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ほんとうの「調達・購買」実践マニュアル
社内の「まあいいや」業務を変える知識とノウハウ

定価(税込)  2,376円

著者
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サイズ A5判
ページ数 256頁
ISBNコード 978-4-526-07475-2
コード C3034
発行月 2015年10月
ジャンル ビジネス

内容

日本テレビ『スッキリ!!』コメンテーターでもおなじみの坂口孝則氏の最新本。効果的な調達とは「関連部門と連携し、サプライヤを適切に管理し、世界の潮流を読みつつ、品質・価格・納期の安定と改善を実現」すること。これまでの停滞した実務方法を見直し、かつてのベテランバイヤーの仕事のやり方から脱却する必要がある。まさに「これからの調達・購買は、これまでのルールや慣例を破って創られる」もの。本書には、社内の「まあいいや」調達・購買業務を根本から変える知識とノウハウが詰まっている。

坂口孝則  著者プロフィール

(さかぐち・たかのり)
大阪大学経済学部卒業後、電機メーカー、自動車メーカーで調達・購買業務に従事。現在は未来調達研究所株式会社取締役。株式会社アジルアソシエイツ取締役。調達・購買業務コンサルタント、研修講師、講演家。製品原価・コスト分野の専門家。とくに企業内調達業務研修については他講師からの乗り換え依頼が相次ぐ。100ページを超える資料を使った情熱的な講義が大好評。また、調達・購買担当者同士の情報交換ができる場、「購買ネットワーク会」発起人。バイヤーの立場から見た営業のあり方や、商売のあり方についても多くの情報発信を行う。
「ほんとうの調達・購買・資材理論」主宰。「世界一のバイヤーになってみろ!!」執筆者。『調達・購買の教科書』(日刊工業新聞社)、『調達力・購買力の基礎を身につける本』(日刊工業新聞社)、『牛丼一杯の儲けは9円』(幻冬舎新書)、『大震災のとき! 企業の調達・購買部門はこう動いた』(日刊工業新聞社)、『モチベーションで仕事はできない』(ベスト新書)など著書26作。
ホームページ「未来調達研究所」より、坂口孝則の手による無料教材がダウンロード可能。業界最大の購読者数を誇る。
●メールアドレス:sakaguchitakanori@future-procurement.com
●ホームページ「未来調達研究所」:http://www.future-procurement.com/
●Twitter:@earthcream

牧野直哉  著者プロフィール

(まきの・なおや)
大手重工業メーカーで、発電プラントの輸出営業を経験後、資材部へ異動し、購買業務に従事。外資系機械メーカーで、アジア太平洋地域のサプライチェーン管理を経験。現在は、調達・購買業務改革講師、未来調達研究所株式会社取締役、内閣府防災担当アドバイザー、神戸大学大学院経営学研究科非常勤講師。神戸大学ではトップマネジメント講座の調達購買分野を担当。会員数800名の「購買ネットワーク会」の代表幹事(2007~2009)。など、企業での活躍はもとより、メディア・公的機関もの多彩な仕事をし、多くのフォロワーをもつ異色の講師。
「ほんとうの調達・購買・資材理論」主宰。『大震災のとき! 企業の調達・購買部門はこう動いた』(日刊工業新聞社)、『調達・購買“戦略決定”入門』(日刊工業新聞社)、『調達・購買の基本とコスト削減がよ~くわかる本』(秀和システム)など著書多数。
●メールアドレス:makinonaoya@future-procurement.com
●ホームページ「未来調達研究所」:http://www.future-procurement.com/
●Twitter:@ryomaskmt

目次

第1章 コストダウン交渉と集中・分散購買「困ったらこう解決しろ!」
CASE STUDY 01 コストダウンしたくても一社独占で難しいーーーー
それならウチから買わなければよい
section 1 【概要編】寡占のメリット/デメリット
section 2 【セオリー① 短期的】寡占状態での施策を模索
section 3 【セオリー②中期的】対抗サプライヤを探す
section 4 【セオリー③長期的】正しい集中/分散調達を実行する
section 5 【コラム】『新たなコストダウン施策』

第2章 良品確保と納期・在庫トラブル「困ったらこう解決しろ!」
CASE STUDY 02 短納期と品質に悩み、在庫化も反対されるーーーー
まずは、そちらの注文に余裕をもたせるのが先ではないですか!
section 1 【概要編】物流の基礎知識
section 2 ①いかに良品を確保するか
section 3 ②いかに効率的に発注をおこなうか
section 4 ③いかに効率的にモノを運ぶか
section 5 ④いかに効率的にモノの納期調整をおこなうか
section 6 ⑤いかに在庫コストを正しく把握するか
section 7 【コラム】『CMIへの回帰』

第3章 サプライヤマネジメントとサプライヤミーティング「困ったらこう解決しろ!」
CASE STUDY 03 主要サプライヤがいうことを聞かず、協力会サプライヤもめちゃくちゃーーーー
誰もが自己の利益のみを考えているように見える
section 1 【概要編】サプライヤマネジメント
section 2 ①サプライヤの具体的カテゴリ分け
section 3 ②カテゴリごとの具体的な接し方
section 4 ③サプライヤマネジメントで最低限必要となる決算書の読み方
section 5 【コラム】「公正取引委員会の調査」について

第4章 社内教育の体系化と海外進出先サポート・教育「困ったらこう解決しろ!」
CASE STUDY 04  社内教育体系が整っておらず、海外展開に支障が出ているーーーー
海外拠点に対する教育サポート案を提出しろ!?
section 1 調達・購買人員スキルの構築
section 2 ①調達しない調達担当者の誕生
section 3 ②教育される側の育成から、教育する側を育成する必要性
section 4 ③自ら学ぶ場を創出する必要性
section 5 【コラム】「5S教育の重要性」

