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原子力年鑑2020

定価(税込)  16,500円

編集
サイズ B5判
ページ数 496頁
ISBNコード 978-4-526-08013-5
コード C3050
発行月 2019年10月
ジャンル その他 環境

内容

1957年から現・日本原子力産業協会が発行してきた「原子力年鑑」の2020年度版。「第5次エネルギー基本計画」の閣議決定から1年後の現在における原子力利用に関するエネルギー政策上の議論および内外動向と、付随する個別事象を中心に解説する。

「原子力年表 1895年~2005年 ―日本と世界の出来事―」(PDFファイルが開きます・1.8MB)

「原子力年鑑」編集委員会  著者プロフィール

編集委員長 山脇道夫 東京大学名誉教授
編集委員 千崎雅生 日本核物質管理学会長
編集委員 松井一秋 エネルギー総合工学研究所研究顧問
編集委員 石塚昶雄 日本原子力産業協会元シニアアドバイサー
編集委員 木下雅仁 日本原子力産業協会
編集委員 田辺博三 元・原子力環境整備促進・資金管理センター
編集委員 中原和哉 ニュークリアエディター
「原子力年鑑2020」 執筆者一覧(敬称略:五十音順,所属は原稿執筆時)
阿部真千子 三菱総合研究所
有田裕二 福井大学
石井卓也 日本原子力産業協会
石川顕一 東京大学
石川哲也 理化学研究所
稲垣裕亮 原子力環境整備促進・資金管理センター
上坂 充 東京大学
遠藤典子 慶應義塾大学
遠藤真広 医用原子力技術研究振興財団
小川雄一 東京大学名誉教授
小澤 直 エム・アール・アイ リサーチアソシエイツ
小野 明 東京電力ホールディングス
小野寺将規 三菱総合研究所
小原 徹 東京工業大学
笠原直人 東京大学
勝村庸介 日本アイソトープ協会
岸田和男 原子力国際協力センター
北岡麻美 日本アイソトープ協会
木藤啓子 日本原子力産業協会
木下雅仁 日本原子力産業協会
木村逸郎 京都大学名誉教授
窪田秀雄 日本テピア
久間詩奈子 エム・アール・アイ リサーチアソシエイツ
熊谷敦史 福島県立医科大学
小林雅治 日本原子力産業協会
小林泰彦 量子科学技術研究開発機構
酒井英行 理化学研究所
坂本文人 秋田工業高等専門学校
関 修 国際廃炉研究開発機構
千崎雅生 日本核物質管理学会長
田川精一 大阪大学名誉教授
瀧本洋樹 原子力国際協力センター
田口雅丈 原子力安全推進協会
田中治邦 日本原燃
田辺博三 元・原子力環境整備促進・資金管理センター
玉井広史 日本核物質管理学会
津國浩之 日本アイソトープ協会
辻 智之 日本原子力研究開発機構
辻本和文 日本原子力研究開発機構
土江保男 元・日本原子力発電
東海邦博 海外電力調査会
鳥羽晃夫 原子力国際協力センター
中島 健 京都大学
永嶺謙忠 高エネルギー加速器研究機構
西村慶人 エム・アール・アイ リサーチアソシエイツ
長谷川晃 東北大学
藤山翔乃 三菱総合研究所
堀 雅夫 原子力システム研究懇話会
堀川義彦 エネルギー総合工学研究所
松井亮太 海外電力調査会
松本義久 東京工業大学
村上朋子 日本エネルギー経済研究所
山下清信 原子力国際協力センター
山本博之 量子科学技術研究開発機構
山脇道夫 東京大学名誉教授
リン・ペン・ホン(Liem Peng Hong) ナイス
和田裕子 日本原子力産業協会
渡部隆俊 原子力発電環境整備機構

目次

はじめに
編集委員会,執筆者一覧

PartⅠ 潮流─内外の原子力動向

〔潮流・国内編〕原子力発電所の利用動向とエネルギー政策上の位置づけ ─脱炭素化に不可欠なエネルギーと位置づけられ,イノベーション促進も緒に就いた原子力利用─
〔潮流・海外編〕「柔軟性」が期待される先進国電力市場における革新型炉の 展望
〔潮流・核不拡散編〕核不拡散などの国際動向と国内取組

PartⅡ 将来に向けた原子力技術の展開
1.ゼロ炭素社会を目指して─原子力に期待される役割─
2.将来炉
3.核融合炉
4.核種の分離・変換技術
コラム1  素粒子ミュオンの原子力応用;ラジオグラフィー,放射性廃棄物処理
コラム2  低線量放射線照射の人体への影響のミクロな機構

PartⅢ 福島を契機とした原子力発電をめぐる動向
1.東京電力ホールディングス株式会社 福島第一原子力発電所   ─廃炉作業の現状と今後の計画─
2.福島第一原子力発電所の廃炉に向けた国際廃炉研究開発機構(IRID) における遠隔調査技術の開発
3.原子力被災地の復興(除染/被災者の状況/市町村の状況/ 中間貯蔵問題/放射線の取り扱い問題)
4.原発事故とリスクコミュニケーション
5.東京電力福島原子力発電所事故における原子力損害賠償

