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ころがり軸受実用ハンドブック

定価(税込)  6,912円

編著
訳者
サイズ A5判
ページ数 752頁
ISBNコード 978-4-526-07762-3
コード C3053
発行月 2017年12月
ジャンル 機械

内容

転がり軸受に関する包括的な技術情報を盛り込んだハンドブック。独シェフラー社の技術陣執筆の原著のうち、最も使用頻度が高く、バリエーションも多い転がり軸受を抽出、単行本化した。これ一冊で選定・評価・故障究明など様々な技術的な要求に応える。近年、寿命計算に新理論が採用、2013年にJIS化された新理論に対応している。

吉武 立雄  著者プロフィール

(よしたけ りつお)

目次

第1章 ころがり軸受の基礎知識

1.1 はじめに
1.1.1 回転運動する軸受と直線運動する軸受
1.1.2 回転運動と直進運動の原理
1.1.3 ころがり運動とすべり運動の原理
1.1.4 ころがり軸受の基本特性

1.2 軸受の歴史への誘い
1.2.1 すべりを利用した運搬から、ころがりを利用した運搬へ
1.2.2 木製のころを並べる方式からすべり軸受を内蔵した車輪システムへ
1.2.3 接触面を分離するための独立した軸受部品の開発
1.2.4 古代における転動体の利用
1.2.5 工業化によってころがり軸受の発展は加速された

1.3 ころがり軸受工業の卓越した先駆者たち
1.3.1  フリードリッヒ・フィッシャー、ウィルヘルム・ヘップフリンガーとボール研削盤
1.3.2 ヘンリー・ティムケンと円すいころ軸受
1.3.3 スヴェン・ヴィンキストと自動調心ころ軸受
1.3.4 ゲオルグ・シェフラー博士と針状ころ軸受の保持器

1.4 ころがり軸受の基本構造
1.4.1 転動体の形状に基づく軸受形式の分類
1.4.2 点接触、曲率比、線接触
1.4.3 軌道輪と転動体の材料
1.4.4 保持器
1.4.5 密封装置
1.4.6 潤滑剤
1.4.7 ころがり軸受の規格

1.5 軸受形式の選定
1.5.1 ころがり軸受の分類
1.5.2 要求仕様と軸受特性とのすり合せ
1.5.3 軸受の選定に影響を及ぼすファクタ
1.5.4 組込みスペースと軸受形式
1.5.5 荷重の大きさと方向
1.5.6 軸受の高速回転適性
1.5.7 軸受の精度
1.5.8 自由側軸受-アキシアル方向に変位できる軌道輪
1.5.9 ミスアライメントの補正
1.5.10 低騒音軸受
1.5.11 軸受の剛性
1.5.12 軸受の摩擦
1.5.13 軸受の取付けと取外し
1.5.14 軸受の形式の簡易選定のためのマトリクス表

1.6 ラジアル玉軸受
1.6.1 深溝玉軸受
1.6.2 マグネト玉軸受
1.6.3 アンギュラ玉軸受
1.6.4 ボールローラ軸受
1.6.5 4点接触玉軸受
1.6.6 自動調心玉軸受
1.6.7 超薄形玉軸受
1.6.8 ユニット用玉軸受
1.6.9 ハウジングユニット(軸受ユニット)

1.7 ラジアルころ軸受
1.7.1 円筒ころ軸受
1.7.2 保持器付き円筒ころ軸受
1.7.3 総ころ円筒ころ軸受
1.7.4 円すいころ軸受
1.7.5 単列自動調心ころ軸受
1.7.6 自動調心ころ軸受
1.7.7 トロイダルころ軸受

1.8 ラジアル針状ころ軸受
1.8.1 保持器付き針状ころ軸受
1.8.2 シェル形針状ころ軸受、底付きシェル形針状ころ軸受
1.8.3 ソリッド形針状ころ軸受

