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今日からモノ知りシリーズ
トコトンやさしい液晶の本
第2版

定価(税込)  1,620円

著者
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サイズ A5判
ページ数 160頁
ISBNコード 978-4-526-07511-7
コード C3034
発行月 2016年01月
ジャンル ビジネス 電気・電子

内容

スマートフォンや各種機器への組込み用途、4Kディスプレイなどを中心に新しい話題、新たな技術向上が著しい液晶技術。その関連技術であるタッチパネル、バックライトなどの要素技術の発展も進んでいる。第2版では、初版のしくみや特徴のわかりやすさに加え、時代の流れに合わせ、最新の液晶関連技術の基礎と要素技術を追加して楽しく紹介する。

鈴木八十二  著者プロフィール

(すずき・やそじ)
1967年03月 東海大学、工学部・電気工学科・通信工学専攻 卒業
同  年04月 東京芝浦電気株式会社(現、(株) 東芝)入社、機器事業部 配属
1971年07月 同社、半導体事業部(現:(株) 東芝・セミコンダクタ&ストレージ社)転勤、電卓、時計、汎用ロジック、メモリー、マイコン、車載用LSI、ゲートアレイ、オーディオ/テレビ用LSI、TAB(Tape Automated Bonding)などの開発量産化等に従事
1973年02月 米国・フィラデルフィアにて開催された国際固体回路会議(ISSCC)でクロックドCMOS(C2MOS)回路を用いた世界最初の電卓用C2MOS?LSI論文を発表
1979年06月 全国発明表彰・発明賞 受賞
1982年03月 「クロックドCMOS(C2MOS)大規模集積回路に関する研究」で工学博士の学位を取得
1990年10月 同社、電子事業本部・液晶事業部(現:(株) ジャパンディスプレイ社) 転勤
1991年07月 NHK総合テレビ「電子立国・日本の自叙伝、第4部 電卓戦争」 出演
1995年03月 (株) 東芝 退職
1995年04月 東海大学、工学部・通信工学科 教授 就任
2010年03月 同大学 退職
2010年06月 正和溶工(株)技術顧問 就任
2012年05月 正和溶工(株)技術顧問 解任

主な著書
「トコトンやさしい デジタル回路の本」(2015)、「トコトンやさしい エコハウスの本」(2013)、「トコトンやさしい エコデバイスの本」(2012)、「よくわかる エコデバイスのできるまで」(2011)、「トコトンやさしい 液晶ディスプレイ用語集」(2008)、「ディジタル論理回路・機能入門」(2007)、
「集積回路シミュレーション工学入門」(2005)、「よくわかる 液晶ディスプレイのできるまで」(2005)、「トコトンやさしい 液晶の本」(2002)、「パルス・ディジタル回路入門」(2001)、「液晶ディスプレイ工学入門」(1998)、「CMOSマイコンを用いたシステム設計」(1992)、「半導体メモリーと使い方」(1990)、(以上、日刊工業新聞社)、「ビギナーブック8・はじめての超LSI」(2000)、「最新 液晶応用技術」(1994)、「CMOS回路の使い方」(1988)(以上、工業調査会)、「ディジタル音声合成の設計」(1982)、「CRTディスプレイ」(1978)、(以上、産報出版)など多数

その他
経産省プロポーザル審査委員、NEDO開発機構審査委員、照明学会・電子情報機器光源に関する委員会委員長、光産業技術振興協会・ディスプレイ調査専門委員会委員長、SEMI部品・材料分科会会長、リードエグジビションジャパン主催・ADY選考委員、日刊工業新聞社主催・国際新技術フェア・優秀新技術賞審査委員など歴任

新居崎信也  著者プロフィール

(にいざき・のぶや)
1971年03月 九州大学、大学院・工学研究科・通信工学専攻 修士課程終了
1971年04月 (株)日立製作所 入社、生産技術研究所勤務、主に電子機器の設計と実装技術の開発に従事
1985年11月 住友化学(株)勤務、主に電子材料と表示素子の開発に従事
1996年10月 STI社 出向、主幹、主にカラーフィルターの開発に従事
1999年 07月 (株)住化技術情報センター 出向、技術調査グループ 主幹研究員
2012年 03月 (株)住化技術情報センター 退職

主な著書
「トコトンやさしい エコハウスの本」、「トコトンやさしい エコデバイスの本」、「よくわかる エコデバイスのできるまで」、「よくわかる 液晶ディスプレイのできるまで」、「トコトンやさしい 液晶の本」(以上、日刊工業新聞社)、「カラーフィルター成膜技術とケミカルス」((株)シーエムシー)等

