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今日からモノ知りシリーズ
トコトンやさしい道路の本

定価(税込)  1,650円

編著
サイズ A5判
ページ数 160頁
ISBNコード 978-4-526-07891-0
コード C3034
発行月 2018年10月
ジャンル ビジネス

内容

道路はもっとも身近な交通施設。その下には上下水道管やガス管といったライフラインや地下鉄のような地下空間がある。また、一口に道路の舗装といっても、方法や材料も様々で、伝統的な方法から最新の技術が盛り込まれたものまで多様である。本書は基本から歴史、作り方や材料まで幅広く、やさしく丁寧に解説した1冊。

峯岸邦夫  著者プロフィール

(みねぎし くにお)
日本大学理工学部交通システム工学科教授 専門:地盤工学、道路工学
1964年東京都生まれ。1987年日本大学理工学部卒業、1989年日本大学大学院博士前期課程修了。日本大学助手、専任講師、准教授等を経て、2014年より現職。博士(工学)
主な著書:土木職公務員試験過去問と攻略法?水理学・構造力学・土質力学-(共著)ほか。

目次

はじめに

第1章 道路とは?
1 交通って何?「私たちの身近な交通」
2 日常生活に不可欠な道路「公物としての道路」
3 道路法と道路の種類「道路の指定・認定要件」
4 有料道路の原則「有料道路の種類と料金」
5 道路の機能(1)「道路のもつ交通機能」
6 道路の機能(2)「まちづくりにおける道路の関わり」
7 道路の機能(3)「道路空間は日常生活の収容スペース」
8 道路整備の効果「高速道路による便利で豊かな時代」
9 交通流の基本的特性「交通量・平均速度・交通密度の関係」
10 渋滞を科学する(1)「渋滞状況を表現する」
11 渋滞を科学する(2)「渋滞発生のメカニズムを知ろう」

第2章 道路にまつわる歴史と文化
12 道路の歴史(世界編その1)「道路網の整備は時の権力の象徴」
13 道路の歴史(世界編その2)「近代的な道路が登場!」
14 道路の歴史(日本編その1)「山陽道が我が国最古の人工道?」
15 道路の歴史(日本編その2)「近代日本の道路事情」
16 日本道路元標「日本の道路は東京の日本橋を中心に整備されている」
17 全国総合開発計画と交通インフラ「全国ネットワークの礎」
18 道路の長期計画「道路整備五箇年計画」
19 日本の高速道路網計画(その1)「国土開発幹線自動車道7600㎞」
20 日本の高速道路網計画(その2)「高規格幹線道路14000㎞」

第3章 道路を計画・設計するときに考えていること
21 道路の区分「道路計画設計の基本」
22 車線数はどうやって決められるのか「車線数の決定方法」
23 道路の計画・設計に用いる自動車の大きさ「設計車両」
24 車道の幅員と高さ「自動車の通行に求められる空間」
25 歩道等の幅と高さ「歩行者、自転車に求められる空間」
26 道路の曲線半径と勾配「道路の線形」
27 道路の見通し「制動停止視距と追越視距」
28 設計速度と旅行速度「道路のサービス状態を表す指標」
29 道路の交差とラウンドアバウト「より安全でエコな交差点へ」
30 道路騒音とその対策「快適な生活を守る」
31 地球温暖化とその対策「CO2排出削減対策」
32 環境保全のために「環境影響評価」

第4章 舗装の種類や施工方法
33 道路の中(下)はどうなっている「意外と知られていない舗装の下」
34 なぜ道路は舗装されている?「元々は、道路を使用する人馬等の疲労を抑えるため」
35 舗装の歴史(ローマ時代)「ひと際優れた舗装」
36 舗装の歴史(日本の舗装)「石畳、板石舗装がはじまり」
37 舗装の分類「舗装の呼び方」
38 舗装の施工の仕方「アスファルト舗装の作り方」
39 アスファルト舗装「もっともよく使われている舗装」
40 コンクリート舗装「耐久性に優れ、長寿命」
41 コンクリートブロック舗装「インターロッキングブロックを使用した舗装」
42 環境舗装(1)「透水性舗装、排水性舗装」
43 環境舗装(2)「遮熱性舗装、保水性舗装」

