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「7つのムダ」排除 次なる一手
IoTを上手に使ってカイゼン指南

定価(税込)  2,376円

著者
サイズ A5判
ページ数 184頁
ISBNコード 978-4-526-07757-9
コード C3034
発行月 2017年10月
ジャンル 生産管理

内容

トヨタ式カイゼンの柱となる「7つのムダ」取り活動のレベル向上策として、「デジタルからくり」「データ解析と対処ナビ」「設備のインテリジェント化」の使い方・進め方を推奨。生産現場でのIoT装備・活用の具体例を多数図示し、わかりやすく整理した。

山田 浩貢  著者プロフィール

(やまだ ひろつぐ)
〈著者紹介〉

山田 浩貢(やまだ ひろつぐ)
1969年名古屋市生まれ。91年愛知教育大学総合理学部数理科学科卒業後、株式会社NTTデータ東海入社。製造業向けERPパッケージの開発・導入および製造業のグローバルSCM、生産管理、BOM統合、原価企画、原価管理のシステム構築をPM、開発リーダーとして従事する。
2013年株式会社アムイを設立。トヨタ流の改善技術をもとにIT/IoTのコンサルタントとして業務診断、業務標準の作成、IT/IoT活用のシステム企画構想立案、開発、導入を推進している。

目次

はじめに

第1章 「7つのムダ」排除は本当にできているのか?
1.1 ムダ排除は本当にできているか?
1.2 労働力の減少と海外展開の拡大は今後も続く
1.3 報告上の生産効率と在庫は正しいのか?
1.4 コスト競争力を強化するとは?
1.5 市場クレームを撲滅するには?
1.6 デジタルからくりでムダを排除する
1.7 データ解析と対処ナビでムダを排除する
1.8 設備のインテリジェント化でムダを排除する
1.9 外国人活用における利点と課題を整理する
1.10 IoT活用により外国人の生産性をアップする
1.11 さあ、ムダの排除を始めよう
Column ウチは特殊なんです?

第2章 まずは現状を正しく把握する
2.1 モノと情報の流れを把握する
2.2 業務分担を見える化する
2.3 真の課題を明確にする
2.4 課題の層別と優先順位付けをする
Column 設計変更のタイミングがよくわからない

第3章 在庫を削減する(つくりすぎのムダ、在庫のムダ)
3.1 ジャストインタイムと後補充生産を正しく理解する
3.2 ストアの5原則を理解する
3.3 製品ストア在庫を見える化する
3.4 在庫量を把握する
3.5 生産計画自動立案でかんばん枚数と設備負荷の同期を図る
3.6 生産順序計画と部品引き取り作業へタブレットを活用する
3.7 生産指示と、生産のモノと情報を同期する
3.8 後補充でサプライチェーン在庫を圧縮する
3.9 在庫削減のポイントについてまとめる
Column 打ち切りタイミングがよくわからない

第4章 生産性・可動率を上げる(運搬・手待ちのムダ)
4.1 運搬における管理のポイントとは?
4.2 運搬経路を分析して運搬のムダを排除する
4.3 画像解析による工場レイアウトのシミュレーション
4.4 誤品納入を防止する外段取り改善
Column 町工場における世代交代の悩み

第5章 品質向上+品質強化(不良・加工そのもののムダ)
5.1 最新技術で検査工程をカイゼンする
5.2 工業製品の検査工程活用例(外観検査、組付不良、寸法測定)
5.3 食品製造の品質保証を強化する(異物混入防止、鮮度管理)
5.4 良品製造条件を蓄積し不良予測につなげる
5.5 各工程における製造条件管理のポイント
5.6 不良発生時の回収作業の迅速化(トレーサビリティ)
Column クラウドでセキュリティは確保される?

第6章 付加価値向上を追求する(動作のムダ)
6.1 動作のムダは十分にとれているか?
6.2 予知保全の進め方
6.3 各設備で予知保全を行う
6.4 AIやロボットで将来はどう変わる?
Column 工程の状況って意外と見えないんです

第7章 7つのムダ排除の総仕上げ
7.1 7つのムダ排除のあるべき姿についてまとめる
Column コンサル活動の日々

索引

はじめに

はじめに

 製造現場では、「海外展開の推進」「国内労働力の減少」「コスト競争力の強化」への対応が迫られる中、短期間に品質基準をクリアできる生産体制の構築と、その拡大が求められています。その要求において、「各国の顧客嗜好に合わせた仕様の増大」や「打ち切り期間の延長」による多品種少量化が進展しています。
 一方、海外展開を推進するには多国籍の人材の活用が必須となりますが、そうした人材を教育する時間も限られます。従来の人間力に頼った業務改善手法としての「後補充」「自働化」「ポカヨケ」などでは、現場改善活動が進まなくなってきているのが実状です。このため、最新技術による便利なツールを活用し、短期間の人材教育で生産ができるように現場のモノづくりをレベルアップしていく必要があります。
 本書では、現場改善活動に対しIoTの最新技術を活用することで、トヨタのカイゼン活動の根幹をなすと言われる「7つのムダ」を排除する取り組みの観点から、具体的な対処方法を解説します。本書では特に、次の点について考慮しています。
  ①IoT活用による「デジタルからくり」「データ解析と対処ナビ」「設備のインテリジェント化」などの最新技術を取り入れる
  ②ムダの排除を行う一方で「品質向上+品質保証強化」を考慮する
 適用範囲としては既存工場での生産活動における活用を中心に、新設工場/ライン追加、海外拠点にも横展開していけるように考えております。
 本書は、製造業の作業者を直接管理している現場管理監督者(工長・職長)の方に、理解していただけるように配慮してまとめたものです。なるべく現場で実践されているモノづくりの視点に立ち、現場の課題に対してムダを排除するためにIoTなどの最新技術をどのように利用していくとよいか、手順やポイントについて具体的な解説を心がけました。
 現場カイゼンは定量的な効果を前提とした取り組みとなるため、カイゼン効果については省人化や生産性向上など定量的な観点で、説明を加えるように意識しました。その上で、品質強化や技術伝承など製造業のトレンドに合わせた定性的な効果についても明確にしています。
 このほか、単なるIoTのツール活用の紹介にならないように、現場管理として常識と思われていることでも、さらにモノづくりが良くなる考え方について、各製造業で工夫している点についても詳述するようにしました。
 ぜひ、本書を通じて製造現場にITやIoTを浸透させ、現場のムダを排除して、現場作業に従事するみなさんが活気づく製造現場の進化形に少しでも貢献できることを願っています。
 最後に、本書を執筆する機会を与えてくださった日刊工業新聞社の矢島俊克氏、起業時から立ち上げ支援や本書の執筆のアドバイスをいただいた中野喜之氏、日頃から指導をしてくださる坂東隆三氏に心から感謝申し上げます。
2017年10月
山田 浩貢

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