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図面って、どない描くねん!第2版
現場設計者が教えるはじめての機械製図

定価(税込)  2,376円

著者
サイズ A5判
ページ数 232頁
ISBNコード 978-4-526-07530-8
コード C3053
発行月 2016年02月
ジャンル 機械

内容

製図には誰が描いても製作者が同じように理解できる、つまり答えをひとつにするためのルールがある。企業独自の"製図作法"の基礎となるものが日本工業規格の定めるJIS製図。本書は、2005年に初版を発行、40刷で累計6万5000部を達成した、技術書としては異例のベストセラーの第2版。「とにかくわかりやすい」と評判で今現在もその人気はゆるぎない。そのわかりやすさ、楽しさはそのままで、新しいJISに対応し、内容を刷新。JISの製図ルールの解説だけにとどまらず、設計者として必要な知識、ノウハウをさりげなく盛り込んで設計実務により役立つ本になっている。

山田 学  著者プロフィール

(やまだ まなぶ)
 
S38年生まれ、兵庫県出身。 ラブノーツ 代表取締役。
 著書として、『図面って、どない描くねん!』、『設計の英語って、どない使うねん!』、『めっちゃ使える! 機械便利帳』、『図面って、どない描くねん!LEVEL2』、『図解力・製図力 おちゃのこさいさい』、『めっちゃ、メカメカ! リンク機構99→∞』、『メカ基礎バイブル〈読んで調べる!〉設計製図リストブック』、『図面って、どない描くねん! Plus+』、『図面って、どない読むねん! LEVEL00』、『めっちゃ、メカメカ!2 ばねの設計と計算の作法』、『最大実体公差』、『設計センスを磨く空間認識力“モチアゲ”』、『図面って、どない描くねん!バイリンガル』共著として『CADって、どない使うねん!』(山田学・一色桂 著)、『設計検討って、どないすんねん!』(山田学 編著)などがある。

目次

エンジニアというマジシャンたちへ


第1章 JIS製図の決まりごとって、なんやねん!
1-1 JIS 製図について
1-2 図面様式
1-3 表題欄に記入する材料記号
1-4 表題欄に記入する表面処理記号
1-5 線、文字、尺度

第2章 投影図ってどない描くねん!
2-1 投影図の表し方
2-2 補助投影図の表し方
2-3 断面図の表し方
2-4 その他の図示法

第3章 寸法ってどない入れるねん!
3-1 寸法の構成要素
3-2 基本形状の寸法記入
3-3 その他形状の寸法記入

第4章 寸法配列と寸法公差って
何の関係があるねん!
4-1 寸法記入法
4-2 普通寸法公差
4-3 寸法の配列
4-4 寸法公差
4-5 はめあい
4-6 寸法公差値の決め方と解析
4-7 表面性状(表面粗さ)



第5章 寸法ってどこから入れたらええねん!
5-1 寸法記入原則
5-2 実例を用いた寸法記入思考例

第6章 幾何公差ってなんやねん!
6-1 幾何公差
6-2 寸法公差と幾何公差の相互依存

第7章 加工の記号はどない使うねん!
7-1 溶接の種類
7-2 溶接記号
7-3 センター穴の簡略図示

第8章 機械要素図面の描き方がわからへん!!
8-1 ねじの表し方
8-2 歯車の表し方
8-3 ばねの表し方

第9章 図面管理ってなんやねん!
9-1 図面管理
9-2 検図
9-3 図面変更


将来に向かって・・

はじめに

エンジニアというマジシャンたちへ

 
何も表示されていないディスプレイの前で、「(-”-;)うーん…」と腕組みをしている若い技術者がいます。先輩から「図面に寸法を入れてくれ」と頼まれたものの、学生時代に学んだ製図をいざ実践で使おうとしても、手が動きません‥。
 いい加減な図面を描いて会社に迷惑をかけてはいけないという責任感と、「学生時代に製図は習ってきたんやろ?」といわんばかりの先輩からの要求に、気持ちばかりが焦ります・・・ヾ(〃°▽°)ノアセアセ