1.9 複合形針状ころ軸受
1.9.1 スラスト玉軸受付き針状ころ軸受、スラスト円筒ころ軸受付き針状ころ軸受
1.9.2 アンギュラ玉軸受付き針状ころ軸受

1.10 ボールねじ用軸受
1.10.1 単式スラストアンギュラ玉軸受
1.10.2 複式スラストアンギュラ玉軸受
1.10.3 3列スラストアンギュラ玉軸受
1.10.4 複式スラスト円筒ころ軸受付き針状ころ軸受

1.11 ヨーク形トラックローラ、スタッド形トラックローラ、玉軸受形トラックローラ
1.11.1 軸受のスキュー
1.11.2 トラックローラの傾き
1.11.3 ヨーク形トラックローラ
1.11.4 スタッド形トラックローラ
1.11.5 玉軸受形トラックローラ

1.12 スラスト玉軸受
1.12.1 スラスト玉軸受
1.12.2 スラストアンギュラ玉軸受

1.13 スラストころ軸受
1.13.1 スラスト円筒ころ軸受、スラスト針状ころ軸受
1.13.2 スラスト円すいころ軸受
1.13.3 スラスト自動調心ころ軸受

1.14 クロスローラ軸受

1.15 旋回座軸受
1.15.1 4点接触玉軸受形旋回座軸受とクロスローラ形旋回座軸受

1.16 ロータリテーブル用軸受
1.16.1 スラストアンギュラ玉軸受形ロータリテーブル用軸受
1.16.2 スラストラジアル複合形ロータリテーブル用軸受

1.17 特殊な軸受

1.18 固定用部品と締結部品
1.18.1 固定用部品
1.18.2 締結部品

1.19 電子カタログと助言システム
1.19.1 助言システムmedias?

1.20 軸受の主要寸法
1.20.1 ISOの軸受の形式別主要寸法表

1.21 ころがり軸受の精度
1.21.1 普通精度の軸受の精度
1.21.2 テーパ穴の精度
1.21.3 高精度軸受の精度

1.22 寸法精度と回転精度の測定
1.22.1 測定条件
1.22.2 測定器具
1.22.3 基準面
1.22.4 測定方法

1.23 内部すきまと運転すきま
1.23.1 ラジアル内部すきま区分

1.24 軸受内径の表示
1.24.1 内径番号

1.25 軸受の呼び番号
1.25.1 軸受の呼び番号の構成
1.25.2 基本番号の例
1.25.3 接頭記号の例
1.25.4 接尾記号の例

参考文献

第2章 軸受計算の基礎

2.1 ころがり軸受の特殊性

2.2 ころがり軸受の幾何形状
2.2.1 点接触と線接触
2.2.2 曲率比
2.2.3 接触角
2.2.4 ラジアルすきまとアキシアルすきまの関係
2.2.5 角すきま

2.3 ころがり軸受の運動学
2.3.1 転動体と保持器の角速度、周速度、回転速度
2.3.2 荷重の繰返し条件
2.3.3 ころがり条件

2.4 弾性変形と接触応力
2.4.1 ヘルツ理論の基礎
2.4.2 弾性接近量
2.4.3 接触面の大きさ
2.4.4 最大接触応力
2.4.5 表面下の応力

2.5 ころがり軸受における荷重分布
2.5.1 一般的な荷重分布計算
2.5.2 特別な場合の荷重分布

2.6 ころがり軸受の弾性
2.6.1 ラジアル弾性
2.6.2 アキシアル弾性
2.6.3 玉軸受ところ軸受の変形量の比較

参考文献

第3章 負荷能力、寿命、実用寿命

3.1 ころがり軸受の静荷重
3.1.1 静的運転
3.1.2 塑性変形量
3.1.3 許容静転動体荷重
3.1.4 基本静定格荷重C0
3.1.5 静等価荷重
3.1.6 静安全係数

3.2 ころがり軸受の動荷重
3.2.1 動的運転
3.2.2 材料疲れと破損確率
3.2.3 古典的疲れ寿命
3.2.4 疲れ寿命(定格寿命)