その他
照明学会・電子情報機器光源に関する委員会幹事など歴任

目次

序章 液晶とはなぁ~に?
1 液晶は、どのようにして見つかり、いつ実用化したの?「液晶時代の第一歩」
2 液晶とは、どんなもの?「液体と固体との間の第4の状態」
3 液晶に電気を与えると、どうなるの?「映像を表示する仕掛け」
4 液晶は、何に使えるの?「大型画面表示機器時代へ!」

第1章 液晶ディスプレイの基礎
5 スマートフォンからテレビ、パソコンまで!「軽薄短小時代を築く!」
6 液晶は、なぜ映像が見えるの?「電子シャッターの液晶!」
7 液晶は、なぜ暗いと見えないの?「透過型、反射型、半透過型」
8 液晶ディスプレイは、何と何でできているの?「アクティブ型とパッシブ型」
9 液晶ディスプレイは、どのようにして絵にするの?「画素と高精細化」
10 絵の最小単位とパネルのニックネームとは?「画素とサブ画素」
11 画面サイズは、対角線の長さで!「アスペクト比は横と縦の寸法比」
12 液晶は、どうして斜めから見えないの?「広視野角化技術」
13 液晶画面を強く押しても大丈夫?「グニャと液晶分子配向」
14 液晶ディスプレイの寿命は何で決まるの?「バックライトの寿命」

第2章 液晶ディスプレイの原理
15 液晶とは、どんな形なの?「液晶材の基本構造」
16 液晶パネルには、どのようなものがあるの?「TN、STN、TFT液晶」
17 STN、TFTとは、どのようなもの?「液晶の代表的な二つのタイプ」
18 TFT液晶は、どのような構造なの?「アレイ基板とカラーフィルター基板」
19 TFTは、MOSトランジスタに似ているの?「TFTの基本構造」
20 液晶パネルで用いられる偏光とはどんなもの?「偏光を利用する液晶」
21 液晶パネルの光のオン・オフはどのようになっているの?「液晶は電子シャッター」
22 ノーマリーホワイト、ノーマリーブラックってなあ~に?「黒の表示が大切!」
23 液晶は、どのようにして動かすの?「画面表示と応答速度」
24 液晶パネルに映像が映し出されるまで!「反転駆動が必須」
25 カラー映像は、どのようにして作るの?「3原色RGBの混色」
26 映像をカラー化するのは、どのようにするの?「カラーフィルターとカラーフィルター・レス」
27 反射型、半透過型、透過型、液晶にはいろいろなタイプがある!「タイプ別コントラスト比」
28 液晶パネルを通る透過光とは?「光は液晶パネル内で減衰!」
29 液晶ディスプレイの光源はどうなっているの?「いろいろなバックライト」
30 アモルファス・シリコンってなぁ~に?「低温処理でできる液晶」
31 ポリ(多結晶)シリコンってなぁ~に?「集積化が可能なp-Si」
32 ダイオードを用いた液晶・MIMってなぁ~に?「TFD-LCD」

第3章 液晶ディスプレイができるまで
33 三つの製造工程を経て液晶ディスプレイができる!「液晶ディスプレイの作り方」
34 半導体とよく似たTFTアレイ製造工程!「ガラス基板上への作り込み」
35 半導体製造工程にない独特の液晶セル工程「液晶セルの製造工程」
36 液晶モジュールにはいろいろなタイプがある!「TABとCOG」
37 液晶モジュールができるまで「駆動回路と光源の組立」
38 液晶パネルは、どのように駆動回路と接続するの?「ACFによる接続」
39 ポリシリコンTFT液晶は、イオンドーピング法で!「低温p-Siの製造方法」

第4章 液晶ディスプレイに用いられる部品・材料
40 液晶ディスプレイはどんなパーツでできているの?「性能、価格を左右する部材」
41 液晶の性能を左右するパーツ・ガラス!「スマホを包む表面保護ガラスへ!」
42 ガラス基板は、どのようにして作られるの?「ケイ素からできるガラス」
43 カラーフィルターは、どのように作られるの?「カラーフィルターのできるまで」
44 液晶分子を配列させる特別な膜とは?「配向膜形成とラビング処理」
45 一方向に振動する光のみを通す偏光板とは?「重要な偏光板の役目」
46 液晶の光源・バックライトは、どうなっているの?「LED、CCFLからなる光源」
47 バックライトに用いる光源LEDとは?「白色LED技術」
48 バックライトは、どのようにして作られるの?「部品のかたまり・バックライト」
49 タッチパネルって、どうなっているの?「便利なタッチパネル付液晶」
50 液晶パネルを薄くする内蔵型タッチパネル「オンセル/インセル型タッチパネル」