PartⅣ 核燃料サイクルの状況
1.フロントエンドの状況
2.再処理の状況
3.わが国の廃止措置・放射性廃棄物対策の状況
3.1 廃止措置の状況
3.1.1 商業炉の廃止措置の状況
3.1.2 研究施設の廃止措置の状況
3.2 放射性廃棄物対策の状況
3.3 地層処分事業等の国際的な動向
3.4 高レベル放射性廃棄物等の地層処分の国内動向

PartⅤ 原子力教育・人材育成
1.原子力教育
2.原子力人材育成

PartⅥ 放射線利用
1.量子科学技術研究開発機構量子ビーム科学部門の研究
2.理化学研究所の研究内容
2.1 仁科加速器科学研究センター
2.2 SPring-8
3.放射線の工業・農業利用
3.1 工業利用
3.2 農業利用
4.放射線の医学利用
5.RI利用

PartⅦ 各国・地域の原子力動向
1.アジア
韓国
中国
台湾
ベトナム
マレーシア
タイ
パキスタン
インド
インドネシア
バングラデシュ
2.中東
イラン
アラブ首長国連邦(UAE)
ヨルダン
サウジアラビア
その他の中東諸国
トルコ
3.オセアニア
オーストラリア
4.南北米大陸
アメリカ
カナダ
メキシコ
アルゼンチン
ブラジル
5.欧州
イギリス
フランス
ドイツ
スウェーデン
フィンランド
オランダ
スイス
ベルギー
スペイン
イタリア
6.ロシア・中東欧諸国
ロシア
ウクライナ
中東欧諸国
アルメニア
カザフスタン
ウズベキスタン
リトアニア
ベラルーシ
ブルガリア
チェコ
スロバキア
ハンガリー
ポーランド
ルーマニア
スロベニア/クロアチア
7.アフリカ
南アフリカ

原子力年表〈2006年~2019年〉日本と世界の出来事
略語一覧
索 引

はじめに

 福島第一原子力発電所事故から本年(2019年)9月で8年半が経過した。2019年7月時点で稼働している原子力発電所は9基,またそれら以外で新規制基準適合性審査に合格した原発は6基で,合計15基が再稼働の合格を得たことになる。15基のうち3基のみがBWRで,それ以外はすべてPWRである。2019年7月時点で審査中の原子炉は12基で,未申請は8基である。建設中の原子炉は3基あるが,いずれも3.11以前から計画されていたものばかりである。廃炉については,新たに2基追加されて合計24基が決定している。今後,再稼働,新設ともに,原子力発電が順調に拡大発展していくことを期待したい。研究炉では,京都大学の研究用原子炉と臨界実験装置,近畿大学原子炉に続いて,2018年に日本原子力研究開発機構の原子炉安全性研究炉が運転を再開した。
 原子力発電に係るトピックスとしては,原子力規制委員会による特別重大事故等対処施設の完成期限延長却下,日立製作所の英国事業凍結発表,原子力発電炉廃棄物問題の具体化等,相次いでメディアを賑わせた。
 電力システムに求められる資質としての「レジリエンス」と「柔軟性」における原子力の優位性を唱える論調も見られる。北海道で起こったような送電系統の機能停止(全系崩壊)に対して「レジリエンス」が重要であり,それは原子力にも期待される資質となってきている。大型炉のコストアップが原子力発電炉導入への障害になる中,小型モジュール炉など次世代炉の導入に向けての活動が活発になってきている。わが国でも経産省の革新的な原子力技術開発支援事業が公募様式で始められた。核不拡散などの国際動向としては,北朝鮮の非核化に向けた米国-北朝鮮を軸にした駆け引き,イラン核合意からの米国の離脱など,引き続き難題が立ちはだかっている。
 原子力には,エネルギー利用とともに,放射線利用があり,両者は補完的な関係にある。放射線利用は,医学,工学を始め,多方面にわたって活発に進められており,社会に広く受け入れられている。原子力を支える人材の教育・育成の重要性は高まる一方である。原子力利用のさらなる社会的受容に向け,学校教育や社会広報におけるリスクコミュニケーションの高度化が望まれる。
 この原子力年鑑は,1957年(昭和32年)に第1号が発刊され,その後長きにわたり,日本ならびに世界の原子力開発の動向を記録してきました。「2020年版」は,そのバトンを引き継ぎ,2018年9月以降の1年間の動きをとりまとめたものです。今後の原子力平和利用のあり方を考える上での基本情報としてお役にたてて頂ければ幸いです。
 本年鑑出版に当たり,ご執筆頂きました著者の方々の真摯なご尽力に感謝申し上げます。 2019年9月20日 「原子力年鑑2020」編集委員会 委員長 山脇道夫(東京大学名誉教授)

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