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設計者のためのコスト見積もり力養成講座

定価(税込)  2,376円

著者
サイズ A5判
ページ数 178頁
ISBNコード 978-4-526-07820-0
コード C3053
発行月 2018年03月
ジャンル 機械

内容

本書では、設計業務を進めていくうえで必要になるコストを見積もるための知識とコストダウンのための着眼点を提供するコストダウン設計の入門書。基本的な算出方法を学ぶとともに、加工種別ごとの具体的な事例図面を見ながらその着眼点を指摘し、安く作るための設計ノウハウと併せて学べる。

間舘正義  著者プロフィール

(まだて まさよし)
1957年生まれ。産業能率短期大学卒業。日東工器㈱、関東精工㈱などで生産、営業などの実務経験を経て、1998 年日本コストプランニング株式会社を設立。
経営コンサルタントとして、製品のコストを切り口にコストダウンを指導する。加工について、膨大なデータをソフト化した見積ソフトを開発し、指導に活用している。また、企業の新製品開発プロジェクトの体制作りや管理も行っている。
著書:「図解 原価管理」、「これならできる!経営分析」、「業務別に見直すコストダウンの進め方」、「原価管理入門スクール(通信教育)」ほか。

目次

第1章 設計者の役割は、コスト面でますます重要になっている
1-1 製品コストの大半は設計段階で決まる
1-2 儲かる製品づくりにはコスト見積りが大切になる
1-3 コストの意識の欠如:材料を安易に決定した事例
1-4 コストの意識の欠如:机上の計算のみで検討した事例
1-5 コストの意識の欠如:メーカーの言葉をうのみにした事例

第2章 コスト見積りに関する基礎知識のまとめ
2-1 コスト見積りとは
2-2 コスト見積りと原価計算の違い(1)
2-3 コスト見積りと原価計算の違い(2)
2-4 同じ品目でも会社によって見積り金額は違う
2-5 いろいろな見積り方法がある
2-6 立場によってコストの見方は変わる
2-7 コスト見積りの妥当性を求めるには
2-8 コスト標準を設定するための要素

第3章 コスト見積りに必要な要因と算出の仕方
3-1 材料費の求め方(1)
3-2 材料費の求め方(2)
3-3 材料費の求め方(3)
3-4 加工費の求め方
3-5 加工費率の求め方(1)
3-6 加工費率の求め方(2)
3-7 加工費率の求め方(3)
3-8 加工時間(所要時間)の求め方(1)
3-9 加工時間(所要時間)の求め方(2)
3-10 加工時間(所要時間)の求め方(3)

第4章 図面から読み取る加工費の求め方【切削・研削】
4-1 旋削加工と加工コスト
 4-1-1 旋削加工の種類と概要
 4-1-2 旋盤の詳細工程と加工コストの求め方(1)
 4-1-3 旋盤の詳細工程と加工コストの求め方(2)
 4-1-4 旋盤の詳細工程と加工コストの求め方(3)
 Column 旋盤加工で丸物形状以外も作れる
 4-1-5 ポイント1 段付き加工のコーナーR と加工コスト
 4-1-6 ポイント2 加工長さと加工コスト
 4-1-7 ポイント3 加工外径と加工内径の精度と加工コスト
 4-1-8 ポイント4 端面精度と加工コスト
 4-1-9 ポイント5 素材形態と加工コスト(1)
 4-1-10 ポイント6 素材形態と加工コスト(2)
4-2 転削加工と加工コスト
 4-2-1 フライス加工の種類と概要(1)
 4-2-2 フライス加工の種類と概要(2)
 4-2-3 フライス加工の詳細工程と加工コストを求める(1)
 4-2-4 フライス加工の詳細工程と加工コストを求める(2)
 4-2-5 フライス加工の詳細工程と加工コストを求める(3)
 4-2-6 ポイント1 平面加工と加工コスト
 4-2-7 ポイント2 窓やポケットのコーナーR と加工コスト
 4-2-8 ポイント3 段差、平行度と加工コスト
 4-2-9 ポイント4 真円度を要求する穴と加工コスト(1)
 4-2-10 ポイント5 真円度を要求する穴と加工コスト(2)
 4-2-11 ポイント6 穴間ピッチと加工コスト
 4-2-12 ポイント7 フライス加工での注意点と加工コスト
4-3 研削加工と加工コスト
 4-3-1 研削加工の種類と概要(1)
 4-3-2 研削加工の種類と概要(2)
 4-3-3 円筒研削盤の詳細工程と加工コストを求める
 4-3-4 平面研削盤の詳細工程と加工コストを求める
 4-3-5 ポイント1 研削作業の詳細と加工コスト
 4-3-6 ポイント2 砥石と加工コスト