3.3 動的負荷能力
3.3.1 定格寿命
3.3.2 基本動定格荷重C

3.4 動等価荷重
3.4.1 一定合成荷重
3.4.2 荷重と回転速度の変動
3.4.3 揺動運動における動等価荷重

3.5 動荷重を受ける軸受の寸法決定
3.5.1 荷重条件
3.5.2 寸法決定のための基準値
3.5.3 修正寿命

3.6 アキシアル荷重を支える円筒ころ軸受
3.6.1 流体潤滑と混合潤滑の場合のアキシアル負荷能力
3.6.2 動等価荷重

3.7 寿命計算の詳細
3.7.1 軸受内部の荷重分布
3.7.2 接触応力の計算
3.7.3 疲れ寿命の計算

3.8 摩耗と実用寿命
3.8.1 ころがり軸受の摩耗
3.8.2 摩耗と実用寿命
3.8.3 軸受の監視による機能と運転の信頼性の向上

参考文献

第4章 摩擦、温度、回転速度

4.1 摩擦
4.1.1 ころがり摩擦に起因する摩擦抵抗
4.1.2 すべり摩擦に起因する摩擦抵抗
4.1.3 攪拌損失に起因する摩擦抵抗
4.1.4 シールの摩擦に起因する摩擦抵抗
4.1.5 軸受の全摩擦を表す摩擦トルク(摩擦モーメント)
4.1.6 摩擦トルクの計算
4.1.7 ラジアル円筒ころ軸受にアキシアル荷重が加わったときの摩擦トルク
4.1.8 コンピュータによる摩擦トルクの計算

4.2 軸受装置の運転温度
4.2.1 温度に影響を及ぼすファクタ
4.2.2 軸受の運転温度の例
4.2.3 内外輪の温度差

4.3 回転速度
4.3.1 許容回転速度(限界回転速度)
4.3.2 熱定格回転速度
4.3.3 熱許容回転速度
4.3.4 熱許容回転速度の計算例
4.3.5 運動学的許容回転速度

参考文献

第5章 ころがり軸受の材料

5.1 軸受部品の材料
5.1.1 軸受鋼
5.1.2 保持器の材料
5.1.3 シールの材料
5.1.4 セラミック材料
5.1.5 コーティング

5.2 軌道輪と転動体における応力
5.2.1 ヘルツの接触圧力
5.2.2 付加応力

5.3 疲れ挙動に及ぼす影響
5.3.1 材料の清浄度
5.3.2 清浄度の向上

5.4 軌道輪と転動体の材料
5.4.1 完全焼入れ軸受鋼(高炭素クロム軸受鋼)
5.4.2 はだ焼鋼
5.4.3 高周波焼入れによる表面硬化鋼
5.4.4 ステンレス鋼
5.4.5 高温用材料

5.5 熱処理、切欠き衝撃強さ、ころがり強さ、ベイナイト焼入れ、浸炭窒化
5.5.1 熱処理の特性の比較
5.5.2 切欠き衝撃強さ、ころがり疲れ強さ
5.5.3 熱安定性を高めるためのベイナイト組織
5.5.4 浸炭窒化

5.6 ころがり軸受の寸法変化と寸法安定化処理
5.6.1 内輪の膨張
5.6.2 寸法安定化処理が施された軸受

5.7 セラミック材料
5.7.1 窒化けい素
5.7.2 窒化けい素以外のセラミック材料

5.8 コーティング
5.8.1 コーティングによるメリット
5.8.2 防食
5.8.3 摩擦の低減と摩耗の防止
5.8.4 電食防止
5.8.5 コーティングの種類と特性

参考文献

第6章 潤滑

6.1 ころがり軸受における潤滑
6.1.1 物理的潤滑と化学的潤滑
6.1.2 潤滑状態と摩擦状態
6.1.3 潤滑理論
6.1.4 増ちょう剤と添加剤の反応
6.1.5 潤滑油の粘度
6.1.6 油潤滑における潤滑膜厚さ
6.1.7 グリース潤滑における潤滑膜
6.1.8 無潤滑運転と媒体潤滑
6.1.9 特殊な潤滑剤

