 用途確認と材質の選定
7.2.2 板の厚さ,銅箔の厚さ,層数の決定
7.2.3 寸法と形状の決定
7.2.4 部品配置領域の確認
 7.3 形状と寸法の設計
7.3.1 挿入実装用の穴
7.3.2 挿入実装用のパターン
7.3.3 表面実装のフローソルダリング用パターン
7.3.4 表面実装のリフローソルダリング用パターン
7.3.5 マニュアルソルダリング用のパターン
7.3.6 ソルダレジスト
 7.4 部品配置の決定
7.4.1 部品の配置方法
7.4.2 生産設備からの配置制限
7.4.3 ソルダリング工法からの検討
 7.5 その他の設計項目
7.5.1 シンボルマーキングと検査用パターン
7.5.2 ノイズ対策
7.5.3 放熱性の確保
7.5.4 生産性の向上

第8章  実装ライン設計と実装工程管理
 8.1 実装ライン設計
8.1.1 基本的な考え方
8.1.2 実装ライン設計の流れ
 8.2 生産性の評価
8.2.1 評価方法
8.2.2 生産性向上の考え方
 8.3 実装工程管理
8.3.1 挿入部品のフローソルダリング実装プロセスにおける工程管理
8.3.2 表面実装部品のリフローソルダリング実装
8.3.3 挿入部品と表面実装部品の混載実装

第9章  ソルダリング不良と防止策
 9.1 ソルダリング不良発生要因
9.1.1 フローソルダリングにおける不良発生要因
9.1.2 リフローソルダリングにおける不良発生要因
 9.2 フローソルダリングの不良と防止策
9.2.1 ぬれ不良,部品浮き
9.2.2 フローアップ不足
9.2.3 ブリッジ,つらら
9.2.4 ブローホール(穴あき)
 9.3 リフローソルダリングの不良と防止策
9.3.1 ぬれ不良
9.3.2 未溶融,未ソルダ
9.3.3 ブリッジ(ショート)
9.3.4 ソルダボール
9.3.5 チップ立ち(ツームストン,マンハッタン)
9.3.6 部品の回転と平行ずれ
 9.4 鉛フリーソルダリング特有の留意点
9.4.1 引け巣
9.4.2 リフトオフ
9.4.3 再加熱によるはく離
 9.5 マニュアルソルダリングの不良と防止策

第10章  ソルダリングによる接合部の品質,信頼性
 10.1 信頼性とは
 10.2 初期品質の確保
10.2.1 初期品質に及ぼす影響因子
10.2.2 初期強度の確保
 10.3 長期品質(寿命)の確保
10.3.1 長期品質に及ぼす影響因子
10.3.2 熱機械的因子
10.3.3 電気化学的因子
 10.4 熱機械的信頼性
10.4.1 疲労破壊
10.4.2 熱疲労破壊
10.4.3 クリープ破壊
10.4.4 振動破壊
10.4.5 衝撃破壊
 10.5 電気化学的信頼性
10.5.1 金属のイオン化
10.5.2 腐 食
10.5.3 マイグレーション
 10.6 その他
10.6.1 ウィスカ
10.6.2 金属間化合物と信頼性
 10.7 品質・信頼性確保
10.7.1 品質・信頼性の確保の手順
10.7.2 加速試験

第11章  ソルダリングによる接合部の試験・検査
 11.1 試験・検査の目的と方法
11.1.1 試験・検査の目的
11.1.2 試験・検査システム
11.1.3 検査方法
 11.2 外観検査
11.2.1 外観検査のあり方
11.2.2 外観検査項目
11.2.3 自動外観検査
 11.3 内部検査(非破壊検査)
11.3.1 各種の内部検査方式
11.3.2 最近の動向
 11.4 電気検査
11.4.1 インサーキットテスト
11.4.2 ファンクションテスト
 11.5 故障解析
11.5.1 顕微鏡組織検査
11.5.2 機械試験・検査
11.5.3 分析機器
 11.6 故障解析の考え方と解析事例

