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バイオプラスチック材料のすべて

定価(税込)  2,640円

編者
サイズ A5判
ページ数 280頁
ISBNコード 978-4-526-06122-6
コード C3043
発行月 2008年10月
ジャンル 化学

内容

バイオマス由来のプラスチックは、環境負荷低減に寄与する材料としての注目が高まり、包装・容器のほかに家電、自動車部品への採用の動きも進んでいる。本書では、生分解性機能だけでなく実用工業材料としてのバイオプラスチックの可能性と技術課題を解説。

目次

目 次

はじめに



第1章 バイオプラスチックとは

1.1 生分解性プラスチック(グリーンプラ)とバイオマスプラスチック

1.2 バイオプラスチックの歴史と日本バイオプラスチック協会の活動

1.3 日本バイオプラスチック協会の2つの認証識別制度

1.3.1 グリーンプラ識別表示制度

1.3.2 バイオマスプラ識別表示制度

1.4 日本バイオプラスチック協会の概要と主な活動内容



第2章 バイオマスプラスチックの特徴

2.1 バイオマスとは

2.1.1 バイオマスの定義と特徴

2.1.2 バイオマスの種類

2.1.3 バイオマスの化学

2.1.4 バイオマスの原料事情

2.1.5 バイオマスの活用

2.2 バイオマスプラスチックの種類

2.2.1 ポリ乳酸

2.2.2 微生物産生ポリエステル

2.2.3 ポリトリメチレンテレフタレート

2.2.4 セルロース系

2.2.5 ナイロン11,ナイロン4

2.2.6 バイオマス由来コハク酸からの脂肪族ポリエステル

2.2.7 ポリウレタン

2.2.8 リグニン系

2.2.9 ポリグリコール酸

2.2.10 バイオポリオレフィン等

2.2.11 その他



第3章 バイオマスプラスチックとしてのポリ乳酸

3.1 ポリ乳酸の製法

3.1.1 開環重合法

3.1.2 直接重合法

3.2 ポリ乳酸の物性改良技術

3.2.1 耐熱性向上

3.2.2 耐衝撃性向上

3.2.3 耐久性向上

3.2.4 軟質化

3.2.5 難燃化

3.3 ポリ乳酸の加工技術

3.3.1 ポリ乳酸の特徴

3.3.2 押出成形法(フィルム・シート成形)

3.3.3 射出成形

3.3.4 延伸成形法

3.3.5 ブロー成形

3.3.6 パイプ成形,異形押出成形法

3.3.7 紡 糸

3.3.8 発泡成形

3.3.9 不織布

3.4 ポリ乳酸の衛生安全性

3.4.1 はじめに

3.4.2 ポリ乳酸のFDAの認可状況

3.4.3 ポリ衛協における検討・審議

3.4.4 食品安全委員会における審議

3.4.5 食品衛生法の改正



第4章 バイオマスプラスチックの利用状況

4.1 国 内

4.1.1 食品包装分野

4.1.2 繊維・不織布分野

4.1.3 電気・電子分野

4.1.4 自動車分野

4.1.5 生活資材分野

4.1.6 発泡製品分野

4.1.7 塗料・インキ,接着剤などのコーティング分野

4.2 海 外

4.2.1 ヨーロッパ

4.2.2 米 国

4.2.3 アジアほか



第5章 バイオマスプラスチックの環境特性

5.1 バイオマスプラスチックのライフサイクルアセスメント

5.2 バイオマスプラスチックのリサイクル

5.2.1 マテリアルリサイクル

5.2.2 ケミカルリサイクル

5.2.3 サーマルリサイクル

5.2.4 バイオリサイクル



第6章 生分解性プラスチック(グリーンプラ)

