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現場の疑問を解決する
塗装の実務入門Q&A

定価(税込)  2,640円

著者
サイズ A5判
ページ数 200頁
ISBNコード 978-4-526-06381-7
コード C3043
発行月 2010年01月
ジャンル 化学

内容

塗料・塗装技術はクレームの中で培ってきた科学と経験に基づいており、そのことが初心者や初学者の理解や現場での対応を難しくしている。本書は、著者の経験をもとに、塗料と塗装の基礎知識、現場での対応、トラブル対策など実務に即した内容をQ&Aでわかりやすく解説する。

坪田 実  著者プロフィール

1949年 富山県生まれ

1972年 職業訓練大学校卒業

1974年 山形大学大学院工学研究科高分子化学専攻修了

1974年 岐阜プラスチック工業株式会社

1975年 職業訓練大学校助手

1985年 工学博士(東京大学)

1987年 職業訓練大学校助教授

現在、職業能力開発総合大学校専門基礎学科准教授

色材協会理事、(財)日本塗料検査協会理事、日本顔料技術協会理事

82年度色材協会論文賞、2006年度日本塗装技術協会論文賞を受賞、2005〜6年度 技能五輪国内大会「車体塗装」競技主査。主に、塗膜の物理的性質、顔料補強効果、塗装技術の研究に従事し、論文、総説、解説など多数。



主な著書

「トコトンやさしい塗料の本」(共著、日刊工業新聞社、2008)

「塗料」(監修、共著、雇用問題研究会、2007)

「木工塗装法」(監修、共著、職業訓練教材研究会、2008)

コーテイング用添加剤開発の新展開(監修、共著、シーエムシー、2009)

塗料用語辞典(編集、共著、技報堂出版、1993)ほか

目次

目次



はじめに 1



第1章 塗装に必要な基礎知識

(1)─(1) 塗料はどのようにして塗膜になるのか

1.1.1 塗料の構成成分

1.1.2 塗料の形態

1.1.3 塗料から塗膜へ

─塗膜になったらチョコとクッキーの2種類のみ─

1.1.4 水性塗料の橋かけ反応

1.1.5 環境への取り組み

(1)─(2) 塗料の濡れ性と表面張力・溶解性パラメータ

1.2.1 表面張力γ

1.2.2 濡れ現象

(1)─(3) 塗装方法

(1)─(4) 塗膜の強さ



第2章 付着性のはなし

(2)─(1) くっつく現象

2.1.1 くっつく力

2.1.2 くっつく要因

2.1.3 くっつく力の評価と試験法

(2)─(2) 塗料の濡れ性と塗膜の付着力

2.2.1 拡散説と吸着説

2.2.2 付着力の解明

(2)─(3) 付着性の維持能力

2.3.1 付着性に及ぼす水の作用

2.3.2 内部応力のはなし(経験則)

2.3.3 内部応力のはなし(身近な現象)

2.3.4 塗膜の内部応力の発生機構と支配要因

2.3.5 内部応力の測定方法

2.3.6 層間はく離



第3章 塗装の憲法

(3)─(1) 第1条:塗装できる環境を整えるべし

(3)─(2) 第2条:塗装の段取り(3つの要件)をするべし

(3)─(3) 第3条:塗装系の原則を守るべし

(3)─(4) 第4条:塗装工程を確立するべし

(3)─(5) 第5条:塗料配合の原則を守るべし

(3)─(6) 第6条:塗りの極意を守るべし



第4章 トラブルから学ぶ塗りの極意

(4)─(1) 被塗物が関与する現象

4.1.1 プラスチック素地では

4.1.2 木地(木材素地)では

(4)─(2) 表面張力が関与する現象

4.2.1 ヘコミとハジキのはなし

4.2.2 対流現象

4.2.3 顔料の浮き現象

(4)─(3) 付着性が関与する現象

4.3.1 内部応力が関与する現象

4.3.2 ガラスに対する付着性の確保

4.3.3 層間付着性のはなし

(4)─(4) 耐久性に関係する現象

4.4.1 塗膜の白化現象

4.4.2 耐薬品性が関与する現象



索引

はじめに

はじめに



塗料のルーツとは紀元前15,000年前のラスコーの壁画だと言われている。遺跡から生活の中に色彩が取り入れられていたことを知り、驚くことが多々ある。保護機能としては、ノアの箱船(旧約聖書)に使用されたピッチ(原油の残査)と、古代エジプトのミイラに塗られた漆が特筆できる。

もし、塗料が無かったらという疑問を発する必要がないくらい、われわれの生活は塗料と塗装の恩恵を受けているが、その認知度は低い。これは塗装が製品の一部として機能しているからである。新聞紙2枚程度の膜厚で、新車を10年程度さびさせず、外観もさほど変わらずに保持しなければならないという使命、これを知っているのはごく僅かの人達である。

著者はすでに「トコトンやさしい塗料の本(日刊工業新聞社発行)」で、(1)塗料とはどんな材料か、(2)どのように塗るのか、(3)被塗物による要求性能の違い、(4)塗料の機能性、(5)環境問題と塗料など、全般にわたって塗料と塗装の世界を紹介した。

本書ではもう一歩踏み込んで、塗装の実務者、あるいは建築設計者やグラフィック、プロダクトデザイナーの方々に、塗装設計とは何かを理解していただくことを目的に執筆した。さらに欲を言えば、塗装実務を多くの方に知ってもらい、この分野に飛び込んでみようという興味を喚起したいと考えている。理解を深めるには、塗料の配合や塗膜の性能に関する基礎的な部分の解説が不足しているが、ご容赦願いたい。

本書ではQ&A方式を採用し、問題点の抽出と実務内容の理解を深めた。質問者は著者自身であり、回答には同僚の武井昇氏をはじめ、木下 啓吾氏・富田 久和氏・長沼桂氏の献身的な協力をいただいた。ここに慎んで感謝する。

平成22年1月 坪田 実

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