第5章 海外サプライヤ開拓と国内サプライヤ倒産予防「困ったらこう解決しろ!」
CASE STUDY 05 グローバル展開と国内の空洞化ーーーー
ティア2サプライヤがまた倒産してしまいました
section 1 グローバル化の正しい考え方
section 2 グローバル展開に伴う調達部門の役割
section 3 国内サプライヤへの対応
section 4 国内サプライヤの倒産予防実務 
section 5 【コラム】「生産回帰しているのか」

第6章 CSR調達、国内外情報とリスクの掌握「困ったらこう解決しろ!」
CASE STUDY 06 社内の調達倫理がめちゃくちゃ。インテリも皆無ーーーー
そんなものサプライヤにやらせりゃいいんだよ
section 1 社員の一員としての調達活動
section 2 CSR調達の実践
section 3 情報の収集
section 4 【コラム①】「CSRに関連し企業が非難を受けた事件例」
section 5 【コラム②】「CSR調達とその事例」

第7章 調達ビジョン、購買戦略、部内連携「困ったらこう解決しろ!」
CASE STUDY 07 調達・購買部門の社内地位が低く、戦略性もないーーーー
誰からも期待されていない調達・購買部門
section 1 調達・購買部門ビジョンの重要性
section 2 調達戦略の作り方
section 3 社内関連部門とのコラボレーション
section 4 【コラム】「本当はこんなに大事な調達・購買」

はじめに

 本書は、調達・購買部門にかかわるひとたちに向けて書きました。調達担当者、調達マネージャー、調達・購買部門企画者、開発・設計者、生産管理担当者、品質管理担当者から、サプライヤ営業パーソンなど、調達・購買機能に関係するすべてのひとを対象としています。
 本書には、調達・購買に携わるすべてに必要な知識や経験則、そしてヒントをふんだんに盛り込みました。
 かつてのベテラン調達担当者は「調達・購買っていうのは、教科書通りにいかない。現場で泥臭くやるものだ」というかもしれません。また、逆に先鋭的な調達担当者は「これからの調達・購買は、これまでのルールや慣例を破って創られる」というかもしれません。ただ、どちらにせよ、教科書的な内容を知らなければ、教科書通りにいっていないかもわかりません。ルールや慣例を知らなければ、破ることができないのです。
 効果的な調達、そして自社の付加価値向上に寄与できる調達。本書は、それらのガイドラインとアドバイスを示していきます。効果的な調達とは、関連部門と連携し、サプライヤを適切に管理し、世界の潮流を読みつつ、品質・価格・納期の安定と改善を実現します。
 初学者ならば、調達・購買とはなにか、そしてここに注目すれば何ができるのか、結果の伴う調達業務はどのようになすべきかなど、学ぶべき基本から応用までが本書から得られるはずです。
 すでに中堅クラスになっているかたであれば、本書の内容は、自社の調達・購買を見直す機会にもなるかもしれません。本書では、調達・購買機能のレベルを高める事例や視点を無数に盛り込んでいます。ベテランのかたでもお読みいただく価値はあると信じて執筆しました。なんとなく把握はしていた内容であっても、そこから次の施策を導けるかもしれません。
 著者二人は、ケーススタディとして現場のトラブル事例を紹介し、その考え方と解決策を解説する手法を取りました。本書には、ケーススタディや、基本ロジック、知識体系、他社事例、そして著者自身の経験などが豊富に書かれています。また、できるかぎり文章を省略せず、膨大な文章量で丁寧に説明することとしました。
 おそらく、教科書的な内容、ルールや慣例を知らなくても、いまのままの業務なら問題がないかもしれません。しかし、いまのままの業務ではいけない、変えなければならない、改善せねばならない、といった問題意識があれば、とたんに本書は意義をもちだすでしょう。
 本書に書かれた調達業務をマスターしたからといって、みなさんが社内関係者に絶賛されたり、最優秀社員賞を受賞したりする保証はできません。ただし、部門最適ではなく全社最適な調達、論理的な調達、つまり関連部門に調達機能を注目させ、物事の決定に根拠と理屈をもつ業務ができるようになるはずです。
 本書を読み進めるうちに、調達担当者とは、他部門の下請けでもなければ、価格の交渉者でもないとわかるでしょう。調達担当者とは、自分にかかわるすべてのひとたちに、未完の物語を伝えて、その物語の登場人物として完成に協力してもらうよう説得する、作家なのです。
 自分なりにストーリーをつくって業務を進めるのはたやすくありません。いざ業務をはじめてみると単純に見えていたそれがいかに難しく、そして刺激的かもわかってきます。それは前述のとおり、作家、アーティスト、あるいはジャーナリストのような仕事にも匹敵します。すくなくとも著者二人はそのように業務を意味づけて奮闘してきました。彼らの仕事は読者からのリアクションが反響だとすると、調達・購買業務は社内関係者とサプライヤからの感謝の声が反響になります。
 最後にひとつお願いがあります。著者二人は本書で述べた内容をはじめとし、さまざまな情報を発信しています。ご興味おありのかたは「未来調達研究所株式会社」(www.future-procurement.com/)で検索いただけないでしょうか。いくつもの無料教材をダウンロードできます。また、その他エッセンスをまとめたノウハウ集もおなじく無料で公開しています。読後もご興味あるかたはつながっていただけると幸甚です。

2015年7月 
坂口孝則

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