 何もない無形のアイデアから思考し始め、要求される機能を一定期間保証できるものを具現化して、消費者の目の前に取り出してみせる、いわゆるマジシャンのような存在、それがエンジニアです。
 手のひらを開いて出てくるモノは、そのマジシャンのテクニック次第で、デザインや価格・使いやすさなど千差万別です。
 ビルを消したりライオンが出現したりするイリュージョンから、トランプやコインを使ったクローズアップマジックまで、スケールの違いこそあれ、どちらも立派なマジシャンです。設計も同じで、宇宙へ飛び立つロケットから子供向けの小さなおもちゃまで、設計をするという作業は同じで、どちらも立派なエンジニアなのです。
 しかし、マジシャンの取り出したモノが良いか悪いか判断するのは、目の前で見ている観客、つまり、消費者です。いかに観客の望んでいるモノを手際よく取り出すか、期待に反したモノを取り出したり、手際が悪かったりすれば観客からクレームがきます。


 それでは、エンジニアというマジシャンの一人である機械設計者が、はじめに習得しなければならない機械設計の基本「製図」についてお話しましょう。
 製図とは無形のアイデアから有形の部品を製作するために、設計者から製作者へ情報を伝える唯一の情報手段なのです。この情報手段は、描き方ひとつで信頼性や価格を左右してしまう重要なテクニックのひとつです。
 残念ながら「製図」というテクニックは、観客に直接アピールできる華やかなものではありません。しかし、トランプを操る指先の動きを失敗しないように支えている精神力のような存在かもしれませんね。
 製図をおろそかに取り扱うエンジニアは真のエンジニアでないことを十分、肝に銘じておいてください。(* ̄ー ̄)ニヤリッ

 先ほど私は設計のテクニック次第で千差万別の製品が生まれるといいました。
 しかし、製図では第三者が図面を見たとき、誰でも同じように判断できるものでなければいけません。つまり、アウトプットはひとつなのです。設計者のアイデアを寸分たがわず部品として作り、しかも1個でも1万個でも作った時に同じ品質のモノが継続してできなければ、設計者の考えたとおりのものづくりにならないからです。

 製図には誰が描いても製作者が同じように理解できる、つまり答えをひとつにするためのルールがあります。皆さんの属する会社の図面は、先輩たちによってより良い図面になるように改定が加えられ、その企業独自の"製図作法"が確立された結果なのです。したがって、企業によって図面の描き方は少しずつ異なっています。まず、この現実を理解してください。そして、これら企業独自の"製図作法"の基礎となるものが日本工業規格の定めるJIS製図です。

 冒頭にも書いたように、ディスプレイの前で腕を組んで捻っている若い技術者はルールをはっきりと知らなかったのでしょう。
 まずはルールがわかれば図面を描き始めることは可能です。
 それでは、ルールに従って描けば、よい図面ができるのでしょうか?
 いえいえ、ルールに従うだけでは、その図面に設計者の魂が入りません。
 この設計者の魂こそが寸法基準であり、寸法配列であり、寸法公差であり、幾何公差なのです。
 本書では、JIS製図の作法を紹介し、機械設計者として図面に魂を反映させる手段も含めて詳しく説明します。

 さて、あなたは図面を描くときに何に悩んでいますか?
 実務経験がない人は、まず何から描いてよいのかわからない。寸法はどうやって入れたらよいのか? 公差って何…?
 「え~い!どないすんねん!」(ノー"ー)ノ ┫ ゜・∵。と叫びたくなりますよね。

 下図のアンケート結果を見てください。
 実は実務経験3年を超える中堅技術者に片足を踏み入れた設計者たちでさえ公差や幾何公差をよく理解していないし、寸法の入れ方も本当にこれでよいのだろうかと疑っている人が多いのです。

そう、みんな悩んでいるのですから、(/▽\)恥ずかしがることはありません。
 まずはJIS製図の作法に興味を持ち、寸法の入れ方から公差や幾何公差の考え方を理解し、立派なマジシャン=エンジニアになるようにその一助となれば幸いです。
問題点のフィードバックなど、ホームページを通して紹介しています。

「Lab notes by六自由度」
書籍サポートページ
http://www.labnotes.jp/

 本書の執筆にあたり、お世話いただいた日刊工業新聞社出版局の方々にお礼を申し上げます。

2016年2月 山田 学

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