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今日からモノ知りシリーズ
トコトンやさしい異常気象の本

定価(税込)  1,620円

編者
サイズ A5判
ページ数 160頁
ISBNコード 978-4-526-07654-1
コード C3034
発行月 2017年02月
ジャンル ビジネス 環境

内容

近年、日本では非常に激しい雨が各地で頻発するなど、雨の降り方が極端化している。今後、強大化した台風や集中豪雨などによる甚大な災害が発生するリスクが懸念されている。本書では、急激に変化しつつある気象を「異常気象」という観点から見つめ直し、そのメカニズムや過去の事例、地球温暖化による影響や防災についてトコトンやさしく解説する。

一般財団法人日本気象協会  著者プロフィール

●編著者
一般財団法人 日本気象協会

●編集委員長
鈴木 靖 (すずき やすし) 技師長

●編集委員
櫻井 康博 (さくらい やすひろ) 事業統括部 部長
丹治 和博 (たんじ かづひろ ) 防災ソリューション事業部 技術統括
松川 宗夫 (まつかわ むねお ) 環境・エネルギー事業部 担当部長
小笹 將博 (おざさ まさひろ) メディア・コンシューマ事業部 広報課長
岡村 智明 (おかむら ともあき) メディア・コンシューマ事業部 技師

●執筆者(五十音順)
石川 明弘 (いしかわ あきひろ ) 防災ソリューション事業部
内田 良始 (うちだ よしはる) 関西支社
宇都宮 好博 (うつのみや よしひろ) 防災ソリューション事業部
岡田 牧 (おかだ まき) 環境・エネルギー事業部
岡村 智明 (おかむら ともあき) メディア・コンシューマ事業部
小笹 將博 (おざさ まさひろ) メディア・コンシューマ事業部
乙津 孝之 (おつ たかゆき) 事業統括部
川村 文芳 (かわむら ふみよし) 北海道支社
工藤 泰子 (くどう たいこ) 環境・エネルギー事業部
久野 勇太 (くの ゆうた) 環境・エネルギー事業部
小澤 晃 (こざわ あきら) メディア・コンシューマ事業部
木幡 咲英理 (こわた さえり) メディア・コンシューマ事業部
櫻井 康博 (さくらい やすひろ) 事業統括部
佐々木 寛介 (ささき かんすけ) 環境・エネルギー事業部
清水 基成 (しみず もとなり) 防災ソリューション事業部
鈴木 靖 (すずき やすし) 技師長
関田 佳弘 (せきた よしひろ) 防災ソリューション事業部
瀬田 繭美 (せた まゆみ) メディア・コンシューマ事業部
曽根 美幸 (そね みゆき) メディア・コンシューマ事業部
高橋 隆啓 (たかはし たかひろ) メディア・コンシューマ事業部
丹治 和博 (たんじ かづひろ) 防災ソリューション事業部
丹野 静花 (たんの しずか) 環境・エネルギー事業部
林 宏典 (はやし ひろのり) 環境・エネルギー事業部
平松 信昭 (ひらまつ のぶあき) 防災ソリューション事業部
發田 あずさ (ほった あずさ) 中国支店
本間 基寛 (ほんま もとひろ) 防災ソリューション事業部
松浦 邦明 (まつうら くにあき) 防災ソリューション事業部
松川 宗夫 (まつかわ むねお) 環境・エネルギー事業部
松藤 絵理子 (まつふじ えりこ) 防災ソリューション事業部
六車 香奈子 (むぐるま かなこ) 四国支店
矢﨑 菜名子 (やざき ななこ) メディア・コンシューマ事業部
安野 加寿子 (やすの かずこ) メディア・コンシューマ事業部
山浦 理子 (やまうら みちこ) メディア・コンシューマ事業部
山口 高明 (やまぐち こうめい) 事業統括部
吉開 朋弘 (よしかい ともひろ) 防災ソリューション事業部
渡邊 茂 (わたなべ しげる) 環境・エネルギー事業部

編集事務局
メディア・コンシューマ事業部 広報課
小笹 將博 (おざさ まさひろ) 編集事務局長
吉冨 太郎 (よしとみ たろう)
加藤 綾子 (かとう あやこ)
山浦 理子 (やまうら みちこ)
下川 弥和子 (しもかわ みわこ)