6.2 潤滑方法
6.2.1 グリース潤滑
6.2.2 油潤滑
6.2.3 潤滑方法の選定
6.2.4 潤滑方法の実例

6.3 潤滑剤に起因する軸受の破損
6.3.1 潤滑剤に対する要求
6.3.2 潤滑剤のテスト
6.3.3 グリース
6.3.4 潤滑剤の選定に影響を及ぼすファクタ
6.3.5 潤滑油
6.3.6 運転条件に基づく油の選定
6.3.7 油の特性に基づく油の選定

6.4 特殊な用途
6.4.1 バイオ(生分解性)潤滑剤
6.4.2 ハイブリッド軸受

6.5 軸受に対する潤滑剤の供給
6.5.1 グリースの供給手段
6.5.2 給脂間隔
6.5.3 給脂の特別な方法
6.5.4 グリース潤滑の例
6.5.5 軸受に対する油の供給
6.5.6 油潤滑の例

6.6 異種グリース、異種油の混合適性
6.6.1 グリースの混合に関する判断基準
6.6.2 グリースの混合適性の検証

6.7 汚染にする損傷
6.7.1 硬い異物
6.7.2 液体の汚染物
6.7.3 ガス状の汚染物

6.8 潤滑剤の評価テスト
6.8.1 潤滑剤の官能検査
6.8.2 潤滑剤の分析検査
6.8.3 機械的・動的テスト

6.9 潤滑方法のまとめ

6.10 グリースのまとめ

第7章 軸受設計の基礎

7.1 外力、力の方向、力の流れ
7.1.1 呼び接触角と作用角の比
7.1.2 ラジアル荷重とアキシアル荷重
7.1.3 合成荷重
7.1.4 ラジアル荷重と高いアキシアル荷重

7.2 軸受の配列
7.2.1 固定側軸受-自由側軸受
7.2.2 調整式軸受配列
7.2.3 浮動式軸受配列

7.3 スラスト軸受とラジアル軸受の必要最小荷重

7.4 必要最小荷重に関する新しい計算方法
7.4.1 FVA(ドイツ駆動系技術研究協会)研究プロジェクトNo.341による角加速度の影響の研究
7.4.2 FVA研究プロジェクトNo.341による必要最小ラジアル荷重
7.4.3 計算例

7.5 騒音に対する要求
7.5.1 空気伝播音と固体伝播音
7.5.2 軸受における騒音の発生
7.5.3 騒音の間接的な原因

7.6 回転精度に影響を及ぼすファクタ
7.6.1 軸受のラジアル振れ、アキシアル振れ、軸受すきま
7.6.2 ラジアル振れの影響
7.6.3 アキシアル振れの影響
7.6.4 転動体の精度の影響
7.6.5 軸受すきまの影響
7.6.6 すきまばめの影響
7.6.7 相手部品の真円度の影響
7.6.8 荷重の影響

7.7 軌道輪のラジアル方向の固定
7.7.1 はめあい選定のための指針
7.7.2 ラジアル軸受のはめあい
7.7.3 静止荷重と回転荷重
7.7.4 スラスト軸受のはめあい
7.7.5 軸受のはめあいと取付け部
7.7.6 軸とハウジング穴のはめあい(表)
7.7.7 しまりばめにおける応力と膨張

7.8 軸受のラジアル内部すきま、軸受すきま、運転すきま、予圧
7.8.1 運転すきまに及ぼす温度の影響
7.8.2 運転すきまに及ぼすはめあいの影響
7.8.3 通常の運転すきま

