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目で見てわかるはんだ付け作業の実践テクニック

定価(税込)  1,944円

著者
サイズ A5判
ページ数 160頁
ISBNコード 978-4-526-07565-0
コード C3054
発行月 2016年05月
ジャンル 電気・電子

内容

実際のはんだ付け作業の現場では、ハンダゴテやコテ先の選び方、コテ先の当て方、糸はんだの供給ポイント、オーバーヒートや熱不足対応など、より実践的なテクニックが必要になってくる。本書は、著者の豊富な実技指導経験をもとに、現場で使えるはんだ付けテクニックを豊富な写真を使い解説する。

野瀬昌治  著者プロフィール

(のせ まさはる)
株式会社ノセ精機(ゴッドはんだ)代表取締役社長
NPO法人日本はんだ付け協会 理事長

1967年 滋賀県生まれ
1991年 島根大学理学部物理学科固体物理学科卒業
1991年 関西NEC(株)入社
2004年 (株)ノセ精機 代表取締役社長

著書
・目で見てわかるはんだ付け作業 (Visual Books)(日刊工業新聞社)
・目で見てわかるはんだ付け作業-鉛フリーはんだ編(Visual Books)(日刊工業新聞社)
・「電子工作」「電子機器修理」が、うまくなるはんだ付けの職人技(技術評論社)
・はんだ付け職人のハンダ付け講座(ブイツーソリューション)
・DVD90分でわかる!本当のはんだ付け作業
・DVD鉛フリーはんだ付け作業 特別講義編
・DVDはんだ付け検定 実技試験対策編
・DVDはんだ付け講座 鉛フリーハンダ「コネクタ・ケーブル特集」
・DVDはんだ付け講座 初級編
・DVDはんだ付け講座 リペア編

【写真撮影】
鈴木志源夫(アクティ)

目次

はじめに

第1章 最適なはんだ付け条件
1-1 ハンダゴテの選択
1-2 コテ先の選択
(1)本書で使用したハンダゴテとコテ先
(2)本書の撮影に使用したハンダゴテ

第2章 コテ先のメンテナンス
2-1 コテ先の酸化
2-2 良いコテ先状態を保つための注意点
 
第3章 ラグ端子へのリード線はんだ付け
3-1 端子とリード線のはんだ付け
3-2 リード線の被覆を剥ぐ
(1)リード線の芯線の損傷
(2)リード線の被覆
3-3 芯線のねじり具合
3-4 ラグ端子へのカラゲ
3-5 ハンダゴテとコテ先の選択
3-6 母材の固定
3-7 はんだ付け作業
(1)ハンダゴテの持ち方
(2)熱を伝えるためのはんだ
(3)はんだ付けのスピード
  (4)糸はんだの適切な供給量

第4章 Dサブコネクタへのリード線はんだ付け作業
4-1 正しく美しく強固なはんだ付け
4-2 リード線の被覆を剥ぐ
4-3 より線への予備はんだ
(1)より線の太さがカップ端子の穴径ギリギリの場合
(2)より線がカップ端子の穴径に対して極端に細い場合
4-4 ハンダゴテとコテ先の選択
  (1)必要な熱量
(2)母材の固定
(3)糸はんだの太さの選定
4-5 はんだ付け作業
4-6 はんだ付け不良の例

第5章 チップ抵抗、チップコンデンサの表面実装
5-1 表面実装用チップ抵抗のはんだ付け
5-2 基板の確認(基板のランド面の確認)
5-3 ハンダゴテとコテ先の選択
5-4 チップ抵抗のはんだ付け作業
(1)糸はんだの太さの選定
(2)コテ先温度
(3)2つのランドの片側に予備はんだ付け
(4)仮はんだ付けの手順
(5)本はんだ付けの手順
(6)フラックスの掃除
5-5 はんだ付け不具合の例
  (1)はんだの量が多すぎる
(2)はんだの量が少なすぎる
  (3)オーバーヒート
(4)熱量不足によるイモはんだ(なじみ不足)
(5)部品の交換修理(部品の浮き、ずれ、破損)
(6)修正後のチェック