第12章  安全・衛生・環境などに関する知識
 12.1 概 説
 12.2 安全・衛生について
 12.3 有機溶剤中毒予防規則
12.3.1 第一種溶剤
12.3.2 第二種溶剤
12.3.3 第三種溶剤
 12.4 ソルダおよびフラックスヒュームの有毒性
12.4.1 Pbの有毒性
12.4.2 フラックスの煙中の有害成分
 12.5 環 境
12.5.1 水質汚濁防止法
12.5.2 土壌汚染防止法
12.5.3 RoHS
12.5.4 地球温暖化に対する京都議定書
12.5.5 ELV指令
12.5.6 VOCフリー
12.5.7 ハロゲンフリー

索引

はじめに

 マイクロエレクトロニクスは,パソコンの小型・高速・大容量化とともに急成長をとげ,電子情報機器だけでなく,自動車,家電製品を中心に我々の生活の場に入り込んでいる.さらに,インターネットを介した情報通信の発達により,すべての電子機器間の情報通信が可能となってきており,電子機器の新たな展開が進められている.このように,マイクロエレクトロニクスは,我々の身の周りにあるあらゆる製品の中枢的な位置を占めており,現代社会に対する影響の大きさを考えると,現代の技術革新の中で最も重要なものの1つであると言える.
 これら電子部品・機器の実装・組立においては,多くのマイクロ接合技術が採用されている.特にマイクロソルダリング技術は,電子部品のプリント配線板への実装の中核技術となっている.エレクトロニクス製品開発において,電子部品・機器の微細・高密度化,高機能化・高性能化・高信頼化の要求が高まるにつれ,マイクロソルダリング接合部の品質・信頼性向上がますます重要な課題となっている.また,近年,オゾン層の破壊問題における洗浄剤からフロンが廃止され,人に対して有害であるとの観点からソルダの鉛フリー化の対応が行われている.これら環境対応においては,新たな材料を用いた電子部品実装における信頼性の確保が急務となっている.マイクロソルダリングにおいて,信頼性を確保するには,材料,プロセスに関する知識,材料間の界面反応現象,品質・信頼性の評価原理を十分理解しておくことが大切である.
 このように,最近の技術レベルの急速な進展や社会情勢の変化に伴い,マイクロソルダリング技術を含む実装技術は多くの産業にとって欠くことのできない重要な技術となってきている.これらの技術を維持するためには,生産技術者・検査技術者をはじめとする人材の育成が必須である.生産技術者・検査技術者に対して,より広い視野の下にマイクロソルダリング技術の習得や,より一層の技術水準の向上などが要求されている.
 本書は,我が国におけるマイクロソルダリング技術の標準的なテキストまたは参考書として,マイクロソルダリング技術およびその関連技術が体系化されているばかりではなく,現在の生産技術動向をも勘案して実装技術全般にも言及している.また,本協会が行う「マイクロソルダリング要員認証事業」の一環であるマイクロソルダリング技術者・インストラクタ認証試験で,現在の技術水準を示したテキストとして採用することも配慮している.本書は,平成4年に初版,平成14年に第2版を出版して,非常に多数の方に利用いただき好評を得てきた.今回の改訂に際しては,ソルダ材料の鉛フリー化などの新しい技術の進展に合わせて内容を充実させ,さらに,実装設計の観点から回路設計,熱設計,構造設計,基板設計,実装ライン設計を追加・充実させるとともに,書籍全体の整合性,難易の統一などを行った.
 本書は,上述の認証事業でのテキストとして,またマイクロソルダリング技術およびそれに関連した生産技術者や検査技術者などを対象とした社内研修のためのテキストとして,更には自己研修・啓発などにも広く活用して頂けるものと考えている.本書を通じて,マイクロソルダリング技術のみならず実装技術全般の基礎知識を得た上で,今後促進されるであろう社会的要求に対応でき得る技術者が数多く誕生すれば幸いである.
 なお,本書が無事出版できたことは,多くの方々の多大なご尽力,ご協力の賜物であり,関係各位に対し厚く御礼を申し上げる次第である.刊行に当たっては,第1版,第2版に引き続き日刊工業新聞社出版局の諸氏に格別のご協力,ご配慮を頂いた.ここに深く感謝の意を表する次第である.

平成23年3月
社団法人 日本溶接協会 
マイクロソルダリング教育委員会 
委員長 藤本 公三 
(大阪大学大学院 教授)

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