7.9 軌道輪のアキシアル方向の固定
7.9.1 軌道輪のアキシアル方向の固定に関する指針
7.9.2 軌道輪のアキシアル方向の固定方法の例

7.10 取付け関係寸法
7.10.1 軸とハウジングの隅の丸み
7.10.2 軸とハウジングの肩の高さ
7.10.3 円筒ころ軸受に対する取付け関係寸法
7.10.4 円すいころ軸受とスラスト自動調心ころ軸受の取付け関係寸法
7.10.5 輪溝と止め輪が付いている軸受の取付け関係寸法
7.10.6 トロイダルころ軸受の取付け関係寸法

7.11 針状ころ軸受の特性
7.11.1 ソリッド形軌道輪をもつ針状ころ軸受
7.11.2 シェル形針状ころ軸受とシェル形底付き針状ころ軸受
7.11.3 保持器付き針状ころ軸受
7.11.4 複合形針状ころ軸受

7.12 相手部品を軌道として用いる場合の注意点
7.12.1 軌道の材料、表面硬さ、焼入れ深さ
7.12.2 保持器付き針状ころ軸受の軌道面
7.12.3 シェル形針状ころ軸受と底付きシェル形針状ころ軸受の軌道面
7.12.4 ソリッド形針状ころ軸受の軌道面
7.12.5 ヨーク形トラックローラの軌道面

7.13 ヨーク形およびスタッド形トラックローラの組込みに関する指針
7.13.1 ヨーク形トラックローラ
7.13.2 スタッド形トラックローラ

7.14 ユニット用軸受とハウジングユニットの組込みに関する指針
7.14.1 軸径の寸法精度
7.14.2 ユニット用玉軸受の許容回転速度の基準値
7.14.3 組込み後のユニット用玉軸受の許容アキシアル荷重
7.14.4 静的ミスアライメントの補正

7.15 軸受の周辺部品とハウジングの設計
7.15.1 軽量構造
7.15.2 軸受の機能と信頼性に及ぼす周辺部品の影響
7.15.3 ハウジングの弾性変形が軸受荷重に及ぼす影響
7.15.4 ハウジングの支持点の位置
7.15.5 ハウジングの接線方向支持
7.15.6 ハウジング構造体のラジアル方向の支持
7.15.7 ハウジングに加わる斜め方向の荷重
7.15.8 ハウジングの変形に起因する内部予荷重(内部予圧)
7.15.9 まとめ

7.16 取付けと取外し
7.16.1 軸受の保管
7.16.2 取付けと取外しの準備
7.16.3 軸受の“取違い”防止
7.16.4 取付け前の軸受の取扱い
7.16.5 組込み時の清浄度の維持
7.16.6 軸受の周辺部品
7.16.7 はめあい
7.16.8 はめあい面のチェック
7.16.9 取付け用の工具と装置
7.16.10 取付け時のすきま調整
7.16.11 取外しのための工具と器具
7.16.12 取付けと取外しの特別な方法
7.16.13 取付のための測定装置

7.17 取付けと取外しのための工具とその使用方法

参考文献

第8章 密封装置(シール)

8.1 シールに対する要件
8.1.1 シールの設計要件
8.1.2 シールの選定プロセス

8.2 シールの種類
8.2.1 静的シール(固定用シール)と動的シール(運動用シール)
8.2.2 軸受に用いられる静的シール(固定用シール)
8.2.3 軸受に用いられる動的シール(運動用シール)
8.2.4 接触シール

8.3 シール材料
8.3.1 シール材料選定の基準
8.3.2 使用温度範囲
8.3.3 化学的適合性
8.3.4 機械特性
8.3.5 動特性
8.3.6 高分子材料の経時変化
8.3.7 摩擦特性と摩耗特性

8.4 シール摩擦
8.4.1 凝着に起因する摩擦成分
8.4.2 シールの変形に起因する摩擦成分
8.4.3 流体潤滑に起因する摩擦成分
8.4.4 全摩擦
8.4.5 シールの摩擦軽減対策

