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絵で見る 制御システム入門

定価(税込)  2,200円

著者
サイズ A5判
ページ数 196頁
ISBNコード 978-4-526-06518-7
コード C3053
発行月 2010年08月
ジャンル 機械

内容

私たちの身の回りにあるあらゆる機械や装置には何らかの制御システムが必ず採用されている。コンピュータの搭載によって外から見てわかりにくいものになっている制御システムを、本書は図やイラストをふんだんに使って基礎知識からわかりやすく解説する。 

坂巻佳壽美  著者プロフィール

(さかまき かずみ)
1950年8月 東京に生まれる
1974年3月 日本大学理工学部電気工学科卒
1974年4月 東京都立工業技術センターへ入所
2006年4月 東京都立工業技術センターが地方独立行政法人 東京都立産業技術研究センターとなり、現在に至る。
マイコンの日本上陸と同時にマイコンに関する調査・研究・指導に着手し、その後も一貫してマイコン組込み製品の開発支援を継続して行ってきている。特に、制御システムの高信頼化(フォールトトレラント)を研究テーマとし、中小企業の組込み製品開発への技術支援を行い、現在に至る。
【主な著書】
「組込みシステムのハードウェア設計入門講座」(電波新聞社)、「制御技術者のための組込システム入門」(日刊工業新聞社)、「組込システム開発のためのエンベデッド技術」(共著)(電波新聞社)、「見てわかるVHDL」(工業調査会)、「見てわかるディジタル信号処理」(工業調査会)、「やさしい制御システム-基礎編・実習編」(日刊工業新聞社)、「JTAGテストの基礎と応用」(CQ出版社)、その他

目次

はじめに

1 「制御する」とは
制御システムとコンピュータ
手順を制御する
量を制御する
フィードバック制御とオープン制御
実際の制御システム

2 電気・電子のABC
電気の正体は何だ
電流は電子の流れ
静電気と動電気がある
電圧は電流を流そうとする力
並列制御と直列制御の違い
電気には直流と交流がある
電力のふしぎ
抵抗は電流の流れを妨げる
コンデンサは電気を貯める
コイルは電気を磁力に変える

3 なんといってもアナログ回路
アナログ信号とは
増幅回路は微弱な信号を拡大する
比較回路は2つの信号の大小を判別する
演算回路はアナログ回路の得意技
フィルタ回路は必要な信号を取り出す
アナログをデジタルに変換する
電源回路は必需品

4 現在の主流はデジタル回路  
デジタル信号とは
デジタルをアナログに変換する
デジタル回路はゲート回路で構成
ANDゲートは2進数の掛け算
ORゲートは2進数の足し算
EXORゲートは一致検出
NOTゲートは論理の状態を反映
フリップフロップ回路は記憶する
カウンタ回路は数は数える
デジタル回路の新しい設計法
HDLとFPGAによるIC設計

5 周囲情報を取り込むセンサ
センサとは
身近な温度センサ
起電力を発生する光センサ
スイッチだって状態センサ
伸び縮みを検出するセンサ
位置を検出するセンサ
コンデンサを用いた圧力センサ
その他のセンサ
市販センサ・ユニットの応用例

6 機械的な動作に変えるアクチュエータ
アクチュエータとは
アクチュエータの基本は電磁石
ソレノイドコイルも電磁石の仲間
大電力をON/OFFさせる電磁リレー
フレミングの左手と右手
直流モータは回転方向を変えるのが容易
交流モータは回転数を変えるのが容易
ステッピングモータはデジタル向き
サーボモータは確実な制御向き
超音波モータは現在位置を保持する
リニアモータは回転しない
LEDによるON/OFF表示
7セグメントLEDによる文字表示
LCDによる文字表示
ディスプレイによる映像表示
音出力もアクチュエータ

7 制御システムとはこんなもの
フィードバック制御とは
室温制御システムの動作例
良い制御システムと悪い制御システム
いろいろな制御方式

8 こういう制御もできる
アナログ制御にはオペアンプ
アナログ信号の扱い方
アナログ制御からデジタル制御へ
サンプリング定理ということ
古典制御と現代制御
不安定にならないH∞制御
あいまいなファジィ制御

9 通信は必須アイテム
接続方式のいろいろ
通信線のいろいろ
通信速度の表し方
通信の方向
通信線の本数
高速な光ファイバ通信
コンピュータネットワークとは
通信規格のいろいろ
ちょっと変わった電力線搬送通信

10 故障しない制御システムをめざして 
システムの信頼性とは
故障しないシステムなどありえない?
高信頼化へのアプローチ
故障検知手法のいろいろ
RASという考え方もある
フェイルセーフとフェイルソフト
向上しない人間の信頼性
製造物責任法もある
これからの時代は安全性設計だ

索引

はじめに

 “制御システム”という仕組みは、動くものすべての中に存在すると言えるでしょう。それが、機械であれ、動物であれ、宇宙であれ。人間の作る制御システムは、自然の中から学んで真似しているに過ぎません。いや、未だに真似にまで至っていないのかもしれません。
 しかし、コンピュータが身近な存在となり、身の周りの制御システムが急速に進化し始めています。そのため、まだまだやらなければならないことがいくらでも存在しています。その際に、機械屋さんと電気屋さんとソフト屋さんが、それぞれに連携して技量を発揮しなければならないのです。つまり、複数の専門技術分野の皆さんが、制御システムについて一定レベルの共通認識をもっているという前提が必須なのです。
 本書は、そのような情勢にあって、いろいろな専門技術分野の方々が、まず最初に手にする本となれるような内容構成としました。そのために、制御システムを学ぶために必要となる知識を、なるべく本書1冊の中に収めたいという気持ちでまとめたつもりです。それも、多くの前知識を必要としないくらいに敷居を低くし、しかも図解を多用してわかりやすい雰囲気作りにも努力しました。『百文は一見』(どこかに当て字が?)ですよ。その後に、より高度で専門的な内容が必要になった段階で、他書を参照してください。そのときには、どの書がふさわしいのかを判別できるレベルに到達していることでしょう。読者の皆さんの今後のご活躍を期待しています。
 最後に、私の似顔絵を書いてくれた次女の佳良子に感謝するとともに、快く採用していただいた日刊工業新聞社出版局書籍編集部の森山郁也氏に御礼申し上げます。
  2010年 8月 坂巻 佳壽美

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