目次

目次


第1章 異常気象とは
1 異常気象とはどんな気象?「東京の気温上昇と熱帯夜の顕著な増加から気象を考える」
2 太陽放射は大気の運動のエネルギー源「太陽放射と地球のエネルギーバランスが気象を決める」
3 私たちの社会生活が気候を変える?「気候の自然変動と人為起源変動」
4 大気の組成変化が気候変動をもたらす「温室効果ガスの種類」
5 地球温暖化は本当に進行しているのか「温暖化懐疑論」
6 地球上の気温はこれまでどう変化したのか「気温の歴史的変化」
7 減り続ける北極海やグリーンランドの氷「海氷や氷床の変化による気候への影響」
8 21世紀末は極端現象が極端でなくなる「地球温暖化に伴う気象の極端現象の増加」
9 大規模な火山噴火が大きな気候変動をもたらす「火山噴火による気象への影響」
10 ペルー沖のイワシ漁が日本の気象を占う?「エルニーニョとラニーニャ」
11 仮想空間の実験装置で地球の将来を占う「全球気候モデルによる気候変動予測」
12 100年後、異常気象は増えるのか「100年後の地球の姿」

第2章 雨の異常気象
13 大雨が降る頻度が増えている?「近年の短時間強雨の発生回数」
14 大雨が降る地域が全国に広がっている「大雨が降りやすい地域と大雨時期の変化」
15 豪雨とはなんだろう「気象庁で使われる「集中豪雨」と「局地的大雨」」
16 極端な大雨と都市化が内水氾濫をもたらす「内水氾濫と外水氾濫の違いと内水氾濫の発生要因」
17 豪雨災害をもたらすバックビルディング現象「線状降水帯による局所的な大雨」
18 地球温暖化は神々の怒りを呼ぶ「落雷の仕組みと温暖化の影響」
19 寝静まった夜間に突如降った猛烈な雨「2014年8月に発生した広島土砂災害」
20 2015年9月に発生した鬼怒川の氾濫「関東地方では1986年小貝川以来の大規模破堤」

第3章 風の異常気象
21 近い将来、台風が強大化する?「地球温暖化による台風への影響」
22 突然に襲いかかる猛烈な風「竜巻とダウンバーストが発生する仕組みと竜巻被害」
23 発達した低気圧による強風災害「強風災害を引き起こす「急速に発達する低気圧」に要注意!」
24 砂漠化の進行と砂塵嵐「日本でも身近な砂漠化の影響」
25 2012年5月に茨城県つくば市で発生した竜巻「国内での最大級の竜巻発生事例」

第4章 気温の異常気象
26 四万十はなぜ暑くなったのか「2013年8月の日本最高気温」
27 北半球を襲った異常高温「ヨーロッパ、インド、アメリカでの夏の高温」
28 冷害をもたらすやませはどこから吹くのか「オホーツク海高気圧がもたらす冷たく湿った風」
29 風のない晴れた夜が霜害をもたらす「放射冷却による朝の冷え込みと霜害の発生」
30 つるつる路面はどうしてできる?「スタッドレスタイヤの普及で多発している「つるつる路面」」
31 2003年夏の異常低温による冷害「北日本を中心とした1993年以来の冷夏」

第5章 雪の異常気象
32 豪雪年と少雪年の違い「豪雪と少雪を分ける偏西風の蛇行の継続と位置」
33 どうして大雪が降るのか?「局地的大雪の発生原因と大雪後の雪崩」
34 白魔が視界を奪う!ホワイトアウトとは?「吹雪や地吹雪がもたらす視程障害」
35 空から降ってきた雨が凍る?「着氷性の雨(雨氷)と再凍結した雨(凍雨)」
36 2013年3月の北海道での猛烈な吹雪「発達した低気圧による吹雪災害」
37 2014年2月関東甲信地方の大雪災害「動きの遅い南岸低気圧がもたらした記録的な大雪」

第6章 海の異常気象
38 南太平洋の島々が海に沈む?「地球温暖化による海面上昇」
39 海水温の上昇が異常気象を呼ぶ「地球に蓄積された熱エネルギーのうち9割以上を海洋が吸収」
40 不意に襲う沿岸の高波「富山湾の寄り回り波」
41 船舶を襲う沖合の高波「極端な三角波の発生と原因」
42 気圧の低下と強風が高潮を招く「大きな災害をもたらした2013年フィリピン台風」
43 海洋生物に悪影響をもたらす海の酸性化「大気中のCO2の増加は海洋酸性化を引き起こす」
44 大きな潮位の変動をもたらす微気圧変動「長崎湾で発生する「あびき」の正体」

