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今日からモノ知りシリーズ
トコトンやさしい水道管の本

定価(税込)  1,620円

著者
サイズ A5判
ページ数 158頁
ISBNコード 978-4-526-07728-9
コード C3034
発行月 2017年07月
ジャンル 土木・建築 ビジネス

内容

私たちの生活に不可欠な水を運ぶ水道管、および使用した水を下水処理場まで運ぶ下水管は、トラブルが発生すると生活そのものに大きな影響があり、災害時にも大きな被害がある。この水道管や下水管について、わかりやすく紹介し、水道技術にこれから携わろうとする方の入門書としても最適な1冊。

高堂 彰二  著者プロフィール

(こうどう しょうじ)
1957年岡山県倉敷市に生まれる

1981年日本大学理工学部土木工学科卒業

高堂技術士事務所

埼玉大学非常勤講師

NPO法人環境技術士ネットワーク副理事長、事務局長

一般社団法人技術士PLセンター理事

資格:技術士(総合技術監理部門、上下水道部門)、APEC エンジニア(Civil)、
環境カウンセラー(事業者部門)、一級土木施工管理士、測量士



●主な著書

『トコトンやさしい水道の本』日刊工業新聞社

『トコトンやさしい下水道の本』日刊工業新聞社

『トコトンやさしい土壌汚染の本』日刊工業新聞社

『トコトンやさしい環境汚染の本』日刊工業新聞社

『イラストでわかる土壌汚染』技報堂出版

『技術には専門の監査が必要だ!』日刊工業新聞社

『技術士第二次試験上下水道部門対策&重要キーワード』日刊工業新聞社
ホームページhttp://koudou-cea.com

目次

目次

第1章 水道管の歴史
1 水道管のはじまり 「古代ローマのアッピア水道で使われた水道管」
2 今も使われている最古の水道管 「江戸時代の轟泉水道で使われた瓦質管」
3 ヒューム管の歴史 「遠心力を利用した鉄筋コンクリート管」
4 塩ビ管の歴史 「戦後復旧に活躍した水道用硬質塩化ビニル管」
5 鋳鉄管の歴史 「近代水道に貢献した鋳鉄による水道管」
6 鋼管の歴史 「鋼管製造法の変遷」
7 銅管の歴史 「給湯用と水道用で広く使用」
8 鉛管の歴史 「ローマ時代にすでに本格普及していた」
9 陶管の歴史 「窯の進化が支えた陶管と土管」
10 ポリエチレン管の歴史 「き裂漏水事故、水泡はく離事故の教訓」
11 強プラ管の歴史 「強化プラスチック複合管」

第2章 いろいろな水道管
12 ヒューム管 「外圧管、内圧管の概要」
13 塩ビ管 「VP管とVU管」
14 ダクタイル鋳鉄管 「強度が強く継手の種類が多い」
15 鋼管 「強度は高いが継手の溶接に時間がかかる」
16 ステンレス管 「不動態皮膜により耐食性のある合金」
17 架橋ポリエチレン管 「軽く柔らかいポリエチレンを架橋で強化」
18 陶管 「現在は農業用途に主に使われる自然素材管」
19 銅管 「規制改正で給水管として注目」
20 ポリエチレン管 「非常時に備えた耐震管として使われる」
21 強プラ管 「複合材料の特性を生かした強度」
22 異形管(管継手) 「配管を目的のルートに計画するため必要」
23 接合方式 「管と管を接合する方法」
24 フランジ 「フランジで締め付け、ガスケットで面圧する」
25 伸縮管 「温度変化や地盤沈下 ・地震による伸縮吸収」

第3章 水道管調査と更生、修繕
26 管内調査作業の安全対策 「酸素欠乏症等防止規則の遵守」
27 目視調査 「目視によって管の傷み具合等を調査」
28 テレビカメラ調査 「流量が多い場合やガス等で人が入れない時の調査」
29 不明水調査 「下水道に流入する侵入水の調査」
30 漏水調査(その1) 「音による給水管の水漏れの発見」
31 漏水調査(その2) 「ガス、空気圧、水圧、レーダ等を使う」
32 検査ピグ 「長距離配管をくまなく検査」
33 衝撃弾性波による調査 「振動計測による非破壊検査」
34 残存肉厚の調査 「管内厚および付着物の検査」

