買い物かごへ

人と組織を育てるリーダーの質問術17手

定価(税込)  1,944円

著者
サイズ A5判
ページ数 176頁
ISBNコード 978-4-526-06450-0
コード C3034
発行月 2010年03月
ジャンル 経営

内容

リーダーに求められるスキルのひとつに、部下と組織のヤル気を高める質問術がある。効果的な質問術が人と組織を育て、周囲を巻き込んだ改革を進めることができる。本書は事例ストーリーを中心に、リーダーの現場での苦悩と質問術で得たブレークスルーを紹介。17の質問術とアクションラーニングの効果がみるみるわかる。

横山太郎  著者プロフィール

(よこやま たろう)

1959年東京都生まれ。82年、学習院大学法学部卒業。

民間企業勤務を経て、92年、社団法人中部産業連盟に入職。以来、意識改革活動、組織風土改革、アクションラーニング、人材アセスメント、その他のリーダーシップ教育、人材マネジメントコンサルティング等の人材開発全般に従事。数多くの企業にて、教育研修の実施、能力開発支援を行う。著書に、「カリスマな質問力」、「ポスト成果主義の人づくり・組織づくり」、「人材開発に成功する事典」(編著)などがある。現在同連盟東京本部人材革新コンサルティングセンター所長。



著者への質問等連絡先 taro_yokoyama_consul@ybb.ne.jp

目次

目 次



はじめに



第1部 活きたストーリーを読む前に

活きた対話がもたらすもの

活きた対話の原則

活きた対話の質問術17手

アクションラーニングの活用



第2部 行動変革の実例ストーリー

第1章 どちらの道を自分は選ぶべきなのか

第2章 気が晴れてきました

第3章 主演俳優を引き受ける気がありますか

第4章 これじゃ全然だめなんです

第5章 根回しってやつを今からやるしかないでしょう

第6章 つまり、私に熱意が足りないと

第7章 これは公平と言えますか

第3部 活きた対話の考察

第1章 活きた対話がもたらすもの

問題解決、成果達成

個々人の意識改革、行動変容

組織風土の変革



第2章 活きた対話を支える原則と心得

活きた対話の原則

支援と共有

安全と守秘義務

対等

傾聴の心得

質問の心得



第3章 質問術17手

問題あぶり出し質問

最重要事実特定質問

ホンネ引き出し質問

感情移入質問

視点切り換え質問

自己直面質問

コミットメント形成質問

裏腹質問

全権限の質問

選択肢最大化質問

最悪リスク想定質問

シナリオ想定質問

妥当性検証質問

プロセスふり返り質問

間取りの沈黙

質問を省く沈黙

介入

はじめに

はじめに



人は活き活きとした対話によって変わっていく。

活きた対話を通じて、自分を素直に見つめ直し、心がまえと行動を変える。

私は仕事がら、無数にそうした場面を見てきた。

本書では、そのような活き活きとした対話のありようを、読者とともに味わい、考えていきたい。



行動を変えるのは簡単ではない。しかし、変わることが必要となった時に変えなければ、われわれは問題を解決できず、幸せなキャリアを築くことはできない。

人が行動を変える契機として、活きた対話にまさるものはない。そのことをソクラテスもお釈迦様も知っていた。読者も自分のこれまでの人生をふり返ってみてほしい。父母兄弟との、親しい友人や同僚との、尊敬する教師や上司との、配偶者や子供との、活き活きとした対話によって、人格と人生を形成してきたはずである。

ライバル意識、敵愾心、宗教的啓示、読書などを通じても、人は変わることはある。そうしたきっかけと、活きた対話との最も大きな違いは、後者には仲間、支援、信頼があることだ。温かい仲間の支援があると、人は誰しも素直に自己を直視することができる。すると、変化はぐっと近づく。

他人に批判・非難され、それに反発・奮起して一大変身する人も時にはいるだろう。しかしそんなことをされたらしおれて元気をなくしたり、厳しい現実から目をそむけてしまう人のほうがはるかに多い。とても非効率な方法である。



私の職業は、人材開発のコンサルタントであり、マネジメント研修の講師でありコーチである。私の使命は人が変わりゆく対話が行なわれるような条件を研修などの場に整えることである。

私はさまざまなセミナーで、仲間、同僚との活き活きとした対話により、励まされ変わっていった人々の話を、固有名詞を外した上で具体的に説明させていただいている。そのたびに、「そういう実例の内容はあなたの本に書いていないのですか」と、何度も聞かれた。あるいは、「そうした活きた対話を築くために、あなたが用いる質問術を述べた書物はないのか」ともしばしば問われた。

確かにその種の本はあまり見当たらないし、私も忙しさにかまけてこうした内容を前著以前には書いていない。以上のような状況が、私の本書執筆の動機となった。私が直に目にした活き活きとした対話を極力ありのままに再現し、できる限りそうした要請にお応えしていきたいと思ったのだ。活きた対話を通じて部下やチームメンバーに行動変革を促すことは、リーダーとマネジャーの数だけ、そしてビジネスマンの数だけ必要性があると感じたからである。ただし、私には守秘義務があるので、その研修の参加者が特定されるような表現は一切除かなければならなかった。それでも今読み返してみると、ほぼそのエッセンスは達せられたと思っている。

読者が、本書に出てくるストーリーを参考として、組織の中で周囲の方々と活きた対話をより深められるヒントとなれば、これに過ぎる幸せはない。それが積み重なると、人は行動を変え、やがてチーム、職場、組織の風土が変わりゆくことを目にするほどの喜びはないだろう。



本書を出版するにあたっては、日刊工業新聞社出版局の奥村功氏を始めとする関係者の皆様に、多くのご配慮をいただき、大変にお世話になった。特に同局三沢薫氏には、本書の企画から編集に至る随所にて、別格にお骨折り、ご尽力いただき、貴重なアイデアを頂戴した。かつ、大変スピーディに書物として仕上げてくださった。この場を借りて深く感謝申し上げたい。



平成二二年三月 横山太郎

買い物かごへ