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初級設計者のための
実例から学ぶプラスチック製品開発入門

定価(税込)  2,376円

著者
サイズ A5判
ページ数 200頁
ISBNコード 978-4-526-07486-8
コード C3053
発行月 2015年12月
ジャンル 機械

内容

プラスチック製品設計経験が1~3年程度の初級技術者向けに、製品開発(製品企画、材料選定、製品設計、金型設計、成形加工)で失敗しないために、各工程で必要となる検討内容、失敗事例と対策について、実際に開発された製品を例に用いてやさしく解説する。本書を通じて、プラスチック製品開発の一連の流れが学ぶことができる。初級者必携。

大塚正彦  著者プロフィール

(おおつか まさひこ)
技術士(機械部門)
1954年 千葉県に生れる
1980年3月 明治大学大学院工学研究科博士前期課程修了
 大手総合電機メーカ、電子部品メーカなどにて、約32年間、一貫してプラスチック製品開発、金型設計・製造技術開発、成形生産技術開発、樹脂材料評価等、プラスチック関連要素技術開発を担当した後、2012年独立。
 現在、国内、海外(韓国、メキシコ)の中堅・中小企業の技術指導、新製品開発指導、生産性改善指導、品質改善指導、人材育成中。
URL:http://www.omtec5119.jp
(所属学・協会)
・日本技術士会
・型技術協会
・プラスチック成形加工学会
・日本販路コーディネーター協会

目次

はじめに   

第1章 製品企画
1.1 製品開発フロー
1.2 他社製品の動向調査
1.3 市場動向調査
1.4 商品仕様・ターゲット顧客決定
1.5 販売戦略の決定
1.6 販売・利益計画の作成、進捗管理
1.7 販促ツール作成、検討

第2章 製品設計
2.1 プラスチック材料選定時の注意点(材料特性データの収集と分析)
2.2 材料の最終選定
2.3 基本設計
2.4 詳細設計・生産設計

第3章 試作・評価
3.1 試作
3.2 試作サンプル
3.3 評価

第4章 生産準備
4.1 生産に必要な治具・工具の準備
4.2 部品組み立て設備の準備
4.3 作業手順書の作成、準備
4.4 検査基準書、限度見本サンプル
4.5 部品成形・組み立て
4.6 部品検査/検収、組立
4.7 梱包仕様書

第5章 生産
5.1 量産試作
5.2 量産

参考文献

おわりに

はじめに

 プラスチック製品は、日常生活で欠くことができなくなっています。身の回りをみても、TVなどをはじめとした家電製品、肌身離さず持っている携帯端末などの電子機器、プロジェクター、コピー機などの事務機器、医療機器、自動車部品などさまざまなところで使われています。

 これらプラスチック製品は、例えば、飲料容器はブロー成形、食品トレイは圧空・真空成形、携帯端末のプラチック部品は射出成形など、さまざまな製造方法で製作されています。

 生産量、製品形状、使用するプラスチックの種類などによりプラスチック製品の製造方法が異なりますが、射出成形法によりプラスチック製品を製作する方法が主流です。

 このように多岐に亘って使われているプラスチック製品において、例えば、一般消費者向け製品は、小型・軽量、デザインが良く、価格も安く、かつ高品質であることが重要なポイントになります。

 一方、自動車部品などの工業用製品は、機能・性能、高品質などの信頼性が重要です。昔は、価格が多少、高くても問題になることはありませんでしたが、最近では価格も安いことが求められています。

 このような顧客の要求に迅速に対応するためには、プラスチック製品品質の70~80%を決定する製品設計品質の完成度を高めなければなりません。そのためには、最低限、①プラスチック材料の選定、②製品設計、③金型設計・製作、④成形、の4つの要素技術に関する知識が不可欠です。

 筆者は1980年以降、一貫して、プラスチック製品開発に関わる、製品設計、金型設計・製作、成形生産技術開発、プラスチック材料評価に携わってきました。大手電機メーカ在籍時は、プラスチックを使用した電気製品で使用するプラスチック部品設計、金型設計・製作、プラスチック製品の生産技術開発、プラスチック材料の評価などを主に担当してきました。

 大手電機メーカのプラスチック製品の生産技術開発部門在籍時、コーポレートデザイン部、デザインセンタ、社内5事業部門、社外の研究開発企業、協力メーカとの協業により、産業機器・通信機基地局向けの『密閉式冷却装置』を開発・製品化しました。

 筆者は、プロジェクトサブマネージャーとして参加して、製品企画、デザイン検討、製品設計、試作品製作・評価、射出成形金型設計・製作、成形加工、量産試作、量産各開発工程において、主に製品企画、デザイン検討、製品設計、試作品製作・評価を担当しました。

 本書は、プラスチック製品設計経験が1~3年程度の初級技術者向けに、プラスチック製品を開発する上で失敗しないために、各工程で必要となる検討内容、失敗事例と対策について、『密閉式冷却装置』の開発事例を交えて開発時の注意点を紹介します。
 また、プラスチック製品開発の全体の流れが理解できますので、製品設計技術者以外に、デザイン関係者、金型メーカ、成形メーカ、材料メーカの関係者にも必携の書になることを期待します。
 製品を市場に投入して顧客に受け入れられるには、(1)製品企画、(2)設計試作、(3)量産試作、(4)量産、の工程を経て、顧客満足(満足>価格)が得られることが必要です。
 さらに、クレーム情報収集、迅速な対応を行うための(5)サービスも重要です。

 本書では、製品の開発に不可欠な(1)製品企画~(4)量産の各工程において、検討・決定すべき内容、注意点に関して、『密閉式冷却装置』の開発事例を参考にして概要を紹介します。

 製品開発プロセス、各工程において検討すべき内容は、個々の企業により異なることがあるため、必要最低限の内容に止めましたのでご了承いただければ幸いです。

 最後に、発刊にあたり、株式会社アイ電子工業、国際技術開発株式会社、NEC、日刊工業新聞社の出版局書籍編集部 阿部正章様には大変お世話になり感謝申し上げます。

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