第4章 水道管の設計
35 水道管設計の基礎知識 「水頭と水圧」
36 SI単位系と工学単位系 「力学で使う単位」
37 流速と流量 「管の大きさと流速で流量を決める基本式」
38 流れの種類 「層流、乱流とレイノルズ数」
39 連続の式 「連続の式は管路設計を行ううえで大変重要な式」
40 ベルヌーイの定理 「全体のエネルギーは一定」
41 損失水頭① 「摩擦、流入による損失」
42 損失水頭② 「曲がり、屈折、断面による損失」
43 平均流速公式 「実用上よく用いられる代表的な公式」
44 単線管水路 「単線管水路の流速 ・ 流量の求め方」
45 直管換算長 「損失水頭に相当する直管の長さ」
46 円形管の水理特性曲線 「水理特性曲線の活用法」
47 管きょの液状化対策 「埋戻し土や杭、壁などによる対策」
48 動水勾配線の追跡 「動水勾配線の求め方」
49 伏せ越し 「管きょ通過の最後の手段」
50 配管の口径 「配管口径の呼び方」

第5章 特殊な水道管の工法
51 水管橋 「独立水道橋の構造形式」
52 添架水管橋 「道路橋に添架」
53 パイプ・イン・パイプ工法 「掘削が困難な場合の管路更新工法」
54 更生工法 「既設管を生かして補強」
55 推進工法(その1) 「油圧ジャッキにより管を押し出しトンネルを構築」
56 推進工法(その2) 「既設管を破壊して敷設する改築推進工法」
57 シールド工法 「地盤崩壊を鋼製円筒で防ぐトンネル工法」
58 海底配管 「離島への水道管整備」
59 沈埋工法 「溝に管を沈めて安定液で固化」

第6章 水道管トラブル
60 キャビテーション 「圧力差で生じる気泡によるトラブル」
61 ウォーターハンマ 「流速の急激な変化で管内圧力が上下する」
62 赤水、青水、白水、黒水 「水道水の着色トラブル」
63 金属の腐食 「湿食と乾食」
64 孔食、すき間腐食、粒界腐食 「局部腐食 その1」
65 異種金属接触腐食、電食、微生物腐食 「局部腐食 その2」
66 応力腐食割れ 「合金の腐食」
67 水道管の凍結 「凍結膨張による破裂防止」

【コラム】
●鉛とワイン
●磁石につくステンレスとつかないステンレス
●ダウジング
●サイフォン式コーヒー
●人の血管と上下水道
●ギロチン破断

参考文献

はじめに

はじめに



 この本のタイトルは、「トコトンやさしい水道管の本」となっていますが、上水道と下水道の両方の配管について記載しています。

 水道は、飲み水や生活用水とするために、地下水や河川水を浄水処理しますが、処理された水は配水池に集められ、自然流下やポンプにより配管を通って各家庭に輸送されます。また、各家庭で使った生活雑排水は、排水管に集められ、下水管を通って下水処理場へと輸送されます。また、降った雨は、下水管を通って河川や海へと排水されます。

 このように水道システムや下水道システムの輸送を一手に担っているのが水道管で、普段私たちはあまり目にすることはありませんが、まさに上下水道を陰で支える縁の下の力持ちといえます。

 水道管の大きさは、直径13㎜の給水管もあれば、最も大きなものとして、シールド工法で築造される雨水管などは直径8mを超えるものもあります。さらに、埋設される深さも土被り1m程度のものもあれば、配管口径が大きくなると、土被りが30mを超えるものもあります。

 明石海峡大橋は世界最長(中央支間長1991m)を誇っていますが、その明石海峡大橋の上に口径450㎜の送水管が2条添架されています。明石海峡大橋は、最もたわむとき、鉛直方向に8m、暴風時には水平方向に32mたわみます。そのたわみに添架管が追従できるように設計されています。

 この本は、色々な水道管の歴史や種類、水道管の調査・更生・修繕、水道管の設計を行う上での基礎知識、特殊な水道管の工法、水道管のトラブルについてまとめてみました。

 水道管について、だれでも簡単にわかるようにトコトンやさしく解説していますので、どうぞお気楽にお読みください。また、姉妹本として「トコトンやさしい水道の本」、「トコトンやさしい下水道の本」も合わせてお読みいただくと、上下水道全体が理解できると思います。

 なお、本書の執筆にあたり、なにかとご配慮をいただいた日刊工業新聞社出版局書籍編集部の鈴木徹氏をはじめ関係各位に心から感謝いたします。

 
平成29年3月

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