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おもしろサイエンス
枕と寝具の科学

定価(税込)  1,728円   3月27日頃出来予定

著者
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サイズ A5判
ページ数 160頁
ISBNコード 978-4-526-07694-7
コード C3034
発行月 2017年03月
ジャンル ビジネス

内容

不眠に悩む人が増加傾向にあるが、快適に睡眠を誘導するということにおいて、枕、寝具、睡眠環境などが一つの大きな要因になっていることは間違いない。そこでこの本では、快眠とはどんなことかから、良き睡眠を得るための枕、寝具、睡眠環境までをポイントをおさえて科学的にわかりやすく解説していく。

久保田 博南  著者プロフィール

(くぼた ひろなみ)

1940年、群馬県太田市生まれ。群馬大学工学部電気工学科卒。日本光電工業(株)、コントロンインスツルメンツ(株)を経て、現在、ケイ・アンド・ケイジャパン(株)代表取締役。医工連携推進機構理事、ISO委員、サイエンスライター。この間、生体情報モニタなどの医療機器開発とコンサルティンングに従事。著書には『いのちを救う先端技術』(PHP新書)、『磁力の科学』(日刊工業新聞社)などのほか、専門書として『医療機器』(真興貿易医書出版部)、『生体情報モニタ50年』(薬事日報社)などがある。

五日市 哲雄  著者プロフィール

(いつかいち てつお)

1947年、北海道函館市生まれ。北海道立函館工業高校卒、専修大学法学部卒。大学卒業後文科省関係、化学メーカーに勤務後、広告業界でディレクター、大手総合出版社の編集者。医学雑誌の編集長を経て、現在、科学系を中心に医学、理学・工学系分野のサイエンスライターとして執筆活動中。医学系では10冊に近い著書を持つ。理学系の著書『おもしろサイエンス 磁力の科学』共著(日刊工業新聞社)

目次

第1章
人間はなぜ生涯の3分の1も眠って過ごすのか
1  眠るのは脳機能の限定的な休止で、停止ではない
2  眠りのスイッチはどこにあるのかを知りたいが…
3  眠りのスイッチの入れ方を工夫しよう
4  眠りの過程から、その法則・効用を探ると
5  サーカディアンリズムは、なぜ25時間なのか
6  脳波モニタだけで睡眠の深さや質がわかるようになった
7  いびきは睡眠の敵、スマホで確認して対策を
8  「春眠暁を覚えず」の真偽のほどは
9  人はなぜ朝日で目覚め、夕日で眠くなるのか
10  目覚まし時計は「音より光」の時代到来か
11  動物の冬眠に学ぶ「眠りの法則」


第2章 
人はなぜ枕を必要とするのか
12  枕が必要なのは人間だけ
13  古代遺跡に枕の原型がある
14  大きい枕と高い枕の安眠性に迫る
15  多様なサイズから考える理想の枕
16  枕の素材として柔らかさ・通気性を追求すると 5
17  枕の形状から見える好みの違い
18  糸川博士は自作枕を6つも持っていた
19  多角形枕に合理的な安眠の方向性を探ってみると
20  特殊枕の効用・ご利益を考える
21  医療目的の枕はどんな効能があるのか


第3章 
快眠をよぶ布団へのこだわり
22  布団の歴史は、我が国の文化史そのものと重なる
23  布団の種類の多さから、真の目的を探る
24  布団の機能に必要な体圧分散の意義
25  布団に埋め込める治療器は、なぜ磁石だけなのか
26  浮圧布団の目的は、心身のやすらぎをもたらすこと
27  羽毛布団の人気の秘密は何か


第4章 
快眠をもたらすベッドとマットレス
28  日本では、古代からベッドが使われていた
29  人は一生で4〜6回、ベッドを替える
30  立った姿が快眠姿勢とは?
31  ベッドの寝心地はコイルが決める⁉
32  ベッドの角度調節で何が変わるのか
33  ベッドは、マットレスだけでなくフレームにも目を向けよう
34  アスリートに人気のマットレスとは?


