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今日からモノ知りシリーズ
トコトンやさしいCRMの本

定価(税込)  1,512円

監修
著者
サイズ A5判
ページ数 160頁
ISBNコード 978-4-526-05279-8
コード C3034
発行月 2004年04月
ジャンル ビジネス

内容

マーケティング手法は、IT技術の進化・活用により、これまでのマス・マーケティングから、顧客ひとり一人の顔が見えるもの、ひとり一人の顧客満足を追求するものへと変わりつつある。それを実現するマーケティング手法「CRM」をやさしく解説する。

目次

もくじ



第1章

CRMってなんだろう?





1CRMってなんのこと?「CRMの目的、戦略、戦術を理解する」 10

2CRMの目的=顧客価値の最大化「市場シェアより顧客シェアを重視する」 12

3CRMにおけるITの役割「ITはCRMの主役ではないが大事な脇役」 14

4個別対応のプロモーションが可能になる!?「CRMの考え方の普及は個別対応が安くなったから」 16

5CRMの背景にある考え方「『個対応』『関係構築』『許諾を得る』が重要」 18

6CRMのセオリー「1対5効率」「新規顧客獲得と既存顧客維持のコストの大きな差」 20

7CRMのセオリー「パレートの法則」「既存顧客の中でも優良顧客はとくに大切」 22

8CRMのキーは顧客を差別すること「公平(=フェア)と平等(イコール)は違う」 24

9「顧客を選ぶ」ということ「顧客シェアアップは結果的に市場シェアアップに」 26

10LTVってなんだろう?「life time value=顧客生涯価値」 28

11LTVは高額商品だけの考え方?「『顧客価値を最大化させる』という目標のための指標」 30

12CRMはなぜ失敗するのか?「CRMにアナログは重要?」 32

13CRMの阻害要因「ギャップ」「ロイヤリティプログラムが失敗する理由」 34





第2章

CRMのキーブランド





14ブランドの価値を高める活動「ブランディング」 38

15ブランドイメージとブランド経験「CRMの成否のキーはこの視点の有無!」 40

16経験価値「顧客は商品ではなく、商品が生む価値を求めている」 42

17経験マーケティング「ブランド経験を想像させて購入に至らせる」 44

18ブランド経験を生むコミュニケーション「100のイメージより、1つの経験が勝つ」 46

19統一されたコミュニケーションは必須「統一性の無いコミュニケーションが最もだめ」 48

20「統一性」と「個対応」を両立する「広告、販売、サポートで『バラバラの対応』」 50

21顧客ごとに異なるブランド経験を行う「ブランドイメージの捉え方は顧客により様々」 52





第3章

CRMの基本戦略策定法





22CRMのスタートは考えること「CRMは単なるマーケティング戦略ではない」 56

23CRMの基本戦略の策定「例えるなら、『あてのない自転車旅行』の計画」 58

24基本戦略に沿って、適切なターゲティングを「CRM設計ーターゲット設定」 60

25データベースに残る取引履歴を活用「購買パターンをクラスタごとに分類」 62

26購買履歴をポートフォリオで4分類「『見込客』『顧客』『優良顧客』『問題顧客』」 64

27見込客を顧客にひきあげる「見込客への対応」 66

28既存顧客を優良顧客にするために「既存顧客への対応」 68

29「顧客接点」と「顧客情報」「関係を深めたり、ビジネスにつなげる機会」 70

30優良顧客へのステージアップ「レコメンデーションエンジンの活用」 72

31レコメンデーションの具体例「レコメンデーションエンジンの効果の最大化」 74

32優良顧客のリテンション「CRMとカスタマーインサイト」 76

33CRMの学習効果「昔の商人(あきんど)の得意技をITの力で」 78





第4章

インターネットとCRM





34CRMにおけるインターネットの役割「テレマーケ中心からインターネット中心に」 82

35CRMの情報集約機能とインターネット「ビジネスの各フェーズを一貫した流れの中で管理」 84

36何が何でもインターネットではダメ?「インターネットの特徴を理解して効果的に活かす」 86

37何が何でもインターネットではダメ?「効果測定、リンク機能、成功報酬が3大特徴」 88





第5章

CRMにおけるメールマーケティング





38待つCRMから働きかけるCRMへ「CRMの脇役から主役に躍り出たメールマーケ」 92

39EメールとリアルのDMの違い「リアルのダイレクトマーケティングとは少し違う?」 94

40データベースを活用して個別対応「テストマーケティングで最適解を導け!」 96

41低コストという特徴を活かすために「『セット』、『継続』、『非スパム』がキーワード」 98

42「結果フィードバック」と「受付体制の万全化」「データベースの学習効果と足の速いレスへの対応を」 100

43アクイジションのメールマーケティング「オプトインメールと広告出稿」 102

44大量配信の場合の対応「誤配信、外部漏洩等、顧客データ消失等の対策を」 104

45メールマーケのCRM施策「『クロスセリング』『アップセリング』のキーは」 106

46顧客取引履歴のアドバンテッジ「サイコグラフィックデータが重要視される時代に」 108

47コンプライアンスとメール対応のマナー「オプトイン、オプトアウト、対応ルールに留意!」 110





第6章

CRMの一環としてのサイト構築





48WEBサイト構築の手順「CRMの一環なのだから基本戦略に沿って行う」 114

49サイト企画の要点「『アートとして優秀』だけではNG」 116

50サイトクリエイティブの要点「逆効果なクリエイティブにならないために」 118

51サイト運用の要点「システム構築、運用、結果検証」 120

