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はじめよう!カンタンTRIZ

定価(税込)  1,760円

著者
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サイズ A5判
ページ数 184頁
ISBNコード 978-4-526-05874-5
コード C3053
発行月 2007年04月
ジャンル 機械

内容

創造的開発、問題解決の技法として広がり始めている「TRIZ」。膨大なデータベースとそれを使いこなすツール群が必要とされるTRIZだが、本書は汎用性の高いエッセンスを取り出し、わかりやすく解説する。実用性が高い発明原理やアプローチ方法は重点的に解説し、入門者でもすぐに活用できる。

長谷部光雄  著者プロフィール

長谷部 光雄(はせべ みつお)
(株)リコーにて複写機やプリンターの開発設計に携わる。国内外で50件以上の登録特許を取得。2008年退職。現在、実践に役立つわかりやすいTRIZと品質工学を追求中。著書は『「品質力」の磨き方』(PHPビジネス新書)、『はじめよう!カンタンTRIZ』(共著、日刊工業新聞社)、『技術にも品質がある』(日本規格協会)、『ベーシックタグチメソッド』(日本能率協会マネジメントセンター)。

小池忠男  著者プロフィール

小池 忠男(こいけ ただお)
(株)リコーで30年にわたり複写機の開発設計に携わる。国内外で50件以上の登録特許を取得。2007年退職。現在、発想法TRIZの普及、JIS準拠の設計製図教育に従事。著書に『はじめよう!カンタンTRIZ』(共著、日刊工業新聞社)。

本文挿絵:後藤 一雄、小池 忠男

目次

目次

本書を手にした皆さんへ

はじめに

第一章 問題解決のためのアイデア開発
1・1 アイデア開発システムの独創性        
1・2 アイデア開発法の全体像
1・3 機能の分析による対象の把握
1・4 TRIZの実行によるアイデア出し
1・5 品質工学による実用性の評価
コラム1 品質工学と品質管理は全く違う

第二章 アイデア出しの準備 ―機能分析いいとこ取り―
2・1 問題を一般化する
2・2 機能分析とは本質に迫ること
2・3 機能分析のコツ
2・4 機能の検討からアイデアを出した実例
コラム2 宇宙船のランプにガラスはいらない

第三章 アイデア出しの実行-TRIZいいとこ取り
3・0 準備
3・1 いくつかに分割しでみよう:『分割』(Segmentation)原理
3・2 前もって準備しよう:『先取り作用』(Preliminary action)原理
3・3 構成や動作を逆にしてみよう:『逆発送』(The other way round)原理
3・4 ダイナミックなものに変えてみよう:『ダイナミックス』(Dynamics)原理
コラム3 TRIZ誕生に関するお話: 
3・5 周期的な作用に変えてみよう:『周期的作用』(Periodic action)原理
3・6 ピンチをチャンスに:『災い転じて福となす』(Blessing in disguise)原理
3・7 それ自体で目的動作を行う:『セルフサービス』(Self-service)原理
3・8 いっそ尺度を変えてみよう:『パラメータの変更』(Parameter changes)原理
コラム4 マルクスも出てくるアルトシュラーの論文 

第四章 実用性の評価―品質工学いいとこ取り―
4・1 アイデア選別法
4・2 第一ステップのアイデア選別法
4・3 第二ステップのアイデア選別法
4・4 最終決定戟略の立案

あとがきにかえて
参考文献
著者略歴

はじめに

 革新的なアイデア開発には発想法も重要ですが、実用性や有効性を評価する方法も同じくらい大切です。本書のテーマは、アイデアの出し方とその実用化方法です。重視しました。“TRiZとはアイデアを発想する手法のひとつです”
 “集団天才”という言葉があります。もちろん“天才の集団″のことではありません、。普通の人でも、集団になれば天才と同じ働きができるのではないか、という仮説のことです。「三人寄れば文殊の知恵」に近い考え方です。 最近の例ではグリッド技術が分かりやすいでしょう。多数のパソコンをネットワークでつなぎ、全体としてスーパーコンピュータなみの性能を引き出す方法です。集団天才の考え方を具現化したものです。
 ビジネス社会では、日々激しくなる競争を乗り切るため、技術開発や製品開発のスピードアップが切望されています。しかし一方では、若年層世代の理科系離れや科学技術離れが起きており、優秀な人材の獲得が困難になっています。
 さらには、消費者の要求の多様化、技術の高度化や高機能化によって、製品開発の日程遅れの常態化、予想外の市場トラブルの発生など、もの作りを取り巻く環境は一段と厳しくなっています。
 このような、八方ふさがりの状況を打開したいという想いが、技術者の生産性を高める集団天才に注目が集っているのです。
 TRIZも、そのような集団天才の考え方のひとつでしょう。問題を合理的に解決するために、効率よくアイデアを発想する手法です。
 しかし他の手法とは異なり、TRIZには際立った特徴があります。それは人類の英知を最大限に活用するシステムだRIZに入る前の機能分析と、TRIZ実施後の実用性評価の品質工学までも含んでいます。
 技術開発という広大な世界を短期間に見で回ることができる、コンパクトながら効率的な旅行ガイドになっていると思っています。
 
 本書は次のような構成になっています。
 第一章:アイデア開発の概要説明です。機能分析やTRIZが他の創造性開発法と異なる特徴とその考え方、さらにその使い方のコツなどを分かりやすく説明します。
 第二章:アイデア開発の第一段階である機能分析について解説します。対象とする問題点を解析し、アイデア出しに効率よく結びつけるための工夫です。
 第三章:アイデア開発の第一段階はTRIZの実行です。TRIZのエッセンス、つまりいいところだけを取り出し、集中的に説明します。膨大なTRIZシステムの中から、これだけ覚えておけば十分に使えるという“8つの発明原理”を抽出しました。
 第四章:アイデア開発の第三段階は、アイデアの実用性をどのように評価し選別するかということです。アイデアの段階で、最終市場における信頼性を予測してしまうという品質工学の考え方を解説します。
 このほかにも、アイデア開発法を立体的に理解するため、各種のコラムを設け、歴史や関連した情報の紹介も行っています。
 以上のような構成になっていますので、最初は順序どおりに読んでいただいたほうが良いでしょう。しかし二回目以降は、必要になったときに必要なページを開いて読み直すという使い方をお勧めします。
  なお、本書の執筆に当たっては、さまざまな方からご支援をいただきました。筆者らは、効果的な製品開発を追求する目的で、社内のTRIZ研究会を運営しています。研究会では、製品開発の現場で実際に効果を上げるやり方は何か、1人でも多くの技術者がTRIZを気軽に使える環境はどうあるべきか、などを検討してきました。その活動の中から、本書のアイデアは生まれました。
 このような経緯から、TRIZ研究会のメンバーには、大変お世話になりました。すでに退職された方々も含め、全員の方にお礼を申し上げます。
 アイデア開発法を分かりやすく表現するためには、イラストは欠かせないものです。本書のイラストのすべてを担当していただいた後藤一雄氏には、特にお礼を申し上げたい。豊富なイラストがなかったら、本書の価値は半減していたと思います。
 日刊工業新聞社書籍編集部の平川容子さんには、たいへんお世話になりました。あらためてお礼を申し上げます。 本書がきっかけとなり、TRIZや品質工学のシステマチックな方法論が認識され、日本の技術力が向上する一助になれば望外の喜びです。

2007年3月吉日

著者

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