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図解 物流センターのしくみと実務 第2版

定価(税込)  2,160円

著者
サイズ A5判
ページ数 200頁
ISBNコード 978-4-526-07796-8
コード C3034
発行月 2018年01月
ジャンル ビジネス

内容

インターネット時代の副産物として商圏が広がり、伝統的な小規模倉庫ではなく、大規模で物流効率性の高い物流センターが必要になってきている。ニーズが高まる物流センターに関する最新情報を網羅し、物流改善、ロジスティクス実務の視点もふまえ、わかりやすく解説する。

鈴木邦成  著者プロフィール

(すずき くにのり)
物流エコノミスト、日本大学教授(在庫・物流管理、販売流通管理などを担当)。一般社団法人日本SCM協会理事、一般社団法人日本ロジスティクスシステム学会理事、日本卸売学会理事。専門は物流およびロジスティクス工学。
主な著書に『トコトンやさしい小売・流通の本』、『お金をかけずにすぐできる事例に学ぶ物流現場改善』(以上、日刊工業新聞社)をはじめ、『運行管理者(貨物)必携ポケットブック』(日刊工業新聞社)、『すぐわかる物流不動産』(白桃書房)、『物流コストの計数管理/KPI管理ポケットブック』、『トコトンやさしい物流の本』、『物流・流通の実務に役立つ計数管理/KPI管理ポケットブック』、『新・物流マンポケットブック』、『アジア物流と貿易の実務』、『図解 すぐ役に立つ物流の実務』、『国際物流のしくみと貿易の実務』、『図解 物流の最新常識』、『トコトンやさしいSCMの本 第2版』、『絵解きすぐできる物流コスト削減』、『絵解きすぐわかる産業廃棄物処理と静脈物流』(以上、日刊工業新聞社)などがある。物流・ロジスティクス・SCM関連の学術論文、雑誌寄稿なども多数。

目次

第1章 ロジスティクスの高度化は物流センターで決まる!
01 注目を集める「物流センター」の存在
02 サプライチェーンを束ねる物流センター
03 倉庫の基本知識を整理
04 倉庫のミクロ的機能とマクロ的機能
05 倉庫から物流センターへの進化
06 ストックからスルー型物流センターへ
07 保管の4原則を理解
08 倉庫業の登録の諸手続きを確認
コラム 倉庫の歴史

第2章 現代物流センター業務の基本フロー
09 物流センター業務の流れを理解
10 WMSの基本機能の把握
11 効率化を推進する入荷・検品業務
12 入荷データを入念にチェック
13 出庫・出荷の流れを理解
14 ピッキングの良し悪しでセンターの評価が決まる
15 仕分けの基本を理解
16 流通加工の基本を理解
17 荷役効率化に必要な包装・梱包の適正化
18 保管・格納を可視化するロケーション管理の導入
19 棚卸管理の基本を理解
20 保管レイアウトを入念にチェック
21 物流センターの在庫管理の基本を理解
コラム 物流センターの日次計画

第3章 物流センター業務の高度化
22 パレットの活用で物流センター業務を円滑化
23 ラックの活用で庫内オペレーションの効率化を実現
24 自動倉庫、コンベヤを上手に活用
25 デジタルピッキングシステムの活用
26 物流センターの庫内レイアウトの基本知識
27 段ボールの活用
28 フォークリフトの活用
29 台車、かご車などの活用
30 エレベータ、垂直搬送機の特性を理解
31 物流センターの通路と動線
32 トラックバースの構造を理解
コラム 荷姿の工夫

第4章 物流不動産の視点から見た物流センター
33 不動産投資ファンドの活用
34 投資対象としての物流施設
35 物流センターの階層
36 物流センターの立地条件と運営の工夫
37 物流センターの集約を推進
38 外観設計も重視される物流センター
39 入出場しやすい敷地レイアウト
40 メザニンの導入で保管効率を向上
41 増加する地球にやさしい物流センター
42 物流センターの火災リスクに対応
コラム 物流センターの労災管理

第5章 物流センターのしくみ〈小売業編〉
43 大型化する小売業の物流センター
44 小売業の物流センターの特徴を把握
45 トランスファーセンターのクロスドッキング
46 共同配送の推進でコスト削減
47 ドミナント方式でコンビニ物流の効率化を促進
48 物流センターにおける温度管理の徹底
49 先進的なフルフィルメント業務の展開
コラム 卸売業の物流センターとパレット管理

第6章 物流センターのしくみ〈製造業編〉
50 グローバル化する製造業の物流センター
51 海外物流センターからダイレクトに配送
52 保税倉庫の特性を活用
53 製造業のパーツセンターの活用
54 複数の外部倉庫を大型センターへ集約
55 卸売業の物流センターの特性を理解
56 製造業、卸売業の物流戦略の変革
コラム ピッキングリストの工夫