第5章 図面から読み取る加工費の求め方【プレス・板金】
5-1 プレス・板金加工の種類と概要(1)
5-2 プレス・板金加工の種類と概要(2)
5-3 プレス・板金加工の詳細工程と加工コストを求める(1)
5-4 プレス・板金加工の詳細工程と加工コストを求める(2)
5-5 プレス・板金加工の詳細工程と加工コストを求める(3)
5-6 ポイント1 プレス・板金での穴加工と加工コスト
5-7 ポイント2 プレス・板金での抜き加工と加工コスト
5-8 ポイント3 プレス・板金での曲げ加工と加工コスト
5-9 溶接作業の種類と概要
5-10 溶接作業の詳細工程と加工コストを求める
5-11 溶接作業の手順と加工コスト

第6章 図面から読み取る加工費の求め方【射出成形(プラスチック)】
6-1 射出成形の種類と概要
6-2 樹脂材料の選択基準を考える
 Column ここにもコストを見極めるポイントがある
6-3 射出成形の加工コストを求める(1)
6-4 射出成形の加工コストを求める(2)
6-5 射出成形の加工コストを求める(3)
6-6 ゲートの種類と加工コスト
6-7 モールド品の肉厚と加工コスト

第7章 コスト見積りをコストダウンに活かす
7-1 2つの原価管理
7-2 コストコントロール(原価統制)の進め方
7-3 差額要因とその対策(1)
7-4 差額要因とその対策(2)
7-5 設計段階でのコスト見積りの活かし方(1)
7-6 設計段階でのコスト見積りの活かし方(2)
7-7 設計段階でのコストダウンのポイント

はじめに

はじめに


 昨今、わが国の製造業は、グローバル化の荒波に揉まれ、厳しい価格競争に巻き込まれています。
 こうした価格競争に対抗して、これまでわが国の多くの製造業では日本のものづくり技術の強みを生かした様々な創意工夫で優位性を保ってきました。しかし、生産の中心が海外工場に移るにしたがって、この日本の優位性が保てなくなってきつつあります。それはとりもなおさず、設計者が、ものづくりの現場に触れることが減ってきたことに起因します。設計者がものづくり現場から得られる情報は、製品の品質や性能を維持し、最適なコストで物を設計するのに必要不可欠なものであり、製造拠点の海外移転は、こうしたまたとない機会を減らすことになっています。
 一方、製品開発では設計段階でのコストの作り込み(目標コスト)が強く求められるようになり、ものづくり知識とコストの関係を熟知しておく必要性がますます高まっています。つまり設計者には、自分たちを取り巻く環境と相反して、製造現場に対する想像力を働かせ、最適なコストを実現する能力が要求されることになってきたのです。さらに近年、製品設計部門では、開発期間の短縮や、開発費の低減のための流用設計が中心となり、目標コスト実現のためのアイデア力が重要視されてきませんでした。
 こうした背景のもと、本書では、ものづくりの基本に立ち返り、様々な加工とコストとの関係を整理し、基本的なコスト算出方法や安く作るための設計ノウハウを紹介しています。設計段階でのコストの作り込みの成否は、その設計者の「設計力」そのものに掛かっています。本書が、設計者自身のスキルアップのきっかけとなり、ひいては少しでもわが国の製造業のお役に立てれば著者にとって望外の喜びです。
2018年3月 著者

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