52サイト設計におけるシステム構築「フロントエンド、ミドルウェア、バックエンド」 122

53アクセス解析のビジネス活用「どの会社がどのページを見ているか一目瞭然」 124





第7章

CRMで活きる携帯メール







54携帯メールプロモーション「目先の利益よりブランドやCRM戦略のために」 128

55「生活に割り込む」という特徴を活かす「携帯メールマーケティングはデートの誘いと同じ?」 130

56携帯マーケティング特有の注意点?「ユーザー負担の受信費用を上回るメリット提供が必須」 132

57携帯マーケティング特有の注意点?「キャリア公式サイトになれば小額課金が可能」 134





第8章

コールセンターの新たな役割





58電話のツール特性とコールセンター「市場浸透、ユーザーの偏りの無さはピカイチ」 138

59コールセンターのタイプ「『プロフィット型』『コスト型』にわかれる」 140

60コールセンターの主役?CTI「顧客の電話番号を基に顧客情報を受付画面に表示」 142

61「顧客情報はひけらかさない」がコツ「顧客情報に「踏込む」、「踏込まざる」を適切に判断」 144

62CTIの第一の役割は「顧客対応の一元化」「顧客を「たらい回し」してうんざりさせないために」 146

63CTI以外のコールセンター機能「アウトバウンドコールの効果向上のために」 148

64コールセンター業務設計「コールセンターの目的、ポジショニングを明確化」 150

65コールセンター「営業支援の役割」「営業支援のコールセンター構築は現場にも目を向ける」 152

66インハウス、アウトソーシングの判断「協力会社の言いなりにならずに判断するために 154

67アウトソーシングが有利なのは…「『人的リソース』『事業規模』『繁閑の差』で判断」 156



【コラム】

●インターネット時代以前のCRM 36

●インターネット以前にダイレクトマーケティングが普及しなかった理由 54

●低額商品のデータベースマーケティングの礎 80

●アナログ時代に行われていたデータ処理とその進化 90

●SPのフルフィルメントとテレマーケティングの進化 112

●CRMをサポートする最新テクノロジー 126

●顧客の声を活用するテクノロジー?テキストマイニング 136

●社内にあるデータだけでなく、社外データを取得することも重要 158

はじめに

はじめに



CRMは2000年以降、ビジネスの重要トピックとなっており、多くの企業がそれに取り組んでいます。その一方で、CRMシステムの導入プロジェクトが失敗に終わったという声も多く聞ききます。

ガートナー社の調査によると、CRMプロジェクトの約55%が顧客の期待を満たしていないということです。調査によってはその数値が7割(バトラー社)という調査結果もあります。ベイン&カンパニーが行ったシニアエグゼクティブ451人への調査結果は、「顧客満足のためのツール25種のうちCRMの順位は下から3番」というものでした。こう見てみると「失敗」の原因はツールだと見られているようです。

私は2001年に日刊工業新聞社から「CRMはITではない。コミュニケーションである」という本を出しました。その当時、CRMは黎明期であり、ようやく言葉として定着するような頃でした。

CRMのビジネスプレーヤーはほとんどがCRMパッケージのベンダーであり、「CRMとはITそのものである」という論調ばかりで、私の論旨は非常に風当たりが強いものでした。私自身、このCRMパッケージに注力している企業に属していたため当時の上司も含め、「風当たりが強かった」のですが、戦略コンサルティング部門のトップや、社外の著名コンサルタントの中にはこの新しい考え方を強く支援してくださる方もいました。

その後、CRMの失敗が言われるようになり、結果、私が主張していた論がCRMの主流になりました。お蔭様で、上記書籍の翻訳版のヒットや海外の多くの会議で文献として取り上げられることになりました。

しかし、よく誤解されるのですが、私は他の「CRMツール批判派」とは大きく意見を異(こと)にします。実際、本書の著者、?ニューズウォッチ情報分析事業部は、子会社に?ベイテックというCRMシステム・ベンダーを有します。要は、CRMはシステムが主役ではなく、それをいかに活かすかが重要なのです。

手前味噌な話ですが、当社や先述のグループ会社が競合の大企業とのコンペでCRMプロジェクトを受注しているのは、CRMの戦略をきっちり理解した上でシステムを活かしているからです。

本書では、CRMに関する背景の理解から、メールマーケティング、携帯メール、サイト構築、コールセンターの現場での実践まで解説しました。

CRMに限らず、いかなるITの考え方やシステムであれ、その特性やメリットを理解し、効果・効率を最大化させる活用を行うことはビジネスの大命題です。なぜならCRMにせよ、他のITツールにせよ時代の経過とともに確実に進化していくからです。

この進化というのは一昔前は技術革新が中心でしたが、現在は「使いこなし」という面での進化が殆どです。

デジタルデバイドという言葉があり、ITリテラシーが大きな収入格差を生むという現象が言われています。しかし、実際には、ITリテラシー以上に大きいのは、戦略リテラシーです。

これはもちろんITの理解ありきですが、ITを理解しているだけでは並のビジネスマンとして及第点に達するだけで、それをどう使いこなせるかが重要であり、さらに重要なのは各ITの背景にある基本的な考え方の理解だといえます。そのため、本書ではまず最初にCRMの背景を解説し、その後で、各現場での実践に関して記述しました。

本書を読むことで読者の皆様がCRMに取り組む上での一助となれば幸いです。





2004年4月

株式会社ニューズウォッチ情報分析事業部 事業部長

監修 藤田 憲一

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