第5章
寝間着も大事な睡眠の要素
35  〝寝間着〟の由来はいったいどんなもの
36  寝間着とパジャマの違いとは?
37  裸で寝るのが一番という、寒い地方での習慣とは?
38  寝間着やパジャマの素材は大事
39  時計を付けているだけで眠れない
40  寝間着のメリット、不眠の解消?

第6章
良く眠る(熟睡)ための環境づくり
41  寝室の日本史はどうなっているの?
42  快眠のために寝床のなかの温度は32〜34℃、湿度は50%が理想的
43  光と睡眠を考える
44  体内時計の刻みを、促進・抑制する時計遺伝子
45  眠りを誘う香り、アロマテラピー
46  寝る前の読書や音楽と気分転換
47  自分の寝姿、つまり睡眠スタイルをチェックする
48  熟睡感を得るためには目覚めが大事である
49  寝る前の飲食は避けましょう
50  寝つきを良くするためには、スマホを遠ざけたい

column
人も冬眠していたのか
好みの枕が選べるホテル
『枕草子』から「ピロー・サイド・パソコン」へ
枕石漱流(ちんせきそうりゅう)×漱石枕流(そうせきちんりゅう)
睡眠不足は肥満になりやすい?
性差による睡眠リズム(1)
性差による睡眠リズム(2)

参考資料

はじめに

●はじめに



 「爽快な朝の目覚め」はどうしたら得られるのでしょう。この課題に挑戦したのが、本書の最大の目的です。

 眠りが良質なら、より健康的な生活が送れる可能性が高くなります。「眠りは活動の源泉」なのです。熟睡後の快適さはだれでも経験することです。逆に、不眠や寝不足、また、質の悪い眠りの後は、仕事や活動の能率が下がることも事実です。

 人間は、誕生以来、常に前を向いて活動してきました。そのための基本となるのが「眠り」であって、両者は切り離しては考えられないのです。その意味からすれば、睡眠と活動はバランスを取り合った「二人三脚」の関係でもあります。というより、その両者が一体となって初めて、「充実した生活」が成り立つといえます。

 つまり、生理的・現象的にみれば、「眠り」と「活動」は裏表とも見えますが、その一方だけが「うまく行く」状態とはなりません。これらは、相互に支えあい、「良い眠り」が「良い活動」を生み、「良い活動」の後には「良い眠り」が訪れます。

 本書の狙いどころは、よりよい生活を望むことにつき、その一方法論として眠りに焦点を当てています。これは、とりもなおさず、「積極的、前向きの生活」を目指していることに置き換えられます。

 そこで、具体的な本書の目的について記述しておきます。それは、「寝具を主題にした睡眠のあり方」であり、「快適睡眠の勧め」です。

 まず第1章では、睡眠そのものの生理や「眠る原理」というような「眠りの本質」に迫ってみました。

 第2章から第5章が本論ともいうべきところで、実際のより良い眠りのための寝具についての概説です。「枕、布団、ベッド、マットレス、寝間着」などに分け、それぞれ進化の過程や工夫などを通した理想像なども提供しています。

 最終の第6章は、これらのまとめ的な要素も入れて、睡眠の環境について解説しています。睡眠そのものとの関連も含めていますので、第1章と重なる部分はありますが、こちらは実践的方法論という立場から説明しています。

 したがって、本書のベースには常に「安眠への誘い」という基本目的が存在しています。これらの中から、読者ご自身の睡眠への興味が引き出せるなら、執筆者としての目標が達せられることになります。というより、ぜひともそうあってほしいと願っています。

 これが本書執筆の動機でもあり、日刊工業新聞社の「おもしろサイエンス」シリーズの一冊として加えられることにつながりました。久保田博南と五日市哲雄は、前著『磁力の科学』に引き続いて、共同執筆の任に当たりました。本書も前著と同様、同社・出版局、藤井浩氏から的確なサジェスチョンをいただき、完成する運びとなりました。貴重な執筆の機会を賜った同社並びに同氏に対して、心からの謝意を捧げます。


2017年・早春  
共著者の一人として 久保田博南 

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