8.5 シールの表面
8.5.1 表面欠陥
8.5.2 シールしゅう動面
8.5.3 汚染がはなはだしい場合
8.6 シールの役割と設計例

第9章 ころがり軸受の損傷

9.1 ころがり軸受の損傷解析
9.1.1 損傷分析の手順
9.1.2 軸受の損傷の原因
9.1.3 損傷分析の目的

9.2 潤滑と損傷
9.2.1 昇温によってグリースの劣化は促進される
9.2.2 粘度が低すぎると完全潤滑状態は成立たない
9.2.3 潤滑不良による破損

9.3 損傷分析の手順
9.3.1 損傷分析の手順の事前検討
9.3.2 VDI3822 における損傷分析プロセス
9.3.3 損傷分析の実際の手順

9.4 損傷の種類
9.4.1 疲れ
9.4.2 摩耗
9.4.3 軸受のオーバーヒート
9.4.4 擬似ブリネル圧痕
9.4.5 腐食
9.4.6 破断
9.4.7 軌道面の塑性変形
9.4.8 き裂

9.5 損傷の原因
9.5.1 損傷原因の追求
9.5.2 損傷の原因と損傷仮説
9.5.3 軸受に内在する、損傷の原因
9.5.4 軸受周辺と損傷原因
9.5.5 不適切な使用条件

9.6 軸受の使用痕と損傷の評価
9.6.1 使用状態評価
9.6.2 損傷分析には専門知識が必要である

9.7 コンディションモニタリング
9.7.1 常時監視システム
9.7.2 振動測定による軸受損傷の検出
9.7.3 アコースティックエミッション(AE)
9.7.4 潤滑剤の分析
9.7.5 温度監視
9.7.6 工業用内視鏡
9.7.7 リモート診断

9.8 代表的な損傷の概要説明

はじめに

まえがき

 本書は、ドイツの世界的な軸受メーカー、シェフラー社の“Wälzlagerpraxis”(2015)の翻訳である。
 原著は全11章からなる、全部で1167ページに達する大著であって、そのままでは刊行が困難なため、原著の最後の2章(メカトロニクス部品のキャリアとしてのころがり軸受を論じた第10章と、ころがり軸受の設計と計算の実例を紹介した第11章)および各章に付属している、直動案内の説明部分は割愛して刊行することにした。したがって根幹部分は維持されている。この削除部分は、将来何らかの形で刊行したいと考えている。
 ころがり軸受工学の発展は日々続いている。それに歩みを合わせて、本書の淵源となる『ころがり軸受実用ハンドブック』(第1版)が出版されてから本書の原著(第4版に当たる)が刊行されるまで、ほぼ20年に1回、大規模な改定が行われてきた。刊行の主体がそれまでのドイツのFAG社から、同社を傘下に加えたシェフラー社に代わったことによって、4回目の改定は徹底的であって、盛り込まれた内容は一新された。こうした理由から、本書の題名に第4版という名称を加えることなく単に『ころがり軸受実用ハンドブック』と呼ぶことにした。
 本書においても実用性に重点が置かれていることに変わりはない。そのための詳細なデータと丁寧な説明は類を見ない。
 ドイツは規格の先進国であり、ころがり軸受に関する主要な情報はすべて規格化している。DIN→ISO→JISの流れが定着していることもよく知られている。たとえば、ころがり軸受の無限寿命の可能性を証明した、いわゆる新寿命理論もこの流れに沿ってJISに制定されている。規格はDINだけではない。VDI規格による「損傷の分析手順」の例は本書でも詳細に紹介している。ドイツの規格の例は本書で豊富に紹介されているので、これをたどれば技術戦略立案の手かがりになる。その他、本書は数多くの特長を備えているが、ここでは割愛する。
 最後に、本書の刊行に当たってご尽力をいただいた、シェフラージャパンの四元伸三社長、とくに査読までしていただいた大滝亮一氏、日刊工業新聞社の天野慶悟氏、美研クリエイティブセンターの野崎伸一氏に感謝の意を表します。
2017年11月
訳者

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