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トヨタ式 設備に強〜い人づくり・仕組みづくり

定価(税込)  1,836円

編者
サイズ B5判
ページ数 144頁
ISBNコード 978-4-526-05634-5
コード C3034
発行月 2006年03月
ジャンル 生産管理

内容

「人」を中心とした作業改善、汎用性の高い「設備」への改善が求められている。本書は、トヨタ生産方式をベンチマークに、現場主導の設備改善の進め方を基本コンセプトからステップで解説。現場単位で推進できるよう、リーダーが押さえるべき要点と展開法をコンパクトに図解している。「工場管理」2005年8月臨時増刊号を書籍化。

目次

まえがき

1 設備改善の基本コンセプト、
 1-1 顧客が求めるモノづくりのキーコンセプト
 1-2 生産の流れとムダ排除
 1-3 設備のあるべき姿
 1-4 設備改善への取組み・その1
 1-5 設備改善への取組み・その2
 1-6 自動化より自働化 
 1-7 新規の導入・改造における課題
 1-8 市場の変化に即応できる生産体制と改善活動
 コーヒーブレーク 設備は壊れる前に

2 設備改善の基本的知識
 2-1 設備導入時のポイント
 2-2 設備計画・設計時の注意点
 2-3 設備の改善手法
 2-4 5WHYと7つのムダ
 2-5 故障停止の低減と可動率向上
 2-6 人の仕事と機械の仕事の分離
 2-7 ムダのない金型交換作業の方法
 2-8 作業環境改善
 2-9 設備の健康を保つための保全
 コーヒーブレーク これからの設備投資のキーポイント

3 設備改善にとりかかる前に
 3-1 まずは5Sの推進
 3-2 設備改善と目で見る管理
 3-3 目で見る整頓
 3-4 製品と工法の再確認
 3-5 最適レイアウトの構築による流れのムダ排除
 3-6 機械化・自働化の前に人を生かす
 コーヒーブレーク 内製化のための設備のあり方

4 TPM
 4-1 TPMとは  
 4-2 TPMと設備改善
 4-3 生産活動とその阻害要因
 4-4 生産設備の課題
 4-5 品質不良の問題(品質スタッフとの連携)
 4-6 ロスの問題(原単位ロス、設備稼働率の低下)
 4-7 “人財”と日常管理
 4-8 TPMに関するまとめ
 コーヒーブレーク TPMとTQM

5 設備改善への取組み
 5-1 設備改善の進め方と改善のポイント
 5-2 現状分析とビデオ撮影
 5-3 設備改善と小集団活動
 5-4 原因追及の姿勢
 5-5 アイデアの発想
 5-6 問題解決と課題達成のポイント
 5-7 設備改善の方向
 5-8 改善案の作成
 コーヒーブレーク 5SとPM96

6 設備改善活動の実施
 6-1 FMEAで設備トラブルをゼロに
 6-2 スキルアップで微欠陥を一掃
 6-3 ポカヨケ
 6-4 改善と障害
 6-5 設備改善の新方法実行
 6-6 今後の設備戦略
 コーヒーブレーク 初期流動管理の導入と進め方

7 ムダ取りの設備づくり
 7-1 “からくり”の活用と簡易自動化
 7-2 FRPパーツ工場での改善事例
 7-3 設備稼働ロスの撲滅に挑む
 7-4 セル生産方式で自己完結型を目指す
 7-5 大型ラインより小型のインライン設備
 7-6 加工ラインでの段取り替え(段取り替え事例・その1)
 7-7 射出金型の交換(段取り替え事例・その2)
 7-8 チョコ停改善
 7-9 省エネルギー改善の推進
 7-10 設備の省エネルギー対策事例

索引
引用・参考文献/著者紹介/事例提供企業

はじめに

 バブル経済の崩壊後、多くの複合した要因が重なり、わが国では長期の景気低迷が続いていました。同時に、モノづくりにおいてわが国のお家芸であった「良い製品を、安く、タイムリーにつくる」ということだけに専念できなくなりました。それは、中国をはじめとする発展途上国の追い上げ、地球環境の保全、少子高齢化時代の到来、ライフスタイルの変化に由来しています。そこで、モノづくりでは小口・多頻度、短納期の課題にも積極的にチャレンジしなければならなくなってきたのです。

 モノづくりに携わる者にとって自動化、機械化という言葉ほど魅力的な響きのあるフレーズはありません。そもそも生産技術の歴史は人の作業をいくつかの工程に分けて、機械の作業に置き換えていくことでもありました。しかし、この自動化には思わぬ落とし穴があったことも事実です。「自動化」とは部品を取るとか、部品を組み付けるといった要素作業を機械に置き換えることであって、技術が高度に発達した今日でも、ライン全体の人に頼る作業をすべて自動化する、いわゆる「完全自動化」には難しい状況です。また、コストの面からみても、あらゆる生産条件に対応できる自動化は困難です。つまり、普通に言われる「自動化」は単体の自動化に過ぎず、いわゆる「自動化設備」は、実際現場では使い物になりにくいことが多いようです。人のやる気や達成感を疎外させる面もありました。

 製品のライフサイクルの短い時代に、フレキシブルな生産を実現するには、生産の基本要素の中でも特に「人」を中心とした改善を徹底的に行い、次にトラブルが少なくて汎用性のある設備に改善していくことが求められているのです。そこで、生産ラインのムダ取りには、新しい設備を導入するよりも、マンパワーを見直し、むしろ既存の設備を上手に活用していこうという流れになっています。また、設備メーカー任せにせず、作業状況に合い、かつ使いやすい設備を自分たちの手でつくろうという事例も増えています。社員の持っている能力を最大限に生かし、より柔軟な生産条件に合致する生産方式の工夫が必要です。製品や付帯サービスの原価低減活動は、永久運動として続けなければなりません。これらがモノづくりの競争力を常に維持、向上していくカギです。

 本書はトヨタ生産方式をベンチマークに、現場主導の設備改善の進め方を、基本コンセプトからステップに従って解説していきます。現場単位で利用できるように、設備改善のテーマを数多く挙げ、見開き2ページを基本に、解説と図表を組み合わせ、わかりやすく解説しています。

 本書の枠組みは、
1.設備改善の基本コンセプト
2.設備改善の基本的知識
3.設備改善にとりかかる前に
4.TPM
5.設備改善への取組み
6.設備改善活動の実施
7.ムダ取りの設備づくり

という構成から成り立っています。7章の実施事例については、愛知、和歌山や岡山などの中小企業から提供していただきました。社名を公表しても差し支えのない企業については表示してあります。誌上にてお礼申しあげます。本書が、工場経営者、管理・監督者、スタッフ、キーマンの皆様の設備増設や設備改善に役立てば幸いです。

2005年7月
トヨタ生産方式を考える会 岡田 貞夫

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