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“数”の管理から“利益”の管理へ
S&OPで儲かるSCMを創る!
第2版

定価(税込)  2,592円

監修
編著
サイズ A5判
ページ数 240頁
ISBNコード 978-4-526-07887-3
コード C3034
発行月 2018年10月
ジャンル 経営

内容

これまでのSCMは、「数量」で管理していたが、ここにS&OP(Sales&OperationPlanning)という取り組みをプラスし、数量ベースのSCMに「お金」という単位を持ち込み、数量の適正化ではなく、利益の適正化をはかる、つまり「儲けがでる」ものにするという取り組みを事例を含め、わかりやすく解説する。

田中大海  著者プロフィール

(たなか だいみ)
株式会社クニエ マネージングディレクター
大手家電メーカーにて購買・生産・SCM関連業務を経験後、外資系コンサルティングファーム・M&Aアドバイザリーファームを経て、NTTデータビジネスコンサルティング(現クニエ)に入社。主に製造業をクライアントとし、SCM/S&OPを中心とした多数のプロジェクトマネージャー経験を有する。近年は、高速レスポンス型SCMやS&OPを強みとし、雑誌等への寄稿多数。同社におけるSCM/S&OPソリューションの責任者を務める。本書では第1章・第7章と全体の監修にあたる。

㈱クニエSCMチーム  著者プロフィール

○三林孝光 (みつばやし たかみつ)
株式会社クニエ プリンシパル
国内大手電機メーカーにて需給・生産管理・原価管理の実務、グローバルSCM改革プロジェクトの企画・構想・実装・定着化に従事。14年半の事業会社経験の後、外資系コンサルティングファームを経てクニエに入社。SCM/S&OPに関する企画構想、業務改革、システム導入、業務定着化支援のコンサルティングに従事。事業会社側とコンサルティングファーム側の両方でプロジェクト経験を有する。本書では第2章と第5章の執筆に携わる。

 ○笹川 亮平(ささかわ りょうへい)
株式会社クニエ プリンシパル
国内システムインテグレーター、外資系コンサルティングファームを経てクニエに入社。一貫して製造業のSCM/S&OP関連プロジェクトに取り組み、生産管理、在庫管理、需給管理を中心としたSCM/S&OP業務改革、ERP/SCP構想策定および導入コンサルティングに従事。ハイテク機器、自動車、自動車部品、日用品、等組み立て系、プロセス系製造業の企画構想から定着化まで地道な改善活動にも支援実績多数。本書では第4章と第6章の執筆に携わる。

○ 有村 大吾郎(ありむら だいごろう)
株式会社クニエ ディレクター 中部・西日本コンサルティング事業担当
外資系企業でERP/SCM/CRM/HCMに関連するコンサルティングに従事し、事業会社としての中期経営計画立案や事業部門の組織改革、人材育成制度策定などを担当。また、公共団体や民間企業向けのクラウドサービス活用に向けた各種プロジェクトを手掛ける。クニエ入社後は、タイ現地駐在責任者として5年以上にわたってアジアの現地企業における改革・改善活動を支援し、現在は中部・西日本コンサルティング事業を担当する。本書では第2章と第6章の執筆に携わる。

○ 籘倉 麻実子(ふじくら まみこ)
株式会社クニエ シニアマネージャー
外資系コンサルティングファームにてハイテク・エレクトロニクスの製造業を中心に、新規事業企画立案や販売管理、在庫管理を中心とした業務改革、ERP構想策定および導入コンサルティングによるグローバル標準化など大規模案件を中心に多数経験。クニエ入社後は、前述に加え、生産管理、需給管理を中心としたSCM/S&OP業務改革、PMO支援などにも従事。本書では第3章の執筆に携わる。

○ 石垣 嘉文(いしがき よしふみ)
株式会社クニエ シニアマネージャー
国内電子機器メーカー、システムインテグレーターを経てクニエに入社。
電機・特機・非鉄・石油・医療機器・化学・飲料など幅広い産業において、主に販売・製造・購買・物流部門の業務改革・プロセス改善やERP/SCMの導入プロジェクトに従事。本書では第2章の執筆に携わる。

【執筆協力】
○ 松田 旭一 (まつだ あきかず)/吉岡 禎史 (よしおか ただし)
株式会社クニエ SCMチーム

目次

はじめに〈第2版〉

第1章 今、新たに考え直され始めたSCM
1 SCMへの期待値の推移
2 SCMに関する悩み
3 SCMプロジェクトの環境変化
4 SCMを進化させるためにまずはやるべきこと
5 企業におけるSCM取り組みの実際
6 SCMの計画系、SCP領域の重要性
7 SCMを積極的に進めた業界

第2章 今までのSCMは儲けを生んだのか?
1 従来型SCMとは?
2 従来型SCMの事例:電機メーカーA社
3 環境の変化
4 需給調整の限界(組立製造業)
5 需給調整の限界(プロセス製造業)
6 収益観点の重要性
7 スピードの重要性
8 SCMは経営に貢献しているか?