第5章 舗装の材料と道路工事の現場
44 アスファルト「道路舗装の接着剤」
45 アスファルト乳剤「瀝青材料」
46 アスファルト混合物の骨材とフィラー「それぞれの役割」
47 布で舗装を強化する「舗装用ジオテキスタイル」
48 道路土工「道路を立体化させるための一手段」
49 舗装工事で使用する機械「役割ごとに様々な機械」
50 プラント設備「アスファルト混合物の製造」

第6章 道路の管理および保守・点検と更新
51 交通管理施設「主要道路には要所要所に監視カメラを設置して一元管理」
52 信号機「車両用と歩行者用」
53 信号制御と表示「地点制御、線制御、面制御、定周期制御、交通感応制御」
54 道路標識「よく見かける道路標識にはそれぞれ役割がある」
55 道路のマーキング「黄色と白色、他にも青色表示など」
56 道路管理者「国道と名乗っていても管理は…」
57 道路を維持するための点検「利用者に沿った道路サービスの提供」
58 舗装のライフサイクルコスト「維持修繕にかかる費用」
59 アスファルト舗装の修繕「維持工法、修繕工法」
60 舗装の診断(路面)「路面の評価」
61 舗装の診断(構造)「路面からのみでは判断できない時は?」
62 積雪地帯の道路「雪や氷から安全を確保する」

第7章 道路事業を行うにあたって
63 道路事業の流れ「道路事業は作るだけではない」
64 立体道路「ビルの中を通る道路」
65 自動運転は誰のために「交通安全、人手不足対策」
66 万が一に備えて道路を補強「八方向作戦」
67 大深度に建設される道路「東京外かく環状国道」

コラム
●道の駅
●日本の道路整備の礎を築いたワトキンスレポート
●道路の計画・設計も仕様設計から性能設計へ
●歩行者系舗装ー歩きやすい舗装とは?
●首都を囲む3つの環状道路(三環状)
●都市の象徴となる道

はじめに

 道路はもっとも身近な交通施設です。
 皆さんが学校や会社へ通うとき、遊びに出かけるときに、自分の家から一歩外に出るとそこはもう道路です。道路は、空気と同様にあって当たり前のような存在になっているため、ほとんどの人がその存在を意識しません。その、あって当たり前の道路に少しでも関心を持っていただければと思い、本書を執筆することにしました。
 皆さんが普段、歩いたり、ランニングをしたり、自転車やオートバイ、自動車で走行している道路の下はどのようになっているのでしょうか。また、高速道路や国道、都道府県道、市町村道はいずれも見た目は同じように見えますが、その道路の地域性や用途によって全て異なっています。
 そして、他の物と同じく、道路にも歴史があります。我が国の国土は、四方を海で囲まれていたので、太古の時代には、陸上交通(道路)より海上交通の方が発達していました。紀元前に整備された山陽道が我が国最古の人工道と言われており、大化の改新をきっかけに中央政府を中心に大路・中路・小路の制度が定められ、これが我が国における道路制度の始まりとなりました。その後、律令制度が変わるごとに、道路整備が行われ、現代に至っています。
 また、元々道路は、原始人が、食物を探し求めて、行き帰りしているうちに草木が踏み分けられ、石を取り除いて使った小道だと言われています。さらに、物の運搬に牛馬を利用するようになると、なるべく牛馬の疲れをなくし、効率を上げるために道路を改良するようになり、やがて、運搬の手段として自動車が使われるようになると、その自動車の重量に耐えられるような人工的路面が作られるようになりました。
 このように本書では、道路に関わるエピソードをできるだけ優しい言葉で解説するように心がけましたので、これから土木工学や交通工学を目指そうとする高校生や一般の方々にも読みやすいようになっています。
 最後になりましたが、出版にあたっては阿部正章氏と平川透氏に大変お世話になりました。ここに記して、深甚なる感謝を申し上げます。
平成30年10月1日
峯岸邦夫

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