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見てすぐわかる 板金部品の最適設計法

定価(税込)  2,592円

著者
サイズ A5判
ページ数 210頁
ISBNコード 978-4-526-07819-4
コード C3053
発行月 2018年03月
ジャンル 機械

内容

製品設計と製造現場が離れる傾向にある現在、設計と製造の間の手戻りが増えており、最後は製造現場に尻拭いが押し付けられる状況も見られる。設計者は加工をよく理解し、加工に考慮した設計を行うことが必要である。本書では設計者に知っておいてもらいたい板金部品の加工の基礎から実践におけるポイントを数多くの図とともに解説する。

小渡 邦昭  著者プロフィール

(こわたり くにあき)
塑性加工教育訓練研究所 代表

1954年 東京生まれ。1978年 職業訓練大学校塑性加工科卒業。1978年 特殊法人雇用促進事業団入団(現、独立行政法人高齢・障害・求職者雇用支援機構)。宮城技能開発センター、中央技能開発センター、高度技能開発センター。JICA(国際協力事業団出向)フィリピンでの職業訓練(金属加工)技術移転。千葉職業能力開発短期大学校、東海職業能力開発大学校、高度職業能力開発促進センターで公共職業訓練に従事。2015年 高度職業能力開発促進センター素材生産システム系嘱託職業訓練指導員。2016年12月より現職。

主な編著書
・プレス加工「なぜなぜ?」原理・原則手ほどき帳、日刊工業新聞社、2015
・板金作業 ここまでわかれば「一人前」、日刊工業新聞社、2013
・プレス作業 ここまでわかれば「一人前」、日刊工業新聞社、2009 ほか

目次

第1章 板金部品の設計と製造
1 板金部品の設計から製造への流れ
ポイント1  「板金と一言で言っても」何が違う?違わない?
ポイント2  ポンチ絵で設計はできるか
ポイント3  機能を実現する機構を考えるには?(その1)
ポイント4  機能を実現する機構を考えるには?(その2)
ポイント5  機能を実現する工作法も考える
2 加工技術および加工機械の知識
ポイント1  板金材料3つの特性
ポイント2  板金材料特性を抑えよう ①引張試験
ポイント3  板金材料特性を抑えよう ② r 値
ポイント4  加工硬化・時効硬化
ポイント5  板金機械の動き
ポイント6  板金機械の金型
ポイント7  プレス加工も知っておこう

第2章 板金部品の設計・製図
1 設計手順の検討
ポイント1  何のための板金部品か考える
ポイント2  QDCを考えて「板金加工」にこだわらない
ポイント3  板金製品の精度と形状
2 せん断部品の設計
ポイント1  「バリ」の向き
ポイント2  「せん断何%」の指示を記入するか
ポイント3  「せん断形状」も考えて設計
ポイント4  「穴あけ位置と形状」も原則から考えて設計
3 曲げ部品の設計
ポイント1  最小曲げ半径に影響する要因は
ポイント2  スプリングバック
ポイント3  「曲げ加工部品」では、なぜ展開が必要か
ポイント4  万能ではない曲げ製品の形状は
ポイント5  「割れ止め」とは
4 板金部品の組立て設計
ポイント1  組立てと精度
ポイント2  位置決め・締結を考える
ポイント3  溶接でない接合を考える
5 設計図面と展開
ポイント1  図面からの情報
ポイント2  製品図とアレンジ図
ポイント3  寸法公差
ポイント4  基準の取り方
ポイント5  幾何公差も考える

第3章 板金加工を考慮した板金部品設計の要点
1 加工のノウハウと原理・原則
ポイント1  曲げ高さを小さくすることができない
ポイント2  ヘミング曲げとは
2 せん断加工法の検討と設計への応用
ポイント1  せん断荷重とは?板金機械との関係は?
ポイント2  せん断形状と加工法
ポイント3  シヤー角の効果は
ポイント4  加工硬化の利点・欠点
ポイント5  レーザ加工とは
3 曲げ加工法の検討と設計への応用
ポイント1  曲げ荷重と機械を考慮
ポイント2  加工法を選択
ポイント3  曲げ方向を考えますか?
ポイント4  加工現場へ加工条件アドバイス:圧延方向
4 板金設計支援機能の活用
ポイント1  自社用のKファクタ
ポイント2  形状の差異と割れ止め設計をデータで考える
ポイント3  現場の加工条件を大切に
5 展開図法
ポイント1  実体展開法とは
ポイント2  中立線展開法は
ポイント3  外形寸法加算法
ポイント4  箱物展開
ポイント5  3次元形状展開

第4章 加工を考慮した板金部品設計の実例
1 製品設計手順の検討
ポイント1  検討を必要とする個所とは
ポイント2  検討が求められる個所の共通点
ポイント3  重要寸法とは
ポイント4  加工傷にも注目
2 突き合わせ形状の検討
ポイント1  突き合わせ形状の種類
ポイント2  溶接以外の締結法
3 曲げ加工個所の検討
ポイント1  コストを考慮した設計
ポイント2  寸法測定を考慮した設計とは
4 溶接以外の接合個所の検討
ポイント1  溶接の種類と特徴
ポイント2  溶接個所スポット
5 設計と製造現場との連携
ポイント1  現場と設計の歩み寄り
ポイント2  現場の発信力

はじめに

はじめに

「板金加工は脇役で、それ自体は商品価値を持たない」と思っている人もいるのではないだろうか。
身の回りの製品から、産業機械・装置の筐体や組み込まれている部品まで、多くは板金加工で作り上げられている。つまり、板金加工は、「モノづくり」に必要な要素技術である。加工された板金部品や筐体は、機械の性能を左右することもある。
教育機関で「板金加工」を学ぶことができる機会はまれである。多くの板金加工作業や設計に従事する方々は、OJTを通して経験を積み、技術を磨いているのが現状である。その際に、土台となる基本的知識を十分に習得することは難しいのではないだろうか。その結果として、板金設計者が生産現場で行われている加工現象や工程を十分に理解できていないために、生産現場との間でコミュニケーション不足が生じ、生産におけるトラブルになることがある。
このような現状を踏まえて、本書では、設計者が加工をよく理解し加工を考慮した設計を行えるよう、加工を俯瞰して見つつ、加工の原理原則やトラブル回避のポイントをまとめた。数値や計算式だけではなく、直感的にイメージでき、板金加工生産現場の理解の一助になるように図表を多く掲載した。板金設計に携わる方々に、多少でもお役に立てれば幸いである。
このような出版の機会をいただき、刊行に際して数々のアドバイスをいただました日刊工業新聞社出版局の木村文香氏と日刊工業出版プロダクションの森山郁也氏にこの場を借りてお礼を申し上げます。
2018年2月
小渡 邦昭

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