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物流コストの計数管理/KPI管理ポケットブック

定価(税込)  1,512円

著者
サイズ 新書判
ページ数 160頁
ISBNコード 978-4-526-07495-0
コード C3034
発行月 2015年12月
ジャンル 生産管理

内容

客観的な指標をもとに諸状況を把握し、改善などに役立てていくのが「計数/KPI(主要業績評価指数)管理」である。本書は、物流企業、あるいは荷主企業の視点からコスト削減に役立つ計数・KPIを取り上げ、ビジネスの現場で使いこなせるようにわかりやすく解説する。

鈴木邦成  著者プロフィール

(すずき くにのり)

物流エコノミスト、日本大学教授(在庫・物流管理などを担当)。一般社団法人日本ロジスティクスシステム学会理事。日本卸売学会理事。求荷求車ネットワーク「ノアのハコトラ」を運営する株式会社ジェイエルエヌの学術顧問も務める。主な著書に『トコトンやさしい物流の本』、『流通・物流業の計数管理/KPI管理ポケットブック』、『物流センターのしくみと実務』、『新・物流マンポケットブック』、『図解 物流効率化のしくみと実務』、『図解 すぐ役に立つ物流の実務』、『図解 国際物流のしくみと貿易の実務』、『図解 物流の最新常識』、『トコトンやさしいSCMの本第2版』、『絵解きすぐできる物流コスト削減』、『絵解きすぐわかる産業廃棄物処理と静脈物流』(いずれも日刊工業新聞社)、『物流100問100答』(明日香出版社)、『戦略ウエアハウスのキーワード』(ファラオ企画)、『グリーンサプライチェーンの設計と構築』(白桃書房)などがある。中国語、韓国語訳での出版、英語共著の海外出版(シュプリンガー社)などもある。物流・ロジスティクス・サプライチェーンマネジメント関連の学術論文、雑誌寄稿なども多数。

目次

はじめに

第1章 物流コストKPIの基本
物流改善のための指標 /物流コストの削減 /物流コストの体系 /物流コストKPIの活用 /物流コストKPIの大枠 /物流改善事例の活用 /物流改善に向けての診断と改善の手順 /輸配送コストと物流コストKPI /保管・在庫コストと物流コストKPI /物流センター業務コストと物流コストKPI 

第2章 物流コストの把握方法
コスト管理の基本姿勢 /見えるコストと見えないコスト /物流コスト算定方式 /支払形態別コスト算定の活用 /輸配送コストの算定 /保管コストの算定 /物流センター業務コストの算定 

第3章 輸配送コストKPI
輸配送コストKPI管理のキーワード /輸配送コストKPI向上のための方策 
KPI
平均積載率(平均積載効率)  
実車率  
トラック実働率(稼働率)  
運行効率  
配送効率(単位配送時間)  
誤配送率(誤配率)  
納期順守率(⇔遅延・時間指定違反率)  
トラック運送原価(運送原価)  
日次収支(トラック運送)  

第4章 保管・在庫コストKPI
保管・在庫コストKPI管理のポイント /保管・在庫コスト削減に役立つKPI 
KPI
在庫日数と在庫負担コスト  
在庫回転率  
棚卸差異率(在庫差異率)  
保管効率  
スペースロス率  
梱包空間率  
倉庫賃料  
欠品率  

第5章 物流センター業務(流通加工/荷役)コストKPI
物流センター業務(流通加工/荷役)コストKPIのキーワード 
KPI
誤検品率  
誤ピッキング率  
誤出荷率  
フォークリフト実稼働率  
かご車紛失率  
出荷定刻内処理率  
クレーム発生率  
人時生産性(人時粗利益、労働生産性)  
活動原価基準  
庫内貨物破損率  
緊急出荷率  

第6章 静脈物流コストKPI
静脈物流コストのKPI管理 
リサイクル率  
返品率  
リユース率  
収集運搬平均積載率  
トラック輸送CO2排出量  

第7章 KPI管理を用いた
物流コスト削減事例
輸配送コスト削減の改善イメージ /保管コスト削減の改善イメージ /物流センター業務コスト削減の改善イメージ /包装コスト削減の改善イメージ /静脈物流コスト削減の改善イメージ

物流コストKPIチェックシート 
物流機能別物流コスト算定シート(物流コストKPI対照)  

索引  

主要参考文献  

コラム
トラックドライバーの労働条件  
横持ちの解消  
物流センターにおける在庫管理の基本「先入れ先出し」法  
静脈物流におけるIT化  

はじめに

 企業物流の改善が花盛りですが、「物流改善を行いたいがどのような指標を利用して、どのようなコストを削減すればよいのか、目安や方策がわからない」という方が少なくないようです。

 実際、経理や簿記に使われる勘定科目に「物流」が存在しないため、物流コストとは何をもって物流コストととらえればよいのか、ということがとてもわかりにくくなっています。
 
そこで本書では、物流コストの算出方法を説明したうえで、コスト削減にはどのようなKPI(主要業績評価指標:Key Performance Indicators)を用いれば削減効果が可視化できるのかをわかりやすく解説しました。KPIについては物流企業、あるいは荷主企業の視点から必要と考えられるものを可能な限り取り上げました。したがって、すべてのKPIをくまなく理解されるというよりも必要に応じてポケットブックとして携帯していただき、辞書的に活用されることが効果的といえるでしょう。

 本書の構成は次の通りです。

 第1章「物流コストKPIの基本」では、KPIとはどのような性質、役割、機能を持っているのか、使いこなすにはどのような点に注意すればよいのかといったことを物流の機能別に区分し、解説しました。

 第2章「物流コストの把握方法」では、物流コストKPIを把握したうえで物流コストをどのように算定すればよいかという点について機能別、主体別・支払形態別に解説しました。

 第3章「輸配送コストKPI」、第4章「保管・在庫コストKPI」、第5章「物流センター業務(流通加工/荷役)コストKPI」、第6章「静脈物流コストKPI」では、それぞれの物流の機能におけるコスト削減の方向性をKPIを起点にわかりやすく説明しました。さらに第7章「KPI管理を用いた物流コスト削減事例」では、物流コストKPIを用いた物流コスト削減の具体的な事例を紹介し、改善のイメージをわかりやすく説明しました。

 また巻末には本書で取り上げたKPIを項目別に分類整理し、さらに物流機能別の物流コスト算定シートを物流コストKPIの代表例と対照させ、実務に活用できるかたちでまとめました。物流現場におけるKPIの設定とコスト削減案の作成など、現場改善にお役立ていただければ幸いです。

 まず全体を軽く一読されたのち、実務で必要となるKPIやコスト算定について、持ち運びやすいポケットブックの性質を活かして重要と思われる項目を適宜チェックされるとよいでしょう。また本書の姉妹版となる『物流・流通の実務に役立つ計数管理/KPI管理ポケットブック』とあわせて活用されると効果が倍増することと確信します。

 本書を読むことで物流コストKPIをコスト削減に効果的に活用できる道筋ができあがれば筆者としては望外の喜びです。


2015年12月

鈴木邦成

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