第3章 S&OPを加えることでSCMはもっと進化する
1 SCM+収益観点の取り組みとして近年注目を浴びているS&OP
2 なぜ日本では普及していないのか
3 本書で提唱するS&OPの定義
4 数量+金額の考え方 意思決定に必要な金額情報
5 読めない未来に迅速に対応する為のシナリオ想定
6 S&OPのパターン 目的により目指すべきプロセス、KPIは異なる
7 S&OPに対する近年の高まり

第4章 儲けを生むSCM/S&OPの始め方
─プロジェクト企画─
1 具現化する際のポイント・7つの軸
◆ 上下戦略/◆ プロセス/◆ 組織・人/◆ 評価・分析/◆ 外部/◆ 情報/◆ システム
2 SCM/S&OPの成熟度レベル定義
◆ Level1:Standard SCM
◆ Level2:Advanced SCM + S&OP
◆ Level3:Advanced S&OP
3 現状レベルの把握(診断)
4 目標レベルの設定
5 プロジェクトの予算化

第5章 儲けを生むSCM/S&OPの創り方
─プロジェクト実行─
1 プロジェクト実行のアプローチ検討
2 プロジェクト実行
◆ Task 1:プロジェクト構想
◆ Task 2:業務要件定義
◆ Task 3:業務トライアル
◆ Task 4:ITツール選定
◆ Task 5:システム要件定義・開発・テスト
◆ Task 6:業務詳細設計
◆ Task 7:ユーザー受入テスト・トレーニング
◆ Task 8:移行
◆ Task 9:稼働後フォロー
◆ Task共通:ステアリングコミッティ
◆ Task共通:外部企業の活用(コンサルティング会社、システムインテグレーター等)
3 プロジェクト評価(効果の想定と効果の実測)

第6章 プロジェクト推進の壁を乗り越えるコツ
1 SCM/S&OP改革プロジェクトで必要となる検討テーマ
2 事例にみる実現の壁

第7章 SCM/S&OP業務を支えるIT
1 SCM/S&OPプロジェクトにおけるITの必要性
2 ITの切り分け
3 SCM/S&OPパッケージソフトの活用
4 導入の際に直面するIT的な壁

おわりに

引用文献・参考文献
監修者・著者略歴

コラム
日本人は熱しやすく冷めやすい?
同じ意味でも呼び方は様々?
プロジェクト名称はどうする?
困った発言が多い?
ゲームでもベテランは若手に圧勝するのか?

はじめに

 2014年秋の初版出版後、様々な方からご意見をいただき、この本が求められていたということを実感し少しホッとしましたのを憶えています。お陰様で売れ行きもよく、初版の増刷を経て、今回の改訂版の発行となりましたことを、心から御礼申し上げます。

 この背景としては、主に3つの理由が考えられます。①各企業における販売/生産/調整業務・業績見通といった計画業務の重要性の認知が増している、②比較的好調な景気動向が継続し、社内における改革意識や投資余力が高まっている、③類似書籍が多々ある状況ではない、の3点です。勿論、すべての業界業種業態でこのような状況ではなく、競争の激化や不透明感の増加などのマイナス要因が影響しているということも想像に難くありません。

 ここ数年でSCM/S&OPに対する理解も進んだと感じています。数量と金額の両方を鑑みた将来の計画とその変化監視をするという定義はかなりの速度で広まりました。予測が100%当たらないことが普通となっている中でも、仮説を起こし、予測を立て、その変化をシミュレーションして事前に策を想定しておくことは、企業にとって経営管理の点で今後も重要であり続け、SCM/S&OPは改革の大きな有効打として存在し続けると確信しています。

 また、この間の数年間で、我々へご相談をいただく業界業種業態にも変化が起きています。初版出版時点(2014年秋)での傾向としては主に組立製造業かつ競争が激しい業界の相談が多く見られましたが、ここ数年、プロセス製造業や比較的安定していると思われていた業界、さらには盤石であろうと思われる大企業や業界からの相談が増え続けています。産業全体をとらえて見ると、より上流に遡りより下流に広がるという変化や、より長くより大きく捉えたいといった変化を感じます。

 こういった変化は我々の業界のサービス内容にも影響を与えます。大企業ゆえの特徴が異なる複数事業を跨った取り組みをどのように進めればいいのか、また、さらに進化を早めるIT関連技術の活用をどのように考えればよいのか、はたまた、過去に大きなSCM改革を行ったものの時が経ち人が替わり状況が見えなくなった段階でどのように再度の立上を行えばよいのか。難易度は増していると痛感しています。

 結果的に初版の内容では触れていない部分や、別の業界に関する部分、そして記述があった部分でも変化がある場合はその点についての改訂の声をいただく事になりました。

 よって今回の改訂では、元の構成や流れを踏襲しつつも上記を踏まえた内容の修正・追記を行い、さらに広くお読みいただける内容へと対応を行いました。主なポイントとしては、改革プロジェクトを始める際の立上部分、各所の業界追加部分、ITに関わる部分を追記しています。

 ご一読いただいた後、是非自社にて参考にできる部分は無いか、ある場合は具体的にどのように何を変えればよいのかを検討していただきたいと思います。そして弊社へフィードバックいただければ大変幸甚です。

 本書の構成は、まずありがちな状況や問題認識について述べ、次にどういった課題に取り組むべきであるか、またそれは従来のサプライチェーンに関する取り組みと何が根本的に異なるのかをまとめています。次に、具体的に進める際に陥りがちな盲点や実現の壁について、実例をもとにまとめています。

 皆さんの会社で実際にプロジェクトを起こし、改革を推進していける流れとなっているため、常に机の前に置いていただき、様々な段階でその都度読み返していただける事と思います。

 是非、従来のサプライチェーンへの取り組みに“儲ける為の仕組み作り”を加えていただき、現場の頑張りが収益良化という経営層への貢献、そして社会への貢献へと着実に繋がるよう、本書が一助となることを祈っています。

 最後に、出版にあたり多大なご助力をいただいた日刊工業新聞社の藤井様、参考とさせていただいたクライアント企業の皆様、そしてクニエSCMチームと社内外でご協力いただいた方々にこの場を借り、御礼を申し上げます。



平成30年 10月吉日

株式会社クニエ マネージングディレクター 田中大海 

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