第7章 〈業界別〉物流センターの運営
57 日用品業界による共同物流の導入
58 温度管理を充実させるコンビニの物流センター
59 季節で品ぞろえの変わる家電業界の物流センター
60 仕分けが中心となる宅配便センター
61 多岐にわたる自動車パーツの物流センター
62 ハンガー単位で納品するアパレルの物流センター
63 欠品の許されない医薬品の物流センター
64 ネット通販の物流センターのしくみと特徴
コラム 積卸し作業の際の注意

第8章 物流センターの“ここを改善!”
65 「7ない」の概念で物流センター業務を改善
66 「どこに何があるか」がわかる物流センター
67 物流センターの庫内動線の最適化
68 「5なぜ」の活用で物流センター業務を改善!
69 ABC分析の導入で庫内環境を整備
70 物流センターの「見える化」を推進!
71 物流センターにおける人材管理
72 直送方式の導入による効率化
73 物流採算分析のモデル構築
74 庫内スペースの最適化を実現
75 ワンフロアのオペレーションを可能にする自走式施設
76 保管効率を上げる固定ラックの導入
コラム 運行管理者(貨物)の役割

第9章これからの物流センター
77 ますます高度化する物流センター
78 パレット荷役の高度化で効率を上げる
79 静脈物流機能の強化を推進
80 重視される物流センターにおける顧客サービス
81 物流センターの従業員満足を高める環境作り
82 安心安全な物流センター運営
83 荷主視点のロジスティクス管理を実現
84 高度なスキルとリーダーシップが必要な物流センター長
85 サプライチェーンの骨格を理解できる物流センター見学
コラム 在庫圧縮を定期的に検討

はじめに

はじめに

 企業活動における物流の重要性は、ますます高まる傾向にあります。そのなかでも物流センターの位置付けが、従来とは比べものにならないほど重要になってきています。たとえば、通販業界ではアマゾンドットコム、楽天市場、ZOZOTOWN(スタートトゥディ)などのネット通販大手が巨大物流センターを建設し、物流関係者はもとより多くのビジネスマンも強い関心を抱きました。同様にスーパーマーケット業界でもイオン、イトーヨーカ堂なども大規模な物流センターを運営しています。
 製造業が中国などの海外に生産拠点をシフトするなかで、小売業は国内の物流センターの充実に傾注しています。インターネット時代の副産物として販売の商圏が広がり、伝統的な小規模な倉庫ではなく、大規模で物流効率性の高い物流センターが必要になってきているのです。他方、製造業は海外シフトを進め、日本式の物流センターも海外で数多くみられるようになりました。
 そこで本書では、ますます重要性の高まる物流センターのしくみについて、物流改善、ロジスティクス実務の視点をふまえ、わかりやすく説明していくことにします。
 第1章「ロジスティクスの高度化は物流センターで決まる!」では、伝統的な小規模倉庫から現代的な物流センターへと企業が物流拠点の位置付けをシフトさせていく過程で、いかに物流センターの重要性が高まっていったかを解説します。あわせて本書の全体的な概論として、現代物流センターの基本的概念について説明します。第2章「現代物流センター業務の基本フロー」では、現代物流センターの機能とその一連のオペレーションの流れについて、詳しくわかりやすく解説します。入荷から出荷にいたるまでの物流センター業務の流れをていねいに解説していきます。第3章「物流センター業務の高度化」では、物流センター業務作業の効率化の視点から庫内で用いるマテハン(物流関連)機器の活用法について、物流センターの機能にいかに適応させていくかという視点をふまえて説明します。第4章「物流不動産の視点から見た物流センター」では、物流センターを不動産の立場から考える物流不動産の概要と物流センターのハード面(施設面)に関する知識をまとめています。第5章「物流センターのしくみ〈小売業編〉」では、近年、国内で増加傾向にある小売業向けの物流センターの特徴をふまえ、効率的に実務を行ううえでの基本知識をまとめて、わかりやすく解説します。第6章「物流センターのしくみ〈製造業編〉」では製造業向けの物流センターの特徴をふまえ、海外生産拠点とのリンクにおいて必要な実務などを解説しています。第7章「〈業界別〉物流センターの運営」では、物流センターの運営方針、物流戦略などを業界別に紹介しました。第8章「物流センターの“ここを改善!”」では物流センターを起点とした物流改善が、実際にどのように行われているのかを改善の事例を示しながら解説しました。
 第9章「これからの物流センター」では、進化、高度化する物流センターのこれからのあり方について、現状をふまえながら展望しました。
 通勤・通学の途中でも気軽に開けるように各項目は見開きでその内容を完結させ、視覚的に内容をフォローできるように図解としました。あわせて☆印をつけることで各項目の重要度も判断できるようにしました。なお、本書は2014年3月に発行され、好評を博した『図解 物流センターのしくみと実務』を大幅に加筆・修正した改訂版です。内容の多くを入れ替え、物流センターに関する最新の動きも網羅しました。
 本書を読むことで、読者の皆さんの物流センターのしくみと実務についての理解がより一層深まり、ご自身のビジネスフィールドに活用できれば筆者の望外の喜びといえます。
2018年1月 
鈴木邦成

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