第7章 異常気象から身を守る
45 異常気象から身を守る「段階的に発表される防災気象情報と防災行動」
46 大雨の降っている場所を知る「気象レーダを活用した大雨の把握」
47 大雨から身を守る「降雨予測情報の種類と使い方」
48 強風や突風から身を守る「竜巻などの突風の予測技術の現状」
49 災害時に身を守る情報を知る「ハザードマップと避難情報」
50 熱中症から身を守る「気温だけでなく湿度や体調にも注意が必要」
51 吹雪から身を守る「吹雪に遭遇しないための知恵と遭遇した時の対処法」
52 自助・共助・公助の考えで身を守る「公的機関だけに頼らないひとりひとりの防災意識」
53 情報だけでは人は動かない「避難を妨げる正常性バイアス」
54 もしもの時のために「災害に備える日常生活の知恵と工夫」

第8章 地球温暖化への挑戦
55 地球温暖化にどう向き合うのか「地球温暖化の緩和策と適応策」
56 地球温暖化対策に向けた世界的な取り組み「IPCCとCOP」
57 他国との取引や支援でCO2排出量を減らす「排出量取引と二国間クレジット制度(JCM)」
58 二酸化炭素を回収・貯留する「二酸化炭素隔離貯留技術(CCS)」
59 天気予報で二酸化炭素を削減する「気象予測による食品ロス削減の取り組み」
60 東日本大震災から学ぶ「節電・省エネ活動の秘訣」
61 輸送手段を変えて二酸化炭素を削減する「トラックから鉄道・内航海運へのモーダルシフト」
62 地球に優しいクリーンエネルギー「再生可能エネルギーの活用による地球温暖化対策」
63 将来の水害を防止軽減するために「将来的な気候変動に対応した治水対策」
64 気候変動に対応した高潮・高波対策「将来の海面水位上昇や高潮高波リスクの増大に備えて」
65 農作物の栽培適地は北上するのか?「将来の気温上昇がもたらす農作物への影響」

コラム
●金星と火星の大気環境
●周囲の雨を瞬時に把握!新感覚のお天気アプリ「Go雨!探知機」
●改良藤田スケール
●明治時代の東京の気候
●雪道を転ばずに歩くには
●インド洋ダイポールモード現象
●天気予報が最も利用されるときは?
●恐竜時代の地球環境

参考文献
索引

はじめに

はじめに

 近年、日本では1時間降水量が50ミリ以上の非常に激しい雨が各地で頻発するなど、雨の降り方が極端化、激甚化しています。世界に目をむけると、猛暑や干ばつ、洪水の多発、ハリケーンの強大化など、着実に進んでいる地球温暖化が気候に与える影響が顕在化しています。今後、地球温暖化に伴う気候変動の影響により、より強大化した台風や集中豪雨等による甚大な災害が発生するリスクが懸念されています。気象庁では「これまでに経験したことのない大雨」への備えを求める機会が増えています。
 気象は私たちの生活や社会活動に大きな影響を及ぼします。このように、急激に変化しつつある気象を「異常気象」という観点から見つめなおし、異常気象をよく知り、異常気象多発時代に向き合い、異常気象にしっかり備えるために本書を執筆することにしました。本書では厳密な異常気象の定義だけでは示されない、地球温暖化に伴う気候変動の影響も幅広く異常気象として扱っています。
 第1章では異常気象と地球温暖化について顕著なトピックをとりあげています。第2章から第6章までは、雨・風・気温・雪・海などの気象現象別に、顕著な気象災害の解説と近年の気象災害事例をとりまとめています。第7章では異常気象への備えとして、日ごろの生活や社会活動で役立つ情報をとりまとめています。第8章では今後特に懸念される地球温暖化に伴う気候変動への備えとして、具体的な緩和策と適応策を地球温暖化への挑戦としてとりまとめています。各章の最後にはコラムとして、知っておくと役に立つ読み物を掲載しています。
 本書は右ページに解説文、左ページにイラストや用語解説を示し、見開きでひとつのトピックをわかりやすく説明しています。解説文では気象用語などの専門用語をできるだけわかりやすい言葉で説明しています。気象関係の図表類は専門的で難しいものが多いのですが、本書ではできるだけイラスト化するとともに、私たちがインターネットなどで日ごろから接することのできる図表を引用するように心がけました。
 「異常気象の本」と堅苦しいタイトルですが、気象に関心のある一般の方々から、これから気象を勉強しようとする学生、さらには、社会活動で気象と接する機会の多い企業の方々などに幅広くお読みいただき、少しでも異常気象への備えが進むことを願っております。
2017年2月
鈴木 靖

※本書で紹介しているデータは、2016年11月時点のものです。

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