6.1 生分解性機能とその活用

6.1.1 生分解性プラスチックとは

6.1.2 生分解性プラスチックの標準化試験法

6.1.3 生分解性プラスチックの種類と期待される利用分野

6.1.4 生分解性プラスチックの環境分解性

6.1.5 酵素分解性

6.1.6 酵素分解試験と生分解性速度の制御因子

6.1.7 今後の課題

6.2 生分解性機能商品の利用状況

6.2.1 農業分野における生分解性樹脂の利用

6.3 生分解性プラスチック利用拡大のための課題

6.3.1 生分解性機能が製品の特性そのものである用途

6.3.2 「食品リサイクル法」(通称)関連用途

6.3.3 プラスチックごみの環境負荷低減効果商品

6.3.4 医療用分野

6.3.5 今後の取り組みと展望



第7章 バイオプラスチックの実用化拡大に向けて

7.1 京都議定書を契機としたバイオプラスチックの取り組みの加速

7.2 国の2つの基本戦略とバイオプラスチック

7.2.1 バイオテクノロジー戦略大綱

7.2.2 バイオマス・ニッポン総合戦略

7.3 現行法制度でのバイオプラスチックの位置づけ

7.3.1 バイオプラスチックとグリーン購入法(通称)

7.3.2 バイオプラスチックと容器包装リサイクル法(通称)

7.3.3 バイオプラスチックとエコマーク

7.4 バイオプラスチックの今後の取り組み

7.4.1 バイオマスプラスチックの今後の新・増設計画

7.4.2 国際的な状況と協力体制



付 録

バイオマスプラマーク取得製品一覧

グリーンプラマーク取得製品の概要一覧



索 引

はじめに

は じ め に

バイオプラスチックは、21世紀の新しいプラスチック素材として注目を集めている。プラスチ



ックは今私たちの日常の社会生活を営む中で、快適な生活のための資材として、生活の隅々まで、



多くの場面で使われており、プラスチックのない日常生活は想像することも難しい。

20世紀の前半より、石油化学の著しい進歩とともに多くの有用なプラスチック素材が開発され



、それぞれの性能を生かしてあらゆる分野に利用されている。また、その有効利用のための様々な



生産・加工技術の発展もめざましく工業材料としての活用の範囲は現在も日々拡大している。プラ



スチックの有用性については、広く認識がなされており、異議を差し挟む余地はないが、一方で、



プラスチック系の廃棄物・散乱ごみによる環境負荷増大の可能性、化石資源の大量消費による地球



温暖化亢進のおそれ、更には石油資源の将来における枯渇の可能性を考慮に入れた持続的な供給体



制の見通し等、21世紀のプラスチック素材としては、その有用性に加えて環境配慮を基礎におい



た素材である必要性が多くの識者の共通の認識である。

こうした要請に適う素材としてのバイオプラスチックが今、世界的に注目をされている。日本バ



イオプラスチック協会は前名称の生分解性プラスチック研究会の時代より、この有用なプラスチッ



クの地球的環境配慮に則った体制の構築のため会員各社の協力の下、種々の活動を進めてきた。

今、こうした幅広い地道な努力により、バイオプラスチックは生産・利用両面での技術的な整備



も整い、工業材料として本格的離陸のときを迎えようとしている。

本書は、日本バイオプラスチック協会が普及促進活動を進めてきたバイオプラスチック(生分解



性プラスチックとバイオマスプラスチックの総称)、その中でも地球温暖化防止の観点から、特に



大きな関心を集めているバイオマスプラスチックを中心に、その工業材料としての現状を、総括的



に記述し多くの読者の理解を深めることにより、今後進められるであろう技術的・経済的な発展に



寄与することを念頭に、最新の情報と各界の専門家による執筆を日本バイオプラスチック協会の編



集により、まとめたものである。

バイオプラスチックは、21世紀の素材として大きな期待を受けて検討されているが、工業的に



はいまだその基盤が従来のプラスチックに比較して脆弱であり、その確立が今後の拡大のための最



も大きな課題である。

ただ、現在、急速な進歩を続けるバイオケミストリーの発展により、再生可能なバイオマス由来



の工業材料はその範囲を大きく拡大しており、バイオプラスチックの供給もその種類も含めて拡大



してきている。

さらには、世界的に取り組まれているバイオエタノール計画の推進の中で、従来の可食の食物資



源(デンプン・糖など)を原料として利用する現状から、未利用の多い非可食のバイオマス資源(



リグノセルロースなど)の活用が不可避の技術開発として進められている状況などから、中期的に



はバイオマスプラスチックが工業規模で大きく拡大するのは確実な状況である。

こうした状況の中、本書がバイオプラスチックに対する理解の拡大と、将来の発展のための基盤



となる情報として役立つことができれば、本書の発刊に携わったものとしては望外の喜びである。



2008年10月

編集者一同

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