第5章 液晶ディスプレイの性能向上技術
51 視野角を広げるにはどうするの?「分割配向から光配向技術まで」
52 液晶をきれいに並べてくっきり!「光配向技術」
53 2枚のガラス基板のすき間に液晶を入れるのはどうするの?「滴下注入技術」
54 液晶層のギャップをコントロールできるスペーサ形成「柱状スペーサ技術」
55 カラーフィルターをどこに配置するのかできれいな映像「COA、AOC技術」
56 輝度向上化と省電力化へ向かうバックライト―その1「タンデム型とベクター型」
57 輝度向上化と省電力化へ向かうバックライト―その2「ディミング技術」
58 カラーフィルター・レスってなんなの?「高輝度化に魅力のフィールドシーケンシャル」
59 プラスチックディスプレイは、ウェアラブルへ!「有機ELと酸化物TFT」
60 ウェアラブルディスプレイとは、どんなもの?「極薄有機ELディスプレイ」
61 フロントガラス上でデータをゲット!「HUD」

終章 少し高度な話しですが…
62 フィーチャーフォンによる家電コントロール!「ウェアラブル端末からスマート家電へ」
63 液晶画面を見やすくする方法って?「どんどん大きくなる画面、小さくなる画素」
64 世代交代するマザーガラス基板「世代交代で面取り数が変わる!」
65 液晶の生産設備ってどのくらいお金がかかるの?「高生産性へ向けて」
66 1670万色ってどうやって表示しているの?「同時表示色数と階調レベル数」
 
【コラム】
 液晶の本で使われている単位のいろいろ!
 光は電磁波、では、色はどうなっているの?
 ディスプレイはだんだん東アジアへ、東南アジアへ!
 SOGディスプレイは、何を載せるの?
 自発光の有機ELは、どうなるの?
 IGZO?ってなぁ~に?「酸化物TFT」

はじめに

 IT(Information Technology)時代の情報データを出力表示する重要なデバイスの液晶ディスプレイを理解するためにまとめた本書の初版発行から早13年経ちました。この間、液晶ディスプレイは2Kフルハイビジョン(Full High Definition:FHD/1920×1080、約200万画素)解像度の45型/46型(インチ)テレビを始めとして、8Kスーパーハイビジョン(Super High Vision/7680×4320、約3300万画素)98型テレビと飛躍的に大画面化し、ワイド大画面テレビ時代を迎えるに至っています。
 一方、携帯電子機器用中小型液晶ディスプレイは、外付けタッチパネル(アウトセル型)からタッチパネルをディスプレイに内蔵したオンセル型、インセル型へ進化しています。また、プラスチック基板に液晶ディスプレイを形成したウェアラブルディスプレイ(デバイス)が話題を呼び、ディスプレイとして曲げられる自発光の酸化物TFTを用いた有機EL、バックライトのない反射型液晶ディスプレイ、曲げられる白色有機ELによるバックライトを持つ液晶ディスプレイなどに注目が集まっています。
 液晶ディスプレイの技術においては、光によって液晶分子をセルフ配向させる光配向技術、アレイ基板とカラーフィルター基板間のギャップを保つ球状スペーサをカラーフィルター基板上に形成する柱状スペーサへ、液晶材を注入する方法が真空注入法から滴下注入法へと進化しています。また、光源が冷陰極管(CCFL : Cold Cathode Fluorescent Lamp)から発光ダイオード(LED : Light Emitting Diode)へ、バックライト方式が直下型とエッジライト型混合のタンデム型へ、同心円状に配置したマイクロレンズと光源LEDによるベクター型へ、輝度向上と省電力化のために画面の明るさに応じてバックライトを制御するディミング技術の導入など、多くの技術改善がなされてきています。
 また、車安全走行確保のためにドライバの視線をそらさず、ナビ情報、車のステータス情報をフロントガラス上でゲットできるヘッドアップディスプレイ(HUD)が話題を浴びています。
 このようにIT社会を取り巻く環境が変化する中、液晶ディスプレイは進化し続けていますので、「液晶の本」の改訂版(第2版)をまとめることにしました。本書が液晶ディスプレイにご興味をお持ちの方々のご参考になれば幸いです。
 終わりに、本書・改訂版の執筆において、多くの方々の著書、文献、および、関係資料等を参考にさせて戴きました。ここに、厚く御礼申し上げます。また、改訂版の発刊にあたり、いろいろとお世話になりました日刊工業新聞社・鈴木 徹氏を始めとする関係諸氏に心から感謝致します。

2015年(H27年)8月                   
鈴木 八十二 記す。

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