第6章 SOP、QFPの表面実装
6-1 SOP、QFPのはんだ付け
6-2 基板の確認
(基板のランド面、熱の逃げ道の確認)
6-3 ハンダゴテとコテ先の選択
6-4 SOP、QFPのはんだ付け作業の注意点
(1)糸はんだの太さの選定
(2)予備はんだ
(3)位置決めと仮はんだ付け
(4)本はんだ付け
6-5 SOPのはんだ付け
(D型コテ先を使用した場合)
(1)作業の手順
(2)良好なはんだ付けのコツ
6-6 QFPのはんだ付け
(D型コテ先を使用した場合)
6-7 はんだ付け不良の例
(1)ショート(短絡)、ブリッジ
(2)熱不足、はんだ量過少、バックフィレットの未形成
(3)はんだ量過多
(4)オーバーヒート
(5)はんだボール、はんだクズ
(6)端子の曲がり、ランドの剥離
(7)フラックスの掃除

第7章 リード挿入部品(アキシャル・ラジアル・DIP)のはんだ付け
7-1 強固で美しいはんだ付けを行うポイント
7-2 基板の確認(基板のランド面の確認)
7-3 ハンダゴテとコテ先の選択
7-4 抵抗リード(アキシャル抵抗)のはんだ付け
(1)糸はんだの太さの選定
(2)コテ先温度
(3)予備はんだ
(4)基板へのリード挿入
  (部品を基板に搭載する)
(5)はんだ付けの前に行うリードカット
(6)はんだ付け作業の手順
7-5 フラックスの掃除
7-6 はんだ付け不具合の例
(1)はんだ量過多
(2)はんだ量過少
(3)オーバーヒート
(4)熱量不足によるイモはんだ(なじみ不足)
(5)スルーホールのはんだ上がり不足

あとがき
  
ひとくちコラム
 ・減少し続ける「はんだ付け職人」
 ・コテ先のクリーナ
 ・はんだ付けの姿勢・構え、環境
 ・未来のハンダゴテ
 ・金めっきとはんだ付けの関係

索引

はじめに

 はんだ付けの業界は不思議な業界です。電気製品を製造している企業であれば、必ず使われる技術である「はんだ付け」は、ものづくりでは、根幹技術といっても過言ではありません。また、「はんだ付け」は特殊工程に位置づけられており、はんだ付け作業に携わる人のスキルによって、品質が大きく左右されるという認識の下、はんだ付け作業は、「教育を受けた者」あるいは「資格をもった者」が行うべし・・と定めている企業が大多数です。

 ところが実態はどうか?というと、はんだ付けに関して正しい基礎知識を学んだ上で、はんだ付け作業を行っている方というのは、たいへん少ない・・というのが現実です。
 はんだ付けは、比較的簡単に「金属を溶かして固める」という体験ができることもあって、学校教育でもよく取り上げられる教材です。また、見よう見まねでも金属を溶かして固めることが可能なため、まずは「とりあえずやってみよう!」ということになることが多いようです。
 このため、はんだ付け作業について誤解、勘違いする人が多く、ハンダゴテやコテ先の選択ひとつとっても、無頓着な人が大多数を占めます。このため、前著『目で見てわかるはんだ付け作業』と、同『鉛フリーはんだ付け編』では、主に道具選びやはんだ付け条件などについて正しい基礎知識を学んでいただけるよう注力しました。本書でも、可能な限り誤解、勘違いが起こらないように、わかりやすく表現しましたが、技術や方法論だけをとってみると、どうしても誤解、勘違いが生じる恐れがあります。前著の2冊を、まだお読みでない方は、ぜひご覧いただくことをおすすめします。
 というのも、はんだ付けはハンダゴテとコテ先を選んだ時点で「そのはんだ付けが成功するかどうかは決まっている」くらい、道具選びが非常に重要だからです。とくに極度に小型化した電子部品と、鉛フリーはんだに対応するには、この傾向がより顕著になってきています。

 はんだ付けがうまくできないのは、自分の腕が未熟なせいだと考えている人が多いですが、実は道具選びが適切でないことがほとんどです。正しい道具をご用意いただいた上で、本書を読み進めていただければ幸いです。必ずやはんだ付けの技術が身につくはずです。
 なお、本書は、鉛フリーはんだを使用することを前提にしておりますが、鉛入りの共晶はんだでも同じように扱うことが可能です。
 
 最後に本書の刊行に際して、執筆の機会をいただいた日刊工業新聞社の奥村功出版局長、構成・編集上のアドバイスをいただいたエム編集事務所の飯嶋光雄氏、また本文デザインをご担当いただいた志岐デザイン事務所の大山陽子氏に謝意を表します。

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